男の隠れ家
山小屋便り7に続く

平成25年12月31日 良寛和尚のように  富山市 森里重明
黒染めの衣ゆらして  
てん てん てんと まりをつく
紅いおべべと まりをつく
欲を捨てよと まりをつく
他人には思いやりをと まりをつく
てん てん てんと まりをつく

そんな良寛和尚の姿がうかぶ出雲崎を訪ねた
自分も裸になって暮らせたらと 出来もしないことを考えた一日でした

平成25年12月29日 木枯らし
雪を踏み鳴らしながら歩く。
風がヒューヒューとなっている。
心の隙間に入り込み、纏わりつくような音だった。
風は生き物、絶え間なく吹き荒れ、飢えた獣のように樹木を貪る。
イヌイットの古い諺にもこうある 
『寒さは半殺し、風は丸殺し』
白樺が青空に美しい。鹿は歩き回る。

平成25年12月15日 積雪
八ガ岳は真っ白、、庭も白一色です。

平成25年12月8日 山小屋を閉める
今年の山は雪が無く、しかも朝晩は寒いが昼間はそこそこ暖かい。
12月5日に
山小屋の水道を止めて、小屋を閉め、山の活動は終了しました。
来年三月に開けます。

平成25年12月4日 原田泰治美術館
原田泰治美術館の招待券を頂いたので出かけた。
原田さんの日本ふるさと味紀行を見学後、二階の特別展「第10回絵画キルト展」を見る。
楽陶の会生徒の加藤さんと宮坂さんが、キルト展に入選しているので見学。

13か月もかけて制作していて、その努力に感動です。

平成25年12月1日 漬物
我が家では11月から12月は漬物の季節。でも、最近は塩分を取りたくないと漬物を漬けない家が多い。
11月初旬にセロリの粕漬けに始まり、本かりんの砂糖漬け、干し柿を
300個ほど剥き、大根のビール漬け、白菜のキムチ、最後に野沢菜を50kg漬ける。

平成25年11月24日
11月18日朝、1センチの積雪です。
雨水がイチイに凍って陽を浴びて美しい。
南アルプスは雪化粧です。

平成25年11月17日 晩秋
八ガ岳は晩秋がなく冬になります。山小屋から南アルプスを見るとカラマツが黄金色。
窯の屋根にカラマツの松葉が雨のように降り注ぐ。

平成25年11月10日 落葉
落葉松の葉が落ちています。
楓と白樺が黄色に、どうだんつつじが真っ赤になっています。

平成25年11月3日 桜の木の足音  北海道旭川市 大泉順子
北海道は一番先に冬が来る。
庭には、一面に落ち葉が重なり合うように落ちている。木々の雪囲いも、早々とやってしまわなくては。
私も庭の”むらさきつつじ”の木を雪で折れないように、細い枝を力いっぱいに縄でくくりました。
その時、誰かが近づいてくるような音がしました。
ドタドタと、誰かしら、お隣さんかしらと思い、音のするほうを見たのです。
・・・・・すると桜の木の葉が、たしかにドタドタとまるで足音のように、音を立てて落ちてくるのです。
私はじっと桜の木と葉を見つめました。
桜の木の心の中の、人の心のような思いが、最後の力を振り絞ったのでしょう。

平成25年10月27日 カモシカ
裏山でまたカモシカに出会いました。ここに住んでいるのでしょうか。
山は白樺の黄と紅葉の赤。
カモシカ 楓の色付き 裏山 裏山

平成25年10月23日 紅葉
窯出しが終わると突然の秋。
野ばら やまぼうしの実 桂の葉
山小屋 やまぶき 裏山 紅葉

平成25年10月13日 理不尽な気象  森田正光
例えば、冬から春にかけては「春一番」や「サクラの開花」、春から夏には「梅雨入り、梅雨明け」、秋から冬には「木枯らし1号」など、日本には季節の指標となるものが多いと思います。
で、「秋晴れ初日」を知る方法です。空が澄み渡るようなさわやかな日になるためには、乾いた空気、つまり北からの寒気が流れ込んでくることが大事です。何を目安にするかと言うと、北海道・大雪山系の初雪なのです。
隣家のカラマツ伐採は上から切っていく イチイの赤い実 ススキ

平成25年10月6日 理不尽な気象  森田正光
「ツバメが低く飛ぶと雨」「トンボが空高く飛ぶと晴れ」など、動物の行動と天気との関係を表す言い伝えは数多くあります。
その一つ、「カマキリの卵が高いところにあれば大雪、低ければ雪は少ない」は知っていますか。
実際のところ、カマキリの卵による積雪量予想は、なかなかいい線をいっているようです。
カマキリの学名は(マンティダエ)、
日本語に訳すと「占い師」「預言者」を表します。

