以前の「ひとこと」 : 2024年8月後半
それぞれの日の記事へのリンクです
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8月16日(金) 正三角形4枚のV字型ユニットを組む(その2)、他
V字型ユニットを組む話のつづきです。
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昨日の「正三角形4枚分のV字型のパーツの中央にスリットを入れたパーツ」、
これを10ピースで正二十面体を組んでみました。
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適当に組んでも組めましたが、パーツの配置が5回回転対称になるように組んであります。
(つづく) ○
先日、新しくできた100円ショップのセリアに行ってみました。いろいろ収穫があったのですが、ダイソーにはない、細いアクリル紐があったのがとても良かったです。あやとり紐にぴったりなのです。
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いろいろな色の紐がありましたが、白背景でグレースケール画像にしたときの紐のコントラストが高くて、かつ紐の交差が写真でわかりやすくなりそうな色、ということで4色選んでみました。パステルカラーなど、もっときれいな色の紐もたくさんありました。とりあえず最近不足気味の240cmの紐を1つ作りました。
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まだ小さくて緑色の栗のイガが落ちているのを見かけるようになってきました。
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空気がだいぶ秋らしくなってきています。
<おまけのひとこと>
私が住んでいる地域は高原で観光地の近くなので、この時期は近所の食品スーパーの駐車場には県外ナンバーの車がずらっと並びます。今は近所の道路もお店もとても混雑しています。とてもありがたいことだと思っています。お盆も終わって、これからまた日常に戻ってゆくと思います。
8月17日(土) 100円ショップで吉本キューブ、図形の分割並べ替え問題、他
お休み中、一日の多くの時間をPCに向かって過ごしています。お休みでもそうでなくても、はたから見るとやっていることは変わらないような気がします。
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100円ショップのセリアに行ったとき、エッシャーの星型の玩具があったのです。喜んで2つ買ってきました。
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商品名は「ループブロック」でした。パッケージの絵を見て、「これ2つで吉本キューブができる!」と思ったのです。
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吉本キューブについては、古くからある「幾何学おもちゃの世界」というサイトの吉本キューブのページが簡潔にして必要な情報がすべて含まれているすばらしいページです。私のサイトでも、吉本キューブを編むというページを公開しています。(私が考案した内容ではなく、メールで教えていただいた作成方法を掲載しています。)
2つを組み合わせて変形ができるか試してみました。
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かなり無理な力がかかりますが、一応連結した状態で変形することはできました。隣り合う正方形の面を2面分つないでいるシールがもう少し余裕が欲しいところです。シールをぜんぶ剥いで貼り直せば組んだままスムーズに変形するようにできそうな気がします。これが(1つ110円なので)220円で購入できるのはいろいろな意味ですごいなあ、いいんだろうか、と思います。
私が寄った店舗にはちょうど2個だけこの商品がありました。2個買えてよかったです。
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Kofthさんが X にポストしていた Libertyというページがとても面白かったので、自分でもやってみました。
下の状態1から紐を外せるというのです。この画像だけを見ていても手順が浮かばなかったので、実際に途中経過の写真を撮りました。状態 2、状態 3、状態 4です。
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状態 1 逆に、紐が外れた状態から上の写真の状態に戻すほうがもっと大変だと思います。
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上記のサイトで、デュードニーのこんな裁ち合わせパズルを知りました。
このかたちを5つに切り分けて重ねずに並べ替えて正方形を作りなさい、というパズルです。あれ、これ4分割でもいけるのでは…
(つづく)
<おまけのひとこと>
いつも利用している近所の食品スーパーで買い物をするとき、賞味期限が近くて値引きされている商品があるときは積極的に購入しています。逆に、値引きされていなくても期限が短いものを優先して選ぶようにもしています。お店へのひそかな応援のつもりです。
