以前の「ひとこと」 : 2024年6月前半
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6月1日(土) What A Filling! 他
6月です。週末なので軽い話題にします。
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Netのパズルの情報を見ていたら、ちょっと面白そうなパズルがありました。What A Filling!というパズルです。リンク先のページの画像を掲載します。
二層構造のピースを箱詰めするパズルのようです。一層目は4×4の正方形と、同じく4×4なのですが中央の2×2が空いているリング状の正方形が接しています。二層目は穴の空いていない4×4の上に2×2の一回り小さな正方形が載せられています。この二層目の小正方形が、他のピースのリング状の大きな正方形の穴にぴったりおさまるのだと思います。
ピースのかたちが完全にはわからないように写真が公開されているのですが、ちょっと想像して解析してみました。作者の意思を尊重して、私が推定したピースのかたちは公開しません。
6ピースのデザインを写真から想像して決めて、それを12×12の二層の構造の中に収める解があるか、BurrToolsで解析してみたのです。そうしたら解がありませんでした。
私が想像したピースデザインが間違っているかもしれないと思ったので、5ピースが収まる解(320通りほどありました)を一通り眺めて、6ピース目のデザインをどう修正したらいいのか考えてみようとしたのです。でもそのアプローチだとうまくいきませんでした。
改めてパズルの写真を眺めて、6ピースを収めるべきケースのかたちを考えたら、作者の意図が想像できた気がしました。
私の想像が正しければ、解は18通りある、という解析結果になりました。
面白いアイディアのパズルだと思いました。楽しかったです。
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出身高校の関東同窓会総会の案内をメールでいただきました。アトラクションの1つに、落語家の立川談慶の落語があるそうです。この方は高校の同学年(隣のクラス)で、慶応義塾大学に進学した後、いったん企業に就職した後で芸人を目指したそうで、慶応大学出身者としては初の真打なのだそうです。本もたくさん書かれていて、一度落語をきいてみたいなと思っていますが、ちょっとその日は行かれないです。
<おまけのひとこと>
雑誌「数学セミナー」で連載させていただいている「あやとりの楽しみ」、6月12日に発売になる7月号(第4回)は校正済で印刷上がりを待つ状態、7月発売の8月号(第5回)は何度か編集部とやり取りした後で内容がほぼ固まってレイアウト待ちです。第6回の原稿の構想を考えて、今週末はそれを書き始めました。当初は1年間で12回ということで始めたため、あれもこれもご紹介したいと思ってかなり内容を詰め込んだのですが、状況によっては2年目以降も継続することも視野に入れて、もう少しゆっくり丁寧に説明しましょう、と方針変更になっています。とてもありがたいお話なので、改めて内容を吟味しています。
6月2日(日) 石英の結晶のペーパーモデル
ペーパーモデルです。
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先日ご紹介した、子供の科学 2023年3月号の鉱物結晶の型紙を見ていたらもう1つ作りたくなったので作ってみました。石英の結晶です。
型紙を公開して下さっているのは大感謝なのですが、のりしろの位置がちょっと組み立てにくそうだと思いました。なのでのりしろの位置を変えた型紙を設計して、それを使って組んでみました。
(上の画像はクリックしても拡大しませんが、ローカルに保存していただくと1024×688の画素数になります。)
組み立てた画像です。A4サイズの用紙に上の型紙を2つ配置して印刷して作っています。
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わりと気に入りました。
<おまけのひとこと>
息子が友達と八ヶ岳に登るということで、金曜日の夜から家に2泊していきました。天気を心配していたのですが、土曜日は天気が良くて良かったようです。朝4時に友達が車で迎えに来てくれて、登山7時間、その後お昼を食べて午後にマレットゴルフを2時間やったそうです。なんて元気なんだ…
6月3日(月) 創作あやとり「四角い鼓」
今日はあやとりの話です。
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あやとり紐をいじっていたら、こんなものができたのです。
ホワイトボードに固定したかたちではよくわからないと思いますが、これは「鼓」をイメージしています。あまり良い写真ではありませんが、完成形は下のようなイメージです。
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手順5. で両手首から外した輪が、両手の指を結ぶ糸を中央で束ねる二重の輪になります。
