あそびをせんとや


2001.02.27 公開
2017.01.22 更新

ちょっと珍しいパズル・ゲーム・ブロックなどを紹介するページです。


ひとこと


1月16日(月) ゴールドバッハ予想の拡張(その1)

 ちょっと面白い論文“Divisor Goldbach Conjecture and its Partition Number”Kun Yan, Hou-Biao Li(2016) を読んだので(といっても拾い読みですが)、数日分かけてご紹介しようと思います。

 整数の問題で、よく知られたゴールドバッハ予想というのがあります。「2よりも大きいすべての偶数は、2つの素数の和で表される」という予想です。1742年にゴールドバッハがオイラーに宛てた手紙の中にかかれている予想だそうです。(ゴールドバッハ自身はもうすこし回りくどい言い方をしていたようで、それをシンプルに要約したのがオイラーなのだとか。)

 最近の研究では(私が読んだ論文にかかれている内容によると)、4×10^18 (4の後ろにゼロが18個ついている数)までは正しいことが確かめられているのだそうです。

 ある偶数 E が、2つの素数 p と q の和になっているとします。 E を2つの素数の和で表すやり方は、複数ある場合もあります。例えば E=100 とすると、

100 = 3+97 = 11+89 = 17+83 = 29+71 = 41+59 = 47+53

です。足す順番を入れ替えたものも同じと考えると、100を2つの素数の和で表すやり方は6通りあるということになります。この関数をゴールドバッハ関数( Goldbach function ):g(E) と呼びます。先ほどの例ならば

g(100) = 6

 です。1989年のHenry F.Fliegel と Douglas S.Robertson の論文には、Eが10万までの偶数のg(E)を調べた結果が載っているそうです。

図 1

 時代はさかのぼりますが、このg(E)の近似として、ハーディとリトルウッド(あのラマヌジャンを見出したことで有名な、あのハーディです)による1923年の論文に、こんな式

図 2

 が載っているそうです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 最近、腰が痛くて困っています。雪かきのせいかな…




1月17日(火) ゴールドバッハ予想の拡張(その2)

 さて、ゴールドバッハ予想を拡張する話です。

 「(2よりも大きい)すべての偶数は2つの素数の和で表される」を、「(2よりも大きい)全ての2の倍数は2つの素数の和で表される」と言い直しましょう。この2を、一般の素数pで置き換えてみましょう。

 予想:「(2よりも大きい)nが素数pの倍数であるならば、nはp個の素数の和で表される」

 15 = 3 x 5 なので、15は素数3の倍数であり、5の倍数でもあります。
 15 = 3 + 5 + 7 (3個の素数の和)
 15= 2 + 2 + 2 + 3 + 5 (5個の素数の和)
 です。

 36 = 2^2 x 3^2 なので、素数の倍数であり、素数3の倍数でもあります。
 36 = 7 + 29
 36 = 2 + 11 + 23
 です。

 56 = 2^3 x 7 です。
 56 = 13 + 43
 56 = 2 + 3 + 3 + 5 + 7 + 13 + 23
 です。

 さらに拡張して、「(2よりも大きい)nが(nより小さい1以上の数)mの倍数であるならば、nはm個の素数の和で表される」という予想をしたのが“divisor Goldbach conjecture”という論文の予想です。

 36 は 4 の倍数であり、6の倍数でもあります。(4も6も素数ではなく合成数です。)
 36 = 3 + 5 + 11 + 17 (4つの素数の和)
 36 = 2 + 2 + 5 + 7 + 7 + 13 (6つの素数の和)
 です。

 56 は 8の倍数であり、14の倍数でもあります。(いずれも素数ではありません。)
 56 = 2 + 2 + 5 + 5 + 7 + 11 + 11 + 13 (8つの素数の和)
 56 = 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 3 + 3 + 5 + 7 + 11 + 11 (14個の素数の和)
 です。

 論文では、g(E)も拡張したり、実際に拡張された予想の数値検証をしたりしています。面白いです。

<おまけのひとこと>
 今回の更新ではここまでのご紹介にします。




1月18日(水) 柳田芳忠先生

 Diamond online の記事ピコ太郎「PPAP」をビジネスマンが英語のバイブルにすべき理由(2017年1月10日、山口 博)という記事を読んでいたら、こんな記述が出てきてびっくりしました。

