以前の「ひとこと」 : 2024年7月前半
それぞれの日の記事へのリンクです
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7月1日(月) レーダードームの多面体(その4)、他
7月になりました。
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しばらく間が空いてしまいましたが、新聞で見かけた千葉県柏市の気象大学校のレーダードームの話のつづきです。(この話題の最初はこちらです。)
正五角形の面をふさがずに、3回回転対称の等辺六角形20枚でこんな模型を作ってみた、というのが前回までの話でした。
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面が平面にならなかったので、等辺六角形を正三角形と鈍角二等辺三角形3枚に分割して、改めて模型を作ってみることにしました。
(上の展開図はクリックすると拡大します。)
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これならば空いている正五角形部分も含めて各面が平面になります。このかたちは捩れ十二面体ですね。(正確には捩れ十二面体は12枚の正五角形以外はすべて正三角形ですが。)このドーム多面体の模型が本物の写真とキラリティが異なる理由がわかりました。捩れ十二面体ならば鏡像対称性はありませんから(=右手型と左手型がありますから)、右手用のグローブを左手にはめようとするようなもので、合わないのです。
(つづく) ○
エガラウィナゴではなくてダブルハートです。なんとなく机の上で整えてみました。
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ダブルハート 別サイトパターンあやとりの世界でダブルハートとエガラウィナゴの比較をしています。これは2021年の五月連休に作ったものですが、今見ると写真の作例の整え方が甘くて美しくありません。作り直したいですが、そこに割ける時間がありません。
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あやとりの説明図用に、手のイラストが欲しいのです。「この向きのこの姿勢の手のイラストが欲しい」と思うと、その姿勢の自分の手の写真を撮って、それをお手本に線画を作っています。こんな感じです。
あんまり上手ではないのは自覚していますが、意図が伝われば役割は果たせると割り切っています。自分の手をモデルに自分で一から描いているので、誰かの著作権とか肖像権とかそういう権利を侵害することはないはずです。1つのポーズのイラストを作るのに20〜30分くらいかかります。やっていて楽しいのですが時間がかかります。
人間の身体が写った1枚の静止画像からその人の姿勢(骨格)を推定するという技術はすでにあります。1枚の手の画像から手の各関節の角度を推定して手の3次元モデルを生成することができれば、いちいち上のような線画を手作業で作らなくてもよくなります。すでにありそうです。探してみようかと思いました。
<おまけのひとこと>
今日は雨がひどいらしいです。今、朝5時ですが、とりあえず今のところは鉄道も高速道路も特に遅れや規制はかかっていないようです。
7月2日(火) 伝承あやとり:2羽のダイシャクシギの脚(ナウル)
あやとりの立体ディスプレイの話です。
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石野さんのあやとりサイト「あやとりしてみよう」の2羽のダイシャクシギの脚を取ってみたのです。かたちは自己流で整えてみました。
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sf240702-1:2羽のダイシャクシギの脚 これを見ていたら、ひょっとしてこのあやとりは立体的に仕上げるのが設計意図なのだろうか? と思えてきたのです。先日入手した白いデュプロブロックで立体的に飾ってみました。以下、写真を数枚置きます。
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なんだか橋の欄干のようにも見えてきます。立体的なあやとりディスプレイで、かたちや長さ、糸の絡み(折返し)の位置などを調整するのはとても大変でした。気に入ってしばらく飾ってあります。
<おまけのひとこと>
今日は話題は1つだけです。遅くなってしまいました。
7月3日(水) レーダードームの多面体(その5)、伝承あやとり、他
一昨日の多面体の変形の試みと伝承あやとりのご紹介です。
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下記の展開図から組み立てたレーダードームの多面体、
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この等辺六角形を下図左のように4つの三角形に分割して、面が平らになるようにしてみたというのをご紹介したのが一昨日でした。
では、上図右のように4つの三角形に分割して組み立てたらどうなるでしょう?
