山小屋便り3へ続く

平成22年5月16日
霧は下界から上がってくる。
そして全てを濡らす。
草木が芽吹く。

平成22年5月10日 御柱祭里引き 下社
春宮の建御柱と秋宮へ向かう秋一と秋二。

平成22年5月7日
木を植える2
(かつら)  桂(かつら)科。
日本原産。山地の渓流沿いなど水辺を好む。高さは30mぐらいになる。葉は丸くハート形で、よく目立つ。
秋、黄葉すると、とても華やかになる。「香りが出る=香出(かづ)」から 次第に「かつら」になったといわれる。

マユミ ・・・檀、真弓、檀弓 ニシキギ科ニシキギ属の木。別名ヤマニシキギとも呼ばれる。落葉低木。雌雄異株。
近種のツリバナは新芽が鋭く尖っているが、マユミの芽は丸々としている。花は初夏、新しい梢の根本近くにつく。薄い緑で、四弁の小花。果実は枝にぶら下がるようにしてつき、小さく角ばった四裂の姿。秋の果実の色は品種により薄紅、濃紅と異なるが、どれも熟すと果皮が四つに割れ、鮮烈な赤い種子が四つ現われる。材質が強いうえによくしなる為、古来より弓の材料として知られ、名前の由来になった。


ガマズミ        (スイカズラ科ガマズミ属:落葉低木:樹高 〜3メートル:花期 〜7月)
葉は、長円形、対生して若葉には毛があり、葉脈は明瞭です。 花は、初夏、枝頂に白い小花を水平につけ、芳香があります。
果実は、秋に直径5ミリくらいの卵形の赤い実になり、熟すと鮮やかな赤から紅紫色になっていきます。 ガマズミの実は、食べると甘酸っぱい味がします。疲労回復や利尿に、薬用酒にします。 名前の由来は、昔はガマズミの幹や枝を鍬(くわ)の柄に使っていたことから、カマがつき、赤い果実を染料の原料として使っていたことから、ゾメがつき、カマゾメが転訛して、ガマズミになったといわれている
また、ズミは、果実に酸味があることから、酢味(すみ)から転嫁して、ガマズミの名になったという

三葉躑躅    躑躅(つつじ)科。ツツジ属
開花時期は、 3/10頃〜4/20頃。枝先に3枚葉を出すのが名の由来。葉を出す前に鮮やかなピンク色の花を咲かせる。


サツキ   ツツジ科 ツツジ属 (常緑、小低木)
開花時期 5月〜6月  丈  90cm〜100cm
関東以西から九州、屋久島の川岸の岩上や岩の間に野生している。鹿沼でサツキの栽培が盛んになったのは、鹿沼地方の一部から産する土が弱酸性で、ツツジ、サツキ、シャクナゲなどに適した用土だったから。

石楠花   躑躅(つつじ)科
開花時期は、4/10頃〜5/5頃。漢字の「石南花」は中国産の別種だが、誤ってこれを用いて「しゃくなんげ」となり、しだいに「しゃくなげ」になった。また、背丈が低いようすから、「尺なし(しゃくなし)」→「しゃくなげ」になったとの説もある。

ガマズミ 三葉躑躅 サツキ
石楠花 ワサビ 西洋ワサビ 近所のヤドリギ

平成22年5月6日 木を植える1
昨年は鹿に草木を食べられたが、懲りずに今年も苗木を植えていく。大きく育つには十年かかるかもしれないが広葉樹を植える。

ジューンベリー
・・・・・ 別名:アメリカザイフリボク バラ科  落葉低木  北アメリカ原産
春に咲く小さな花と、細めの枝に少し透かした感じでバラの小葉によく似た葉をつけます。花も実も紅葉も楽しめるので、四季を通じて見所があります。枝の整理は落葉期に行います。半日陰で良く育ち、適度な湿り気を好みます。