私の出身地、長野県上田市において、入塾希望者が後を絶たず入塾倍率数倍に上った英語塾「柳田塾」で故柳田芳忠氏は、次のような指導を行っていた。…

 私も柳田先生には大変お世話になりました。中学生のころ、先生のご自宅に毎週19時〜21時に通っていた気がします。私の自宅は千曲川の河岸段丘の一番底のあたりにあって、先生のお宅はだいぶ標高が高いところにあり、その中間に通っていた中学校がありました。いったん自宅まで戻って、改めて自転車で行っていた記憶があります。帰りはずっと下りなので楽なのですが、河岸段丘なので、ほぼ平らな部分と急な坂を繰り返します。雪が降ると自転車で坂を下るのが大変でした。

 久しく忘れていた記憶を思い出してしみじみしてしまいました。「柳田芳忠」で検索しても、他には情報はありませんでした。当時の門下生はどうしているのかなあと懐かしく思い出しました。

<おまけのひとこと>
 でも、いまだに英語は苦手です。




1月19日(木) デュードニー数の拡張(その1)

 先日、デュードニー数(ある数を3乗した答の各桁の数字の和が元の数に等しい数)というのをご紹介して、「では4乗以上だったらどうなるのかなあ」というコメントを書いておきました。

 興味があったので、ちょっとプログラムを書いて調べてみました。

 こういう計算をするときにいまどきC言語ではないだろうと思うのですが、一番慣れているので、まずはこのコードで実験をしてみました。

 3乗については、
 1 ^ 3 = 1
 8 ^ 3 = 512
 17 ^ 3 = 4913
 18 ^ 3 = 5832
 26 ^ 3 = 17576
 27 ^ 3 = 19683

 ちゃんと答がでてきました。そこで、乗数を変えてもう少し調べてみることにしました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 寒い日が続いています。




1月20日(金) デュードニー数の拡張(その2)

 Cで書いた簡単なプログラムで、「ある数をk乗した答の各桁の数字の和が元の数に等しい数(k = 2, 3, 4 …)」というのを調べてみました。

 k=2のとき
  1 ^ 2 = 1
  9 ^ 2 = 81

 k=4のとき
  1 ^ 4 = 1
  7 ^ 4 = 2401
  22 ^ 4 = 234256
  25 ^ 4 = 390625
  28 ^ 4 = 614656
  36 ^ 4 = 1679616

 k=5のとき
  1 ^ 5 = 1
  28 ^ 5 = 17210368
  35 ^ 5 = 52521875
  36 ^ 5 = 60466176
  46 ^ 5 = 205962976

 k=6のとき
  1 ^ 6 = 1
  18 ^ 6 = 34012224

 k=7のとき
  1 ^ 7 = 1
  18 ^ 7 = 612220032

 面白いなあと思って、表にしてみました。

○が足りない!

 実はこれ、不正確です。この計算結果だけ見ていると、この条件を満たす答はこれ以上ないように思えますが、単にC言語という「扱える整数の上限が決まっているコンピュータ言語」をそのまま素朴に使ったために計算結果がオーバーフローしているだけなのでした。

  <おまけのひとこと>
 冷凍庫に保存してあった古い食材を、やっと消費することができました。よかった。




1月21日(土) デュードニー数の拡張(その3)

 「ある数をk乗した答の各桁の数字の和が元の数に等しい数(k = 2, 3, 4 …)」という問題を、任意精度の整数演算ができる環境でもう少し調べてみました。画像が大きくてすみません。

 数字が大きくなってゆくと、kも大きくなることがわかります。100以降だと、

 103^13
 104^13
 106^10, 106^13
 107^11 ,107^13, 107^15
 108^11, 108^12
 117^10
 118^14
 126^13
 127^14
  ・
  ・
  ・
などがみつかりました。

 まだまだ続きそうです。

<おまけのひとこと>
 新聞に載っていた「ナンクロ」というクロスワードで、「イ○クロ」「テ○クロ」の○がなかなか思いつかなかったのです。妻に言ったら即答されて、ちょっと凹んでいます。




1月22日(日) スポーツの話

 地元(長野県)に縁のあるアスリートやチームの応援をしています。そんなに熱心なファンというわけではありませんが、それでも縁のある選手やチームがよい成績だと嬉しいものです。

 大相撲初場所では、地元出身の御嶽海が金星2つを含む11勝を挙げ、技能賞に選ばれました。先場所は初の三役でしたが負け越して前頭筆頭に番付を下げましたが、今場所は三役すべてに当たって11勝とすばらしい成績でした。来場所の番付が楽しみです。