(つづく) ○
イヌイットの伝承あやとり作品2つの巣穴を取ってみました。
きれいな幾何学的な図形ができて面白いなと思ったのです。いろいろ変化させてみました。
(つづく) ○
昨日の朝、車で出かけたときに駐車場に車をとめたら、こんなものが目に入りました。
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偶然、何か生き物っぽいシルエットが見えるのかなと思って近づいてみてみたら
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何かバッジのようなもののようでした。裏返してみました。
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肝心のこの写真のピントが甘かったです。一応、少しでも踏まれにくいところへ…と思って車止めの上に載せておきました。
<おまけのひとこと>
今朝、サーバに転送したつもりがしていませんでした。お昼休みに気付いて慌ててアップロードすることになりました。
7月4日(木) レーダードームの多面体(その6)、あやとり、他
昨日の多面体の変形のアイディアを模型にしてみました。また昨日のあやとりをちょっとだけ変形してみました。
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最初に、「数学セミナー」のあやとり連載の動画の第4弾を作成・公開していただきましたのでそのご紹介です。
第4回:2024年7月号に掲載した「アムワンギヨ」(伝承作品:ナウル)の動画です。
この、最後に作品がパッと現れるところが好きです。
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昨日のアイディアで作った多面体はこんな風になりました。
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大きな正三角形の面が沈んだ仕上がりになりましたが、逆にこの面が飛び出したかたちにすることもできそうです。
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昨日の「2つの巣穴」を見ていたら、片手を180度回転させてみたくなりました。こんな結果になりました。だいたい思った通りの仕上がりです。
片手全体を180度ひっくり返す操作は、逆の手で糸を全部握って一気に外してひっくり返す方法もあります。そちらのほうが楽、という方もいらっしゃるかと思います。
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先週妻が植えた朝顔の苗がだいぶ大きくなりました。
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6月28日(木)夕方 7月4日(木)朝 葉っぱが虫に食われてしまいましたが。大きくなって花が咲くのが楽しみです。
<おまけのひとこと>
最近、換気のために夜に窓を開けていると、とても小さな虫が入ってくるようになりました。もったいないと思いつつ、窓を閉めてエアコンを使ったりしています。昼間は室温が30度になるまでは外の風を入れて温度を下げています。
7月5日(金) 捩れ立方体の変形、他
多面体の話です。
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レーダードームの多面体は結局捩れ十二面体の系統の多面体だったのですが、アルキメデスの多面体のうちのもう1つの捩れ系である捩れ立方体(snub cube)について改めて考えました。これも鏡像対称性を持たないので、右手型と左手型があります(下図)。
捩れ立方体、実際に模型を作って手に取ってみると、思いのほか「立方体っぽさ」が際立っているのです。これは立方体の双対である正八面体(上のCGの赤い面)からも捩れ操作(snub operation)で同じかたちになるのですが、「正八面体っぽさ」は感じません。立方体(青い正方形の面)の面取りをした立体という印象が強いです。(余談ですが、「面取り」は英語だとchamferなのですね。チャンファという用語は機械加工用語として知っていたのですが、面取りという用語を木材加工用語として認識していたため、「あ、そうか!」と思ったのでした。間違った思い込みでした。)
以前、立方八面体から捩れ立方体を導出する連続的な変化について考えたことがありました(2019/08/04)。
この途中段階の模型を作ってみたりもしました(2019/08/08)。
