水性ガス反応は江戸時代に既に実用化されていた?!


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200px-Masujiro_Omura_cropped.jpg幕末期の長州藩の医師、西洋学者、兵学者で、維新の十傑と言われた「大村益次郎」は、長州征伐と戊辰戦争で長州藩兵を指揮し、勝利の立役者となった。

 

wikipedia.GIFウィキペデイアより絵を引用しました(ウィキペデイアのバナーをクリックすると「大村益次郎」のページへ飛びます)。ところで、彼には、その風貌から「火吹き達磨」と言うあだ名が付けられていたそうです?!…なんじゃっ?!そりゃぁ??!!「火吹き達磨」とは、中が空洞の卵型をした金属球で一か所に孔が明けられた不思議な道具でした。江戸時代の職人の遊び心で、この金属球には様々な彫金が施されたみたいですが、達磨の彫金が有名だったので「火吹き達磨」と言う呼び名が定着したようです。別名「火吹き玉」とも呼ばれていたみたいです。この「火吹き玉/火吹き達磨」は昭和初期まで広く一般に使われていましたが、各家々から囲炉裏が姿を消して行くに連れて、囲炉裏と一緒に姿を消して行ってしまいました。「大村益次郎」に良く似ていた「火吹き達磨」とは?…一体どのような使われ方をしていたのでしょうか?

 

 


火吹き達磨

水性ガス反応と言う反応を利用して、水を分解して燃料を作って自給しています。この水性ガス反応は、ウィキペディア(←クリックで「合成ガス」のページに飛べます)にも「合成ガス」のタイトルで収録されています。火吹き達磨は江戸時代に発明された水性ガス(合成ガス)を作る装置だったのです。


火吹き達磨 の 使い方

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まず、囲炉裏の炭(熾き)のそばへ火吹き達磨を置きます。しばらくすると、火吹き達磨の中の空気が温まって膨張するので、吹き出して行きます。火吹き達磨の中は300℃を超える温度になるでしょう。すると、中の空気は約2倍に膨張して、一か所に明けられた孔から噴き出して行くのです。

 

 

 


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空気の噴出が落ち着いたところで、火箸(ひばし)で火吹き達磨をつまみ上げて、冷たい水を張った桶の中へ放り込みます。

 

冷たい水を張った桶に放り込まれると、膨張していた空気は冷やされて、体積が半分くらいになってしまいます。体積が減った分だけ、火吹き達磨の中へ水が吸い込まれます。火吹き達磨の容積のだいたい半分くらいの水が吸い込まれます。

 

 


hifuki_daruma_3.GIF 水をたっぷり吸い込んだ火吹き達磨を再び炭(熾き)のそばに置きます。しばらくすると、炭(熾き)の熱で中の水が沸騰して、体積を一気に約1244倍まで膨れ上がらせて(激しく膨張して)勢いよく孔から水蒸気を噴き出します。この水蒸気が炭と衝突して水性ガス反応が起こり、水素(H2)と一酸化炭素(CO)が発生します。そこへ、炭(熾き)の火が引火して勢い良く燃えます。火吹き達磨からの水蒸気の噴出が少なくなってくると、火吹き達磨をふたたび火箸でつまみ水の中へ、そしてまた炭(熾き)のそばへ……これを繰り返すことで、昔の人は燃料を節約していました。

 

 

 

 


の開発中に、壁にぶつかり…何か良いヒントはないものだろうか?…とネットサーフィンを続けていたところ、ウィキペディアに載っていました。少し残念な気持ち(第一発明者はLab72ではなかったと言うこと)になりましたが、複数の火吹き達磨を常設させて、断続自動給水により、薪ストーブで使えるようにした(次の図参照)のは、Lab72です。古の知恵がバージョンアップされて現代に甦(よみがえ)ったのです♪

hydrogen_gass_reaction.GIF


Maukie

マウスにネコがじゃれます。

ここまで読んで頂きまことにありがとうございました

息抜きにネコと遊んで行って下さい


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All we are saying is give peace a chance. Love and save the earth. Lab72