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立体的なあやとり作品の写真を撮るのは難しいです。(息子がいる間に写真を頼もうと思っていたのに、お酒を飲んで寝てしまって忘れてしまいました。)
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部屋の窓の外、ほんの数メートル先の電線にツバメがたくさん来ます。
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古いペアガラス越しに写真を撮っているので画像がちょっとくすんでいてクリアではないのが残念ですが、自分の部屋の窓から良く見えるのは楽しいです。ツバメって、飛んでいる姿はとてもスマートで美しいと思うのですが、こうしてとまっているところを写真でアップにしてみると、かわいいというより鋭い顔つきだなあと思います。
<おまけのひとこと>
息子から「ゆるキャン△」舞台探訪005というblogの記事を教えてもらいました。車で良く通る身近な場所がたくさん紹介されていて、眺めて楽しかったです。
6月4日(火) マッチ箱パズルの発展(その3)
二週間前の話題のつづきです。
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先月からいろいろご紹介してきたマッチ箱パズルの新しいパターンとして、Puzzle Fun というサイトで公開されていた、3Dプリンタで作ったと思われる4ピースで菱形十二面体を作るパズルを紙で再現してみよう、という型紙までご紹介していました(5月21日)。それを組み立ててみた途中図まで本日は掲載します。ずいぶん間があいてしまってすみません。
菱形4枚で筒を作ります。大きな筒の側面に小さな筒を貼り付けます。下図のように左手型と右手型を2つずつ作ります。
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左手型と右手型を1ずつ組んだものを2組作ってみました。下の2つの写真、同じに見えるかもしれませんが左側は途中まではめたところ、右側は最後まで押し込んだところです。もともと菱形十二面体は鈍角型菱形六面体4つで作れるのですが、ピース1つが外箱と内箱1つずつを接着した構造になっていて、4ピースをうまく組むと、4つの菱形六面体それぞれが外箱の中に隣のピースの内箱が収まるのです。
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こうして組んだ2組を組むことはできませんでした。
下の写真は1つずつ順に組んで、3つ目まで組めたところです。1つ余っています。組んだものは安定せず、ある姿勢にするとピースが滑り落ちてしまいました。
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ちなみに上の写真の右の残ったピースですが、外側の筒の表面に一度接着してむりやりはがした跡が残ってしまっています。早とちりして間違った面に内箱を貼ってしまったのでした。菱形六面体の向きというのはあいかわらず間違いやすいです。
(つづく) ○
先日本屋さんに本の注文に行ったとき、レジの横に「君を守ろうとする猫の話」のサイン本が何冊か置かれていました。「本を守ろうとする猫の話」は持っています。帯に「シリーズ最新作!」と書かれていたので、これはシリーズ何冊目なんだろう? シリーズの最新作というからには3冊目かそれ以降なのだろうと思って、本の取り寄せをお願いした店員さんに「これ、シリーズって書いてあるのですがこの2冊以外に刊行されているのでしたっけ? ご存じてしたら教えていただけますか?」 と尋ねたら、端末で調べてくれました。
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その結果、「2冊目みたいです。これ以外には出ていないと思います。」とのことでした。うーん、だったら「待望の続編!」とか書いてもらったほうがありがたいのだけれど、と思いました。
ややライトノベル風で読みやすいです。でもいろいろ考えさせられる良い本だと思います。1冊目も2冊目も本全体の構成はよく似ています。1作目のほうが各章の独立性が高かったような気がするのですが、今回の2作目は各章が連続している感じです。2作目の第1章で特別な本として描かれる「奇巌城」、母が子供のころ好きだったと言って勧められて読みました。確かにとても面白かったという記憶があります。
どちらも軽く読める本ですが、お勧めします。1作目から読むべきです。
<おまけのひとこと>
「奇巌城」、今は「奇岩城」と表記するのですね。今日の午後はリハビリ病院に面会に行きます。行って話しかけても、果たしてわかってもらえているのかはわかりませんが。
6月5日(水) 創作あやとり「鼓(5本指)」
すみません準備の都合であやとりの話です。
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一昨日に「鼓」という創作あやとりをご紹介しました。あやとり協会の吉田さんから「取ってみました」というメールをいただきました。ありがとうございます。このあやとり、5本指バージョンも考えてみていたので、それも掲載します。