8月18日(日) 正三角形4枚のV字型ユニットを組む(その3)、他
お盆のお休みも今日で終わりです。
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「正三角形4枚分のV字型のパーツの中央にスリットを入れたパーツ」で組むデルタ多面体(合同な正三角形のみで構成される凸多面体)のつづきです。
先日の10ピースの正二十面体に続いて、8ピースでデルタ十六面体を作ってみました。
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上の左の画像はデルタ十六面体っぽく見えますが、右の画像は一見するとデルタ十二面体かな? と思うかもしれません。
二十面体→十六面体と同様の組み方で6枚を組むと、デルタ十二面体ではなく正三角形2枚の菱形による菱形六面体ができます。
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このユニットでは、残ったデルタ十二面体とデルタ十四面体を作ることはできなそうです。パーツを余分に使って一部の面を三重以上にして、連結されないジョイントがあることを許容すれば無理やり作れないことはありませんでしたが美しくありません。
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お盆休みに近所の高原をドライブしました。女神湖と蓼科湖の写真です。
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女神湖
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蓼科湖 スイングパノラマで撮影してみました。特になんということのない写真ですが、撮るのが面白かったです。
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昨日ご紹介したデュードニーの裁ち合わせパズル(以下の図形を5つに切り分けて並べ替えて正方形を作りなさい、というパズル)
こちらにヒント(もしくは答そのもの)の画像を置きました(別窓で開きます)。このパズルを知ったサイトはこちらのSimple Enoughというページです。
<おまけのひとこと>
デュードニーのパズル、昨日の朝このサイトを更新した直後にX(twitter)にも投稿したところ、ものの数分もしないうちに答をリプライしていただきました。ありがとうございます。(と、ここに書いても仕方がないですが。)
8月19日(月) スリット入り長方形6枚を組む、他
今日から仕事です。
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長方形のカードにスリットを入れたものを6枚、組んでみました。
このかたちを6枚作って、「くの字」に折り曲げて円環状に組みます。
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長方形の中心から短辺と平行なスリットはこんなに太くする必要はありませんでした。次に作るときにはここは単にカットするだけにします。
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組むのはちょっと大変でしたが、意図したかたちができたかなあと思っています。
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大きな虹が見えました。
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8月16日の夕方の写真です。
<おまけのひとこと>
このお盆休みは書きたいものを書いたり作りたいものを作ったりする時間があってありがたかったです。今日からはまた忙しくなります。
8月20日(火) スリット入り長方形4枚を組む、他
昨日の「長方形6枚」の前に作ってみた「長方形4枚」です。
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昨日は長方形6枚を組んだかたちをご紹介しましたが、その前に長方形4枚を組んでみていたのでした。これは対角線の外側と内側をスリットにした2種類を用意して試しました。
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折り曲げて、1パーツずつ組んでゆきます。
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最後のパーツを組み込むときは、かなりパーツに無理な力を加えて大きく変形する必要があります。
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完成。
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上の写真の左側は、外側パーツと内側パーツを1枚ずつ使ったかたちです。内側は四角錐、外側は三角柱の相貫体になっています。これもいろいろ工夫や変形ができそうです。