このかたちは「立方八面体っぽさ」は強いのですが、正八面体由来である感じは薄いです。この導出方法だと、正方形の1辺と正三角形の1辺の長さが同じであるため、面積が大きい正方形のほうが強い印象をもたらすのだと思います。
そこで、今回のレーダードーム多面体の発想を捩れ立方体に適用して、8枚の正三角形の大きさを大きくしてみました。こんな展開図を設計してみました。
これを組み立ててみることにしました。
(つづく) ○
姉が実家の整理を進めてくれているのですが、毎週母の病院で一緒に面会をするときに、処分に迷うものを持ってきてくれるのです。先日は祖父が使っていた三角定規を持ってきてくれました。処分するのは忍びなく、とりあえず壁に飾ることにしました。
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木製の三角定規でそれほど重たいものではありませんが、尖っているので地震などのときに頭の上に降ってくるのはいやだなと思ったので少し離れたところに飾りました。もともと飾ってあったあやとりのパネルを外して、そのパネルを吊っていた小さな釘に引っかけました。釘と廻り縁(まわりぶち)で釣り合っています。
以前も書きましたが(2017年3月22日:お墓参りの話)、私の母方の祖父は、母がまだ小学校に上がる前の1944年に亡くなっています。ご本人は、自分が亡くなってから20年後に生まれた孫(私)が、80年後に自分の三角定規を見つけて引き取って壁に飾る未来など夢想だにしなかったに違いありません。
ちなみに「三角定規」、英語では set square(s) と呼ぶのですね。知りませんでした。しかも、一週間前に調べて「なるほど、知らなかった」と思ったのですが、今日の時点では「あれ、英語ではなんだっけ? この間覚えたはずなんだけれども」と、あっという間に忘れていました。この年齢になると1回やそこらでは知識が頭に定着しません。若いころに身に付けた知識というのは本当に財産だよなあと思います。
<おまけのひとこと>
面会、なかなか辛いです。でも、これも「将来自分が行く道」なのかもしれません。しっかり受け止めたいと思っています。
7月6日(土) 星型の構造のCG
立体構造の模型のCGです。
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Facebookのこんな画像を見て、同じものを四角柱ベースで作ってみたいと思ったのです。まずはCGを作ってみるところから始めました。横から見たところと、
斜め上から見下ろしてみたところです。
少しサイズの大きなgifアニメーションを2つ用意しました。こちら(1つ目)とこちら(2つ目)です。
CGを作ったら満足してしまいました。しばらくお蔵入りしてしまいそうです。
<おまけのひとこと>
今日はお昼に会食の予定があります。楽しみです。
7月7日(日) 合同分割パズル
分割パズルの話です。
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こんな分割パズルの問題を解いてみました。
合同な4つの領域に分割してください。
Author: Bram Cohenこちらの環境https://tinyurl.com/mwj5ujc3で試してみることできます。私もこの環境で10分〜15分くらい試していたら解くことができました。楽しかったです。(ちなみにリンク先の環境で正しく合同な4分割パターンに塗り分けても特に画面が変化したりはしません。ご自分でご判断ください。)
上記のリンク先で試せるということは、分割は単位正方形に沿ったものになります。このリンク先を準備されたのが作者ご自身なので、そこは「ネタバレ」にはならないと判断しました。
一応ヒントを2つ、用意しました。どちらも強力なヒントです。このヒントを見てしまうと、自力でパズルを解く楽しみの8割〜9割くらいは失われると思います。ヒントのリンクを開くと図が別窓で開きます。いずれも上記の環境で図を作っています。正方格子の塗り分けの図を作るのに、手軽で便利な環境かもしれません。
手軽で面白いパズルでした。
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上記のパズルの作者の Bram Cohen 氏について検索してみると、有名なプログラマのようでした。また、ハナヤマのキャストパズルを4作品もデザインされているパズルデザイナーでもあることがわかりました。素晴らしいです。ハナヤマのサイトのこちら、はずるの作家紹介 ブラム・コーエン にインタビューが載っています。ボールジャグリング(お手玉)5つができる、6つに挑戦中、というところが素晴らしいと思いました。