立体的なあやとりの写真、どうやって撮るのかが課題です。
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「鼓」のあやとり完成写真は、こんな環境を準備して撮影しています。
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カメラは普通の三脚ではなく、譜面台の脚に載せています。あやとり作品の背景は、100円ショップで買った簡易パーティション(確か300円)です。
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カメラにはフレキシブル三脚を付けて、その脚の1本を譜面台の筒の中に入れ、残りの2本でぐらつかないように固定しています。
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この環境でタイマー撮影しています。両手であやとりを取って、できるだけ仕上げたあやとり作品のかたちを崩さないようにカメラのシャッターを切って、10秒間のタイマーのカウントダウンの間にあやとりを整え、カメラの視野内の位置や向き、姿勢を決めて撮影を待ちます。失敗することも多いです。
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もう1つだけ軽い話題です。最近、近所の食品スーパーで流れている音楽がこんな旋律なのです。ポップス風にアレンジされています。
調は適当です。この後5小節目は最初の小節を短調にした旋律になります。これ、知っているのに曲名がわからず、家に帰って心当たりの楽譜を見たのですが見つからなかったのです。忘れないようにと思ってMuseScoreでメモしたのが上の譜例です。実は手に取った楽譜は結果的には正しかったのです。でも見落としました。情けない…
(つづく)
<おまけのひとこと>
仕事でMicrosoft の Teams を使っています。ファイルの一時的な共有のために chat にファイルを貼り付けたりしているのですが、サイズが大きいとアップロードにものすごく時間がかかってしまいます。ネットワークの帯域を節約するため、転送レートが2Mbpsくらいに制限されているのだと思うのですが、おそらくヘッダとかエラー検出や訂正、再送などが発生して、実効レートはもっと低いのでしょう。1GBのファイルの転送に1時間以上かかっている感じがします。そういう使い方をするな、ということなのかもしれませんが。
6月6日(木) マッチ箱パズルの発展(その4)
一日おきになってしまった「マッチ箱パズルの発展」のつづきです。
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対角線の長さの比が1対√2の菱形(シルバー比の菱形)12枚で菱形十二面体ができるパズルを作ろうとしています。下の写真のように、菱形六面体の筒を大小2つ貼り合わせたパーツを4つ(左手型と右手型を2つずつ)作りました。
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これは、いわゆる「爆発型」(explosion type)のパズルです。「爆発型」というのは、組み上がった立体パズルを分解するときに全てのパーツの相対的な位置関係を一斉に変化させなければいけないような種類のパズルのことです。例えば6本のピースでできたパズルを考えます。1本ずつ順に組んでゆくものもあれば、3本ずつで部分組み立て(製造業の用語では「サブ組み」と呼んだりします)して、さいごにその3本ずつをはめ合わせる、というものもあります。「爆発型」はそういった手法ではなく、全てのパーツをいっぺんに位置を決めて組んでゆくのです。ピースの数が多くなると、一人で組むのがどんどんむつかしくなります。(ちょっと検索してみたら、柳瀬順一氏のBanana Burr((c).1998 Junichi Yananose)という組木パズルがありました。)
前置きが長くなりました。「爆発型」なので4ピースをいっせいに組んでゆきます。幸いそれほど大変ではありません。途中の写真を撮りました。左の列が一般的な視点からみたところ、中央の列が4回回転対称軸方向からみたところ、右の列が3回回転対称軸方向から見たところで、上段が最初に4ピースの位置を決めたところ、中段が途中まで差し込んだところ、下段が最後まで押し込んだところ、です。
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菱形十二面体は好きなかたちなので、これが作れて嬉しいです。
完成形、菱形十二面体の12の面のうち4面が空いています。これをふさいでしまおうか、と思いました。
(つづく)
<おまけのひとこと>
地元を紹介する記事に気が付くと、目を通してみたくなります。知っているようで知らないことが意外とあったりするためです。【松本】登山だけじゃもったいない! 北アルプス玄関都市のホットスポットという記事がありました。しばらく松本も行っていないなと思いました。
6月7日(金) 伝承あやとり「天と地」、他
伝承あやとりです。