白樺   カバノキ科の落葉高木。
外皮は白く、紙のように薄くはがれる。高さは10〜20mで太さは直径30〜40cmほど。白樺には、「マザーツリー」や、「パイオニア・ツリー(先駆樹)」と言った呼ばれ方があります。これは、山火事で周りが荒地になったとしても、白樺の木が最初に生え、落葉によってその土地に栄養を与えながら森の再生を助けようとする。といった白樺の木のたくましさが由来のようです。


黒文字  楠(くすのき)科
樹皮や枝、材には香気があり、 枝からは爪楊枝(つまようじ)が作られる。 葉や種子からも香油がとれる。 ちなみに「爪楊枝」の別名を 「黒文字」という。 花は黄色くて小さい。4月頃に開花。

寒緋桜(かんひざくら)  薔薇(ばら)科。 サクラ属
開花時期は、 3/1頃〜3/ 末頃。 ・各種の桜にさきがけて開花し、かつ、 鮮やかな濃いピンク色の花なので とても目立つ。別名 「緋寒桜」(ひかんざくら)。 これとは別に「彼岸桜」(ひがんざくら)と いう花があり、そちらとは「か」と「が」の 違いだけになり間違えやすいので、 混同を避けるために、”緋寒”を”寒緋”に ひっくり返して「寒緋桜」との呼び方に 変えた、という経緯がある。
釣り鐘状の花が特徴。花の色は白から濃い桃色まで様々の個体差がある。花の大きさは1.5~2.5cm程度。樹高は5m程度。この早咲きの特性と、下向きに花が咲く特質が、他のサクラと交配した時に影響を与え、各地で優秀な園芸品種が出来ている。その中でも有名な物は、このサクラとオオシマザクラの自然雑種、サトザクラ‘河津桜’が近年、有名になり観光名所に植えられている。

コシアブラ・・・・・ 高さは16mぐらい、幹の直径は30センチ以上になる落葉高木。
葉は5枚に分かれ、ウコギのようにトゲはなく、木肌はなめらかな灰褐色で、ホオノキに似ている。

コシアブラという名は、昔この木から樹脂をとって濾し、漆に似た塗料を作ったところからといわれ、ゴンゼツ(金漆)という別名をもつ。
春の若葉もきれいですが、秋に大きく開いた5枚の葉が黄色に紅葉し、針葉樹の中ではひときわ目立っています。
ジュンベリー 白樺 黒文字 寒緋桜
コシアブラ 上社本宮 二の御柱 一の御柱

平成22年5月5日 高原の随想   手塚宗求 (松本市生まれ・霧ヶ峰 ころぼっくる ひゅってを創設)
「木を植えた人」
 
私は「木を植えた人」を、恒文社の門井菊二さんからいただいた。フランス・プロヴァンス地方の荒涼たる不毛の高地に、生涯にわたって樹木を植え続け、森をよみがえらせた孤高の男の物語である。
「木を植えた人」は、山一筋に生きて来た私の矜持を支え、老いつつも常に粘り強く生きようとする気概を与えてくれるからだ。そして何よりも、無私な行為がもたらす抒情の陶酔感の中で、不思議な力の湧くのを覚えるからである。
自分が生きている間に、おそらくというよりも絶対に見られはしない林を造るために、頼りなく、か細い糸のような苗木を植え続ける男が、何と若者には現実離れした話に思えたことだろう。私には、若者の気持ちがよく理解できた。すでに私の人生はその大半を、いや八割かたを生きて来た。残された歳月はもう決して長いものであるはずがない。それなのに何十年もの未来の、自分の目ではたしかめられない林を造ろうとしている。
もちろん、
「木を植えた人」の主人公、小説の中のエルゼアール・ブフィエには及ばないが、私は木を植え続けてきてよかったと思う。今誰かに訊ねられたら「人は、生涯の中でやりおおせることは、そう幾つもない。私もそうだ。その数少ない、やってきてよかったと心が安らぐような、確かな仕事のうちに、小さな林を造ったことが入るだろう」 このように私は答えるだるう。