上記のページには、Cohen氏がデザインされた製品が4つ載っていますが、そのうち3つは持っています。私はハナヤマのキャストパズル(はずる)はそれほどたくさん持っているわけではないのですが、好みの方向性が近いのかなと思いました。特にキャスト マーブルはとても好きなパズルです。
CAST MARVEL(キャスト マーブル)
Bram Cohenおもしろい分割パズルがあるな、と思って作者の方を調べてみたら好みのキャストパズルのデザイナーさんだったということがわかって嬉しくなりました。
<おまけのひとこと>
昨日は雨が降って湿度が高く、不快指数が高くなりました。(最近は「不快指数」という言葉は聞かなくなりました。)雨が降ると窓が開けられないので、エアコンがあって本当にありがたいです。
7月8日(月) 錯視ほか
錯視の話、あやとり紐の話、他です。
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あやとりですが、雑誌「数学セミナー」第3回:2024年6月号に掲載した「たくさんの星」(伝承作品:ナバホ)の動画を編集部で作って公開してくださいました。動画第5弾です。
たいへんありがたいです。ぜひご覧ください。
「あやとりの楽しみ」でご紹介している作品、そろそろ紐の長さが3mくらいのものが必要になってくると思います。今週末に出る8月号(第5回)は通常の長さの紐で十分なのですが、その後の第6回、第7回あたりはそろそろ長い紐が欲しくなるかもしれません。「あやとりの楽しみ」サポートページの「あやとり紐について」のページに、紐を結ぶ時の準備の話を追記しました。
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GIGAZINEに、完全に同じ写真なのに見れば見るほど異なる角度から撮影したものに見えてくる不思議な写真という2018年の記事がありました。
この錯視は確か2008年ころに発見されたのではなかったかなあと思います。当時話題になった画像を2008年1月にご紹介したことがありました。
この2つの写真、全く同じものなのですが、並べてみると角度が違って見えるのです。とても面白いです。
GIGAZINEに載っていた画像のほうが錯視効果が強い気がします。
両並びの画像に対して1枚分の画像(3枚目)を別に用意して、その位置をいろいろ変えて見え方を確かめてみました。画像がちょっと小さいですが、簡単なgifアニメーションにしてみました。
例 1 例 2 例 3 実際に画面の中で自分で動かしてみると面白いです。同じ画像を3枚並べてみましょう。どう見えるでしょうか?
手で一番右だけを隠してみたり、一番左だけを隠してみたりしてみてください。見え方、変わるでしょうか?
これは「こう見えるのが正解」という問題ではありません。何度も書いていますが、錯視現象というのは視覚機能の欠陥や欠点などではなく、極めて高度な脳の情報処理の仕組みの結果です。自分の脳神経系が何をどう見ているのかを調べてみる、というとても面白い実験なのです。
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こんな飾り皿(デザインプレート)をもらったのです。とても気に入りました。喜んで飾っています。
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これ、何のデザインなのかわかりますか?
(つづく)
<おまけのひとこと>
本業のほうでは業界団体活動に注力しているのですが、今週はプロジェクトに新たに加わられた方とお話をする機会がありそうです。しっかり準備をしたいと思っています。
7月9日(火) あやとり他
昨日のつづきとあやとりの話です。
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昨日の飾り皿のデザインですが、
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これは中国象棋、シャンチーの盤面のデザインなのです。象棋のルールは検索するといろいろなところで公開されていますが、たとえばこちらのシャンチーのルール総まとめ!とか、こちらの中国象棋の遊び方とかがわかりやすかったです。
これはこれで面白いゲームなのかもしれないと思います。攻めゴマと守りゴマが明確に役割分担されていたり、コマによって動ける領域に制限があったり、なんというか、より「ボードゲーム」っぽい気がします。
ロジカルな将棋入門(野崎昭弘:筑摩書房 1990)という素晴らしい将棋の本があるのですが、その最初の第1章「将棋の歴史」でも中国象棋が簡単に取り上げられています。