平成25年9月29日 理不尽な気象  森田正光
山の紅葉がとりわけ美しいのは、南向き斜面など日当たりのよい場所があるためです。
充分な日光により、色素の素となる糖分が蓄えられるのです。
加えて、山間部では日が沈むと急速に気温が下がるので、色づき始めに必要な、「寒冷刺激」もしっかりと行われます。
紅葉は一日の最低気温が8℃以下になると始まると言われています。
これが寒冷刺激と呼ばれるもので、いったん気温の低下を経験すると、その後に暖かな日が続いても紅葉は進みます。

平成25年9月23日 スズメバチ
隣の別荘のスズメバチの巣は、高くて梯子が届かないため木を伐採して巣を取りました。
私の手作りのスズメバチほいほいは、スズメバチでいっぱいです。

平成25年9月22日 理不尽な気象  森田正光
寺田寅彦氏(1878〜1935)は科学者であり、とてもユニークな人物でした。「なんでキリンはあんな柄なのか、味噌汁にできる模様と似ていないだろうか」など、身の回りで起こるさまざまな現象をつぶさに観察して、物理学上で重要な発見をしようと努力を惜しまなかったのです。そんな彼の口癖は「不思議だなあ」だったとか。
かく言う私も、子供のころから身の回りの現象をじっくりと見たり、こと細かに考えたりすることが好きです。
寺田寅彦氏は、このような言葉を残しています。
「ツマラヌことはない、ツマラナイって言うのは、ツマルようにできていない人の言うことだ。ツマル、ツマラナイと言うのは、物に属さないで人に属せる


平成25年9月15日 スズメバチほいほい
今年はスズメバチが多いんと思っていましたが、隣の別荘の太い落葉松の高さ15m枝に、スズメバチが約40センチの巣を作りました。
そこで、スズメバチほいほいを3本吊るしました。待ちかねたようにスズメバチが入って溺れています。


大スズメバチが毎年巣を作るのでトラップを設置する。
4月から6月(女王蜂)と9月から10月(働き蜂)に設置する。
丸い2Lのペットボトルに1.6cmの穴を上と横を切って上の方に3個開ける。
水が入らない様に屋根をつけるとよい。
また人の通り道には設置しない。家の近く、巣の近くでは入らない。
酒180cc・酢60cc・砂糖75g・ブドウの皮1個を深さ7cm入れて、木の下1.5m〜2mの高さに日陰につるす。
発酵する7日目から入り始める。
吾亦紅 どんぐり 野イチゴ ススキ

平成25年9月8日
風の音がザーザーと雨の音のようです。雲は流れるように早い。
天候が変わり、霧が降ってきて、墨絵のようです。
伊藤さんから金網100mと松の薪材を頂いた。

平成25年9月1日 平山郁夫シルクロード美術館
8月22日招待券を頂いたので、平山郁夫シルクロード美術館に出かけた。
山小屋から近く、田舎で畑の中にある。
普段、美術館見学はけっこう速足だけれど今回はじっくりと見た。見ごたえあり。

平成25年8月11日
さるなし玉あじさい、たいまつそう、ウドの花

平成25年7月28日 スズメバチの巣
スズメバチが今年も巣を作りました。
柴小屋でハチが何匹もブンブンとしていたので殺虫剤で処置して巣を焼き捨てました。
下野、ツユクサ、糊宇津木、月見草、たいまつ草が咲きました。

平成25年7月21日 バーベキュー炉をつくる2
屋根は片流れ、タキロン1800を三枚。熱でタキロンがとけるようならもっと上げる予定。
冬の雪に備えて雪よけも作りました。
蝉がむけ、アナベルが咲きだしました。

平成25年7月14日 バーベキュー炉をつくる1
ベランダの続きにバーベキュー炉を作りました。
基礎に砕石を10センチ。パレット三枚でベランダの高さまで上げる。
ブロックを10枚横に置き三段、周りにブロックを6枚二段と赤レンガを4段積む。
火床にモルタルを塗り、耐火煉瓦を奥三枚て゜六段、横に2枚で、四段積む。

平成25年7月7日 梅雨明け
 はつなつの
  ボーンチャイナの白が好き
   したたるような予感をのせて
生まれたばかりの夏ゼミ ガニ井戸 吾妻しゃくなげを植える 季節外れのなめたけが出る