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石野さんのあやとりサイトを見ていたら、天と地という作品に心を惹かれました。取り方は石野さんのサイトを参照してください。これは立体的なすばらしい作品なのですが、石野さんのサイトの画像が斜め上から見下ろしたかたちになっていてとてもわかりやすいです。
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sf240607-1:「天と地」伝承作品(マプチェ族) 私は、人差し指の構え → 親指・小指を内側に半回転ひねる → 人差し指の輪を手首に落とす という手順にして取っています。最初の「人差し指の構え」を右手を先に取ると、最後に手首の輪を内側の指に掛けるのは左手側になります。そのため石野さんのサイトとは左右が逆になっています。
この作品、2021年のあやとりフェスティバルの動画で取り方が紹介されています。こちらです。トータルで1時間40分くらいの長い動画で、9か国16人が出演していますが、57分27秒から、Lionel Azpeitia 氏によるこの作品の取り方が解説されています。
L.Azpeitia氏
上記動画よりキャプチャこのあやとりは今まで公開されたことがなかった、と解説されているみたいです。
立体的に取ったところの写真も撮りたくなって、がんばって撮ってみました。
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立体感を感じられるように gif アニメーションにしてみました。(角度を少しずつ変えて連続撮影したものです。)
「天と地」というタイトルだけでこのあやとりが何を表しているのかがわかる、素晴らしい作品だと思いました。
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一昨日に譜例を載せた「食品スーパーで流れていた音楽」ですが、
これはシューマンの「謝肉祭」op.9 の第14曲でした。
シューマンの謝肉祭は好きな曲だったのに、わからなかったことが口惜しいです。改めて楽譜を見ると、この曲はピアニッシモなのですね。こんなに音符が多いのに、無茶だ…
<おまけのひとこと>
「謝肉祭」、週末に久しぶりに一通り楽譜の音をピアノで確かめてみようかと思いました。「弾いてみる」と言えるほどは弾けないのです。
6月8日(土) あやとり:中央が絡み(横)の4つのダイヤモンド
あやとりの話です。
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国際あやとり協会ISFA(International String Figure Association)のサイト(日本のサイトではなくアメリカのサイト)の ISFAの出版物の中に、Bulletin of the ISFA (国際あやとり協会会報) があります。これを BISFAxx と略記します。1994年以降は年1回の発行で、会員はpdfファイルをダウンロードできます。会員でなくても、各号の概要を読むことができます。最近、Bulletin of the ISFA Volume 13(2006) を眺めてみています。
この号は、“The String Games and Cat's Cradles of Palau” (パラオの一人あやとりと二人あやとり)P. Raymund Laile, O. Cap (1911) という20世紀初頭に収集されたあやとり作品集に関する特集です。Stirng Games(直訳すると「糸遊び」)というのが一人で取るあやとりのことで、Cat's Cradles(直訳すると「猫のゆりかご」)が二人で取るあやとりのことだと思います。レイモンド氏はドイツの修道士だそうで、パラオは布教のために訪れていたのでしょうか。この収集された記録は(1).ドイツ語で書かれていたこと、および(2).収集されたのが完成形の写真だけで取り方の手順が記録されていなかった、というふたつの理由でこれまであやとりに関するコミュニティでは注目されていなかったそうです。これを国際あやとり協会が英訳し(by Axel Reichert)、作品の分布を分析し(by Joseph D'Antoni)、手順を再現した(by Mark Sherman)のがこの号なのです。大変な力作・労作です。
国際あやとり協会の石野さんの膨大なあやとり集あやとりしてみようにも、レイモンド氏が収集したパラオの作品がいくつも紹介されています。大好きなダンスの舞台やそこからの継続作品ダンサー、水場のふたりの女、BISFA Vol.13の表紙のタバコ農園などです。
雑誌「数学セミナー」に連載させていただいている「あやとりの楽しみ」の6月号(第3回)で、四段ばしごの4つのダイヤモンド型の頂点の連結部分を交差にしたり絡みにしたりする手順をご紹介しました。これ自体はあやとりに興味がある方にとってはなじみ深い話題だと思います。ただしこの場合、中央を「絡み」にする場合は縦の絡みでした。今回、BISFA Vol.13 を眺めていたら、4つのダイヤモンドで中央が横の絡みになっている作品があって驚いたのでした。手順は自己流ですがご紹介したいと思います。
