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以前の「ひとこと」 : 2001年9月前半


9月1日(土) 2001 8x8 Game Design Competition (その2)

 昨日に続いて、BoardGames.About.COMから、チェス盤で遊ぶ創作ゲームの話題です。このページを見ると、実は昨日紹介したブレークスルー(Breakthrough)は、2001年8x8ボードゲームコンペで優勝しているらしいです。

 上記のページを見ていたら、私のサイトで紹介している“UFO”というパズルと類似の動きをするゲームがありました。ちょっと面白そうだったので紹介します。

 ○ ○ ○

図 1 図 2
図 3 図 4
図 5 図 6

【名 称】 火災訓練(Fire Drill)

【考案者】 Greg Pettit

【人 数】 2人

【準 備】 チェス盤と、白と黒の駒が6個ずつ。(色は互いの駒が区別できればなんでもよい。)チェスのポーン(Pawn)かチェッカーの駒でよい。

【目 的】 自分の色の駒を、縦か横に4個(以上)間を空けずに一列に並べる。

【プレイ】
○ 第1段階
 まず、お互いに交互に1つずつ、盤面の好きな場所に自分の駒を置いてゆく。駒を置く時、1つだけ制約があって、自分の駒に隣接するマスには駒を置けない。(この制約がないと、5目並べみたいになってしまう。)

○ 第2段階
 自分の駒を1つ選び、以下に述べる駒の動きのルールに従って動かす。

【駒の動き】 駒は、縦横まっすぐ、壁か他の駒にぶつかるまで進む。途中では止まれない。(UFOパズルと違って、壁にぶつかっても止まれます。) ぶつかったら、90度曲がって直進するか、そこで止まるかを選べる。停止するまでにぶつかって曲がる回数に制限はない。停止したところで手番を交代する。

【プレイの例】
 図1はプレイの第1段階、駒を配置する場面がはじまったところで、黒・白・黒・白と置いたところ。便宜上、駒に番号をつけてありますが、本当は同じ色の駒同士の区別はありません。

 図2は、それぞれ6個ずつの駒を置き終わったところです。(だいぶ稚拙なプレイです。)

 図3、黒の1手目。黒は2行目(C2, D2, E2, F2)に4個並べる事を狙います。

 図4、白の1手目。白はD1,E1,F1 と3個ならべて「あたり」をかけます。

 図5、黒が守ります。(黒はこれしか手がありません。)

 図6、白が絶妙な動きでG1に入ります。白の勝ち。

 ○ ○ ○

 とりあえずルールを説明するために、簡単な例をつけてみましたがどうでしょうか。少しやってみると、お互いにある程度このゲームに慣れてしまうと、膠着してしまって勝負がつかないような気がします。このゲームが8x8ゲームコンペの最終選考に残らなかったのは、そのせいかもしれません。このゲームを面白くするには、何かもう一工夫必要だと思いました。

 それにしてもこのゲーム、なぜ“火災訓練”なんていう名前なんでしょうか?

<おまけのひとこと>
 せっかくチェス盤の図を作ったので、面白がってルールの説明をしています。


9月2日(日) 2001 8x8 Game Design Competition (その3)

 本日もチェス盤で遊ぶ創作ゲームのルール紹介です。今日は“フリーズ”(Freeze)というチェッカー系のゲームを紹介します。チェッカー系というのは、ジャンプして相手の駒を取り、相手を取り尽くすか動けなくしたら勝ちというゲームです。囲碁や将棋よりは新しいそうですが、それでも数百年の歴史と様々なバリエーションがあります。

 19世紀くらいに主に西洋で非常に流行したそうです。ローラ=インガルス=ワイルダーの『大草原の小さな家』の原作(の第4巻)に、丸い木の棒を薄くスライスして、そのうち半分をストーブに載せて焦げ目をつけてチェッカーの駒を自作するというシーンが出てきます。確か、「西洋碁」という字にチェッカーというルビがふられており、訳注がついていた記憶があります。

 ○ ○ ○

図 1 図 2

【名 称】 フリーズ(Freeze)

【考案者】 Gregory K. Van Patten

【人 数】 2人

【準 備】 チェス盤と、チェッカーの駒が30個ずつ。駒は2段に積み重ねられる必要がある。(チェッカーの駒ならば普通ひらべったい円盤状なのでOK。)