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雑誌「数学セミナー」で連載させていただいている「あやとりの楽しみ」の第5回:2024年8月号に掲載した「ナウルの太陽」(伝承作品:ナウル他)の動画を編集部で作成・公開していただきました。
連載のサポートページあやとりの楽しみの動画ページ、第5回のページにも掲載ました。よろしければご覧ください。
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このところ毎朝、リビングのテラス窓を開けて換気をしています。お盆を過ぎて朝の気温は20〜22℃くらいの日が多いです。涼しくて気持ちがいいです。
今日はやけに鳥の声が近くに聞こえるなと思ったら、手すりにとまっていました。
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柱の陰にも2羽目がいるようです。窓を開けているので、ペアガラスの建具2枚と、二重サッシの内側の建具2枚の四重のガラス越しに写真を撮っているため、かなり白っぽい画像になってしまいました。(ヒストグラム補正などを施して多少加工はしているのですが。)
ヒヨドリだと思います。こうして間近で観察できるのはうれしいです。
<おまけのひとこと>
今日は会議がたくさんあります。
8月21日(水) 雑誌 Eureka、長方形6枚組とその関連など
雑誌のご紹介と長方形6枚を組む話のつづきです。
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最近、Eureka (University of Cambridge magazine)という雑誌のデジタルアーカイブがhttps://www.archim.org.uk/eureka/archive/index.htmlに公開されているを知って、少しずつ眺めてみています。
この雑誌は、戦前の1939年から発行されていて、娯楽数学の雑誌としては非常に古くて権威のある雑誌のようです。たとえば Issue 23 (1960) に、こんな問題がありました。
4つの結び目の射影図が、それぞれ自明な結び目(変形してゆくと交差のない輪になるもの)なのかそうではないのかを判別せよ、という問題です。あやとりに興味がある私としては興味深いです。
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先日のスリット入り長方形6枚を組むモデルについて、組む順番とパーツへの負荷のかかり方について質問をいただきました。ご質問は、1つずつ順番に組むのと、たとえばパーツを3つずつ部分組み立て(製造技術用語で「サブ組み」と言います)したものを最後に組むのとどちらがパーツへの負荷がちいさいでしょうか、というものでした。
質問の直接の回答ではないのですが、私は1つずつ順番に組みました。3つずつ組んだものを保持して組み合わせるのは難しいと感じます。
パーツaに注目すると、基本的に長方形の対角線のスリットで両隣のパーツb、パーツfとかみ合います。こちらをまず組んでしまうのが良いです。その後で内側の2つ隣のパーツとかみ合うスリットcとeを組むと比較的うまく組める気がします。
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2021年10月に、こんなものも作っていました。
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今回のモデルに関連して、これも投稿しておこうと思いました。
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<おまけのひとこと>
本当にいまさらですが、最近X(twitter)というものを少し使い始めてみて、Xのスピード感と website のコンテンツの違いを改めて感じます。整理せずにそのとき思いついたことを即座に発信するものはXに、ある程度内容をまとめたものは note に、みたいな使われ方が多くなってきているのかな(それともこの感覚ももはや古いのかな)、などと感じています。Xの応答が遅くてすみません。
8月22日(木) 雑誌 Eureka の自明な結び目をあやとり紐で作る
昨日の結び目の射影図のつづきです。
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昨日、雑誌EurikaのIssue 23(1960) の、自明な結び目か否かを判定せよ、という4つの問題をご紹介しました。
この中の4つ目に興味を持ちました。これは自明な結び目なのですが、じゃあこれをあやとり紐で作ってみようか、と思ったのです。自分でも図を描いてみることにしました。方眼紙の格子点に頂点を配置してみました。
ちょっと横に間延びした印象なので、三角格子に載せてみました。
中央の3×3の9つの交差が、交代結び目のように上下が交互になっているところがこの結び目のポイントです。
手持ちの結び目のないあやとり紐の中で、一番太いものでこの結び目を作ってみました。すでに輪になっている紐を変形してこのかたちにするのは意外と大変だと思います。
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この角度から見ると、中央の9つの交差の上下が少しわかりやすいかな、と思います。