オリジナルの手順は最初に「両親指に糸を掛けて、親指手前の糸は短く、親指向こうの糸は長くして垂らす」というところから始まります。また、人差し指で親指向こう側の糸を取る操作の際「カロリン展開」という指示になっています。「カロリン展開」は取った糸を親指根元で人差し指とはさむので、その後の操作の表現が微妙に変わる場合があります。今回は記録しやすいように、敢えてこれまで多用している手順や表現で記述してみました。
この作品を「中央が絡み(横)・左右が交差の四段ばしご」と呼ぶのは不適切だと思いました。はしご展開を使っていないですし、外周の左右の縦の中央の部分の糸のかかり方が「はしご」系のあやとり作品とは全く異なります。そもそも中央を横絡みにするため、左右非対称です。でも、この作品を知ることができて、取ってみることができてうれしかったのです。
参考までに中央が縦絡みで左右が交差の四段ばしごの画像を載せておきます。
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sf240608-2:中央が絡み(縦)・左右が交差の四段ばしご ○
今日・明日は車を車検に出しています。ここ数週間で庭の草木がものすごく成長していて、定期的に庭に入ってもらうガス屋さんとかが困りそうだということで、今朝は庭仕事をしました。2時間ほど庭仕事をしてから車をあずけに行ったのですが、驚いたことに今回は代車が軽トラでした。
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これなら庭仕事で出た園芸ゴミを運ぶのにぴったりです。そんな用途に使わせてもらっても良いか確認したところ快諾いただけたので、家に帰ってもう少しだけ草取りなどをしてから清掃センターに行ってきました。
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土曜日の午前中に園芸作業をする人が多いようで、清掃センターに着くと、計量待ちの車がたくさん並んでいて、半分くらいは木の枝などを積んだ軽トラでした。持ち込み時の計量と荷下ろしをした後の空荷での計量と2回、計量の列に並びます。30分以上かかりました。まあでも風はさわやかで、車の窓を開けておくと気持ちの良い風が通って快適でした。
園芸ゴミはできるだけはやく出せるのが望ましいので、今日出せて良かったです。
<おまけのひとこと>
でも疲れました。
6月9日(日) あやとり:「中央が絡み(横)の4つのダイヤモンド」の絡みを交差に
昨日ご紹介したあやとりの変化の話、他です。
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昨日、「中央が絡み(横)の4つのダイヤモンド」のあやとりをご紹介しました。あやとり協会の吉田さんがさっそく取ってみて下さったそうなのですが、「中央が絡みではなく交差になってしまいました」という写真を送っていただきました。試してみて下さって本当にありがとうございます。
実はこの手順だと、中央の絡みを交差に変えるのは簡単なのです。
手順4.で、右手の小指だけ輪をひねっていますが、これが1回転だと中央が絡み(横)に、半回転だと交差になるのです。またこの操作、手前にと指定していますが、逆に向こうへとしても同じで、1回転なら絡み(横)、半回転なら交差になるのです。では、手順4.を省いて右小指の輪はひねらずにそのまま続けるとどうなるかというと、完成形は2本の糸が左右にまっすぐつながって、上下の外周には掛からないかたちになるのです。
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昨日、嬉しいメールをいただいたのです。北陸先端大の上原隆平先生からのメールで、今ご執筆中の論文で私のサイトの記事を引用して下さるというご連絡でした。引用して下さること、またご連絡下さったことに本当に感謝しています。ありがとうございます。
上原先生のサイトは、特に折り紙とパズルと多面体のページが情報量が豊富で、いろいろ刺激を受けています。
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10年乗った車を車検に出しています。さすがにそろそろいろいろ傷んできているため、それなりに交換部品の提案がありました。ボンネットのさびがだいぶ気になってきてはいたのですが、「まだ1〜2年は大丈夫だと思うが、ボンネットを留めているフックのあたりまでさびが回り始めてきたので、最悪の場合走行中にボンネットが開いてしまうかもしれない。板金修理をするよりボンネットをまるごと交換してしまったほうが良いかもしれない。」ということで、この車検はこのまま通しますが、どうしようか考えなければいけなくなりました。
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新聞にカゴメのジュースの一面広告が出ていたのです。そこにこんなイメージ図が描かれていました。
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)が正七角形で表されているのが気になったのです。なぜ正七角形なのでしょう? この図、カゴメのサイトにあるのかなと思って見に行ったら(こちら)、もっと過激なイメージ図でした。