【目 的】 相手の駒を動けなくする。

【準 備】 図1のように、それぞれ30個の駒を自分の色の上に並べる。64マスあるので4マス空所ができるが、その場所は図の通り決まっている。

【プレイ】 多くのゲーム同様、着手は交互。自分の駒を1つ選んで動かす。駒は、ジャンプして相手を取ることができるときだけ移動できる。図2にいくつかの例を示す。図2の中央の例では、赤い駒が左・左・下と3連続してジャンプして黒の駒を3つ取っている。このように連続してジャンプできるときはいくつでも続けて相手を取れる。もし作戦上、あえて途中でジャンプをやめて止まりたいときは好きなところでジャンプをやめてもよい。

 上記の極端な例として、自分の手番のとき、動かせる駒があるのに「パス」してもよい。(が、それが最善という場面はおそらくないだろう。)

 また、このゲームの特色として、「周期的境界条件」になっている。つまり、盤の上下、左右はそれぞれつながっていると考える。例えば図2の中央上の2番の黒の駒の場合、一番下に赤の駒があって、その上の黒マスが空所になっていたら、ジャンプして赤い駒を取ることができる。同様に図2の右上の3番の黒の場合、すぐ上の赤をジャンプして取り、盤の一番下に着地する、ということができる。

【フリーズ】 取った駒は、盤上の相手の駒の上に重ねて置くことができる。この状態を“フリーズ”といい、2枚重ねになってしまった駒は自分の手番でも動かすことができない。逆に、相手のフリーズした(2枚重ねの)駒は普通にジャンプして取ることができる。そうすると、1度のジャンプで2枚取れるので、新たに2箇所フリーズさせることができる。

【ゲームの勝敗】 相手の駒を全部フリーズさせれば勝ち。(このゲームでは取った駒を盤面に戻すので、駒の数は減らない。)

【参 考】 Freeze

 ○ ○ ○

 これもシンプルで面白そうなゲームです。ルールを読んでいて、お互いにまだフリーズさせられていない駒が残っていて、なおかつそれが動かせない(取れる駒が隣接していない)という状況になったらどうするんだろう? と思いました。実はルールを読んだだけでまだちゃんとプレイしてみていないのですが、そんなことは起こらないのかな?

 実際にプレイもせずにルールを紹介するなんて、言語道断ですね。すみません。


9月3日(月) やりたいこと

 私は坂田靖子さんというマンガ家のファンです。リンク集にも載せていますが、坂田さんのホームページ“サカタBOX”は大変頻繁に更新されており、いつも見に行くのが楽しみです。

 先日、坂田さんのページの「お仕事と近況報告」のページである“SPY the DESK”というコーナーの8月25日分を読んでいたら、こんなことが書かれていました。

じつはこの間から、「トシをとると、加速度的に目が悪くなるし、 気力と体力が減ってくし、記憶力は減るし思考力は鈍るし、 腕力は減るし手先の器用度は減ってくしじゃあ、ペース落ちてくばっかりだし ・・・て事は、手持ちの話全部描くとなると、 寿命内には間に合わないって気がするのだが??? (注>> 現在の所、日本人の平均寿命から百二歳くらいあたりまでのラインを予定中)  」 てな事を考え込んでいて・・・

 あと50年くらいを想定されているのでしょうか。50年で描き切れないほど描きたいお話のストックがあるのか、ととても感心しました。

 ○ ○ ○

 私のこのページにも、書いておきたいことがたくさんあるのに、時間がとれなくてなかなか進みません。時間をかけないとまとめられないものをつい後回しにしています。ゲームのルールとかも独立したコーナーにするほうが検索性が高くなって利便性が上がるのですが、なかなかそこまで手が回りません。

 今日は「チェス盤のゲーム」のルール紹介はお休みです。「紙と鉛筆のゲーム」も「チェス盤のゲーム」も、まだ紹介したいものがいくつもあるんですが、データを作るのがとても大変です。