平成25年6月30日 響工房の初窯焚き
6月26日、響工房の窯焚きを見学。ちょうど梅雨時で、雨がしとしと降っていました。
翌朝も行ってみると窯場へ続く道路は泥沼となり入れません。夜間に訪ねた人たちは動けなくなりタイヘンだったようです。
我が家の庭には毒キノコがたくさん出ています。山アジサイを3株植えました。

平成25年6月23日 額縁  越谷市 大島良江
私の部屋には、魔法の額縁がある。
季節の移ろいにあわせて絵の彩が変わる額縁だ。
絵は、荒川の流れと堤の桜並木。
夏には、濃い緑の中で、命の短さを知っているかのように、蝉が全身の力を振り絞って鳴く声が聞こえる。
犬と散歩する人、ジョギングをする人は季節によって服装をかえる。
冬の桜は、木枯らしに耐えて立っている。
浅い春、桜は雨上がりにぽっと枝を赤らめる。そして満開の花。美しくないという人もいるけれど、私は桜紅葉の季節がいちばん好き。
有名な画家の高価な絵には縁がないけれど、私はこの絵がけっこう気に入っている。
私の部屋の窓。
山ツツジ(藍姫、楊貴妃)を植えました。
ニッコウキスゲとエニシダが咲きました。

平成25年6月2日 草笛教室  広島県 柳田百合子
結婚31周年を迎え、主人と久しぶりに植物公園へ行った。花と緑に触れ親しみ、心地よい一日になった。
園内に草笛教室があり、習ってみたが、なかなか音が出ない。
しばらくして、主人はピー、プーと音が出るようになったが、私はピーとも、プーとも出ない。
初心者は、若葉やうすい葉から始めるとよいということなので、早く吹けるようになって、庭に来る小鳥に聞かせたい。
ベンチに腰をかけ、おむすびを食べながら、これからは、共に年を重ねながら、楽しい人生にしたいね、お父さん。
ワラビをたくさん採りました。蓮華つつじが満開です

平成25年5月26日 山の花
山しゃくやく、地梨、塩嶺草、淀川ツツジ、山吹、白ミツバツツジ、オオデマリ、小梨が満開です。

平成25年5月19日 カモシカ
毎晩六頭で裏山から出て来て山野草を食べる日本鹿には困ったものです。
でも今日お昼にはカモシカが一頭庭にいました。カモシカは初めて見ました。
庭でタラの芽、コシアブラを取りました。ジュンベリー、レンギョウ、雪柳は満開です。
木を切って陽が入るようになったところにすみれが咲きました。

平成25年5月12日 山菜祭り
連休中に別荘地で親睦会があり、山菜の天ぷらで信州そばを食べました。
自生している山の桜が咲き、姫辛夷の花が咲きました。石にイワヒバとコケを張りました。
6日に雪が降ったのでしょうか、南アルプスの北岳、鳳凰三山が真っ白です。
下諏訪の工房では椿(白西王母、玉之浦)、クマガイソウ、いかり草が満開です。

平成25年5月3日 植木
今年も草木を植えます。
細葉シャクナゲ、こぶしを2株、くぬぎ、糊宇津木、おおでまり2株を植えました。

平成25年5月1日 芝張り
芝生の維持が大変だということを知っていたら、私は山小屋を芝生にはしなかったと思います。
乗りかけた船ですから懲りずに今年も60束シバ張りしました。
シバ張りはまず、レーキで地面を平らにします。耕さず石だけを取ります。
シバをベタ張りします。目土を入れトンボでならす。目土は年二回入れる。
シバの肥料は五月から八月まで月一回撒きます。
刈り込みは六月から八月まで伸びたら月二回程度、熊手で刈りカスを集め捨てます。
七月は更新のため、ローンスパイクで10センチ間隔に穴をあけ目土を入れます。
そして雪の期間を除き、ほぼ一年中除草します。
雑草はたんぽぽ、ナズナ、カタバミ、チドメグサ、スズメノカタビラなどです。
また、夏は乾いたら水撒きをします。
いかり草と行者にんにく。枕木の道を延長しました。

