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以前の「ひとこと」 : 2003年12月前半



12月1日(月) 面を押え合う多面体(改):大菱形二十面十二面体

 面を押え合う多面体(改)のシリーズの最終回として、大物の準正多面体である大菱形二十面十二面体をご紹介します。

図 1 図 2
図 3 図 4

 この多面体は、正十角形12枚、正六角形20枚、そして正方形30枚から成ります。パーツはA4の用紙3枚に印刷しました。切抜きが大変でした。

 <おまけのひとこと>
 12月になりました。このところは時候のあいさつのように、「もうタイヤ替えました?」という会話があちこちで聞かれます。



12月2日(火) 直交する3方向からの輪郭が同じ立体のCG

 昨年の5月28日あたりから数日間、三面図の輪郭が同じ正多角形になるような多面体について考察していました。 そのときに出しそびれていたCGを2つほどご紹介します。

図 1

 これは、3方向から見ていずれも「ルーローの三角形」になっているものです。(ルーローの三角形については、01年9月7日に書いていました。)

図 2

 こちらは、ルーローの三角形の三次元版、です。正四面体の各頂点を中心に、残りの3頂点を通る球面を考え、その共通部分を取り出したものです。 残念ながらこれは定幅立体ではないそうです。

 <おまけのひとこと>
 一昨日の日曜日に、ちょっとしたコンサートをやりました。(プログラムの画像はこちらです。) 出演者は3名、お客様は10名ほどいらしてくださいました。ありがとうございました。 5分ほどの小休止を含めて、ほぼ1時間のプログラムでした。いつもは1ヶ月に1度くらい、4時間ほど集まって練習をするのですが、たった1時間なのに普段の練習よりもはるかに疲れました。



12月3日(水) ローランドDG デザインカッターSTIKA

 この「あそびをせんとや」というページでは、これまでいろいろなタイプの多面体のペーパーモデルをたくさんご紹介してきています。 何度も書いていますが、組み立てと設計はとても楽しい作業なのですが、パーツの切り出しが、忍耐力を要する作業です。 これをなんとか簡単にできないだろうか、と時々考えてみています。

 確か昨年でしたか、Roland DGという会社が、ステカという、ステッカーを切り抜いてくれるという製品を作っているというのをみつけました。ちょっと調べてみると、ステカワールドなんていう活用支援のページがあったり、個人のページでもこんなページで使い勝手をレポートされていたりします。なんだか楽しそうです。

 製品ラインナップのうち、一番小さいSX-8という機種であれば、4万円程度で購入できるようです。最近のパソコンの周辺機器としては若干高いという印象もありますけれども、ちょっと高級なプリンタだと思えば十分納得できる金額です。

 さて、これでペーパーモデルの型紙は切り出せるのでしょうか?  それが可能ならば、4万円なんて安いものです。でも、もしそれができないのであれば、本来の用途である「ステッカー作り」は、おそらく私にはほとんど必要のないものです。 厚紙を切り抜かせるなんていう作業は本来の用途ではありませんから、メーカーに問い合わせても、「出来る」とは絶対言えないはずです。 一度試してみたい、とずっと思っていました。

 大変運のいいことに、勤務先の知り合いの職場で、このステカを買ってみたという話を聞きました。 頻繁に使うものではないので、普段は使っていないことが多いそうです。 今年の夏ごろ、「ちょっと使わせて」とお願いして、借りることが出来ました。これで紙の切抜きを試してみて、もし使えそうなら自分で買ってしまおうという算段です。

借りてきたSX-8

(つづく)


 

 <おまけのひとこと>
 そういえば、先月の11月23日が、この「あそびをせんとや」を公開してちょうど1000日目でした。当初は「表紙のひとこと」は毎日は書いていませんでしたので、そろそろ「ひとこと」も1000回目になるのではないかと思います。 われながらよく続いていると思っています。



12月4日(木) ローランドDG デザインカッターSTIKA (その2)

 さて、昨日写真をご紹介した STIKA ですが、これはもともとステッカーを切り抜くための機械です。ステッカーの用紙には、ご存知のように裏に剥離紙がついています。これがあるおかげで、例えば文字のような細かい「島」があるようなものもきれいに切り抜けるのです。

