「この作戦、成功する確率はあまり高くないと思われます」
ダムシアンで、セシル=ハーヴィはそう言った。
「僕は魔道に関する知識が浅いので、正確にはどれくらいの成功率かは見当も付きませんが―――けれど、カイポの村での魔物の大量発生・・・あれは自然なものではなく、明らかに人為的なものでした。おそらく、あの魔物の群れを送り込んできたのはゴルベーザ・・・」
カイポの村での魔物の大量発生は、おそらくセシルたちを狙ったものだろう。
セシルがカイポの村にいると言うことは、レオ=クリストフを通じて知ったはずだ。「・・・そうか。だとすると、リディアの実力はゴルベーザにも解っているはず―――」
「ええ。カイポの村で魔物を送り込んできたということは、リディアの使うような召喚術と同じような術の使い手が向こうにいると言うこと、それならば、リヴァイアサンを御しきれるほどのものかどうか解るはずです」
「リディアがリヴァイアサンを御せるようなら警戒するだろうし、力が及ばないようなら僕たちがリヴァイアサンに喰われて終わり、ということか」
「そうですね。それにゴルベーザはここに攻めてきた時、リディアのことを一言も口にはしませんでした。リディアが召喚士として優れた力量を持つなら、気にしないはずはないでしょう」
「だということは、リヴァイアサンに打ち勝つ可能性が低い、と?」ギルバートの問いにセシルは頷く。
その反応に、ギルバートは表情を険しくして、「それで君は、どうせ船を出しても喰われるのがオチだから、僕に逃げろと?」
「違います。可能性は低いですが、この作戦には賭けてみるだけの価値があります。けれど、失敗する確率の方が高い。だから王子には失敗した時のフォローの為にトロイアに行って欲しいのです」
「・・・トロイアに、戦力を集中させるんだね」
「さすがは王子、話が早い」セシルが笑って称賛するが、ギルバートはむくれたままだ。
「攻撃が失敗したなら守るしかないだろう。ゴルベーザは土のクリスタルを狙ってトロイアに向かってくる。だから、トロイアに戦力を集中させてそれを守る。簡単な理屈だ」
はあ、とと息して。
「それで、僕にはトロイアに戦力を集める為に交渉しろと言うんだね?」
「はい。いきなり軍勢を引き連れていっても、受け入れてくれないでしょうし」トロイアは完全な非武装国家だ。
軍隊というものを持たないダムシアン、ファブールには軍はないが戦力はある。
が、トロイアにはそれが全くない。
のみならず、国には女性だけしかいないというフォールスでも一風変わった特殊な国だった。「いくなら君が行けなばいいだろう。僕なんかより、君の方が死んではいけない人間だ」
「バッツを追い出したのは僕ですよ。彼の代わりにリディアを守らなければいけない」
「正直な話を聞かせてくれ。君は死ぬ気か?」
「・・・・・・死んだ方が、ラクだと思う時もあります」セシルのぽつりと漏らした返答に、ギルバートは嘆息すると。
―――いきなり拳を振り上げて、セシルの頬を殴りつけた。
牢室の中に鈍い音が響く。
非力なギルバートの一撃だ。セシルはよろめくことなくそのまま立ち、殴られて赤くなった頬を抑えようともしない。
ギルバートの方が殴り慣れないせいか逆によろめいて、拳を痛めて抑えて呻く。「・・・思うだけにしといてくれ、セシル=ハーヴィ」
「肝に命じておきます」
「最近気が付いたんだけど―――君が君自身の事を語る言葉はあまり信用できない」皮肉げに言うと、セシルは苦笑した。
「・・・死なないでくれ。そのことを約束できるなら、僕はトロイアにいこう」
「善処はしますよ」
「いや、絶対に生き延びる、と約束するんだ。今、ここで」
「生き延びる保証はないんです」
「もしも死んだら、君のことを約束破りの裏切り者と蔑むだけだ。だから誓うんだ、君は生きてまた逢うと―――出来なければ僕はトロイアにはいかない」
「・・・解りました」困ったようにセシルは吐息。
「誓います。僕は、生きてまた王子と逢うことを」
「それでいい。君には、君がやらなきゃ行けないことが二つもあるんだ」
「・・・・え?」戸惑うセシルに、ギルバートは指を二本立てて。
「一つは、ローザ=ファレルを救い出すこと。・・・そしてもう一つは、バッツが見つけた答えあわせをすることだ」
「ああ・・・そうですね。それは、確かに・・・僕がやらなきゃ行けないことだ」痛いところをつかれた、とセシルは困ったように笑う。
そんなセシルから視線を反らし、ギルバートは牢屋の中に目を向ける。と。「・・・・・・ん? ああ、話は終わったか?」
半分うとうとしていたらしく、リックモッドが眠そうに目をこすりながら顔を上げる。
その隣では、ギルガメッシュが爆睡していた。「ふわぁ〜あ・・・で、なにがどうなったんだ」
「ギルバート王子がトロイアにいく。その護衛をリックモッドさんたちに頼みたいんですよ」