平成25年4月28日 福寿草  群馬県関川順一
片田舎のわが里は、ちょっぴり遅れた春の訪れです。いま、我が家の庭には、春の陽ざしを受けた福寿草が一面に咲き誇っています。
福寿草といえば、長女が生まれた時、親戚のおじいちゃんが
「このおめでたを記念して、わしが発句を書いてしんぜよう」といって、苦心して作ったと思われる杉板の短冊を下さいました。
お世辞にも達筆とはいえないその短冊には、
『春の花 薫れや薫れ 福寿草』としたためてありました。
平凡な句だなどと笑ってはいけません。その長女も誠実な彼と結ばれ、昨年結婚。
幸せをつかめたのも、このおじいちゃんの短冊があったればこそかもしれませんから。

平成25年4月21日 へんですか  愛知県高松芳実
「大きいのはやめておこうね、バイクだから」 「うんわかった」
園芸店で、ブルーベリーの苗を二本買ってリュックに入れ背負いました。
二十pほど顔を出したブルーベリーの苗が、背中で揺れるのを感じると、とてもうれしくなりました。
帰りに、晩御飯を買いに立ち寄ったスーパーのウインドウに自分の姿をうつしてみると、幸せを感じました。
「そんなにうれしい?あんた、へんだよ」 「へんかなあ・・・・・」
主人37歳、私37歳、とても幸せな日曜の午後でした。

平成25年4月14日 ふきのとう
三月末から日なたに芽を出すふきのとうが今年は豊作です。
カタクリが咲き、クリスマスローズが咲きましたが、大部分のクリスマスローズと葉が出てきたチューリップは鹿が食べました。
今まで無傷だった桂も皮が食べられ無残です。

平成25年3月31日 目が肥ゆる春   大分県 首藤洋平
いつもの散歩コースにダムがある。そのダムにそって桜が植えてある。桜は蕾が紅くなり三つに割れて咲くのを知った。
鶯の泣き方も日を追って上手になり、雑木林の芽吹きはいろいろな色が交ざり、動いているようで実に美しい。
私の下手な俳句、
『緞帳の如く芽吹くや雑木山』
家内に見せたら、とてもほめられ嬉しかった。
自然の美しさが徐々にわかるようになり、幸せを感じる今日この頃である。

平成25年3月17日 理不尽な気象  森田正光
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、いまから100年ほど前、正岡子規の母親は
「そうは言うけど、毎年春の彼岸は寒いよね」てなことをおっしゃったそうです。
それを聞いた子規は
「毎年よ彼岸の入りに寒いのは」という有名な俳句を作ったと言われています。

平成25年2月26日 大雪
今年の山小屋付近は大雪です。
今年最強の寒波とかで、原村では−14℃ですが、山小屋付近は―20℃くらいでしょうか。
郵便受けが雪に埋まっています。

平成25年2月17日 楠さんご苦労さま 福山市坪野クニエ
今日、畑の端の大きな楠を切った。百年以上も風雪に耐え、太く長く伸びた幹。
枝は天に向かって手をひろげ、むくむくと大きな根っこは、幼子の胴まわり位もあろうか、いくつも地面にむき出て、長い歳月を思わせる。
威風堂々という言葉がぴったり。思えばこの木の下でつらい時、かなしい時、何度涙を流したことか。
また、春には白い花をつけ、独特の香りをあたり一面にただよわせて、畑仕事をする私の心をなごませてくれた。
何もかも知っている楠さん、長い間ご苦労さまでした。近所の畑の陰になるので、切らしてもらいます。
とねぎらいとお詫びを言いながら米と塩をまく。
主人は一升瓶の酒をどぼどぼと木の周りにかけ、今更ながら感慨深げに天を仰いだ。

平成25年2月10日 雪  俵万智
 「雪」は「雪(すすぐ)」
   私の何を雪ぐため
     みぞれ静かに降ってくる朝

平成25年2月3日 季節
1月20日には鹿の足跡があり材木も見えていましたが、2月1日には鹿の足跡はなく材木は雪に埋もれました。
今年は寒さが続いていますので、雪は一度も解けず約50pあります。

簡易作りの柴小屋が雪の重みでつぶれそうです。藁帽子のシャクナゲは頭が少し出ています。

季節を感じるのは気温?雨、風、雪? 八ヶ岳の季節はある日突然変わります。
それは八ヶ岳に住んでいるとはっきりわかります。
は静けさ。山小屋がキーンと澄んだ冷たい空気の中音のない世界になった時。
は匂い。落ち葉が分解するときの熱と湿り気を帯びた土の匂いがした時。
は音。ザーと降る夕立の音とうるさいほど鳴く
は風。紅葉した葉っぱが枯れて「カサコソ」という風の音と、抜けるように高い青空。