9月4日(火) 昆虫

 今日も坂田靖子さんの“SPY the DESK”より、8月24日版から引用します。

 ちなみに、大きめのガラスのコップとハガキは昆虫さんや小動物救出の必須アイテムでして、こちらから相手が確認しやすく、向こうはガラスが光を遮らないので気づきにくく、壁などで相手をつぶしちゃったりせずにコップをかぶせて、ハガキをコップと壁面の間に滑らすように入れると、たいていのものは、ハガキの上にのっかるか、ガラスのコップの方に入ってくれるので、移動がOKなんであります。

 以前、「表紙のひとこと」の7月10日に、ジャムのビンを虫を捕まえるのに使っているという話を書きましたが、同じことをやっているんだなあと思いました。しかも、救出という言葉を使っているところがとてもいいなあと思います。(私も、捕まえた虫はみんな外に放してやります。)

 坂田さんの「救出用のコップ」はそれ専用なんでしょうか、それとも気にせずに他の用途にも使うんでしょうか。気になります。

 ○ ○ ○

 ところで昨日(9月3日)、まる1日ライブカメラの画像が前夜の真っ暗なもののまま更新されませんでした。カメラをコントロールしているPCのトラブルがあったようです。今日はちゃんと稼動しているようです。昨日ご覧になってくださった方がいらしたらすみませんでした。

<おまけのひとこと>
 一緒にリコーダーアンサンブルをやっている方から、楽譜(pdf形式)とMIDIデータを公開されているページを教えていただきました。こちらのページのMusicというところに、ギターやリコーダー、ビオラ・ダ・ガンバのものがあります。お勧めです。


9月5日(水) 道具

 昨日、読売新聞と毎日新聞のサイトに、こんな記事が載っていました。

産業技術総合研究所が道具を使う時の知覚を解明(毎日新聞)
「脳は道具を体と認識」産業技術研が実証(読売新聞)

 目を閉じた状態でツエなどの道具を使って物を触る時、脳は物の存在を感覚のセンサーである手ではなく、道具の先端で感じ取っていることが産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の実験で分かった。

(中略)

 同研究所の北沢茂主任研究員らは、被験者8人にそれぞれの体の前で両腕を交差してもらい、右手と左手の指先を短い時間差をつけて何度も刺激し、左右どちらに先に触れたかを尋ねた。時間差が1秒以上あれば8人全員が正解できたが、それより短くなると左右を間違えるケースが増え、0・2秒以内では8人の平均で3割が誤答だった。

 次に両腕を交差させずに、右手と左手でそれぞれ持った棒だけを交差させ、時間差をつけて棒の先を刺激。この刺激を、脳が手を通じて感じているなら誤答は起きないはずだが、この場合も0・2秒以内では誤答が3割あった。

 この結果から北沢主任研究員らは「脳には、手というセンサーが延長されているように、道具の先端に関連づけて感じ取る能力がある」と結論づけ、(以下省略)
毎日新聞 9月4日 社会面 速報より

 ○ ○ ○

 非常におもしろい実験だと思います。手を交差させて刺激すると、左右を間違えることがある。それとおなじ現象が、手に持った棒を交差させることでも現れるというのです。(つい絵まで描いてしまいました。)

 ただ、そこから導かれる結論が「センサーである手でなく、道具の先端で感じ取っている」(毎日新聞)とか、「道具で物に触れた時、人はその感触を「手先」ではなく、「道具の先」で感じている。」(読売新聞)とか言われると、それは違うと言いたくなります。

 感じているのは手です。これは間違いない。そして、手で感じた事を判断しているのが脳です。この実験は、人間の脳というのは手から入ってくる感覚情報に道具の性質も加味して判断する能力がある、ということを言っているのです。

 持っている道具が変われば、同じ動作をしても手に伝わってくる感覚も変わる。でも、脳は道具の違いを補正して感覚情報を処理できるのです。ただ、これには多くの学習(経験)が必要だろうと思います。

<おまけのひとこと>
 論文を雑誌に掲載するときの査読は通っているわけで、私が思いつく事くらいとっくに議論済みなんでしょうけれども、この実験の結論は非常にデリケートだと思います。