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あやとり協会の吉田さんから、アルゼンチンの伝承作品の虎の足(リンク先は石野さんのページです)が「ナウルの太陽」や「ガイアナの星」と同系統のあやとり作品だというコメントをいただいたのです。
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「虎の足」 私が普段使っているあやとり紐は、手芸屋さんの「トーカイ」で購入した3m単位で売っているのアクリルの細い紐です。これを、3mのまま使うもの、2.4mで切り分けて輪にしたもの、180cmに切り分けて輪にしたもの、を取り揃えています。残った短い紐も輪にしてあります。シンプルな作品を比べるときなど、この短い紐が便利なのです。長さが同じ短い紐の輪3つで「虎の足」「ナウルの太陽」「ガイアナの星」を比べてみました。
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上(えんじ色):「虎の足」
左下(黄色):絡みの「ナウルの太陽」
右下(水色):絡みの「ガイアナの星」上(えんじ色):絡みのない「虎の足」
左下(黄色):「ナウルの太陽」
右下(水色):「ガイアナの星」交差の上下がいずれも異なることがわかります。「ナウルの太陽」から始める場合と「ガイアナの星」から始める場合で結果が異なるあやとり作品がありますが、「虎の足」ならではの作品もあるのかもしれません。まだ面白い例は見つかっていません。
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先日もご紹介したエナギニュレ、全体の写真も載せておきます。
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これは長い紐を使わないときれいにかたちが作れないと思います。この完成形が気に入ったので、今も別の紐で取って飾ってあります。今飾っているのは
- 4本指の構え
- 内側の輪を人差し指に集める
- ナウルの太陽
という手順で取っています。オリジナルの「エナギニュレ」とは交差の上下は異なりますが、これでも同じ射影図になります。
<おまけのひとこと>
次の週末は3連休なのですね。ちゃんと認識していませんでした。いろいろ用事の予定があります。
7月10日(水) 立方体連結構造、あやとり
Facebookで見かけた立体の話とあやとりの工夫の話です。
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こちらでこんな画像を見たのです。
これ、どんなかたちなのだろうと思いました。(リンク先ではこの立体が回転する動画になっています。)立方体の連結モデルを作ってもわかりにくいと思ったので、立方体の中心を結ぶスティックモデルを作ってみようかなと思いました。
(つづく) ○
「ダンスの舞台」というパラオの伝承作品があります。大好きでよく取っています。「あやとりの楽しみ」サポートページの第2回(5月号)にも、数学セミナー編集部で作成して下さった動画を載せています。
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ダンスの舞台(伝承:パラオ) これは人差し指の構えから始めますが、その時に左右の人差し指の輪を交換して縦に「絡み」を2つ作ってから取ると(下図)、
この2つの「絡み」が最後まで残って、絡みが2つある「ダンスの舞台」が取れます。(写真を探したのですがみつかりませんでした。)
これを「交差」でも「絡み」でもなく「分離」してみました。
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「ダンスの舞台」の中央の交差を分離 これ、どうやって取るかわかりますか?
(つづく)
<おまけのひとこと>
耳の外耳道のあたりが痒くて「耳かき」で掻いていたら、炎症を起こしてしまいました。ここ2〜3日で悪化してしまいました。自然治癒に期待しています。
7月11日(木) 立方体連結構造、あやとり、タイリング
Facebookで見かけた立体の話とあやとりの工夫の話のつづきです。
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昨日のこの立方体を連結した立体図形、
これをスティックモデルのCGにしてみました。できるだけ頂点が重ならないようにしたので、上の図とは向きが全然違います。
gifアニメーションで微小変動(ぷるぷる立体表示)してみました。フレーム切り替えがちょっと速すぎたかもしれません。
うーむ、これでもまだこのかたちがどういうかたちなのかピンとこないです。ここはひとつ実物を作ってみるか…と思いました。材料、何を使うのが良いでしょう?
