図(左の写真)の黄色の矢印を付けた装置が旋回流を生み出すための給気孔(きゅうきこう)で、二か所に設けられています。この独特な構造の給気孔が本機の特徴のひとつでもあります。
棚になっている部分(黄色の矢印の下部分)は、ボイラーの上板になります。ボイラー(水沸騰器)はドーナツ状になっており、右側の「水取り入れ孔」と、ストーブの床下で通じています。
ボイラー内部の水が減ると重力を利用して自動的に、かつ断続的に水が供給されます。
下の5つの孔は、補助給気孔です。湿気った薪を燃やすとき、点火しづらい条件のとき、または急激に炉内の温度を上げたいときなどに、使います。温度が上昇して安定的に燃えだしたら、閉めます。
中心にある格子状のものは、薪を収納する「燃焼カゴ」です。旋回流はこの「燃焼カゴ」の回りをグルグル回転しながら、らせん状に炉内を上昇します。こうすることで、空気(酸素)と燃料が出会う機会が増え、より完全燃焼に近づきます。
この仕組みにより「火災旋風(大火災のときにしばしば発生する火の竜巻)」の発生メカニズムと同じ現象が起きます。
左側にある「Lの字状」のものは、煤トラップ(罠〈わな〉)です。このトラップで、煤の元(火の粉)が煙突内部へ侵入するのを抑えます。煙突を詰まらせる原因になる煤は、燃え残った火の粉が煙突内壁に大量に付着したものです。飛び回る火の粉は、このトラップに引っ掛かり、そこで燃え尽きて「白い灰」になって、最下部に設けた「灰受け(=囲炉裏)」に落下回収されます。
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