 STIKA は、用紙を紙送り方向に前後させる操作と、左右に刃を移動する操作によって様々な直線、曲線を切り出しています。切断する深さについては、ちょうどかんなの刃を調節するように、刃の出方をネジで調節します。 ここまでは Web などの情報で想像はついていました。 でも、刃物ですから切断する向きがあるはずです。 現物を見るまで、その刃の向きをどのように制御しているのかわかりませんでした。(ひょっとするとどこかに情報があるのかもしれませんが。)

 実際の製品を見てびっくりしたのですが、刃は自由に回転するようになっていて、なんら方向の制御をしていないのです。つまり、紙送りと左右の刃の移動によって、刃は受動的に回転して切ってゆくという仕掛けなのでした。 なるほど、弾力があって剥離紙のついているようなステッカーならばそれでも大丈夫なのか、と感心しました。 能動的に刃先の角度を回転させようとすると、それなりに高い精度の制御が必要になるでしょうし、そもそも刃はユーザが取り付けるわけですから、その検出や調整も気を遣う必要が出てきてしまいます。

 ところが、この「受動的に刃が回転する」というところが、紙、それもペーパーモデル用の厚紙を切断させる際には大きな欠点になりそうです。 おそらく、角を曲がるところなどで、紙がひっかかったりするのではないかと心配です。

 もう1つ、付属のソフトウェアを見ていて知ったのですが、やはりステッカーを切り抜くという目的の製品なので、「線を切る」ものではなくて、「領域を切り出す」ものなのです。なので、例えば「カッターでスリットを入れたい」といった用途には使えません。(スリットに幅があることにすれば、そこが領域になりますから切れますが、そうするとスリットの両端の折り返しの部分で失敗する可能性が高いでしょう。)

 また、切り始めの位置合わせは正確にはできませんから、あらかじめ折り目を付けたいパーツなどの折り線を印刷しておく、といったようなことはできません。

 以上のような制約条件から、とりあえず切り出させてみるパーツとして、8月中旬くらいにご紹介したIQ-Lightのパーツを切ってもらうことにしました(図1)。 これならば内部に折り線などはありませんし、曲線で囲まれていて尖ったところがありませんし、精度もそんなに高くなくても大丈夫かなと思ったためです。 また、これは手で切り出すのがとても大変なパーツなので、これを量産できたらいろいろなかたちを試せて楽しいだろうな、ということもあります。

図 1 : 線 図 2 : 領域

 切り出しのためのソフトウェアに渡すデータは、図1のように線で囲まれたものではダメで、図2のように塗りつぶす必要があります。こうしないと、細い線そのものを領域だとみなして、線の外側と内側を切ろうとするようです。

 さて、こういったデータを用意しておいて、いよいよSTIKAに切り出しをさせてみました。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 通勤に使っている車の走行距離を、このページのカウンタが追い越しました。



12月5日(金) ローランドDG デザインカッターSTIKA (その3)

 デザインカッター STIKA で厚紙を切ってみる実験をしてみました。パーツは、昨日ご紹介したように IQ-Light のものです。 STIKA SX-8 のカッターの動作幅は 16cm ですので、その範囲に入るようにパーツを A4 の用紙に3列にレイアウトして、動かしてみました。まずは、何度も何度もトライした挙句のたった一度の成功例の写真をご覧下さい。

図 1

 高々4万円の製品、しかも大量に数が出るものではないでしょうから量産効果が効きにくいであろう製品で、これが自動的に切り出されるというのはとても感動的です。 これを実際に製品として生産されているローランドDGは本当にすばらしいと思います。

 ただ、残念なことに、やはり普通の紙をそのままではうまく切ることは難しいようでした。本来の用途ではないわけですから、これはもちろん仕方のないことで、製品が悪いわけではありません。カッターの刃をいろいろ調節したり、紙の厚さをいろいろ変えたりしてやってみたのですが、ほとんどの場合、どこかで引っかかって紙送りに失敗して、そのまま線がずれていってしまうのです。

 下の図のように、どこかでカッターの先が引っかかると、そこで紙送りが失敗してドラムが空転するということが頻繁に発生しました。このせいで、例えばせっかくうまく切れたパーツのところにまでカッターが進入してしまってダメになってしまったりといったことが起こりました。 (図の赤点のところが引っかかった場所です。)

