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 V−12,13 に関連して (磯焼け、森は海の恋人)

産経新聞H14.11.25の16面「仕事師列伝・・・森は海の恋人@」の記事中に北大水産学部松永教授の説として
・・・鉄は酸素と結びついた酸化鉄という粒子となり、生体膜を通過できない。・・・腐食土層では水に溶ける腐食物質のフルボ酸という有機物が生まれる。フルボ酸は・・・鉄イオンと固く結びつき、フルボ酸鉄となる。・・・植物プランクトンや海草に吸収される。石灰藻は体の表面からコンブの胞子を殺す物質を出す。一方、森林の腐食土層には石灰藻を殺す物質が含まれており、この成分をフルボ酸鉄が付着させ、海に運ぶ。・・・磯焼けはフルボ酸鉄が海に流れないことが原因(松永)となる。・・・」の文を紹介する。

これは磯焼けと牡蠣の栄養分という「現象」を説明する「理論」だが、残念ながら「観測データ」がないらしい。というより、データが取れないのだろう。

仮に、この「河川水から供給される成分の」理論が正しいとして、世界の海で経験的に現象をチェックしてみたらどうなるだろうか。北方の海で、北海道の海でも、上記理論の河川水の影響が余りない河川河口から離れた沿岸域でもコンブは採れているし、磯焼けがないところもある
牡蠣についても、そこのものと他の場所、例えば広島瀬戸内海のものとどう違うのか。それが美味しいとかゆたかだとかいう説明だけだと、宮城の牡蠣の「ブランド維持作戦」と疑われかねないのである。
 


W−2 に関連して  タマちゃんをどうする(放置か現状保護か) か

「市民団体「タマちゃんのことを想(おも)う会」などが3月11日朝、タマちゃんを保護し、北海道・オホーツク海に運ぶためとして、横浜市西区の帷子川で漁網やダイバーによる捕獲作戦を強行した。それには失敗したが、昨年10月ごろから毎日ホタテ貝やハマグリなどの生き餌を川に投げ入れてもいた。
 これら行動の理由は「やせているから保護すべきだ」「汚染した川での棲息は、本当の意味での幸せではない」としている。」
 
W−2の項で 『 生存力の弱いものなら、この項での「放置」する自然という考えで見直してみる必要がありはしないか、とも考える 』 と書いたが、このアゴヒゲアザラシは、種としても、幼体のタマちゃん個体としても、生存力は相当強いようだ。だから、「放置」するもなにも、野生なのだから自然のままにしておくのが当然だ。

「放置」に矛盾しないものは、過大なストレスを与えないように静かに見守る、くらいのものだ。餌をやるなどは野生をペットにするほどの見当違いと言わざるを得ない。

 

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