「たまに思うんだが、セシル。お前って実は阿呆だろう。なんで敵の俺らがそんなことをしなけりゃなんないんだ」
「断った場合、他の陸兵団員の命の保証はしません」
「・・・おい、人質かよ」
「はい」リックモッドが渋い顔でセシルを見上げると、セシルはにっこり笑ってリックモッドを見返した。
そんなセシルにリックモッドは吐息して。「解ったよ。その代わり、一つ約束しろ。俺とギルガメッシュがその王子さんをトロイアに無事に送り届けたら、他の奴らを解放してくれ」
「それは、難しいですね」
「なんだよ。俺たちを牢屋から出せるなら、それくらいの権限はお前にはあるんだろ?」
「いや、それに関しては―――何故か僕の手元にこういうものがあるからなんですが」と、セシルは胸元からじゃらりと鍵の束を取り出した。
それを見てリックモッドもギルバートも呆れた顔をする。「それって、まさか」
「もしかしたら牢屋の鍵かも知れません。牢番の人がトイレに行っている間に、牢番の部屋から拝借したんですが」
「うわ泥棒」
「でもまあ、元々ヤンたちも捕虜を処刑するつもりはないでしょうし、捕虜を養うだけで食費もかかることを考えれば、戦いが一段落すれば解放されると思います」
「・・・なら別の約束だ」
「まだなにかあるんですか?」ちょっとうんざりそうにセシルが言うと、リックモッドはかかかと笑って。
「なに、もの凄く簡単なことだ。そこの王子様が行ったとおり、絶対に生き延びろ―――セシル=ハーヴィの一番の得意技だ、簡単だろ」
「得意技なんですか? 初めて知りましたが」そう言って、セシルとリックモッド、ギルバートまでもが爆笑する。
ただ一人、ギルガメッシュだけは爆睡していたが。
******
「ん・・・」
気が付くと、ベッドの上だった。
目が覚めていくに連れて、ギルバートは今まで眠っていたことに気が付く。「夢か・・・」
呟きながら身を起こす。
隣を見れば、ベッドがもう二つ並び、それぞれおにギルガメッシュとリックモッドが大の字になって眠っていた。「ふわ・・・」
欠伸をしながらベッドから降りる。
宿泊室を出ると、宿屋の主人が掃除をしているところだった。「おはよう御座いますギルバート様。よく眠れましたか?」
「はい、おかげさまで」声をかけてくる宿の主人と挨拶を交わし、掃除の邪魔にならないようにさっさと宿屋の外に出る。
宿屋の外に出れば、まだ日も出ていないせいか肌寒い。それでも地平線はうっすらと白みがかり、日の出はそう遠くないことを知らせていたが。カイポの村だ。
ファブールを出たギルバートは、再びこの村へ戻ってきていた。
これから砂漠を越えて、トロイアへ向かうことになる。別に、寄らなくても良かったのだが、自分たちが旅だった後の様子がふと気になった。
再び魔物に襲われていないかどうか―――あの魔物の群れが、ゴルベーザがセシルたちを狙って送り込んできたものだとしたら、自分たちが村を出て行ったことを知らずに、再度仕掛けてきた可能性も否定できない、とそう考えたギルバートはこの村へ寄ることにした。だが、心配は杞憂に終わり、村は平和そのものだった。
ぶぅんっ、と近くで空を凪ぐ音が聞こえる。
振り返ってみれば、赤毛の大男が身体を動かしていた。「精が出ますね」
朝の鍛錬なのだろうか、と思い、ギルバートが声をかけるが、相手は答えない。
それでもギルバートは気にせずに、暇つぶしに赤毛の男―――サラマンダーの動きを眺めていた。
ギルバートの視線も気にせず、サラマンダーは一心不乱に身体を動かす―――と、不意にその動きが止まった。「なんだ・・・?」
怪訝そうな顔で顔を上げる。
ギルバートもその視線を追って振り返ってみると、そこには―――「光の、柱・・・?」
遠く遠く、砂漠を越えて、おそらくは海の辺りで。
まだ薄らぼんやりした朝の中を、まるで光の剣とも思えるような強い光の柱が立ち上っていた。
******
「ありがとう。もういいわ」
ミストが言うと、彼女の肩に乗っかっていた白い霧の竜の頭がくあ、と口を大きく開けて声なき咆吼を上げる。
同時に、ミストたちの後方の霧が一瞬にして消え去り、代わりに朝の森の木々が視界一杯に広がる。最早跡形もなく消え去った霧を探すように首を巡らせて、感心したようにジュエルが呟く。
「霧を自在に操るか・・・忍者顔負けの隠形術ねえ」
「褒めて頂き恐縮です」ミストの村を出る時と同じ旅装束に身を包んだミストは、軽く頭を下げる。
「・・・にしても、あんたがついてくるって言い出した時には驚いたけど、まさか召喚士だとはな。俺的にはキャシーがついて来なくてラッキーだったけど」
「エドワード王子はキャシーさんが苦手なんですね」
「エッジって呼んでくれよ。・・・まあ、あいつとは色々あったもんで・・・」言いにくそうにごにょごにょとエッジは口ごもった。