ノルアドレナリン、なんだかばい菌みたいな悪いイメージのデザインで、違和感があります。
アドレナリン(エピネフリン)やノルアドレナリン(ノルエピネフリン)はカテコールアミン(カテコラミン)系のホルモンです。いずれも非常に重要な物質です。生物は、動いたり活動したり疲れたりおなかがすいたりします。また周辺の環境も変化します(例えば暑くなったり寒くなったり、高湿度になったり乾燥したり)。生物の身体の状態や状況は常に変化します。にもかかわらず身体が動的な恒常性を保っているための強力な手段の1つが、これらのホルモンやオータコイドと呼ばれる物質が体内で適切に作られ、運搬され、分解されるという体内動態です。
健康によさそうなものを積極的に摂取したい、という考え方は自然だと思います。一方で、のどが渇いたから水を飲むとかおなかがすいたからごはんを食べるとか、身体の自然な欲求に従った食生活をしているのが最も健康なのだ、というのが望ましい状態だと思っています。(もちろんアルコールをはじめとする一部の嗜好品や薬物依存性など、この理屈をそのまま当てはめられないものもあります。)
別の視点から考えてみると、プラセボ効果と呼ばれる現象があります。本来薬効が認められていない無害な物質を薬だと称して服薬すると、治療効果が表れてしまうという現象です。人間の意識や心と人間の身体との関係の奥深さを示した現象だと思います。「カラ元気も元気」とか「楽しいから笑うのではなく笑うから楽しくなるのだ」とか「病いは気から」とか、心の働きの不思議さを表す言葉はいろいろあります。これらを単純に非科学的であると頭ごなしに否定するのではなく、そういった現象が統計的に有意差がある場合もあることを認めた上で、うまく活用してゆくのが良いのではないかと思っています。
…で結局、「なんで正七角形なんだろう?」という疑問は残ったままです。雑談が長くなってしまいました。
<おまけのひとこと>
40年近く前、大学の学部の学生だったころ、薬品生理学の先生がアドレナリンのことを「エピ」、ノルアドレナリンのことを「ノルエピ」と呼んでいて、その先生のあだ名がいつしか「エピ」になりました。現在、我が家で「エピ」というと、パン屋さんで買う「ベーコンエピ」というパンのことです。
6月10日(月) 立体的なあやとりの撮影の試み
あやとりの写真撮影の話です。
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国際あやとり協会の会報のBulletin of the ISFA Volume 13(2006) で、おもしろそうな作品にチャレンジしてみています。No.62を取ってみました。
追記:あやとり協会の石野さんがこの作品をオギスの曲がったミエヒの軸という名称で紹介されていました。
ちなみに手順1.〜手順4. は、以下のように取ることもできます。
- 人差し指の構え
- 左親指を手前に半回転ひねる
- 右親指を向こうへ半回転ひねる
- 人差し指を外す
これは立体的な作品のようなのです。名称もしくは説明は “the crooked miech-stem on Mogomog.” なのだそうで、直訳すると「モゴモグ(Mogomog)の曲がったミエチ(miech)の茎」となるようなのですが、正確な意味は不明、と追記されており、そもそもモゴモグとかミエチがなんなのかもわからないです。でも、立体的なので眺めていて楽しいのです。
いろいろな方向からじっくり見た写真が撮ってみたくなって、こんな工夫をしてみました。
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ホワイトボードの上にレゴ社のデュプロブロックを置いて、それが滑らないようにマグネットをストッパーにします。カロリン展開で人差し指の根元と親指で挟んでいる中央の2本の糸は、ブロックの突起の間を通すことで位置が決まるようにしました。左右の距離を微妙に調整したいので、ブロックのシートを使うより、この方式のほうが良いと思います。
いろいろな方向から写真を撮ってみました。左手前側から視点を下げてみてみるとS字型っぽく見えますが、
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右手前側から見ると上が空いたコの字型のように見えます。
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視点を選ぶと横倒しになったαという文字のように見えたりします。
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どんな立体形状なのかイメージが湧くでしょうか。
今回のあやとり作品のように凸包が三角柱になるような立体あやとりは、この手法で固定することができるかもしれないと思いました。
<おまけのひとこと>
今回の車検の代車がスズキのSuper CARRYだったのです。すっかり気に入ってしまってカタログをもらってきて諸元表をじっくり研究したりしてみました。まあさすがに買うことはないですが。