図 2
こうなる
はずが
図 3
こうなって
しまう

 また、カッターの刃が深すぎると、紙を突き抜けて装置そのものを傷めますし、パーツが抜けてしまうとそれがまた刃に引っかかったりして失敗の元になるので、ほんのわずか繋がっているくらいの深さに切らせるようにしました。そうするとどうなるかというと、図4のようにパーツを抜くときに用紙が毛羽立ったり薄くはがれてしまったりということが起こりやすくなりました。

図 4

 もちろん、パーツを抜くときに手でカッターナイフで切断してやればこういったことは起こらなくなるのですが、そもそもその手間を省くために機械にやってもらっているのですから、手ではずしたいところです。

 結局、A4 の用紙を20枚以上使って、まあうまく切れたパーツは30くらいでした。A4一枚あたり12個のパーツがとれるはずなのですが、12個全部が成功したのは図1の写真の1枚だけで、あとは用紙1枚あたりせいぜい2〜3個しか使えませんでした。

図 5

 たくさんの紙を消費して、また STIKA の刃が傷むのではと心配しつつ、歩留まりの低い(収率の低い)切り出し作業をやらせるというのは、あまり快適とは言えませんでした。 というわけでこの SX-8 の購入は見送ったのでした。

 <おまけのひとこと>
 ローランドDGの製品は、例えば三次元スキャナのピクサとか、三次元プロッタのモデラとか、本当に魅力的です。



12月6日(土) IQ-Lights のパーツによる模型(再)

 さて、せっかく STIKA で切り出したパーツで(昨日までの「ひとこと」参照)、まずはちょっとしたものから作ってみることにしました。 下の写真をご覧下さい。

図 1 図 2 図 3

 これら3枚の写真は、いずれも同じ模型を別な方向から見たものです。さてこれはパーツを何枚使っているでしょうか? 元になる多面体はどんな形でしょうか?

 <おまけのひとこと>
 昨夜、小学校の上の子のクラスが、校庭で「火起こし & カレー会」という行事をやったそうです。 その前日の木曜日の夜はとても寒くて、夜8時くらいですでに氷点下でした。 昨夜はそれほどでもなかったようで、無事終わってほっとしています。



12月7日(日) IQ-Lights のパーツによる模型(再):菱形二十面体

 昨日に続いて、STIKA で切り出したパーツを使って作ったモデルです。今日は20枚を用いたモデルです。一度は作ってみようと思っていたものです。

図 1 図 2 図 3

 これは菱形二十面体です。平たいかたちをしています。30枚を使った菱形三十面体の方が対称性が高いのですが、これもなかなか美しい形です。

 <おまけのひとこと>
 これでようやく手持ちの IQ-Lights のパーツの模型をご紹介し終わりました。STIKA で切り出したパーツで作った模型については、STIKA の話を書いてから載せようと思って、居間の窓枠にずっと置きっぱなしになっていました。これでようやく片付けられます。



12月8日(月) 組木のペーパーモデル:短冊型

 先日、11月23日のひとことあたりから数日ご紹介した、組木パズルの形を紙で作るというのを、もう2つ3つやってみています。今日は短冊組木と呼ばれる、板状のパーツを組むタイプの組木を紙で作ったものをご紹介します。

図 1 図 2

 これは、「紙ならでは」の手法ということで、6つとも合同なパーツで組んでいます。11月24日のものと似ています。

 組木といえば、H.Hamanaka very private pageの表紙が、クリップを使った3本組木のような形の写真になっていて、驚きました。あれ、どうやって組むのでしょう?