それを「にひひ」とユフィは笑って見やり、「キャシーはね、エッジの許嫁だったんだよねー」
「なっ・・・てめユフィ!」
「なんだよぉ、ホントのことじゃーん!」
「この、まちやがれっ!」途端においかけっこを始めるエッジとユフィ。
「あんたたちー、追っ手が居るのわかってるの!?」
というジュエルの声に、二人の動きがぴたりと止まる。
もうバロンを出て一週間も経つ。だと言うのに、ジュエルたちはまだバロンの近くをうろうろしていた。
というのも、エブラーナに帰るには船に乗らなければならないのだが、港町だけではなく漁村などの船がありそうな場所にはバロンの兵士が詰めていて、帰る手段が見つからない為だった。
その上、どういうわけだか筋肉親父ことダンカンがバロンの兵士を率いて追いかけてくる。こちらも遁術を駆使して逃げ回っているが、それを執拗にダンカンは追いつめてくる。ミストの操るミストドラゴンの力がなければ、何度か直接やり合わなければならなかったかも知れない。そして、やりあえば無傷では済まない相手でもあった。(エッジじゃないけど、キャシーじゃなくて彼女についてきて貰ってラッキーだったわ)
思い、当のミストを見れば。
「・・・・・・」
ぼんやりと、遠くの方を―――眺めていた。ジュエルの方向感覚が正しければ、そっちはバロンの方角だったが。
「ミスト・・・?」
「え、はい!? なんでしょうか?」
「いや、ぼんやりしてるから・・・どうかしたの?」
「いえ・・・」と、ミストも少し困惑した様子で答える。
「今・・・久方ぶりに “扉” が開かれる気配がしたもので―――」
******
バッツは跳ね起きると、素早く船室を飛び出した。
「なんだぁ・・・うるせーぞ・・・」
同じ部屋で眠っていた海賊の一人が文句を言うが、その声はバッツの耳には届かない。
ここ数日の航海で、海賊船の構造は記憶してある。自分の寝室から最短のルートで船内を駆けめぐり、バッツは船の甲板に出た。外では、すでにフライヤが槍を手に朝の鍛錬を行っていた―――が、いつもは勢いよく振り回している槍が止まっている。
目を驚きに見開いて、その視線は船の船の右手側をじっと見つめていた。
船の舵を取っている海賊や見張りの海賊も似たように右舷方向を見つめている。そして、バッツもそれを見つめた。
遙か先の海上に立ち上る、巨大な光の柱を。
その柱は遠目で見てもはっきりと解るほど太く、そして星も貫かんとするほどに天高くそびえ立っていた。「なんじゃ・・・あれは?」
フライヤが疑問を漏らす。
当惑するのも当然だろう。突然、海に謎の光の柱が突き立ったのだ。驚かない方がおかしい。
だが、バッツはそれがなんであるか知っていた。「リディアだ・・・」
「リディアじゃと?」
「そうだよ! あれは夢じゃない。リディアがいったとおり夢じゃなかったんだ!」
「バッツ? 何を言っておる・・・?」
「なんだよわかんねえのか? 馬鹿だなあ」興奮したバッツの台詞に、フライヤはむっとして手にした槍の石突きをバッツに向かって突きつけた。
「じゃあ、お主はあれがなにか解るのか?」
「わからいでか! 聞いて驚け、あれは―――」
「なんだありゃ!?」バッツの声を遮るようにして、見張りの海賊に呼ばれて来たファリスが光の柱を見て驚きの声を上げる。
それを見て、バッツがあの光の柱を指さして。「おいファリス! お前、リヴァイアサンの領域を避けて迂回するとか言ってたな!」
「あ、ああ、そうじゃないとリヴァイアサンの餌食になるだけだからな」やたらと興奮するバッツに気圧されるようにしてファリスが頷く。
そんなファリスに、バッツはにたりと不敵に笑って見せて、「そんな必要ねえよ! 構わねえから、さっさと真っ直ぐバロンに向かっちまえ!」
「は、はあ? お前、頭が悪いとは思っちゃいたが・・・ついにブッ壊れちまったか」
「失礼なこと言うな! リヴァイアサンが居るから迂回するんだろ? だったら、リヴァイアサンが居なくなったならそんな必要もなくなるわけだ」
「ちょっと待て。何言ってるか意味がわかんねえ」
「ったく・・・いいか、解りやすいように説明してやるから理解しろ」そう言って、バッツは光の柱を指さして。
「あれは扉だ」
「扉?」
「そう、リヴァイアサンを還す為の扉―――あの向こうにリヴァイアサンが帰りたい場所があるんだと」
「ほう。つまりリヴァイアサンがあの光の柱――― “扉“ を通って、元いた場所に帰るってことか?」
「そのとおり。なんだ、解ってるじゃないか」あっはっは、とバッツが笑うと、ファリスも同じように笑って。
すぐに眉間に皺を寄せて怒鳴りつける。「解るかボケェッ! なんだその扉って!? リヴァイアサンを還そうとした召喚士は死んじまったんだろうが!」
「生きてたんだよ! あの光の柱はリディアがやったもんだ、絶対!