(つづく) ○
昨日の「中央を分離」する技を「7つのダイヤモンド」にも適用してみました。
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7つのダイヤモンド(伝承:日本他)
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hh240711-1:左右に分離した「7つのダイヤモンド」 (つづく) ○
昨日、職場の持ち回りの月度の仕事のため珍しく水曜日に出社したのです。そうしたら隣の職場の同僚(同い年です)から、「あ、珍しく水曜日に出社してる、じゃあこれをあげよう」(何が「じゃあ」なのかよくわかりませんが)と言って、下記の厚紙のタイルを4枚もらいました。
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これは知る人ぞ知る「アインシュタイン・タイル」です。
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カラープリンタで厚紙に印刷して、手作業でカットしたそうです。大変だったと思います。ありがたくいただきました。
<おまけのひとこと>
春に息子が週末に山に登るといって帰省してきたとき、お風呂に入ってドライヤーを使ったらかなり劣化しているのに気が付いて驚いたそうなのです。ちょっとずつの劣化はあまり気にならなかったのですが、久しぶりに使ったら違いがよくわかったのだそうです。先日、息子と娘から「それぞれの母の日と父の日予算を合算してドライヤーを買ったので使ってほしい」とプレゼントしてもらいました。感激です。確かに今までのものとは全然違いました。また何十年か大事に使わせてもらいます。
7月12日(金) 立方体連結構造をストローで作る、あやとり、他
Facebookで見かけた立体の話のつづきとあやとりの工夫の話のつづきです。
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昨日のこの結び目のスティックモデルですが、
折れ曲がるストローで作ってみることにしました。必要な長さのパーツを揃えます。
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隣のパーツの「筒」の内側に入る部分はハサミを入れて少しすぼめられるようにしておきます。これを組んでみました。
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かなり頑張って、なんとか3回回転対称に見えるようにしてみました。が、かたちが安定しません。(写真では対称性が崩れています。)理想的に、全ての角度が直角で、全てのストローがxyz軸方向に沿った向きになれば、下の図のように見えるはずなのです。(下の図は平行投影ではなく透視投影で描画しています。)
残念ながらいまひとつでした。
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昨日と一昨日にこんなあやとりの工夫をご紹介しました。
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分離した「7つのダイヤモンド」 分離した「ダンスの舞台」 これは、下の図のような「分離した人差し指の構え」からそれぞれのあやとり作品を取るのです。
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「人差し指の構え」から、左右の人差し指の輪を交換して、交差を絡みにする手法があります。
これを絡ませないように交換する、というのが1つのやり方です。別なやり方としては「はじめの構え」から左右それぞれの手で自分の掌の糸をその手の人差し指に掛けて、親指と人差し指の間の掌側の糸と人差し指と小指の間の掌側の糸を逆の手で手前に引き出して垂らす、でも良いです。
完成するまでは糸を緩めたまま取ってゆきます。もとのあやとり作品の手順をしっかり把握していないと、けっこう難しいと思います。また、最後にかたちを整える必要があると思います。慣れてくると、最初に「垂らす」部分の長さをうまくコントロールすることで最初からかなり目的のかたちに近いかたちにすることができるかもしれません。
「ナウルの太陽」も「分離した人差し指の構え」から取ってみました。
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分離した「ナウルの太陽」:3本指 分離した「ナウルの太陽」:カロリン展開まで このテクニック、意外と面白いです。
(つづく) ○
昨日は出張でした。最近の東京出張は目的地最寄り駅が東急線だったので、帰りは目黒とか五反田で山手線に乗り換えるため、新宿で駅から外に出る機会がありませんでした。昨日の帰りは地下鉄(丸ノ内線)で新宿に向かったのですが、少し時間の余裕がありそうだったので、紀伊国屋の洋書フロアに寄ってみようと思ったのです。それならば1つ手前の新宿三丁目で降りて、副都心線方面の地下を歩いてE10出口でミライナタワーの脇に出ることにしました。このルートで歩いて正解だったと思います。
目的地に行ってみたら「夏の洋書市」というのをやっていました。お店の買い物かごに10冊〜20冊くらい買う本を入れている人が何人もいました。
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popular science の本とか fiction の本とか、ちょっといいなと思った本も2〜3冊あったのですが(ブラッドベリのSFが800円とかで心を惹かれました)、時間切れで購入を見送りました。まあきっと買っても読む暇はないし…