9月6日(木) スフェリコン
図 1 図 2
図 3 図 4
図 5 図 6

 先日、日経サイエンスという雑誌のバックナンバーをめくっていたら、スフェリコンという立体に関するおもしろい話が出ていました。

 スフェリコンというのは、以下のようにして作られる立体です。

1. 正方形を対角線を軸として回転させて、円錐を上下にくっつけた形をつくる(図1⇒図2)。

2. 軸を含む平面で2つに切る(図3⇒図4)。もともと、正方形の回転体なので、切り口は当然正方形になります。切って出来た立体図形は合同です。

3. 切って出来た片方を、図4のように90度回転します。切り口は正方形を90度回すことになります。正方形ですから90度回しても同じ形になります(図5)。

4. 切り口の正方形で2つの図形をくっつけます(図6)。これでできあがり。スフェリコンができました。

 ○ ○ ○

 さてこのスフェリコンですが、いろいろ面白い性質を持っているそうです。

・転がる
 といっても円柱が転がるように単純にまっすぐころがるわけではありません。図6のように、右半分と左半分では回転軸が直交しているので、コロンコロンと左右にリズミカルに振動しながら全体としてはまっすぐ転がります。

・1つのスフェリコンのまわりを、もう1つが接したまま回れる
 たとえば平面上に円が2つあるとき、片方の円を固定しておいて、もう片方の円を固定した円に常に接しながら、ころころと転がす事ができます。 (これで、サイクロイドと呼ばれる美しい曲線が描けます。転がす円の内側や外側に点を打って、その点の軌跡を描くと、スピログラフといわれるきれいで不思議な図形が描かれます。) 歯車の原理です。これと同じことを、スフェリコン2個で立体的に行う事が出来ます。

・一つながりの滑らかな曲線で囲まれている
 図6では、切り口の正方形の部分があたかも尖った縁になっているかのような図になっていますが、ここのところがなめらかにつながっています。

・空間に整列させられる
 スフェリコンは正八面体にきれいに外接する図形ですので、空間にきれいに並べることができます。ただし隙間はできます。

 このスフェリコン、たいへん面白い形だと思います。

<おまけのひとこと>
 展開図もつけようと思ったんですが、作っている時間がありませんでした。


9月7日(金) 定幅図形
ルーローの三角形

 昨日は「切って回して貼りつける」3次元立体の話をちょっと書きました。同じようにして作ることが出来る“ミラーの立体”の話をしたかったのですが、図や模型を作っている時間が全然ないので、今日は平面図形の話を書くことにします。

 ルーローの三角形というのをご存知でしょうか?(左図) これは、円周の6分の1の円弧を3つ組み合わせて出来る形で、たとえばロータリーエンジンのシリンダ(といっていいんでしょうか?)などで使われている形です。

 この図形の描き方としては、まず正三角形をかいて、各頂点を中心に、三角形の辺の長さを半径とした円を描くという方法が一般的です。

 この図形は、定幅図形と呼ばれる図形の1つです。定幅図形というのは、図形を平行線ではさんだとき、図形をどの向きに回しても、平行線の幅が一定になる図形の事を言います。(下図)

ルーローの三角形の等幅性

 このような性質を持った代表的な図形は円なのですが、このルーローの三角形と円以外にも定幅図形は無数にあります。

 定幅図形は何に便利かというと、たとえば「マンホールのふた」は定幅図形に限ります。たとえばマンホールのふたは丸いですが、これはなぜかというと、ふたが丸ければ誤ってふたを中に落としてしまう事はありません。

 ところが例えばふたが正方形だったとすると、正方形は対角線の長さが一番長いので、ふたを縦にして対角線方向に立てると、ふたは中に落ちてしまいます。

 定幅図形に関して、こんなページがありました。このページの【2】四角い穴をあけるドリル(定幅曲線)という章で、おもしろい話がたくさん書かれています。

<おまけのひとこと>
 ミラーの立体に関しては、3D Geo Shapes で色分けして作って写真を撮って載せたいと思います。この週末にできるかな。



9月8日(土) ミラーの立体(その1)

 斜方立方8面体(rhombicuboctahedron)という立体があります。下のアニメーションの一番最初の立体です。正8面体(正三角形8枚の正多面体)をそのまま広げて、12本の辺と6個の頂点があったところに正方形をはめ込んだ形をしています。

ミラーの立体

 この斜方立方8面体を3枚におろして、その1つを45度回転させると、ミラーの立体ができます。この手順をアニメーションで示したのが上の図です。水色の正八角形の面で切断し、それを45度回転して貼りつけるという手順になります。