「そんなの信じ・・・」
「信じろよ」ファリスの言葉の先を塞ぎ、バッツが真っ直ぐに見つめて言う。
「俺はリディアを信じる。だからファリス、お前も俺を信じてくれ」
「・・・ちょっと待て」真っ直ぐな瞳で見つめられ、ファリスは何も言い返せずに船の舳先に向かう。
「シルドラ」
と、銀竜の名前を呼ぶと、海面からシルドラの巨大な頭が浮かび上がってくる。
自慢の愛竜と二言三言会話をすると、再びシルドラは海面に沈み、ファリスも釈然としない面持ちでこちらに戻ってきた。「シルドラも、あの光の柱が出現してからリヴァイアサンの気配を感じなくなったらしい」
「ほらみろ」へへん、と胸を張ってバッツが言う。
それでもファリスは納得のいかない様子で、「わけわかんねーな。なんでいきなりこんな・・・」
「恐れ入りやがれよ。なにせ俺の自慢の妹のやったことだ」
「じゃあ、本当にリディアが生きて居るのか!?」胸を張るバッツにフライヤが尋ねると、バッツは「おうよ」と自信たっぷりに答える。
と、不意にその表情が消える。その原因は。「光の柱が・・・消えた?」
日も出ていない早朝に立ち上った光の柱は、出現した時と同じように唐突にふっ、と消失した。
光の柱が消えた辺りを、バッツはじっと見つめる―――それは、まるで何かを見送るようだとフライヤは思った。「進路変更だ! 真っ直ぐバロンへと向かう! ―――ケツにくっついてるやつらにも教えてやれ。リヴァイアサンはもういない!」
「アイサー!」甲板の上にファリスの声が響き渡り、それに追従して海賊たちの声が朝の海に響き渡った。
******
「うっ・・・うあああああああああああっ!?」
バロン城の一室。
ガストラの将軍に宛てられた部屋に、女性の悲鳴が響き渡っていた。
ティナだ。
彼女は緑の髪を振り回し、頭に走る激痛を抑えるように両手で額を押さえつけていた。「ティナ、ティナ! 静まりなさい、ティナー!」
「感じないかケフカ! これは・・・20年前にも感じた―――幻界の魔力だ!」慌てふためくケフカに、レオは部屋の窓の外―――バロンの海側に面した窓から見えていた光の柱の立っていた方向を眺め、怒鳴る。
「むきーっ! そんなことは解っていますよ! どうしては知りませんが、今、少しだけ現界と幻界が繋がりました―――その影響で、こちら側に流れ込んできた幻界の魔力がティナの幻獣としての力を一時的に増幅させ、ボクの支配から逃れようとあがいているのです」
「解っているなら・・・」
「支配を解けと? そしてあのミストの村の時と同じようにまた逃がしてしまうのですか? 冗談じゃありません」
「だが、このままでは確実にティナは壊れてしまう。最悪、死んでしまう可能性も・・・」レオの言葉にち、とケフカは舌を打つ。
「それももっともな意見ですねえ・・・仕方有りません―――」
ぱちん、とケフカが指を鳴らすと、ティナの頭部の “操りの輪” が音を立てて外れ、床に落ちる。
同時に、ティナは意識を失ってその場に倒れ込んだ。
ケフカはティナの傍らに落ちている操りの輪を拾い上げ、「あーあ、これはもう使い物になりませんねえ・・・新しいのを作ることはできますが―――」
ぽいっと、ケフカはいらなくなった玩具のように、輪を適当に放り捨てるとレオに向き直る。
「レオ将軍。ボクはもうシクズスへ帰りますよ。どうにも、このフォールスという場所はボクには相性が悪いようですのでね」
「・・・そうだな。そろそろ皇帝も我らの力を必要とする頃だろう」
「ならばレオ将軍も帰りますか?」ケフカの問いに、レオはしばし考え。
「いや。セリス将軍をおいては帰れんよ。それに、クリスタルのこともある」
「そうですねえ。そのためにボクたちは来たんでしたか・・・まあ、でもあのクリスタル、なにやら特殊な力は感じますが、魔石ほどのパワーも感じません。放っておいても問題ないと思いますがね」
「だが、バロンがこれほど執拗に集めようとする・・・もう少し探る必要があるかもしれん。もしかしたら、我がガストラ帝国の世界統一の大いなる障害になるかもしれんだろう」レオの言葉に、ケフカは肩を竦めることで答えた。
「ま、いいでしょう。なんにせよ、ボクはティナと一緒に先に帰らせて貰いますよ。あなたたちも早く帰った方がよいですよー? でないと、皇帝さまに叱られちゃいますからねーぇ。キョーッキョッッキョッキョ!」
「肝に銘じておこう」不気味な甲高い笑い声を立てるケフカに対して、レオは生真面目にそう答えた―――
第10章「それぞれの決意」 END
次章予告ッ!
なんか今回時間の流れがいったりきたりで、話がしっちゃかめっちゃかでよくわかんなかったけど―――
バッツ「それ、いつものことだし」
それもそうね!
じゃあ、気を取り直して次章予告。今回全く出番の無かったセシルが流れ着いた先は魔道国家ミシディア!
セシル「一言余計!」
そこは、かつてセシルがバロン王の命令でクリスタルを奪いに行った国でもあった。
怒りと憎しみ、蔑みと侮蔑の視線が向けられる中、セシルはそこで三人の男と出会う!
テラ「ようやく出番じゃのう」
クラウド「・・・興味ないな」
ロック「そういうことを言うなよ。楽しもうぜっ!」
力を求めるテラに頼まれ、セシルは三人と共に試練の山へと向かう事になる。
そしてそこでクラウドは自分の宿敵と相対する!
クラウド「・・・! セフィロス!?」
セフィロス「・・・誰だ、貴様」
世界最強の剣士を前にして、クラウドは怒りをあらわに攻撃を仕掛けるがあっさり返り討ち。
そして身構えるセシルたちに構わず、いずこへと去っていってしまう。
セシル「・・・なんだったんだ・・・?」
ロック「さあ・・・?」
何故ココに失踪したセブンスのソルジャーが居るのか解らぬまま、試練の山の頂上へ。
そこでテラは最強の魔法と共に、伝説のロッドを手に入れる。
そしてセシルは―――・・・
????「汝、力を求めるか・・・?」
セシル「なんだろう、この声・・・なんだか、懐かしい・・・・・・」
セシルを光が包む時、闇の鎧が光の鎧へと変化する!
そして手には、聖なる剣が!
てなわけで次章!
ファイナルファンタジー4 IF(仮)
第11章 「新たな力」
を、読んでくれないとホールドしちゃうぞッ♪
ディアナ「あれは・・・苦しかったわ・・・」
ちなみに、半日くらいで骨がきしんで一日経てば四肢がちぎれちゃうの♪
ディアナ「し、死ぬ!? 私、娘に殺されるところだったー!?」
あとがきがわりの座談会ッ! 第十話「 」
ろう・ふぁみりあ(以下ろう):ようや十章も終わりです。中盤戦の始まりですよー!