平成25年1月27日 御神渡り(おみわたり)
1月22日諏訪湖は2年連続で御神渡りができました。
我が家から近い赤砂崎から、ほんの傷程度のひび割れですが上諏訪にかけて氷が盛り上がっています。

平成25年1月20日 俵万智
 数えれば 悲しいことも少なくて ひとりひんやり冬を迎える

平成25年1月2日 生きる   弘兼憲史
心を楽しませるのに必要なものなんて何もない。自然に心を奪われるだけでいい。
自然は生き物に満ち満ちている。植物は輪廻のごとく再生と死を繰り返している。
その循環の中に、気持ちを滑り込ませればいい。それが自然と「ひとつ」になることだ。
「俺は生きている。何も束縛するもののない自由な時間を生きている」
思わず歓喜の声が出かかる。実際に出たのはは気持ちいい笑いで、それがいつまでも続き、しまいには涙で空がにじんでしまった。
涙を通してくる太陽の光は清々しく、何事かを囁いているようだった。
その時間は至福だった。たぶん、人生においてそう何度もあることのない無垢な時間だったと思う。
が楽しむとは
そういうことなんだと、あとで了解した。

平成25年1月1日 遊び   小沢昭一
人間は遊ぶために生まれてきたそうですね。「ホモ・ルーデンス」というんですか。長いこと知りませんでした。
私なんぞは、
人間は働くために生まれてきたとばっかり思っていました。働け、働け、人間は働くことが尊い。
たまに休む時でも、
「明日の勤労への英気を養うために休もう」。休むのも働くための休みでした。
「遊び人」といえば人間のクズのことを指していたのです。そういう考えは骨の髄まで染み込んでいましたね。
しかし、そんな価値観は、世界中で日本人だけが激しかったようで、とくに我々の世代は、もう働くことしか能がない。
仕事を取られたらもう何もすることのないオトウサンばかりが増えしまったようで、仕事以外に夢中になれることを、若い時に何も準備していませんから、たとえば
定年で仕事を喪ったら、あとはもうボケにまっしぐらなんですよ。


 
遥かなる 次の巳年や 初み空     変哲(小沢昭一)

平成24年12月31日 年越し
行く年 しかたない 寝ていよう      渥美清

平成24年12月30日 長生き
今年6月に父(90歳)が寝たきりになりました。
介護を受けながら、本人も家族も大変な長生き。
長生きをすればするほど、友人知人を先に失っていく。
人の葬式ばかりに出席し、自分の葬式には友人知人は誰も来ない。
これは夫婦の間でも同じこと。男は妻より先にオサラバしたほうが、ずっと楽ですね。
長生きにもある程度の年齢というのがあると思います。

平成24年12月16日 山小屋を閉める
今年の山は雪が早く、しかもものすごい寒さで、穴窯は現在10センチの積雪です。
12月11日に
山小屋の水道を止めて、小屋を閉め、山の活動は終了しました。
来年三月に開けます。

平成24年12月9日 原田泰治美術館
近所にあっても見学したことのない原田泰治美術館の招待状を頂いたので出かけた。
原田さんのぶらりローカル線の旅を見学後、二階の特別展「絵画キルト大賞」を見る。
楽陶の会生徒の加藤さんと宮坂さんが、キルトを勉強していて作品を展示しているので見学。

雪景色の諏訪湖を望むカフェで休む。

平成24年12月2日 冬の楽しみ  松本市山本萌美
信州にも寒い冬がやってきました。
信州の冬支度の野沢菜漬け。我が家も漬け込みが終わりました。
私が肘を痛めているので、結婚35年目にして初めて、主人が漬けてくれました。一晩で水が上がり、美味しく漬けあがりました。
主人は
、「今年は大きな顔をして食べられるぞ」と私を笑わせています。
お友達とコタツをかこんで、お茶を飲むことを楽しみにしている私です。
長い冬の始まりです。

平成24年11月25日 漬物
我が家では11月から12月は漬物の季節。でも、最近は塩分を取りたくないと漬物を漬けない家が多い。
11月初旬にセロリの粕漬けに始まり、大根の糠漬け、その間に干し柿を
300個ほど剥き、かりんの砂糖漬け、白菜のキムチ、最後に野沢菜を漬ける。
取り残したキノコ(なめこ)が凍っていました。
両角、小平、小沢さんが穴窯見学。

平成24年11月18日 初雪
11月14日朝、1センチの初雪です。前日は散歩すると暑いくらいでしたが。
午前中の天候は荒れて積雪2センチとなりました。今年の初雪は2週間くらい早い。