 9月9日更新。
 この図を作るだけで時間切れでした。図は、単に並べようかとも思ったのですが、ついアニメーションにしてしまいました。却ってわかりにくいかもしれませんね。



9月9日(日) ミラーの立体(その2)
図 1
図 2
斜方立方8面体
図 3
ミラーの立体
図 4
ミラーの立体展開図
図 5
図4を組んでみた

 斜方立方8面体(rhombicuboctahedron)と、ミラーの立体を3D Geo Shapes で作ってみることにしました。わかりやすいように、ひねる部分の色を変えてみることにします。

 右の図1は、斜方立方8面体を3枚におろしたところです。正方形5枚と正三角形4枚から成るお皿のような形を2つ作ります。今回は青と赤で作ってみました。また、まんなかの正八角柱を黄色で作りました。

 図1で作った3つを組み合わせます。右の図2は、素直に上下のお皿の向きが揃っているものです。これが斜方立方8面体です。真中の黄色い八角柱を構成する黄色い正方形を見てください。青の三角形と隣接している黄色の正方形は、必ず赤の三角形とも隣接しています。

 図3は、ミラーの立体です。これは図2の下の赤いお皿を45度回転させたものです。ミラーの立体のほうは、青の三角形と隣接する黄色の正方形は、赤の正方形と隣接するようになっています。

 写真の向きがわかりにくくてすみません。

 さて、このミラーの立体ですが、おもしろい形の展開図を描くことができます。ご存知のように立体図形の展開図というのは様々な展開の仕方があります。普通は「多角柱型」、つまりロールペーパーをむくように展開し、最後に上下の面をどこかに繋げる、という描き方が多いようです。

 図4は、敢えてそのような展開の仕方をせず、ミラーの立体ならではの展開の仕方をしてみました。正方形9個で十字型を作り、その先端に正三角形4個をつけた形を2つ作ります。図4ではわかりやすいように白と黒にしてみました。

 この十字型を、ボールに巻きつけるような感じに丸めて、上下から互い違いに組み合わせます(図5)。 この図で下向きになっている黒のパーツに注目すると、なんだか4本足のロボットの足のようにも見えます。

 この、白と黒の十字型の中心が、先ほどの図3における青と赤の中心の正方形に相当します。図5と図3を見比べてみてください。

<おまけのひとこと>
 久々に GeoShapes を出したら、ついいろいろ作って遊んでしまいました。今日思いついて作った作品の写真をいくつか撮りましたので、順次ご紹介してゆこうと思います。



9月10日(月) 虹
虹(その1) 虹(その2)

 9月8日(土)の午後5時ちょっと過ぎに、いつもライブカメラで撮影しているあたりの空に虹が出ていました。現在、ライブカメラは20分おきに撮影しています。5時の段階では虹は写っていなかったので、次の5時20分の撮影で写るといいな、と思っていました。

 とりあえず別のカメラで虹を撮影しました。左が5時5分ころの写真です。しばらくすると虹は上のほうへ伸び、それとともに下からだんだん薄れて行きました。右側が5時10分ころの写真です。

 結局、5時20分には虹は完全に消えてしまい、ライブカメラには写りませんでした。カメラの撮影間隔をもっと短くして、1日分とかは保存できるようにして、面白い画像を保存できるようにできたらいいな、と思いました。(まあ今現在でもやれないことはないんですけど、ちょっと面倒なので)

 ちなみに、見栄えがよくなるように画像の彩度を上げています。このページのデータは全て古いノートパソコンで作っています。そのため、色の加工に関しては正直言って自信がありません。ご覧になるときに用いられる機材によっては、色がきつすぎたりおかしかったりするかもしれません。

 <おまけのひとこと>
 ・また台風が来るようですね。台風は水をもたらしますが、災害ももたらします。ちょっと心配です。



9月11日(火) Soma Cube
Soma Cube

 ソーマ・キューブ というブロックのセットがあります。立方体(キューブ)をつなげて出来るブロックなのですが、「4個以下で、直方体ではないもの」という条件を満たすすべての立体を集めたものです。

 キューブが1個か2個ならば直方体しかできません。3個だと、1列に並べるかL字型にするかしかないのですが、1列に並べると直方体になってしまうので、条件を満たすのはL字型のものだけです。