平成22年5月2日 ワサビ
仮置きしていたテーブルを設置しました。
竹で鹿避けを作りました。ワサビの花は咲きそうです。

平成22年4月25日 山笑う
   百色の 緑で描けぬ 春の山   井下陽子
木の芽が出てくる季節(山笑う)になりました。
今年は寒暖の差が激しく、山に草木を植えてもすぐに寒くなり失敗の連続です。
また、四月に雨が多く、雪まで降ってくる始末で、薪割ができません。
工房の椿は寒さで凍えています。
八ケ岳 ぼけ 椿 絞り椿
花桃 西王母椿 藪椿 孫笑う


平成22年4月18日 伐採
友人が小宮の御柱伐採の練習に、唐松を一本伐採した。後かたずけが大変。
芯に腐りが入っていたので、何年かしたら倒れていたと思う。
山では飛行機雲が美しい。

平成22年4月11日 御柱祭山出し  下社
今回の木落しは昔のように下まで一気に滑り落ちた。
見物客は多く、木落し坂は大混雑。
木落し坂上。大御幣が見える 木落し坂を氏子が綱を持ち下る 木落し坂。綱が左右に 木落し坂に頭を出した御柱

平成22年4月10日 八ケ岳美術館
二十年ぶりで八ケ岳美術館を観る。
プールデルの弟子、清水多嘉示の彫刻。入口に「みどりのリズム」。
倉敷の大原美術館入口の「大原總一郎氏像」を懐かしく思い出す。
美術館の周囲は、春は菫・碇草。夏は蓮華躑躅・下野。秋は吾亦紅など山野草も楽しめる。

平成22年4月4日 御柱祭山出し 上社
初日は午前中土砂降りの雨。
道が川となり、氏子の熱気で湯気が立ち込める中、御柱は里に下りて神になる。

平成22年3月29日 御柱祭  上社
3月29日朝10pくらいの雪です。春の雪ですから陽が当たるとすぐに融けます。
御柱祭が4月2日から始まる。原村は前宮2の担当です。

原村役場前の綱 本宮1 後ろから 全体
前宮2の綱 前宮2 雪で薪がまた崩れた 10pの雪

平成22年3月28日 どんくりの発芽
ふきのとうを採りに諏訪の山へ入った。
赤い芽がいっぱいある。よく見るとどんぐり
(くぬぎ)の発芽だ。これを山へ持って行って植えることとする。
タラの木も五本移植する。
工房からは行者にんにくと花筏を移植。

平成22年3月21日 四十路の発芽   永江孝順
木々が芽吹いても春を感ずることはなかった。落ち葉が道に散れば秋かと思い、落葉樹も常緑樹も知らずに、ただ年齢だけを重ねてきた。
全ての葉を落して、厳しい寒さに耐えてきた枝に、小さな若葉が渦を巻くように伸びだす。やがてひと月もすると、幹木を覆うように新緑に満たされる。そんな欅の冬から初夏に至る姿を知ったのは、つい最近のことだった。
新芽が吹き、日々にそれが伸びだすと、古い葉が一枚一枚と枝を離れていく。そんな楠から、春にも落葉があるのだと知らされたのも、つい最近のことだった。
 人生の 四十路を過ぎて 見えた春
  
木々も聞いてか 花も聞いてか

「若葉繁る」とか「新緑の春」だとか、春を形容する言葉をよく耳にしたが、私にはそれが見えていなかった。
私もやっと人並みに四季を見れるような年齢になったが、積もったチリは落葉のようには落ちないようだ。

 振り向けば 何も残らぬ 我が世なれ
  
ただ積み重ねたる 年の重さよ

平成22年3月14日 春雪
3月10日に雪が20pくらい降りました。道には雪がありませんが、敷地には10pくらいあります。
春の雪はすぐに融けます。雪はこのあと二日ほどでなくなりました。