バッツ=クラウザー(以下バッツ):いやしか今回短いなー。プロローグ、エピローグ合わせても12話だけ。
ろう:というか、本来はそれくらいのペースで章が進行するはずだったんですが。
セシル=ハーヴィ(以下セシル):そうだね。五章くらいまでは、だいたい一章につき十話前後だ。
バッツ:それが六章、七章と段々増えていって・・・八章ではついにアルファベット一巡。
ギルバート=フォン=クリス=ミューア(以下ギルバート):そして九章十章と段々少なくなってきたと・・・
ろう:まあ、本当はこの十章のエピソードのうち、半分くらいは九章に入るはずだったんですが。
バッツ:なんでそうしなかったんだ?
ろう:忍者ズのお陰で、九章が少し長くなってしまったのと「第一部」とか区切るつもりだったのを止めたからですね。
F.「別れには再会の約束を」以降のエピソードは「第一部・エピローグ」とかいう形にまとめるつもりだったので。
セシル:さて、じゃあそろそろいつもの様に各話を振り返ってみようか・・・ふぅ。
バッツ:あれ。どーしたんだセシル。なんか元気ないけど。
ギルバート:察してあげようよ、バッツ。セシルは主人公なのに、この章じゃほとんど出番がないんだから。
セシル:くっ・・・
ろう:まあ、その分、次章ではセシルさん三昧なわけですが。
バッツ:なんかローザが涎垂らしそうな言い方だな。
セシル:ヤメテクレェ・・・・・・
ろう:今回、プロローグが珍しくプロローグっぽいです。
バッツ:言われてみればそうだな。俺とフライヤ、ヤン、ファリスの海賊団、それからリディア。
エドワード=ジェラルダイン(以下エッジ):俺たちのパートがないんだけど。
ろう:忍者ズのプロローグ部分は九章エピローグでやったようなものですし。
ろう:毎度毎度の世界設定話。今回のお題はクリスタルです。
バッツ:セシルの唯一の出番でもあるよな。
セシル:夢見て起きただけじゃないか・・・
ろう:冒頭の神話の部分は毎度の如く、書きながら考えた設定なので多分、また変わります。
バッツ:おい。
ろう:で、ここでの設定で重要なのはクリスタルのことではなく、クリスタルが封印していたモノのこと。
セシル:アルテマ?
ろう:うぃ。ここら辺、FF2の設定ですが、私はFF2をアルテマ手に入れるところまでプレイしておりません。
バッツ:おいおい。
ろう:まあ、だからなんかおかしなところがあるかも知れませんが、あまり気にしませんよーに。そのうちアドバンス版買ってプレイしますんで。
それで話を戻すと、現在のこの世界ではアルテマ、メテオ、フレア、ホーリーの四つの魔法を指して「封印されし四大魔法」と呼ばれております。
セシル:またそのまんまなネーミングだね・・・
ろう:センス無くて御免なさい。で、そのうちアルテマは現在より遙か昔にFF2のエピソードが起きた時に解かれています。
ギルバート:この世界って、遙か昔にFF1のストーリーがあって、その後にFF2、3のストーリが起きて、その1000年後が舞台になっているんだよね。
ろう:うぃ。で、他の三つの魔法は未だ封印されたまんまなわけですが。
バッツ:ああ、もしかしてFF5の設定か。
ろう:いえす。フレアとホーリーはフォークタワーに。メテオは・・・・・・あれ、どこでしたっけ。あれは。
バッツ:おいおいおいっ!
ろう:まあ、それは後で調べておくとして、それぞれ封印されているわけですな。
でもって、封印されている為にそれらの魔法の使い方を知り、使える力量を持っていても発動できないという設定。
ローザ=ファレル(以下ローザ):でも私はホーリー使えたけど? あれはなんで?
ろう:いちおー、賢者の杖の力って事で。あとは。
ローザ:私のセシルに対する愛ね!
セシル:その愛を持って、ローザは僕に白魔法唯一の攻撃魔法をぶち込んでくれたわけだね?
ローザ:ええ、そうよ!
バッツ:・・・皮肉、通じてないぞ。
セシル:・・・解っちゃいたけどね(嘆息)。
ティナ=ブランフォード(以下ティナ):ちょっと待って。アルテマの封印は解かれているってことは・・・
セリス=シェール(以下セリス):使い方と使いこなす力量があれば、誰でも使えるってことよね。
ろう:はい、そうですね。ただ1000年前の魔法なので、誰も使い方を知りませんし、知ってても使える力量の魔道士は現在存在しません。
ロック=コール(以下ロック):うん? ティナやテラの爺さんでも駄目なのか?
ろう:ティナさんでは大魔法を扱う技量が足りませんし、テラさんでは魔力が足りません。
テラ:足りない魔力を補う方法はあるがな。それでも、術の使い方を知らなければ使えんわい。
ろう:アルテマの魔法は、ミシディアの書物の中にも名前とその破壊力が残されて居るのみなので、誰も使い方を知りません。
ろう:オリジナルキャラクター・アルフェリアさん登場話。
アルフェリア=セブンスノート(以下アル):こんにちわ、初めまして。
ろう:まあ、4話だけのゲストキャラですが。
アル:それでも出られて嬉しいです。二度と出ることはないと思ってましたから。
バッツ:あん? 何の話だよ?