 4個だと、1列に並べたものと、「田の字型」に並べたものもありますが、この2つは直方体なので条件に合いません。それ以外の6個が条件を満たします。

 この7片の体積は合わせて4×6+3=27なので、3×3×3の立方体に組む事ができます。それだけでなく、このセットを使って様々な造形を楽しむことができます。

 ソーマ・キューブに関しては、例えば以下のようなページが参考になるかと思います。

 ・http://www.asahi-net.or.jp/~rh5k-isn/Puzzle/Soma/
 ・http://www.torito.co.jp/puzzles/302.html
 ・http://www.seisan-math.net/usami/puzzle/soma/soma.htm

 ○ ○ ○

 さて、このソーマ・キューブを 3D Geo Shapes で作ってみました。(下の写真1)。

Soma Cube by Geo Shapes(1) Soma Cube by Geo Shapes(2) Soma Cube by Geo Shapes(3)
写真1 写真2 写真3

 最大の問題は、ソーマ・キューブは7種類あるのに、GeoShapes は6色しかないのです。しかもパーツが足りないため、1つの色で2ピース作ることができません。(ところで、上の図の7個のピースのうち、写真1に存在しないのはどれだかわかりますか?)

 ま、とりあえずこの6種類でちょっとしたパズルを楽しんでみました。写真2は “ひな壇” 、写真3は “直方体(2x3x4)” を作ってみたところです。

 実は、1つのピースを1色で作ろうとしなければ、7種類全部を作ることが出来るだけのパーツはあるのです。でも、色を混ぜてしまったら面白くないなあと思って悩んでいます。 とりあえず6個のピースを転がしておいて、見て楽しんでいます。(この場合飾っておくには組んでしまうよりばらばらの方が見栄えがすると思います。)

 <おまけのひとこと>
 結局ソーマ・キューブは昨夜ばらしてしまって、別なものに作り変えてしまいました。でも新しいものが思ったほど気に入らなくて、ちょっと後悔しています。



9月12日(水) Hexiamonds
Hexiamonds

 さて、3D Geo Shapes で、ソーマ・キューブの次に作ってみたのが、この “Hexiamonds” というブロックです。

 これはもともと平面のはめ込みパズルです。正三角形6枚をつなげて作ることが出来る図形は、右の図のように12種類あります。これを使って、ダイアモンド型や屏風型(これは私が勝手に命名)のような形をつくることができます。

 Hexiamondsに関しては、昨日と同じサイトですが、このページにくわしい解析結果が載っています。

 ちなみに、上記のページの目次に相当する、このちょいとパズルでもというページは、膨大な量のパズルの全解を計算機を使って解いているページで、大変すばらしいページです。ここを参考に、Geo Shapes で組めそうな面白そうなパズルを増やそうと思っています。

 ○ ○ ○

 以下、3D Geo Shapes で作ったHexiamondsの写真です。

Hexiamonds by Geo Shapes(1) Hexiamonds by Geo Shapes(2) Hexiamonds by Geo Shapes(3)
写真1 写真2 写真3

 もともとのパズルのデザインは平面なのですが、正方形パーツを使って柱にしています。また、Hexiamonds は12種類なので、Geo Shapes の6色でそれぞれ2ピースずつ作るとちょうどよいです。

 写真2はこれらの12種類で菱形を作ってみたところ、写真3は同じく屏風型(仮名)を作ってみたところです。

 ピースを散らばしておいたときの印象は、Soma Cube のほうがよいと思います。これは Hexiamonds はあくまでも平面図形としてデザインされているからでしょう。しかし、組んだときの印象はわりといいな、と感じています。

 どのピースをどの色にするかについては何も理由は無く、適当に決めました。写真2・写真3では同じ色のピースが辺を共有したり、頂点を共有したりしているものがあります。どの色も辺・頂点を共有しないとか、逆に同色のピースは必ず辺を共有しなければならないとかの条件をつけると、パズルが面白くなって、出来上がりのパターンも美しくなると思います。

 <おまけのひとこと>
 こうして厚みをつけると、立体的に積むことができるようになるのですが、それについてはまた改めて書きたいと思います。
 今日のひとことは手抜きで、昨日のひとことと構造がほとんど一緒です。
 