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この週末は3連休ですが、2日目と3日目に最強の一人芝居フェスティバル INDEPENDENT in 松本 2024 というイベントがあるのだそうです。出演者のお一人はなんと同じ職場の同僚なのです。(正確には一昨年までの職場の同僚です。私はその職場から異動してしまいました。相変わらず同じフロアにはいるのですが。)勤務先がこういう活動ができる職場だということはとてもありがたいことだと思います。
<おまけのひとこと>
昨日はベトナム料理のランチを食べに行きました。自分一人なら知らないお店に並んで食事をすることはおそらく絶対にしないのですが(駅そばや立ち食いそば屋さんは「初めてのお店」にはカウントしません)、ご一緒した方は(同世代の男性ですが)ご自分のランチマップを整備されていて、「このお店に行ってみたいのですがどうですか」と誘ってくださるのです。ありがたいことです。
7月13日(土) あやとりを四角く仕上げる、数学セミナー8月号、他
あやとりの仕上げの話と「数学セミナー」8月号の特集の話です。
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時々取ってみる斜め格子のあやとり作品を、外枠が長方形になるように整えてみました。
こういう風にかたちを整えてしまうと、むしろあやとりっぽくない気がしました。まあこれも1つの「あやとりがめざす姿」なのかもしれません。
ちなみにこれ、どうやって長方形になるように矯正(?)しているかわかりますか? 写真を拡大して注意深く見ていただくとわかるかと思います。
(つづく) ○
昨日が発売日だった「数学セミナー」8月号、妻が定期購読をお願いしている本屋さんに行って買ってきてくれました。今回の特集「生成AIとこれからの数学」がとても面白かったです。今のAIは、道具として使うと非常に便利なこと、計算機が数学に導入されたことで数学を研究する手段が広がって数学の発展に寄与したように、AIが使えるようになりつつあることで、数学を研究する手段が広がることがとても楽しみなこと、計算機があるからといって数学を研究する意義や価値が下がることはなかったように、AIが導入されたからと言って数学研究の意義や価値が下がることはない、むしろさらに広がり高まる、と考えている方が主流なのだということが確認できてとても良かったです。
冒頭の対談の中に、AIの普及によって教育やテスト(試験)は変わるだろうか、という話がありました。webが普及してなんでも検索することが当たり前になりましたが、例えば入学試験などは少なくとも「検索OK」という試験にはなっていないと思います。一方で、「何を見ても良い、何を使って調べても良い」という試験も特にリモート開催のものなどでは出てきつつありますし、プログラミングコンテストのようなものは手段は問わず結果だけ評価するというものもあります。
AIは教育の補助手段としては大変有益ですが、人間が概念を理解するためには、自分で考えて自分の手を動かす経験というのはとても有益だと思うのです。対話の中で出てきた話で、線形代数の行列演算で、3×3の行列の固有値を求めたりする練習をします。今の線形代数の応用では、100万×100万とか、1億×1億とか、とてつもない巨大な行列を扱うということがあるわけで、これは生身の人間の手に負える作業ではありません。でも、この巨大な行列演算を何のためにやっているのか、個々の演算の手順はどうなっていてどんな意味があるのか、計算した結果はどういうことなのか、ということを論じて活用するためには、3×3の行列を実際に操作する体験によって、その意味を実感しておくことが必須だと思うのです。
とても面白い特集でした。
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一昨日の木曜日に東京に出張だったのですが、7月から新たに研究チームに加わられたSさんという方を交えて数名で5時間くらいみっちり議論をしてきました。Sさんは北原和夫先生(リンクはみすず書房の著者紹介のページです)のところで博士号をとられた、理論物理の専門家です。アカデミアの研究経歴も大企業の中央研究所での研究歴もスタートアップ企業の経験もお持ちの方で、NLP(自然言語処理:natural language processing)にも造詣が深い、非常に優秀な方でした。次のプロジェクトに向けてしばらくは定期的に話をする機会を設けましょうということになりました。
北原先生は非平衡系の物理学に造詣が深く、確か日本物理学会の会長もされていたことがあり、金子邦彦先生(リンクは松岡正剛の千夜千冊です)の研究室のご出身の一緒のチームのYさんとは専門がとても近いのです。SさんとYさんと一緒にランチに出たときの雑談で、北原先生が今は三軒茶屋教会で 牧師をされているというお話を伺って驚きました。敬虔な信仰を持つ科学者というのはメジャーとは言いませんが稀有な存在というわけではないと思います。でも日本人では珍しい気がします。
webでその辺りを検索してみていたら、「平和を願う」パイプオルガンの響き 東京・横浜(2024年7月?9月)開催のお知らせという情報に行き着きました。こういうイベントに参加するというのもささやかな意思表示になるのかなあと思ったりしています。
<おまけのひとこと>
「数学セミナー」の8月号の編集後記に、この号の校了日の3日前が飯野編集長の結婚式だったということが書かれていてびっくりしました。遅まきながらおめでとうございます。