ろう:実はアルフェリアさんは、別のオリジナルFF話の主人公の一人だったりするわけです。
アル:「エデンツート」という大陸を舞台にして、FFの魔法やクリスタルと言った要素だけを使ったオリジナル小説なんですが・・・
ろう:いくつか話も書いたんですが、完結させる気のない話なんで、外に出す気はありません。
ただ、そこで出来たキャラはたまーに使っていきたいかなーと。
バッツ:ふうん。でもさ、このアルフェリアの設定って、まるでからくりサー
ろう:ち、違うッスよ!? キャラ自体はずいぶん前に出来ていましたから、全くの偶然です! 濡れ衣な上に誤解です!
ろう:続いてバッツさんの父親話。
セリス:ドルガン=クラウザーって・・・意外にひょうきん・・・
ろう:まあ、息子がこれですし。
バッツ:これ言うな! つか、すっかり忘れてたけど俺って高所恐怖症なんだよなー。今までまったくそんな素振りなかったけど。
ろう:オイラもすっかりわすれてました。ホブス山あたりで、なにかネタ仕込んでおけば良かったなー、と今更後悔。
アル:フライヤさん、お強いですねー!
フライヤ=クレセント(以下フライヤ):いやいや・・・別にそんなことはないぞ?
バッツ;フライヤって・・・やられ役じゃなかったんだな・・・
フライヤ:うるさいわいっ! お主らが非常識な強さもっとるだけじゃ!
ろう:カインさんには一方的に負けていますが、フライヤさんは決して弱い方じゃないです。セシルさんよりもレベルは上です。
フライヤ:私のことを褒めちぎっておるが、アルフェリアの剣の技量もなかなかのものじゃ。
アル:そんなことないですよー。私なんて・・・
フライヤ:いや。バッツの踏み込みの一撃を受け止めただけでも大したもんじゃ。あのスピードで飛び込まれては私ではどうにもできない。
カイン=ハイウィンド(以下カイン):お? なにを互いを讃え合っているんだ、負け犬ーズ。
バルバリシア;カインー、そういうことをいっちゃあ可哀想よぉ?
フライヤ&アル:誰が負け犬だあああっ!
バッツ:でも実際、負けてるよな。フライヤもアルフェリアも、あの二人に―――俺は勝ってるけど。
バルバリシア:えー、私とは痛み分けってところじゃない?
カイン:俺も負けた記憶はないっ!
ファリス:ついに俺たちの出番だー! 用意はいいか、野郎ども!
海賊たち:アイサー!!!!!
ろう:いやあ、長かったですねえ・・・プロローグ以来、まるまる10章ぶり。
ファリス:長かった、じゃねえよっ! ったく、待たせやがって。
ろう:ホントは第三章辺りで、ミシディアに立ち寄ったファリスさんたちの話も入れようと思ったんですが。めんどくさくて。
ファリス:コラ。
ろう:八章あたりでミスリルの村でのんびりしているファリスさんの話も入れようとおもったんですが。・・・やっぱり面倒で。
ファリス:・・・シルドラ。やっちまえ。
シルドラ:シャギャーッ!
ろう:って、いきなりサンダーストームぅぅぅぅ!? んぎゃああああああああああああっ!
フライヤ:・・・しかし、バッツのやつ。相変わらず人間離れした戦闘力じゃのう。
アル:そうですね。ファリスさん相手に一方的にハリセンで叩きまくってましたからね。
バッツ:ま。相手が悪すぎたって事で。
ファリス:だから自分で言うなよ・・・
ろう(黒こげ):ち、ちなみにバッツさんが俊敏さに特化しているのとは対照的に、ファリスさんは馬鹿力です。
ファリス:馬鹿力って・・・他に言い様がないのかよ・・・
アル:ところでふと思い出したんですが。
ろう:はい?
アル:プルルン、じゃなくてププルンですよね?
ろう:・・・あ。
アル:・・・・・・
ろう:・・・・・だ、駄目じゃないですかアルフェリアさん、間違えちゃあ・・・
アル:台本、プルルンになってましたけど。
バッツ;まあホラ。使い魔は巨乳フェチだから。
ろう:なんですか!? そのフォローになってないフォロー!
アル:ああ、そうなんですか・・・ガイとは正反対ですね。
ろう:納得しないでー!(悲鳴)
バルバリシア:とゆーわけでっ、わたくしリターンズッ! さらにっ!
マグ:マグでーす。
ドグ:ドクでーす。
ラグ:ラグでーす。
マグ:って、ラグ。台本とちゃうやん! そこは「ミナミハルオで御座います」ってボケな!
ラグ:やー、でも姉さん、そんなんウチ恥ずかしいわ。これ、友達も見てるんやで。
ドグ:まあまあ姉さんもラグも落ち着いて、もう一回最初からやり直しましょうよ。
マグ:って、なんであんただけ東京弁やねん!
ろう:・・・・・・なんでしょう、この異様な空間は・・・・・・
ディアナ=ファレル(以下ディアナ):くっ、負けられないわね、ローザ!
ローザ:ええ、お母様!
ジュエル&セリス:お前たちは出てくるなっ!
ディアナ&ローザ:えー?
ジュエル=ジェラルダイン:えー、じゃないっ! あんたたちが出ると、話が壊れるのよ。
ディアナ:ふっ、じゃあジュエル。あなたにアレを止められて?
マグ:マグでーす。
ドグ:ドグでーす。
ラグ:ラグでーす。
マグ:って、さっきと同じやんか!
ラグ:せやかて、やっぱ恥ずかしいもん。明日学校に行ったら絶対笑われるって。
マグ:アホ言いなや! ウチらは笑われてナンボの商売やないの! アンタがしっかりボケんと年越せんよ!