 <おまけのひとこと>
 一昨日の土曜日、いい加減に車のタイヤを替えないといけないな、と思っていたら雨でした。うちは屋根の下でタイヤを替えられるようなスペースはないので、一日作業を延期しました。昨日は晴れていましたが、風がものすごく冷たくてとても大変でした。そんななかでなんとか車のタイヤを替えました。
 職場で指名されて、今朝は仕事の前に勤務先の地域の清掃ボランティアに行くことになっています。年に一度、各職場の約半数のメンバーが参加することになっていて、会社に近い順に選ばれます。私は決して近いほうではないのですが、車通勤だと時間が自由になるからという理由で選ばれてしまいました。まあ早起きはそんなに苦にはならないのですが、決められた時間までに行かなければならないというのは緊張を強いられます。
 ちなみに昨年も選ばれていたのですが、去年は大雪で中止になりました。雪が降るとそれこそ大変なので、何事もなく作業が終わるといいなと思っています。 アメダスの情報によると、うちのあたりの今朝5時の気温は氷点下2度。戸外で早朝に作業するにはあんまり嬉しくない気温です。



12月9日(火) 組木のペーパーモデル:かご型

 11月23日のひとことでご紹介した三本組木のジョイント、これを使うと立方体の骨格ができるな、と思って作ってみました。

図 1 図 2
図 3 図 4

 作業は比較的簡単でした。紙だとこういうものも手軽に作れて楽しいです。

 今日の模型を見ていると、4月19日にご紹介した、厚紙に鉤型のスリットを入れて組む立方体骨格を思い出します。ということはその発展型、例えば4月26日のものなどもこの組木の手法で作れるということなのですが、48本もパーツを作るのはちょっと大変そうです。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 ホームページの話題(ネタ)のストックというのは、自宅においてあるお酒のストックに似ていると思うのです。高級なウィスキーやブランデーというようなものは、何日もかけてゆっくり飲むので、割と長いシリーズとして何日も続くとっておきの話題に相当します。ワインのような、基本的には一日で空けるべきお酒は、単発の話題に相当します。日本酒一升などだとその中間で、何日かは持ちますので、数日の話題です。
 「今日飲むお酒がない」という感じと、「今日書く話題がない」という感じは似ています。 「とっておきの話題をいつ書こう、もったいなくて書けない」という感じは、「いいお酒をいつ開封しようか、もったいなくてあけられない」という感じに似ています。 ・・・でも、今はとっておきの話題のストックはあるのですが、とっておきのお酒のストックはないのです。
 今年は、年末に特別なお客様がいらっしゃるということなので、このあたりならではのお酒やワインをそろえておこうかな、などと考えています。



12月10日(水) 組木のペーパーモデル:六角十二本組木

 組木のペーパーモデルの話の続きです。これまではずっと三次元直交座標系に沿ったパターンの組木をご紹介してきましたが、今日は交差する軸の数を3から4に増やしたものをご紹介します。写真をご覧下さい。

図 1 図 2 図 3

 このパターンの樹脂製の組木を持っているので、それを真似して作ってみました。樹脂製のものは組み立て&分解ができるようにパーツの形状は2種類になっていましたが、紙のものは一種類だけで作ってあります。つまり紙の筒ならではの変形を利用して組み立てました。いい加減にパーツを作ったらゆるくなってしまいました。 なお、この模型に限り、六角形の柱の一本一本を、両面テープひとかけらで軽く筒状に固定しています。こうしておかないとすぼまってしまう、つまり組むときに六角柱ではなく五角柱になってしまいがちだったのです。 どうせならそれぞれの柱を筒状に接着してしまってもよいかもしれません。

 図1が一般的な方向から見たところ、図2と図3はそれぞれ三回回転対称軸方向と四回回転対称軸方向から見たところ、のつもりで写真を撮ったのですが、ちょっと違いますね。 この模型の中心には、小さな菱形十二面体が形成されます。

 明日は今回の紙の組木シリーズの一応の最終回にしようと思います。(また三次元直交座標系の世界に戻ります。)

 <おまけのひとこと>
 右下の親知らずがどうやら生えてくるようで、ちょっと痛くて気になっています。(いまごろ・・・)



12月11日(木) 組木のペーパーモデル:Big Knot

 組木のペーパーモデルの話の最終回は、Big Knotと呼ばれる板状のピース12枚を組む組木をご紹介します。これは、いつも見せていただいているパズル工房『葉樹林』10月17日の日記に掲載されていたものです。オランダのOskar van Deventer氏が考案され、それとは独立に日本の大塚昭氏が考案されたのだそうです。

図 1 図 2

 かたちはしっかりしています。これは接着剤等は使わずに組めています。A4の用紙1枚から6パーツとるようにして、2枚からこの大きさのものを作りました。今回のものは、たまたまパーツ1つの大きさがだいたい 1cm×3cm×9cm になっていました。( なぜ「たまたま」「だいたい」なのかというと、パーツをパソコンで設計した後、印刷する際に用紙をできるだけ無駄なく利用するため、適当に拡大/縮小処理をするためです。)