6月11日(火) 立体的なあやとりの撮影の試み(その2):バタフライ
あやとりの写真撮影の話のつづきです。
最初に昨日の補足です。昨日ご紹介したパラオの伝承作品、石野さんのサイトにオギスの曲がったミエヒの軸という名称で紹介されていました。気が付きませんでした。失礼しました。
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昨日ご紹介した、デュプロブロックを用いた立体的なあやとり作品のディスプレイ、「三角柱型」だとすると一番有名なものは何かなと思って思いついたのがナバホの伝承作品のバタフライです。(リンク先は石野さんの「あやとりしてみよう」のこの作品です。)
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羽根を開いた 羽根を閉じた 上の画像の対応する領域を同じくらいの大きさになるように切り出してgifアニメーションにしてみました。
「蝶」をデザインした伝承あやとり作品は世界中にたくさんあります。でもそれらはちょうど蝶の昆虫標本のように羽根を広げた左右対称な静的なデザインのものがほとんどです。このナバホの「バタフライ」は、渦巻き型の口吻(蝶が花の蜜を吸うための器官)と、開いたり閉じたりするシンプルな三角形の羽根がデザインされていて、たいへん独創的な表現です。であるがゆえに私のサイトではなかなかご紹介ができない伝承作品でした。これを立体的に飾ってみることができてうれしいです。ブロックの存在感が強すぎますが…
また、昨日の写真ではブロックのストッパーとして使っている透明なチェスピース型のマグネットが見えていましたが、実はこれ、デュプロブロックの中空円筒のところにたまたまぴったりはまることがわかりました。
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デュプロブロックにマグネットを仕込む これでだいぶ安定感が増しました。
以下、いろいろな方向から見た写真を載せておきます。
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斜め前から 斜め後ろから
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上から 実はこの作品、きれいに仕上げてうまく羽ばたかせるのはけっこうむつかしいのです。でも、静的な蝶のあやとりと、この動きのある「バタフライ」を対比してみるととても面白いです。
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昨日の夜、ごく短時間だけ強烈な雨が降りました。気象庁の雨雲レーダーを見に行ってみたら、非常に局所的な雨だったようでした。
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<おまけのひとこと>
立体的なあやとり、三角柱型のものをもう少し試しているのですが、張力が足りなかったりしてなかなかむつかしいです。
6月12日(水) YESパズル
パズルの話です。
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市販されているパズルの画像を眺めてみることがあります。購入することはまず無いのですが、現物が無くてもパズルのデザインを理解したり考えたりするのが楽しいです。対称パズル YES(ウラジミール・クラスヌーホフ)というパズルを見かけたので解を考えてみることにしたのです。
ピースの形はこうだろうか? と思いました。
おそらくこれはポリオミノ(正方形が辺で接しているかたち)だろうと思います。
ピースYとピースEは鏡像対称で、ピースSは回転対称(点対称)図形です。この3ピースを重ねずに並べ替えて全体として1つの対称図形を作ってください、というのがパズルです。画面上でしばらく試行錯誤していたら解が見つかりました。これ、なかなか面白いです。
<おまけのひとこと>
今日は時間がなくて簡単な更新です。
6月13日(木) YESパズル(その2)
昨日のパズルの話のつづきです。
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昨日ご紹介したYESパズル(下図の3つのピースを重ねずに並べ替えて全体として対称なかたちを作ってください、というパズル)、せっかくなので何か他の遊び方ができないかなと思ったのです。
BurrToolsでいろいろな外枠を設定して実験してみました。そのときに思いついた問題です。
上の図のようにYESの3ピースをぴったりくっつけて並べると、面積1と面積2の完全に囲まれた領域ができます(下図左)。「完全に」の意味は、4近傍ではなく8近傍すべてにピースが存在するということです。
例えば上図右のように中央のピースEを反転すると、右下の面積1の領域は完全に囲まれていますが、中央上のxと表記した領域は左下が空いているので「完全に囲まれている」という条件を満たしません。
この3ピースを単位格子の上に配置したとき(=ちょっとずらしたり90度以外の角度で斜めにしたりしないで)、完全に囲まれた領域は単位正方形何個分まで増やせるでしょうか?