ドグ:じゃあ、ラグと姉さんの順番を交換したらどうかしら? 姉さんがボケるの。
マグ:いやや、そんなん恥ずかしい。
ラグ:おい!
セリス:無視しよ。
ジュエル:そうね。
ディアナ:えー! そんなの酷いわよ! 無視されるのが一番辛いのよ! 苦しいのよ! 悲しいのよ!
ジュエル:だから無視するのよ。ほら、使い魔、さっさと進めなさい!
ろう:は、はいー。
ガイロード=アークス(以下ガイ):・・・ふぅ。
ろう:あ、オリキャラ二号さん。
ガイ:思うんだけどさ・・・・・・なんでこの船には素敵なロリッ娘が乗ってなかったんだろう・・・
ろう:あなたのような人がいるからです。
ガイ:そんなっ、酷いよ! 僕は・・・リディアちゃんに逢いたかったのに―――ぐあっ!?
オルフェリア=セブンスノート(以下オルフェ):うっさいこの変態ー! あたしなんか、出番すらなかったんだから!
アル:オルフェリア、幾ら出番がなかったからって、ガイに八つ当たりするのはどうかと思うけど・・・
オルフェ:あー! アル姉様ー! どうしてガイの変態が出るのにあたしが出れないのー!
アル:えっと・・・どうしてなんですか?
ろう:面倒くさかったからです。
オルフェ:破晄撃!
ろう:ぎえええええええっ!?
オルフェ:うわあああああん! みんながオルフェのことをいじめるーっ!(いいつつ走り去っていく)
アル:あ、オルフェリア!?(追いかける)
ろう:ちなみにオルフェリアはアルフェリアさんとは血の繋がっていない妹で、魔晄使いという設定です・・・・・・がくっ。
バッツ:そいやファリス。結局、なんで親父のこと知ってたんだ?
ファリス:んー・・・まあ、ぶっちゃけ、俺の先代がドルガン=クラウザーの乗っていた客船を襲って返り討ちになったって話なんだが。
バッツ:あー・・・そりゃ確かに言いづらいわな。
ファリス:しかも、その時の傷が元で親父は船を下りるハメになっち待ったし。
バッツ;それは、ますます言いづらいな。
ファリス:でもって、そのあとを継いだ俺も、ドルガンの息子にしてやられる始末。なんの因縁だ、これは。
バッツ:俺に聞くなよ。
ろう:ヤンさんの心の苛立ちと葛藤。な話。
ヤン=ファン=ライデン(以下ヤン):一つ疑問がある。
ろう:なんでしょう?
ヤン:セシル。お前は私を信頼して後を託してくれたのか。それともどうでも良くなってリヴァイアサンに挑んだのか?
セシル:さてね。それはまた本編で聞いてくれ。
ヤン:むう・・・
バッツ:あ、ところでさー。原作じゃ、ヤンも一緒に海に落ちて記憶喪失になってバロンに辿り着くんだよな。
ろう:そうですね。その後、記憶がないことをいいことに、ゴルベーザさんに操られてセシルさんと戦うわけですが。
バッツ:この話じゃ、記憶喪失にはならないいのかよ?
ローザ:なってたまるもんですかああああああっ!
バッツ:うをわっ!?
セシル:ろ、ローザ!? どうしたの、そんな血走った目をして・・・
ローザ:これ以上、記憶喪失が増えてたまるもんですか! というかハゲ親父がヒロインなんて・・・!
ヤン:いや記憶喪失=ヒロインという図式に問題があるともうが・・・待て、いまさりげなくさらりととんでもないこと抜かしたな。
ろう:ちなみにヤンさんは記憶喪失にもセシルさんの敵にもなりません。まあ、代わりが居ますしね。
ヤン:代わり?
セシル:・・・げ。まさか。
ジュエル:忠告しておくけど、あの筋肉、意外と粘着質よ?
セシル:たすけてくれぇ・・・
ろう:ファレル空間発生話。
ディアナ:なに? そのファレル空間って。名前からして私に関係あるのかしら。
ローザ:いえ、きっと私に違いないわ。
セリス&ジュエル:あんたら二人に関係あるわ!
ろう:なんか息ぴったりですね、二人とも。
ジュエル:うん・・・なんか同じ被害に遭った者同士、なんとなく連帯感みたいなモノが・・・
セリス:そうね。年も離れてるし立場も違うけど、私達、出会えれば良い友達に慣れる気がする・・・
ろう:まあ、本編で出会う予定はないんですが。
ジュエル&セリス:ないのっ!?
ろう:・・・本当に息ぴったりですねー。
ミスト:キャシーさんってエブラーナの人間だったんですか。
キャシー=リン(以下キャシー):生まれは違いますが。
エッジ:親父がどっかから拾ってきたんだよ。で、なんかいきなり引き合わされたと思ったら「お前の嫁候補だ」とか言われて。
ジュエル:キャシーにはエッジの嫁として、あたしの全てを叩き込んであるからね。そういう意味でもエッジはキャシーに頭が上がらないのよ。
ユフィ=キサラギ(以下ユフィ):エッジがこの世で頭が上がらない女性が、ジュエル様とキャシーの二人なんだよね。
ミスト:それで、そのエッジさんの花嫁修業をしていたキャシーさんが、何故、バロンでメイドを・・・?
キャシー:いえ、その花嫁修業の中に当然、炊事や掃除洗濯もあったんですが・・・・・・それをやっているウチに、妙にはまってしまって。
ジュエル:で、家事仕事がやりたいってあたしたちに頭下げて、エブラーナを出て行ったのよね。
ミスト:別に家事仕事ならエブラーナでも出来るんじゃないですか?