 この模型はそれなりに丈夫ですし、紙ですから分解すると平らに伸ばして重ねることができて、収納は極めてコンパクトになるのですが、やはり何度も組み直しに耐える強度はないので、分解したくありません。

 紙の筒の組木、やってみたらとても楽しい遊びでした。お勧めです。

 <おまけのひとこと>
 11月のはじめに、神経衰弱の勝率に関するたいへんすばらしい考察をメールで送っていただきました。それをプログラムに実装したいと思いつつ、なかなか時間がなくているうちに、もう1ヶ月以上経ってしまいました。 最近別の方からも神経衰弱の勝率に関する考察およびプログラムを教えていただきました。これはいいかげん自分でも考えないといけないな、と思っています。でも時間がない・・・
 最近は仕事で帰りが遅いのですが、そうすると道路の温度計がマイナス2度とかマイナス4度とかになっているのをよく見かけます。 通勤に使っている車のタイヤは、昨シーズンでかなり性能が低下していたので、今シーズンは買い換えるつもりで、この夏はそのまま履きつぶしてしまおうと思ってずっと冬タイヤのままで乗っていました。来週は峠を越える予定もありますし、この週末には買いに行かないとまずいかなと思っています。(先週換えたのはもう一台のほうでした。)



12月12日(金) ゲームの駒

 先日、アジア雑貨バグース!というページのオーナーの方からメールをいただきました。こちらのページで、インドネシアの木彫りの動物を駒にして、「みつならべ」のゲームを販売されているそうなのです。そのページから、このゲームのルールについての関連ページとして、この「あそびをせんとや」のあそびのコラム第4回「みつならべ」にリンクして下さったということのご連絡でした。ご丁寧にありがとうございました。

 将棋とチェスではどちらが面白いかというと、私はどちらもすごく下手なのですが、やはり将棋のほうが面白いゲームだと思うのです。でも、ゲーム盤や駒の魅力という点において、立体的なチェスの駒の面白さというのは本当にすばらしいです。もちろん、高級な将棋の駒のストイックな美しさというのは本当にすばらしいのですけれども、チェスの駒は、様々な材料で様々な雰囲気のものがそれぞれすばらしいです。(いつも見せていただいている茉莉花の部屋にも、先日ガラスのチェスセットの写真が載っていました。)

 この「みつならべ」も、アジア雑貨バグース!さんのもののように立体的な駒を使って遊ぶと、また格別な雰囲気があるのではないかと想像します。上記のページによると、駒の大きさも大きすぎも小さすぎもしない、手ごろな大きさですし、駒の種類も選択できるそうですし(私だったらネコとカエルの組み合わせがいいかなあ、趣味もあると思いますけれども)、お勧めなのではないかと思います。

 このページを拝見して、私が以前ゲームの駒に使っていた文房具を思い出したので、引っ張り出してきて写真に撮ってみました。

図 1

 これは、ひよこの形をした水性マジックです。だいたい2cm角の立方体にちょうどおさまるくらいの大きさです。足の部分を残して、ボディがそっくりキャップになっています。高さが2cmくらいですから、使いにくいことこの上ないですし、すぐにかけなくなったような気がしますが、そもそもキャップをはずしたことがほとんどありません。学生のころ、大学の生協の文具コーナーにはよくこういった変わった文房具が出ることがあって、こういうものが好きな私は見かけると買うことが多かったです。これも確か1つ80円くらいしたような気がします。一体ずつ、顔の表情が違うところも面白いです。 これはもう最初から何かのゲームやパズルの駒として使おうというつもりで購入しました。本当は同じ色を8個ずつとか買いたかったのですが、お金がなくて(おそらく在庫もなくて)諦めました。せめて3個ずつ買っておけば・・・

 とはいえこの駒で、持ち駒3個ずつのゲームをよくやっていました。その場合、図1の左側3個の寒色系と、右側3個の暖色系という風に分けるとわかりやすいですし、顔の向きがはっきりしていますから、意外と駒の陣営の区別はわかりやすいです。