また、囲まれた領域の数は何か所まで増やせるでしょうか? 囲まれ方が完全でなくても良い、と条件を緩和したら領域の数はいくつまで増やせるでしょうか? 領域の数が同じであれば、合計の面積が大きいほうがより優れた解だということにしましょう。
こんな風にルールを勝手に設定して遊んでみるのも楽しいです。
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昨日、訪問先でこんな表紙を見かけたのです。
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ん? ノイジア? と思ったのです。
NOISIA ? なんのことはない、逆から見ていただけでした。
<おまけのひとこと>
YESパズル、オリジナルの「対称なかたちにせよ」という問題の解を開示するのはルール違反だと思うので載せませんが、自分で考案したルールの解の例は明日ご紹介しようかなと思っています。
6月14日(金) YESパズル(その3)
YESパズルの話のつづきです。
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このかたちの3ピースを並べ替えて全体として対称な形を作るという“YES”パズルの他の遊び方を考えました、という話を昨日書きました。
その解の一例のシルエット画像を準備しました。
この3ピースで、完全に囲まれた領域をできるだけ広くしようとしたときの解の一例です。内部の空き領域は同じ色で塗りつぶしました。
空き領域の場所がわかるシルエット画像をこちらに置きました(別窓で開きます)。
同じく、この3ピースで内部に囲まれた領域の数をできるだけ増やした場合の例の塗りつぶし画像です。
どこにどんな空き領域ができるでしょうか。こちらも空き領域の場所がわかるシルエット画像をこちらに置きました(別窓で開きます)。
このピースセットに関しては、いったんこれで満足しました。
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昨年の特別なイベントで、とある豪華なホテルの朝食のルームサービスをいただいたのです。そのときにこんな可愛らしいタバスコのボトルが付いてきたので、片方は開封せずに持ち帰りました。開封したほうもボトルが欲しかったので周囲が汚れないように包んで持ち帰りました。
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容量は3.7ml と書かれています。直径が2cmくらい、高さが6cmくらいの小さなボトルです。
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3.7mlというと、小さじ1杯より少ないです。また、洗うときに水を入れたのですが、表面張力のため中に入れた水がなかなか出てきません。食品系のものを入れて使うのは難しそうです。
昔だったらこのボトルに入る小さな折り鶴を折って入れたかなあと思いましたが、今はとてもできる気がしません。
<おまけのひとこと>
今朝、サーバへのアップロードを忘れていました。すみません。(2024/06/14 15:00)
6月15日(土) シシドユキオさんの「蝶」
あやとりの話です。
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デュプロブロックにマグネットを仕込んでホワイトボードに貼る方式であやとり作品を立体的に保持して写真を撮る、というのを試してみています。先日はナバホの素晴らしい伝承あやとり作品の「バタフライ」をご紹介しましたが、今日はシシドユキオさんの創作作品の「蝶」をご紹介します。三角形の羽根を立体的に広げたとても美しいかたちをしています。
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「蝶」 シシドユキオ (1983) この作品は、1983年11月発行の(当時の)日本あやとり協会の会報「あやとり No.10」で発表されたものです。後に国際あやとり協会の String Figure Magazine Vol.7 No.2 (June 2002)に各ステップごとのイラスト入りで取り方が掲載されました(sfmv7n2.pdf)。私はこちらを見てようやくこのあやとり作品を取ることができました。立体的なあやとり作品は、独創的な手順を必要とするものがあって、それは手順を言葉で説明するのがかなりむつかしかったりするのです。
「あやとり No.10」が出版された1983年というと日本語ワードプロセッサが普及し始める直前のころで、当時の会報は手書き文字でした。あの当時、自分が書いたものが活字や印刷文字になるということはすごいことでした。逆に今となってみると、手書き原稿はそれぞれの書き手の個性が感じられて感慨深いです。
「蝶」の部分をアップにした写真をいくつかの方向から撮ってみました。
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(蝶にとっての)斜め前から
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(蝶にとっての)斜め後ろから
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(蝶にとっての)真後ろから カラフルなデュプロブロックが目立ってしまっているのがいまひとつですが、このあやとり作品を立体的に保持できてとても嬉しいです。写真が上手ではないのでこの作品の美しさがうまく表現できていないかもしれません。実際に本物を見ると素晴らしいです。
Table of Contents - Volume 7, number 2 (June 2002)に完成形のイラストと簡単な作品紹介が載っています(英語です)。リンク先は国際あやとり協会のサイトの協会出版物紹介ページで、会員でない方も閲覧できます。作者のシシドユキオさんが絶賛されていますが全く同意見です。あやとり協会会員の方は Members Only Area でこの雑誌のpdfを閲覧できますので、もし取ったことがなければ挑戦してみることをお勧めしたいです。
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今朝、新聞を見ていたらこんな写真が目に留まりました。
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千葉県柏市の気象大学校の「東京レーダー」
(はじまりを歩く)天気予報 東京・虎ノ門、北海道函館市 気象情報伝え、視野を広げる(朝日新聞社)より多面体ファンとしては、このドームの骨格構造が気になります。
「千葉県柏市、気象大学校、東京レーダー」で検索すると画像がいくつも出てくるのですが、いずれも真っ白な球体に見えて、こんなにはっきりドームの骨格構造(パネル構造?)が見える写真はありませんでした。
これ、どんな多面体でしょう?
(つづく)
<おまけのひとこと>
ちょうど1か月ほど前に設置工事をしてもらった自宅のエアコン、昨日の午後に室内温度が30度を超えたので使ってみました。快適です。でも電気代が心配です。