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最初はもっと長い紐で作ってみたのです。でも、これだと交差の上下が意図通りになっているかどうか写真からだとわかりにくいのです。
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なので短くて太い紐を探してきて作り直したのでした。今はこれを飾っています。
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デイリーポータルZの 見切り品で新たな世界を開く に共感しました。私は自分の購買行動というのは投票だと思っています。といっても単純な話で、その商品を販売するというサービスを継続してほしいと思うものはそこで買う、そのお店(小売店)を今後も利用したいと思うならばそのお店で買う、というだけです。
見切り品を買う、というのもお店への応援行動の1つだと思っています。ちょっと興味はあるけれど購入をためらっていたものが値引きされているのを買ったのがきっかけでいつも買うようになった商品もあります。買ってみて、自分には合わないなあと思ってそれ以降は買わないものもあります。見切り品を買って気に入ったのに、そのお店ではその商品を扱わなくなってしまうというものもありました。記事の中に出てくる「岩下の新生姜味塩焼きそば」、先日安くなっているのを見かけて買いました。まだ食べていませんが記事を読んで食べるのが楽しみになりました。
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X(twitter)で、トーラス(ドーナツ型)を2つに切り分けて、鎖のように絡んだ2つの輪にするという動画が載っていたのです(こちら)。これを「やってみたい」と書いたら、妻がベーグルを買ってきてくれました。いつやってみようか…
<おまけのひとこと>
一週間のうち数時間、家庭の都合(広い意味での介護)で仕事を中断しています。在宅勤務で勤務開始時刻や終了時刻の裁量があるのでとてもありがたいです。まともに通勤すると通勤の移動時間だけで週に10時間以上かかりますから、環境への影響や業務の時間効率を考えると在宅勤務は効率がとても良いです。
8月23日(金) 古い百人一首
昔の百人一首です。
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こんな古い百人一首が出てきました。箱はぼろぼろになってしまっていますが、中の読み札、取り札は意外ときれいでした。
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ちゃんと100枚揃っているかはまだ確認していません。とりあえず適当に8枚ずつ取り出して並べて写真を撮ってみました。
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今の競技かるたで使われている標準的な取り札とは全く違います。この取り札で練習しておいて、この札で戦ったらすごく有利かもしれません。もちろんそれでは競技かるたの勝負としては成立しませんが。
子供のころにこの札を見た記憶はあるのですが、これで遊んだことは一度もありません。当時は取り札がぜんぜん読めませんでした。今見ると意外と読めることに驚いています。もちろんそれは百人一首を覚えているからできることで、知らない書き物の草書体が読めるかと言われたら無理です。
上の取り札の下段右から2枚目、我が袖は潮干に見えぬ沖の石の人こそ知らね乾く間もなしですが(リンクは全日本かるた協会です)、文字の配置がおもしろいです。
「人(ひと)こそ 志(し)らね かわく」が右上から左下に3行に分かち書きされ、残りの「まも」が右下、「なし」が左上にあります。
その左隣の取り札の「嘆けとて月やは物を思はするかこち顔なる我が涙かな」、「我が」だけが右下にあるのはなんで? と思います。
しばらくは眺めて楽しんでみたいと思います。
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堀内誠一の巡回展、最後にイルフ童画館に来るそうです。9月14日(土)から11月24日(火)までということで、これはぜひ行きたいと思いました。X(twitter)に投稿があったので引用したら、公式アカウントからお返事をいただいて感激しています。
私のサイトでも割と最近、2022年4月とか2022年8月とかに堀内誠一について書いたことがありました。
楽しみです。
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在宅勤務をしている自宅の部屋で机の左の窓を見ると蓼科山から八ヶ岳が見渡せるのですが、その窓に一番近いのが隣の家の屋根です。以前は自分の家の庭のモミの木が一番近かったのですが、台風などで隣家側に倒れて建物に被害があると大変なので伐採しました。正しい判断ができてよかったと思っていますが、そのモミの木にはスズメがよく来ていたので残念に思う気持ちもあります。それはともかく、その隣の家の屋根によくカラスが来ていて、それを観察したりしています。