 また、3個ずつのゲームでは、「取る」(キャプチャ)というルールがないものが多いので、このように立体的で感情移入しやすい駒の場合、安心してプレイできるというところもいいです(笑)。

図 2

 図2は、このひよこの駒で、去年の4月28日にご紹介した、Chung Toi(チャン・トイ)というゲームをやってみているところです。 「みつならべ」だけではなくてこのゲームも“アジア雑貨バグース!”さんの「みつならべ」ゲームセットで遊ぶことができます。それ以外にもこのセットで遊べるゲームもあります。 Chung Toi もちゃんと書いていませんでしたし、明日から2回ほど、立体駒で遊ぶ Chung Toi と、もう一つこのゲームセットで遊べるゲームを簡単にご紹介しようと思います。

 <おまけのひとこと>
 H.Hamanaka very private pageの表紙のクリップの造形が進化していてびっくりしました。どうやって作るんだろう・・・



12月13日(土) Chung Toi

 3×3の盤と、各自3個ずつの駒を使った簡単なゲームということで、Chung Toi というゲームを以前ご紹介しました。今日はこのルールを簡単にご説明して、ちょっとした1手詰めの問題を2つほどご紹介しようと思います。


【名 称】 チャン・トイ(Chung Toi)

【人 数】 二人

【準 備】 用いるゲーム盤は3マス×3マス。駒は、図1のような八角形の駒で、上下左右の4方向に矢印が描かれているものを3つずつ持つ。八角形なので、45度回転すると矢印の方向は斜めになる。

図 1

【目 的】 自分の色の駒を、盤面のタテヨコ斜めいずれかに3個一直線上に並べる。

【プレイ】 最初に交互に1つずつ駒を置いてゆく。その際、矢印の方向をタテヨコ(+型)に置いても斜め(x型)に置いてもよい。それぞれが3つずつ置いたところで、どちらかが3個並んでいたらゲーム終了。(まあ普通はそういうことはない。)

 双方が3個ずつ置き終わったら、今度は自分の手番の時に、自分の駒を1つ選んでそれを動かす、という動作を繰り返す。駒の動かし方は以下の3通り。

1.矢印の指す方向で、あいているマスに動かす。(間に駒があったら、敵味方に関わらず飛び越してもよい)。
2.矢印の指す方向であいているマスに動かした後、駒を回転させる(図1参照)。
3.選択した駒を動かさずにその場で回転させる。

 回転させてから動かしてはいけません。 上記の3番目の動かし方で、その場で90度回転させてもよい、つまり「パスしてもよい」というルールのようです。


 このゲーム、不慣れなうちは序盤は先手がかなり有利だと思いました。2つほど例題を用意しました。いずれも赤の手番で、あと1手で勝つ手を考えてください。

赤の次の一手は?
問題 1
赤:どこに打つ?
問題 2
赤:どう動く?



 立体駒でこのゲームをするときには、駒をまっすぐ相手の方に向けておくか、45度斜めに向けて置くかによって、次に動ける方向を示します。 これは普通の三目並べよりも、必勝パターンに持ち込むときによく考える必要があるゲームのように思います。

 <おまけのひとこと>
 さっき子供たちにこのゲームを教えてみたところ、このゲームはやっぱり八角形の駒に矢印を描いたものでやらないとわかりにくいようです。



12月14日(日) 3個ずつの駒で遊ぶ

 昨日、Chung Toi という各自3個ずつの駒を使った簡単なゲームをご紹介しました。今日は別のゲームのルールをご紹介しようと思ったのですけれども、図などを用意する時間がとれなかったので、昨日ためしに子供たちとやってみた駒と盤の写真をご紹介しようと思います。

 季節柄、サンタクロースの小さな人形と、ネコの置物を使った3対3のゲームです。同じ状況の盤面を別の方向から見たところの写真です。 昨日の問題2の状態で、サンタさんは次の1手で勝ちです。