平成24年11月11日 晩秋
八ガ岳は冬間近です。山小屋から南アルプスを見るとカラマツが黄金色。
窯の屋根にカラマツの松葉が雨のように降り注ぐ。

平成24年11月4日 落ち葉
落葉松の葉が落ちています。
楓と白樺が黄色に、どうだんつつじが真っ赤になっています。

平成24年10月28日 紅葉
  いま雨が 落としたもみじ 踏んでゆく     渥美清 

紅葉は今日で終わりです。これからは落葉松が散り、日々寒くなります。
玄関の階段に手すりを付けました。

平成24年10月21日
裏山にキノコ狩り。紅葉真っ盛りで、栗も採れます。

平成24年10月4日 陶芸の日
10月4日は陶芸の日なのだそうです。実は私知りませんでした。
丸太の輪切りの飛び石を裏山まで続けるべく作っています。
いつも小鳥に食べられる山ブドウ。今年は大豊作で何十房とあります。十日にあれば採るつもりです。

平成24年9月23日
久しぶりの雨です。草木が生き生きとしてきました。
雨が小降りになると霧が上がって、寒くなります。
コスモス、野紺菊、ほうずき。
丸太の輪切りを飛び石としました。

平成24年9月12日 草刈り
夏の間伸び放題の雑草を、妻がビーバーで、母が芝刈り機で刈り、整備しました。
近くの別荘地で木を伐採したので、南アルプスが良く見えるようになりました。
マツムシソウが咲いています。

平成24年9月2日 秋?
残暑お見舞い申し上げます。いつまでも暑いですね。
八月下旬、この夏から秋への季節の変わりめは、不思議な時空であり、子供の時から妙にきになっていました。
今年の夏、私は父の介護と孫の誕生で山小屋にほとんどいけませんでした。両親、我々、子供、孫の4世代が一緒に住んでいます。
でも、山小屋に来れば、やることはいっぱいあります。
「これからは、人の役に立つ生き方を、スローな自分らしい生き方を」と、山登りが好きな私は八ヶ岳に来ました。
そして、妻と二人で山小屋の周りを一時間くらい散歩し、八ケ岳季節の移り変わりを愉しんでいます。

月見草、萩、たいまつ草、山あじさい、栗、山ゆり、ウドと蝶々、玉あじさい。

平成24年8月19日 八ヶ岳の植物  白鳥保美
八ヶ岳で最初に発見されたり、採取された標本が基準になったものは60種近く、「ヤツガタケ」の名の付く植物は9種類あります。
標高千bから1500bの地域は、広大な高原台地となっています。この地域は、秋に紅葉し、冬には落葉する夏緑広葉樹林で、ここを代表する樹種はミズナラ・カシワ・クリ・シラカバ・カエデ類などです。
この地域は古くから人々の生活の場であったために、植生も二次林や植林が多く、自然植生はほとんど見られません。
植林によるカラマツ林、伐採跡地のアカマツ林、シラカバ林などが見られます。
八ヶ岳でもシカの食害が見られ、
バイケイソウは毒草であるにもかかわらず、最近はシカに食べられます。
マルバダケブキやトリカブト、レンゲツツジなどは毒が強いためか、シカの食害から免れています。

平成24年7月29日 夏の花
夏は花が少ないですね。芝や雑草ばかり伸びて、花は少なく草取りの毎日です。
ニッコウキスゲ、山帽子、下野、夏椿、糊宇津木、ほたるぶくろ、まむし草、ねじり花、栗、
アナベル、山あじさい、房すぐり、月見草。

平成24年7月15日 人生50年   渡辺譲
10月12日は「奥の細道」の俳人松尾芭蕉が大阪南御堂前で51歳で亡くなった日。
辞世は
 「旅に病み 夢は枯野を かけめぐる」
松尾芭蕉の生きた時代は、人生50年。この時間の短さはわが身に置き換えると、あっという間に駆け抜けてしまう持ち時間。
人の寿命が50年しかないとなると、いかに充実した時間を過ごさなければならないかと焦るよねえ。
現代の80歳近い寿命と比べて、時の切迫感たるや並大抵ではない。
だが、
50歳が80歳と延びたところで、限りある時間を生かされていることには変わりはない
気が付くと自分の持ち時間もあと僅か。種まきばかりの日々を送って、いっかな収穫の日々が来ない。
もっとも、陶芸界の巨星加藤唐九郎氏が88歳で亡くなった時、焚いていた窯の中は
試作品とやり残しの山だったというのだから、人の一生てのは、すべて未完で終わるのかもね