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カラスを嫌う人も多いと思いますが、私は「こども野鳥記」全5巻(中西悟堂 著:偕成社、1971)の第5巻のカラスのエピソードが大好きで、子供のころはいつかはカラスを飼ってみたいと思っていました。この5巻の後半は「庭に小鳥をよぼう」という内容で、餌台の作り方(猫やヘビに狙われないようにする方法)や小鳥の種類ごとに好む餌について、巣箱に掛け方や構造、水浴び場や砂浴び場の作り方、天敵が身を隠せるようなやぶや茂みを作らない、など、興味津々で小学校の図書館で何度も借りて何度も読み返しました。
自分の家と庭を持つようになって、庭は完全にほったらかしで草ぼうぼうです。巣箱も餌台も作っていません。でも庭の木にはいろいろな鳥が来ます。こんな風に鳥を眺められるようになって嬉しいです。
<おまけのひとこと>
「こども野鳥記」、国会図書館のサイトで検索してみると、全国で30館くらいが所蔵しているようです。残念ながら県内には無いようでした。距離的に一番近いのは群馬県、時間的に一番近いのはやっぱり東京でした。近所の公立図書館に問い合わせると取り寄せて閲覧させていただけるそうですが、まあそこまではしなくてもいいかなと思っています。
8月24日(土) 三面図の問題、ロフティングの本、他
図形の話です。
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雑誌Eureka (University of Cambridge magazine)のデジタルアーカイブhttps://www.archim.org.uk/eureka/archive/index.htmlを少しずつ眺めてみています。Issue 21(1958)にこんな問題がありました。
正面図が円周の下半分、平面図が完全な円になる三次元の数学図形の側面図はどうなるか? という問題です。この問題、以前何かの本で見たことがある気がします。もちろんEurekaのほうが古いのだと思います。この問題の解の3次元のCGを作ってみました。
緑の軸の方向から見た図 青い軸の方向から見た図 一応、座標軸に赤・緑・青の色を付けて表示しています。これを赤い軸の方向から見たらどうなるでしょう? という問題です。
(つづく) ○
先日書いたロフティングの 「タブスおばあさんと三匹のおはなし」、「トミーとティリーとタブスおばあさん」、いずれも文と絵:ヒュー・ロフティング、訳:南條竹則 を読む機会がありました。(木曜日に借りて、明後日の月曜日に返します。)
「タブスおばあさんと三匹のおはなし」 「トミーとティリーとタブスおばあさん」 まず、実際に読むことができてとても嬉しいです。挿絵がロフティング(ドリトル先生)で、犬(パンク)とアヒル(ポンク)とブタ(ピンク)がメインキャラクタとして登場しますが、ドリトル先生シリーズの犬のジップ、アヒルのダブダブ、ブタのガブガブが性格的に似ていると思います。一度読んで納得しました。読むことができてよかったです。これは自分が所有していなくてもいいかなと思いました。
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久しぶりにベートーヴェンの変奏曲を弾いてみたくなったので楽譜を探したのですが見当たらないのです。楽譜の棚の写真を撮ってみました。
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一段目が主に古楽のアンサンブルの楽譜、二段目が主にピアノ曲、三段目が春秋社の箱入りのピアノの楽譜とジャズやポップス系の楽譜です。(妻がピアノを教えていて、その手の曲を教材として取り上げることもあります。)
こちらは別の本棚の、チェンバロの楽譜(Doverは安くてありがたいです)やテーマ辞典などです。
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これ以外に地下室に出番が少ない楽譜や音楽書籍の棚が二段くらいあります。でもどこを探しても見つかりません。最後に弾いたのは20年以上前かもしれません。持っていたのは春秋社のベートーヴェン集の第4巻だったと思います。おかしいなあ…
<おまけのひとこと>
もう、年齢的に持ち物を減らしてゆくフェーズなので、いろいろなものを処分する方向で考えるべきなのだろうと思うのですが、楽譜、買ってしまいそうです。「いつか弾くかも」「いつか読むかも」といって持っている楽譜や本、電子化してしまえばいいのかもしれないのですけれども…
8月25日(日) あやとり研究論文、楽譜、他
あやとり論文の話からの雑談です。
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7月20日のひとことで、A global cross-cultural analysis of string figures reveals evidence of deep transmission and innovation(Roope Oskari Kaaronen, Matthew J. Walsh, Allison K. Henrich, Isobel Wisher, Elena Miu, Mikael A. Manninen, Jussi T. Eronen, and Felix Riede:2024) という論文のご紹介をしました。この論文を読み解いて、その内容を詳細に解説した記事が国際あやとり協会(日本)のサイトのあやとりトピックス254:異文化間におけるあやとりの類似性解析に関する研究論文の紹介に掲載されました。加藤直樹さんの力作記事です。