キャシー:いえ、やるならとことんやるべきと思いまして、家事仕事の最高峰、通称「メイドの穴」で修行したいと思い・・・
ミスト:あの、いいです。もうそれ以上は、なんか妙な方向に話が行きそうだし。
キャシー:そうですか。ちなみにそのメイドの穴の教官の一人がディアナ様だったので、そのつてでファレル家のメイドとなったわけです。
ディアナ:まあ、昔の話だけどね(遠い目)。
ジュエル;・・・・・・もう、なんでもいいや。
ろう:かなり予定とは違ってしまった話。当初は、リディア一人でリヴァイアサンを還すハズだったんですが・・・
リディア:でもリディアは弱っちぃから。一人じゃ何にもできない子供だって気が付いたから。だから―――
バッツ:というわけで、俺の出番というわけだなっ!
ろう:うわ、出ましたね、出る予定の無かった人。
バッツ:呼ばれて飛びでてジャジャンジャーン! 今日の俺はひと味違うぜ!
リディア:どう違うのかなあ・・・・・・ちゅっ―――あ、甘い。メロンの味だ。
バッツ:FFIF豆知識ー! ファリスの海賊船に置いてある歯磨き粉はメロン味だ!
ファリス:メロン、好きなんだよ。
バッツ:このブルジョアめー! 俺なんかメロンなんかくったことないから、この歯磨き粉が本当にメロン味なのかどうかわかんないんだぞ!
ファリス:あと、パイナップル味もあるけど。
バッツ:・・・ぱいなっぷるってなんだ?
ファリス:・・・色んな意味で可哀想なヤツ・・・
セシル:・・・って、ちょっとまっていまリディアがバッツに。
ローザ:え? セシルもキスして欲しい? それなら私に言ってくれれば何時だって何処だってばっちしよ!
セシル:ば、ばっちし!? なにが!?
ガイ:りっでぃっあっちゃーんっ! 僕にもっ、僕にもちゅーっ!
アル:我が体内よりほとばしる魔力よ! 破壊の痛撃となりて世界を振るわせよ―――エーテルバースト!!!
ガイ:ぎゃああああああああああああああああんっ!?
アル:・・・すみません、お騒がせしました。これは回収していきますんで―――オルファリア。
オルファ:はーい。ほら、とっとと行くよ。ずりずりずりずり・・・
ガイ:うう・・・ちゅー・・・・・・・・・
バッツ:メロンかあ・・・一度、ナマでメロンをくってみたいなー。
ファリス:普通、メロンはナマで喰うもんだが。
リディア:リディア食べた事あるよー。甘くて美味しかったー、リディア大好きー!
バッツ:俺とどっちが好きだ?
リディア:メロンー。
バッツ:・・・・・・・・・・しくしくしくしく。
リディア:ウソだよ。お兄ちゃんの方が大好きだよっ!
バッツ:ふっ、解っていたぜ。さっきのは嘘泣きだ!
ファリス:バッツ、目の端に涙が溜まってるぜ。
エピローグ
ギルバート:そういえば、セシル以上に僕って出番少ないんだね・・・ここだけじゃないか。
ろう:は。ギル公なんざ、こんだけで十分なんだよ。むしろ今までが出すぎだぜ。
ギルバート:・・・なんか一章に一回は僕を貶さなきゃいけないノルマでもあるの?
ろう:まあ、ノルマ達成しないとボーナスに響きますし。
ギルバート:なんのボーナス・・・?
ティナ:あー、酷い目にあった。・・・リディア、そういうことするならそう言ってからにして。
リディア:ごめんね、ティナ。
ろう:まあ、良いじゃないですか。これでティナさんも退場ですし。もう痛い目を見ることも・・・
ティナ:え・・・? 退場って、なに?
ろう:んと、これからティナさんとケフカさんはガストラに帰るので、これから出番がありません。
ティナ:なにそれー!? これから私、大活躍してセシルとローザの仲をブチ壊しにするんじゃなかったの。
ローザ:そんなことさせるもんですかー!
ティナ:ふっ、甘いわね、ローザ。私は唯一貴女のラブモーションを防いだ女よ! 第7章「北へ」エピローグ参照!
ローザ:くっ・・・
ティナ:だから、これからが私の見せ場だと思ったのにー。具体的に言うとゾットの塔で。どういうことよー!?
ろう:これ以上、貴女がここにいると、セシルさんたちに洗脳を解かれる可能性があるので。それだと後々困りますし。
ティナ:作者の横暴だー! ストライキ起こしてやるー!
ろう:勝手に起こしててください。
ろう:はい。
セシル:そういうわけで、10章も終わり。次でいよいよ僕もクラスチェンジかー。
ろう:んー・・・
セシル:どうかしたのかい?
ろう:いや、次ってミシディアじゃないですか。なんかこー、書きにくいなあっと。
セシル:え、なんで。
ろう:前に一度書いてるせいですかね。ここらへんの話。基本的に私は一度書くと飽きてしまうので(だからリメイクもやらない)。
クラウド=ストライフ(以下クラウド):そうだ、頑張って貰わないと困る。
ろう:おやクラウドさん、お久しぶり。
セシル:もの凄い久しぶりだね。座談会に出るのも久しぶりじゃないか?
クラウド:そんなことよりも、次はあの男が出るんだろ! なら、しっかり書いて貰わないと・・・
ろう:でもクラウドさん、コテンパンにやられる予定ですよ?
クラウド:ぎゃふーん!?