写真 1 写真 2

 写真をクリックしていただくと、大きなサイズの写真が開きます。まあ確かにこの駒では、まっすぐなのか斜めなのかよくわからないのも無理はありません。

 <おまけのひとこと>
 私の住んでいる市では、資源ごみの収集は1ヶ月に2回です。収集時間は地区ごとに決められているのですが、私のところは朝6時半から7時15分の間に出すことになっています。 当番にとっては時間が短くて早いというのはありがたいのですが、この時間帯では出すのが難しいという世帯も当然あります。その救済策として、毎月第2と第4土曜日の午後2時から4時の2時間、市内の大型店舗の駐車場などで、資源ごみを収集してくれています。 昨日は、何年も出しそびれていた割れたコップとか壊れた小型家電製品(古い電話機とか、使えないケーブルとか)などを、覚悟を決めて一気に片付けました。
 収集をしている駐車場に行ったら、屋根に雪を10cmくらい積んだ車が何台も入ってきました。ここから15分くらい山のほうに車で走ったあたりでは、かなり雪が積もったようです。 タイヤを買いに行かないといけないな、と改めて思いました。 午前中の比較的すいている時間に行こうと思っているのですが、タイヤ交換の待ち時間に何をしていようか、それが決まらなくて出かけられないと言ったら家族に笑われました。何もしないでぼうっとしているのは苦手です。



12月15日(月) キングと悪魔の問題

 無限に広いチェス盤を想像してください。そこに、チェスのキング(あるいは将棋の王将)が1つ、ぽつんと置いてあります。キングですから、自分の手番の時には、タテヨコ斜めの8つのマスのどこか1つに移動できます。孤独なキングは一歩ずつ、この無限に広いチェス盤を歩き回ります。

 さて、この無限に広いチェス盤の下に悪魔がおりました。悪魔はこのキングを動けなくしてやろうと思います。悪魔は、キングが一歩動くたびに、チェス盤のマスを1マス食べてしまいます。食べられてしまったマスにはキングは進入できません。万能の悪魔ですから、無限に広いチェス盤のどのマスでも食べることができます。キングの隣のマスでも、100万も離れたマスでもよいのです。ただしキングが乗っているマスは食べられませんし、一手で食べられるのは1マスだけです。 また、一度食べられてしまったマスは二度と再生しません。時間が経つにつれて、チェス盤にはポツポツと穴が増えてゆきます。

 もしもキングが移動できる周囲8マスの全てが食べられてしまっているという状況に追い込まれてしまったら、キングの負けです。 さて、キングは未来永劫逃げ続けることはできるのでしょうか? それとも、悪魔が十分に賢ければキングを立ち往生させることができるのでしょうか?

(つづく)

 <おまけのひとこと>
3×3マスの盤を使って、それぞれ3駒ずつ持って対戦する二人ゲームをもう1つご紹介しようと思っていたのですが、Webでゲームの名前やルールをちょっと調べ始めたら、自分が記憶していたものが少々違うらしいということがわかりました。すみません、また回を改めて書くことにします。いつになるかわかりませんけれども。
 一昨日の Chung Toi の問題ですが、いつも見せていただいているToday's Information!さんが、昨日(12/14)の日々雑感でコメントして下さっていました。ありがとうございます。やっぱり私の説明がわかりにくかったようで、反省しています。 英語のページですけれども、こちらとかこちらに、図入りで説明があります。やっぱりこういうゲームのルールを説明するときは、図をきちんとつけないといけないですね。
 昨日は重い腰を上げてタイヤ屋さんに行って来ました。電話で開店時刻をきいたら9時だというので9時過ぎに着くように行ったのですが、すでに何人も先客がいました。お店の人は車種を尋ねて、続いてタイヤのサイズを尋ねるのですが、ほとんどのお客さんはすらすらとサイズを答えるのにまず感心し、お店の人が、そのサイズならこれかこれになります、とこれまたすらすらと答えるのに感心しました。私の番のときに、「155(いちごーごー)の70(ななまる)の12インチ」と言うと、「それなら今はYOKOHAMAのしか在庫がないのですがいいですか」と即答されました。履いていった古いタイヤをはずして廃棄してもらって、そのホイールに新しいタイヤを装着してもらって、工賃&旧タイヤ引き取り料&税込みで28,000円でした。予算が3万円だったのでまあいいかな、というところです。
 昨日の午前中の11時前後、このページを置いているLCV-NetのWebサーバが応答してくれなくなっていました。もしもその時間帯にいらしていただいた方がいたら、申し訳ありませんでした。



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