私も Gauss code についてはちょっと書きましたが、コード化されたあやとり作品の類似度をどのように計算するのか、「q-gram」(q個のトークンの並びを単位として、その出現頻度(確率や尤度)を調べる方法)や「コサイン距離」(ベクトルの方向がどれだけ似ているかをベクトルの内積から数値化する方法)など、元論文中では細かく説明されていないことを丁寧に説明して下さっています。
また、比べるあやとり作品の「距離」がどれだけ近ければ「同じ」とみなすのか、その閾値をどう決めたのか、論文中に書かれていない情報を著者に問い合わせて確認する、ということもされています。本当にすばらしいです。
久しぶりに昔のことを思い出しました。私は昔、学生時代に所属研究室の「コロキウム」というのが毎週あって、持ち回りで最新の論文を読み込んでその内容を発表し、その研究の手法や議論の道筋、何が新しくて何が面白いのか、先行研究との違いは何か、データの取り方や分析は適切か、などを論ずるという場で厳しく鍛えられました。年に数回、発表が回ってくるのですが、準備がとても大変でした。当時は紙の雑誌しかなくて、論文の参考文献は実際に論文誌のバックナンバーを図書館で探してコピーする、ということをしていました。コロキウムの配布資料も、論文をコピーしてその図を切り貼りして、解説や考察は手書きで作って、それを出席人数分コピーする、というやり方をしていました。当時の先生からは「今は簡単にコピーできるから楽になったよね」と言われたものです。
指導教官のキャビネットには膨大な論文のコピーが分類されて保管されていて、何か相談に行くと「これを読んでみるといいですよ」と教えてくれたものです。その論文1つを読むだけで最初は数週間かかって四苦八苦していました。
ここ数十年の学術論文の扱われ方の変化は本当に驚きです。arXivのようなサイトで査読前のプレプリントが読めたりする一方、論文投稿の費用や論文誌の購入費用はうなぎ上りだそうです。データの捏造も増えているそうです。(その真偽を判断できる情報は私は持ち合わせませんが。)「アカデミアの世界はこれからいったいどうなってゆくのだろう?」と思います。
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昨日、やっぱりベートーヴェンの変奏曲の楽譜が欲しいなと思って、自宅から一番近い、楽譜を売っていそうな店舗に行ってきました。距離にして20kmくらい、車で45分くらいかかりました。春秋社の箱入りの昔の版のベートーヴェン集4があったらいいなと思ったのですが、3と5はあったのですが4はありませんでした。(あれば多分1,700円くらいだったはず。)新版の春秋社の箱のないベートーヴェン集4はあって、2,600円(税別)でした。全音の版では変奏曲集1と2と2分冊になっていて、2,000円と2,200円(税別)でした。音楽之友社のウィーン原典版もあって、2冊で8,600円くらいでした。webで検索した値段より安かったので、少し古い版なのだと思います。
迷った挙句、全音版の2冊を買いました。妻に買ってもらうと少し割引になるのでお願いして買ってもらいました。
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この版だと目次のところに曲の譜例が載っていないのは不便でした。楽器店で吟味して買ったので承知の上です。
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久しぶりに弾きたかったのは「エロイカの変奏曲とフーガ」、「自作主題による32の変奏曲ハ短調」です。この2曲はどちらも第1集に入っているのですが、第2集の曲も気になったので両方買いました。
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久々に弾いてみて楽しかったです。一部、難しい変奏は飛ばしました。私は特に左右不均等なリズムが苦手です。演奏速度が遅いのが原因です。初見だとやっぱりこれは厳しくて、そこはあきらめて飛ばしました。
春秋社版の古い箱入りのベートーヴェン集5(バガテル)、買っておけばよかったかもと後悔しています。昔はちっとも面白いと思えなかったバガテル、特に晩年の作品は久しぶりに聴くとなかなか良いのです。
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今朝、ベランダの前のカリンの木におそらく巣立って間もないと思われるヒヨドリの若鳥がとまってさえずっていました。
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頭部がいかにも幼鳥といった感じです。「無事生き延びて、パートナーをみつけて子孫を残せるといいね」とこっそり思いました。
<おまけのひとこと>
写真などは今朝用意しておいたのですが、更新が午後(2時半くらい)になってしまいました。
8月26日(月) 仮現運動、多面体の花瓶
アニメーションと雑貨の話です。
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こんなgifアニメーションを作ってみました。これ、どう見えるでしょうか?