7月14日(日) あやとりの外周をまっすぐに仕上げる
あやとりの仕上げの話のつづきです。
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昨日、外周が長方形になるように仕上げた斜め格子のあやとり作品をご紹介しました。先日来気にっているエナギニュレですが、これも上下の辺が直線になるようにして飾ってあります。
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「エナギニュレ」 どうやって直線になるようにしているかというと、透明なストローを利用しているのです。
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これは、ストローを通してからあやとり紐を輪にしてそれを使って取っている、というわけではありません。そんな面倒なことはしたくありません。そうではなくて普通にあやとりを取った後で、まっすぐにしたい部分にストローをかぶせています。
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ストローは、下の写真のようにはさみを入れて縦に割いておきます。
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はさみは開いたり閉じたりしないでただ単に押してゆくだけで切れると思います。
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ストローが準備できたら、紐にかぶせてゆきます。最初にストローの切れ目のところに糸をひっかけて、
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紐を通してゆきます。隙間に紐を押し込もうとするよりも、ストロー自体を紐に沿って動かしながら紐をストローに沿わせるようにすると自然に中に納まってゆきます。
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最後まで通ればOKです。
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今日の「エナギニュレ」も、昨日の長方形の斜め格子の作品も、あやとりを取った後でこうしてストローを通してかたちを整えたものです。マグネットボードを吊るしておいてもあやとり作品が垂れ下がってこないのは良いなあと思っています。
あやとり作品をディスプレイするとき、この手法が役立つことがあるかもしれないと思っています。長時間そのままにしたときにどのくらい安定しているのか、試してみたいと思っています。背景が黒だと透明ストローは目立ってしまうかもしれません。それも試してみたいです。
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音楽の話です。ここ数年は1つの曲集に年単位ではまってその曲集ばかりずっと聴いたり弾いたりするパターンになっています。今年のブームはショパンのマズルカなのですが、若いころと違って、作品50とか作品56とか作品59とかのあたりの曲がすごく好きになっています。車で移動するときに音楽を聴くときは必ずマズルカを聴いています。もう何か月もマズルカのCDだけが車に積みっぱなしになっています。(音楽を流さないことのほうが多いですが。)1つ前のブームはバッハのゴールドベルク変奏曲(グールド)で、その前のブームはバッハの平均律48曲(リヒテル)でした。新しい演奏も入手してみたりもしたのですが、細部まで記憶している若いころから聞きなれたCDのほうが運転中は安心して聴けるので、移動時に聴くのには良いのです。新しい演奏は工夫や発見があってとても面白いのですが、そういうのはできれば楽譜を手元に置いて集中して楽しみたいのです。
バッハの器楽曲にはすばらしい舞曲がたくさんありますが、ショパンの舞曲も本当にすばらしいです。ワルツやポロネーズにも良い曲はもちろんたくさんありますが、特に後期のマズルカは和声進行が素晴らしくて、長調・短調が目まぐるしく変化し、ショパンの大曲の中で使われているテクニックを彷彿とさせる部分もたくさんあって、感動しながら弾いてみています。
<おまけのひとこと>
あやとりの実験をいろいろしていたら、更新がお昼になってしまいました。お休みは本当にありがたいです。
7月15日(月) エジプト分数、あやとり
三連休3日目です。今日は軽い話題です。
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ふとこんな問題を考えてみました。
分子が1の単位分数(エジプト分数)を3つ考えます。L,M,Nは正の整数です。2つの分数の差と商が3つ目の分数になります。また3つを足すと1になります。L,M,Nを求めてください。
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以前、このサイトであやとりを本格的に取り上げ始めたころ、2021年4月にもご紹介したことがあったのですが、「ダブルハートの処理」と呼んでいる手順を2連続で実行してみたことがあったのです。それを久しぶりにやってみました。
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当時よりはかたちを整える技術が上がったのではないかと思ったのですが、それほど違いがないかもしれません。
(つづく)
<おまけのひとこと>
今日も更新が午後になってしまいました。