平成22年3月2日 雪解け
今年も三月に入ると雪はありません。山は暖かい日が続きます。
来週から林の中に散乱する小枝を始末し、乾燥焚き用の枝置場にボヤを整理します。
我が家の福寿草が咲き、ふきのとうが出てきた。山の赤松の実を拾う。

平成22年1月24日 間伐材
裏山の学有林は間伐材でいっぱい。片づけるのは春でしょう。
山小屋の玄関まで道をつけました。雪は20pくらい積もっています。

平成22年1月10日 雪景色
  「寒いだなんて 言わないでおこ 牡丹雪」
二週間ぶりの山。雪は15p。ベンチも雪で埋もれている。
裏山の学有林で間伐が始まりました。林は見る見る明るくなります。

平成21年12月27日 鹿
鹿の足跡は山全体に広がり、昼間の散歩に出ると何頭もピョンピョンと逃げていきます。
残しておいたキノコ(ひらたけ)を掘って食べられました。
リスもよく見かけます。ここ数日の寒波は全てを凍みさせましたので、ここで山小屋を閉めました。
あとは週一度見回りに来て、三月初めにはまた開けます。

平成21年12月13日 根雪
11日朝起きると一面の雪。すぐに雨に変わり、道の雪は融けましたが、林の中は春まで根雪になります
前日は別荘地を見学。枕木と白樺の木を使っている別荘が多い。

平成21年11月22日
17日の雪で八ヶ岳は真っ白です。

平成21年11月3日 岩田さんの窯焚き
11月2日夜七時から濃霧の中窯焚きの応援です。窯の温度はパソコンに表示されて、とても便利。
PM10:00頃から強風と粉雪でとても寒い。深夜に大焚きを二回、その後1230度でねらしを、11月3日AM11:30まで、約70時間で終了。
朝の窯 パソコン

平成21年11月1日
テーブル
テーブルを2つ仕上げにかかる。鉋で削り、バーナーで焼き、透明塗料で仕上げる。
山は秋一色。唐松も黄金色になり、雪のように降り注いでいる。

平成21年10月30日
マルヤチ池
マルヤチ池は八ヶ岳自然文化園の隣にある。
白樺林の上に八ヶ岳が見える。

平成21年10月28日
我が家の小さな林は秋一色。だが意外な奥深さを見せる。

平成21年10月25日
雨の後は霧が出る。とても神秘的で美しい。

平成21年10月24日
原村収穫祭
実践大学で行われた”原村収穫祭”に出かける。
今年も小鳥の巣箱を作り、ミツバチの蜜蝋で作ったろうそくを買い、野沢菜漬け体験講座に参加する。

平成21年10月22日
薪割り場3
砕石を薪置場に敷いて完成。
その後、夫婦で一輪車の道に一日掛で土留めの丸太を設置する。
林の中に散乱する小枝を始末する。土をならし、根を拾い乾燥焚き用の枝置場を作る。
大切な”まゆみ”は陽の当たる場所に移動して一安心。
薪置場 小道へ 小道 薪置場へ続く
薪置場から ぼよ(ぼや・柴) まゆみ

平成21年10月20日
薪割り場2
直径50cm・高さ30mの木は薪にする予定。根は少しづつ処分する。

平成21年10月19日
薪割り場
小さな林に重機が大きな音をたてる。
薪割り場と、薪を運ぶ小道をつくる。
木を十本ほど切り、砂利をひく。

平成21年10月11日
悠々自適  
毎日が日曜日になってから1年10ヶ月。
自分は「暴走老人」・「平成の道楽者」かと考えながらも突っ走ってきた。
自宅では、月曜日・土曜日は午前中、水曜日は夜に公民館で陶芸を教え、合間に山小屋の整備をし、薪を割り、穴窯を焚いてきた。
これからは、じっくりと作品作りに取りかかれる?・・・・・予定
しかし、これから林の中に道をつけて、あずま屋と道具小屋・材木置き場兼薪割り場所の整備、等
悠々自適にはまだまだ遠い。