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紐が2本のなわとびだと見立てると(左右に一人ずついて紐を回してくれる大縄跳びだと思ってもいいです)、頑張れば、「2本とも順方向」、「2本とも逆方向」、「1本は順方向で1本は逆方向」、という見方ができるかなあと思います。
(つづく) ○
時々行く雑貨屋さんで、以前買った花瓶と同じシリーズと思われる小さな一輪挿しがあったので買いました。
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対称性が高くない多面体のかたちが良いなあと思うのです。小さいほう、底面が不等辺五角形で、下半分は五角柱、上側は鉛筆を削るように四角形の面が5つあります。面の数は11です。
<おまけのひとこと>
モノを減らしたいと言いつつ増やしているという…
8月27日(火) 三面図の問題の答
三面図の問題の話です。
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先日、雑誌Eureka (University of Cambridge magazine)のデジタルアーカイブhttps://www.archim.org.uk/eureka/archive/index.htmlから、Issue 21(1958)のこんな問題をご紹介しました。
三面図で答を示します。
昨日の縄跳びのようなアニメーションはこの問題の解だったのでした。
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真横から見た状態で鉛直軸まわりに回転させてみました。途中で正面図(円周の下半分のU字型)と側面図(問題の答)が現れます。
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これもどちら回りなのかわからないですね。
斜め上から見下ろしてみました。
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こうするとかたちがイメージしやすいでしょうか。
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今朝5時の気象庁の台風情報です。
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同じところにまだ2日間くらい滞留するのでしょうか。その後の進路予想も、日本海側を進むかもしれないし、太平洋側を進むかもしれないし、上陸するかもしれない。いずれにせよ暴風雨圏に入ることは間違いなさそうです。大きな被害がないことを祈ります。
<おまけのひとこと>
すみません、最近はXにアニメーションファイルを投稿したりするものですから、gifアニメの画像のサイズを大きくしています。
8月28日(水) 算数の問題、三面図の問題のおまけ
三面図の問題の話です。
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Xでこんな小学校の算数の問題が話題になっていました。図のような四角形ABCDの面積を求めてください、という問題です。
とても面白かったのです。私は気が付かなかったのですが、大変巧妙な解があって感心しました。
(つづく) ○
昨日答えを書いた三面図の問題のおまけです。最初にちょっと考えた後で、CGで実験してみようと思って薄い円筒面と、それを半分にした図形の共通部分を描画してみたのです。
こんな風になりました。
さらにおまけです。この三次元図形、視点と向きを工夫するとハート形に見えるところがあります。
<おまけのひとこと>
今日は少し遅くなって、今午前5時です。6月ころだったらこの時間はもうすっかり明るくなっていたのですが、今はまだ真っ暗です。秋の虫の声がしています。台風、とてつもなく発達しているようです。とても心配です。
8月29日(木) 算数の問題の答
三面図の問題の話です。
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昨日の下図の四角形ABCDの面積を求めて下さいという問題、
以前からメールをいただいている大阪のKさんから、テキストで解を送っていただきました。頂点Aから辺DCに垂線をおろした点をEとし、直角三角形AEDを頂点Aを中心に反時計回りに90度回転させると…という解です。ありがとうございます。図をこちらに作ってみました。これは私は気が付いていませんでした。なるほどこういう手もあったのか、と思いました。
私が準備していた解は、Aを回転中心にして、四角形ABCDを90度ずつ4つ配置する、というものでした。図はこちらです。こうすると全体で1辺の長さが10の大きな正方形ができます。この大きな正方形の4辺の中点と中心のA点を結ぶとKさんの解になるのですね。なるほどと思いました。
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愛用しているSonyのデジタルカメラ DSC-WX350が故障してしまいました。光学ズームしようとすると、モーター音がしてズームするのですが、その画面が安定せず、異音とともに画角ががたがたと変わってしまうのです。もう10年くらい前の機種なので、保証も効きません。当時はまだデジタルカメラ市場は減少しつつも存在していましたが、今はみんなスマートフォンで撮影するのでコンパクトなデジタルカメラは5万円以上する高級機かトイカメラか、という選択肢になってしまうようです。数が出ないので値段が高いのでしょうね。