 都道府県対抗男子駅伝は長野が3年ぶり7回目の優勝でした。これも観戦したわけではないですが、結果をきいて嬉しく思っています。

<おまけのひとこと>
 昨年、惜しくもJ1昇格を逃したサッカーの松本山雅、今年も密かに応援しています。




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Contents

過去の「表紙のひとこと」

 事実上のメインコンテンツです。過去の「表紙のひとこと」へのリンクの表を表紙に載せていましたが、2008年1月から、別ページのみにしました。

「あそびをせんとや」の栞というページを、兵庫教育大学濱中先生に作っていただきました。ありがとうございました。


その他のContents

 あまり更新していません…

あそびのコラム

 (2015.01.03 更新)  Updated 

 サッカーしょうぎを追加。約10年ぶりに「あそびのコラム」を追加しました。「サッカーしょうぎ」のルールと実戦例の解説です。



あそびのページ

 (2002.04.29 更新:六面(仮)ボード追加)

 このページでは、JAVAによるパズルやゲームをいくつかと、ちょっと珍しい(と私が思っている)ブロックなどを紹介します。
 JAVAのパズルのほうは「Flip It パズル」・「UFOパズル」と「Posit」というゲームがメインで、そのほかに何種類かゲームやパズルを載せています。興味がある方がいらしたら、一部ソースコード等も公開してゆこうと思っていますのでお問い合わせください。
 ブロックの方はとりあえず写真でご紹介しています。こちらは画像中心です。


  • リコーダーのMIDIのページ  (2002.01.02 更新)
     バッハのフーガを1曲と、ヘンデルを3曲追加。

  • JAVAによる遊べるページ(画像をクリックしてください)
    キングと悪魔のパズルのページ (2005.11.29 更新)  new

    このパズルに関しては、このサイトの中の2003年12月15日のひとことから数日にわたってご紹介していたのですが、2005年11月29日のひとことで、キングの側のアルゴリズムを強化したのに伴って、ここに載せることにしました。
    カラーキューブ カラーキューブパズルのページ (2004.06.16 更新)

    カラーキューブパズル、という色をあわせるタイプのパズルをJavaアプレットにしてみました。このパズルに関しては、このサイトの中の2004年6月2日のひとことから数日にわたってご紹介しています。あわせてご覧下さい。
    将棋パズル2 将棋パズル2のページ (2003.01.27 更新)

    将棋の駒を使ったパズルを作りました。駒の動きについての説明はありません。ごめんなさい。将棋パズル1に関しては、このサイトの中の2003年1月19日のひとことのあたりに10問ほど用意してありますのでご覧ください。
    エントロピー エントロピーのページ (2002.01.16 更新)

     エントロピーという二人で遊ぶゲームのゲーム盤を作りました。ルールは簡単なのですが、  言葉だけで説明するとちょっとわかりにくいので、このゲーム盤をお試しください。
    flipit  Flip It Puzzleのページ (2001.10.06 更新)

     Flip It というパズルを載せました。問題集に問題を20問と、研究用に駒を自由に配置してプレイできるFlip It ボードを用意しました。お試しください。
    Posit  Positのページ (2001.03.18 更新)

     「ポジット」という二人ゲームを紹介します。ルールを体験していただくため、JAVAアプレットのプログラムを用意しました。とても弱いプログラムですが、ルールを理解していただく手助けにはなるかと思います。ぜひプレイしてみてください。

     ハンディキャップをつけるため、様々な状態からプレイをはじめられるように改造してみました。プログラムが弱すぎてつまらない方、いくつか「問題」を追加しましたのでお楽しみください。
    game-puzzle その他のゲーム・パズル集 (2002.04.29 更新)  new

     スライドパズルやサウンドパズル、2人で遊ぶゲームをパズルとして遊ぶものなどを置いてあります。お楽しみください。
     六面(仮)ボードを追加しました。



  • ブロックなどを紹介するページ  (2001.05.08 更新)
     "3D Geo Shapes", "BoYon Golo", "K'nex", "体感ブロック", "フレームキューブ" といった、ちょっと珍しいブロックを紹介します。新たに"Sternmosaik"を追加しました。
     Sternmosaikのページに、印刷して切って試せる型紙を載せました。

  • その他

    ○ あそびをせんとや・分室  (2002.07.21 作成)
     無料のホームページスペースを借りて、サイズの大きい画像ファイルなどを載せています。
    ○ このページおよび作者について  (2007.11.18 更新)
     ここはページ公開直後の状態のまま手付かずだったので、久々に修正しました。
    ○ リンク集  (2010.04.11 更新)  Updated
     実に8年ぶりくらいに大幅に見直しました。

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