スマートフォンのカメラはあんなに小さな光学系を使っているのにそれなりの品質の画像が撮れるのはすごいと思いますが、「写真」(真実を写す)のではなくて「絵作り」をして見栄えの良い画像を作り出す装置になっていると思います。もちろん従来のカメラだって「絵作り」はしていますから程度問題ですが。
<おまけのひとこと>
昨日は出張でした。帰りは新宿発の中央本線の特急あずさに乗りました。この特急は定期券+特急券でも乗れるので、新宿から立川や八王子まで利用する方がたくさんいます。昨日、隣の席に座った男性が500mlのビールのロング缶を2本持っていました。これは遠くまで乗る人なのかなと思ったのですが、最初の5分で1本目を空け、さらに5分後には2本目も飲み干していました。おそらくまださほどぬるくなる前だったと思います。その10分後くらいに涼しい顔で立川で降りて行かれました。私は最寄り駅から自家用車を運転して帰るので帰りの列車では飲めません。ちょっとうらやましかったです。(帰宅してからビールを飲みました。)
8月30日(金) スリット入り長方形5枚を組む
カードを組む話です。
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先日、カード6枚を組んだものをご紹介しましたが、これをカード5枚にしてみようと思ったのです。
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奇数角形なので、カードは折り曲げずに使うことにしました。こんなスリットを入れます。
これを5枚組みました。
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組むときに若干負荷がかかるため、カードが少し反ってしまっているのが残念です(組み立てる腕が悪いということです)。
CGだとこんな感じです。
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6枚組のときは上の六角形と下の六角形の頂点の位置はそろっていましたが、5枚組だと五角形の頂点の位置は反対側の五角形の辺の中央になっています。
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妻が「ケアマネさんが仕事猫のTシャツを着ていてなかなか良かったので、あなたにも買おうか?」というので「欲しい」と答えたら探して買ってきてくれました。タグがもったいないので本のしおりにでも使おうかと思って紐を付けて掛けてあります。
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あやとり紐を指差し確認しているのがいいなと思っています。
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こんなところに……? ぼくらの天国は千曲川のほとりにありました。長野県上田市『鯉西 つけば小屋』という記事がありました。鯉西さんは実家の近所です。千曲川の河原には子供のころによく遊びに行きました。懐かしいです。
<おまけのひとこと>
台風、今週どころか来週も怪しくなってきました。はやく通り過ぎて欲しいです。
8月31日(土) リングカード5枚を組む
リング状のカードを組む話です。
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昨日のこのかたち、
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長方形のカードを枠だけにしてみようと思ったのです。それぞれがリング(輪っか)になりますから、1つずつ外側に輪をかぶせてゆく構造になります。なのでスリットは5つのパーツですべて異なります。こんな風にパーツをデザインしてみました(クリックで拡大)。
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パーツの1番から順に組んでゆきます。それぞれのスリット(切り欠き)が何番のパーツとかみ合うかを書くとわかりやすいかもしれませんが、省略しました。(将来自分でわからなくなるかもしれません。)1番がいちばん内側、2番は1の外側で残り3パーツの内側、3番は1と2の外側で4と5の内側、4番は1,2,3の外側で5の内側、5番はすべての外側です。
これを印刷して切り出して組み立てました。今回は白い紙を使いました。
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パーツに「曲がり癖」が付いてしまう前に全ての切り欠きを?合わせると自然にかたちが整います。これはそれほど難易度は高くないかなあと思います。この手法だとN角形に拡張するのは原理的には容易です。
<おまけのひとこと>
X(twitter)に流れてくるトピックス、巻き込まれたくないなあと思うような話題がけっこうあります。そういうのには関わらないようにしたいと思います。