9月13日(木) 太陽
太陽の季節変動(1)
図 1
太陽の季節変動(2)
図 2

 今年の4月にライブカメラをはじめてから、そろそろ半年近くになります。その間、日の出の位置はだんだん北の方角にシフトして行って、カメラの視野には入っていませんでした。

 最近、朝7時40分くらいの画像を見ると、画面の左上に太陽が写り込みそうになってきています。単に一瞬だけ太陽を撮るくらいなら、カメラにそれほど悪影響は残らないと思うのですが、なにせライブカメラは据え置きですから、視界を太陽が横切ると、その間カメラの受光部(CCD)はずっと直射日光にさらされてしまいます。

 右の図1は、季節によって太陽の軌道がどのように変わるかを描いてみたものです。昔、小学校とかの理科の教科書なんかによく出ていた図です。

 図2は、これを北側から南方向を向いてみた図です。ライブカメラの視野は、まあおおよそこの図の青い四角の方向だと思ってください。(ちょっと絵が変ですが気にしないで下さい。)夏には太陽の軌道が高いため、視野の外側を通っていたのが、秋になってだんだん軌道が下がってきたため、視野の左上の端を通過するようになってきています。

 ○ ○ ○

 最近は、数千円で購入できるような小さなディジタルカメラがたくさん市場に出回ってきています。画質は、「まあ、この値段ならこんなもんか」と言った程度だということですが、気軽にUSBで接続できて便利らしいです。

 今、ライブカメラに使っているのは3年くらい前の130万画素の製品です。古いとはいっても、少なくとも最近の数千円の10万〜30万画素程度のカメラよりは画質はよいと思います。でも逆に、ライブカメラのような用途に使うのはちょっとカメラがかわいそうかな、もったいないかな、とずっと思っています。

 太陽が視野に入ってきそうだし、そろそろ別のカメラに切り替えようかな、と検討をはじめています。とりあえずは結論が出るまでの間、撮影開始時刻を遅くするか、カメラの角度を変更するか、何か対策を講じる予定です。

 ただ問題は、今、ライブカメラをコントロールして画像をHTTPサーバに転送しているPCが古くて、USBポートを持っていないのです。うちにあるPCのうち、USBポートを持っているのは1台だけで、それは別の用途に用いているので、どうしようかな・・・

 <おまけのひとこと>
 ・実は先日、そういった安いおもちゃのようなディジタルカメラを買うつもりでお店に行ったのですが、買ってきたのはスキャナでした。(7月29日のひとこと参照)
 ・過去のひとことのページがどんどん重くなっていて、どうしようかと考えています。
 



9月14日(金) Hexiamondsを立てる

Standing Hexiamonds  Hexiamonds を 3D Geo Shapes で立体的に作ると、縦に積み重ねる事ができる、という話を一昨日書きました。ところが、ちゃんと立つパターンをなかなかみつけることができませんでした。

 Geo Shapes で作ると、もともと面を持たないので、パーツ同士の摩擦係数はかなり小さくなります。そのため、一見安定な構造に見えても、水平方向の力によって横に押されて崩壊してしまいます。

 ○ ○ ○

 この写真は、何回かトライしたあとでみつけた自立するパターンです。写真で見るとあまりよくわからないかもしれません。最初に水平面上で立てても大丈夫なように考えながら組み、それを実際に立ててみるのですが、最後のピースを載せたとたんに崩壊したりして、なかなか大変でした。

 たとえば、正三角柱の木材を買ってきて、同じ高さ72個に切って6個ずつ貼りつけて、この立体ヘキサモンドを作ったとしたら、多分積み上げるのはもっと簡単だと思います。 (木材のほうが静止摩擦係数が大きいので。)

 そういえば、こちらの“Pentominoes Made from Legos”というページで、LEGOのブロックを使ってペントミノ(正方形5つからできる図形)を作る作り方が出ていました。似たようなことを考える人はやっぱりいるんですね。

 <おまけのひとこと>
 台風が去った12日、とんびが盛んに高く鳴いていました。思わず窓辺で眺めてしまいました。仕事中はほとんどパソコンのモニタを見ているので、休憩時間にはできるだけ遠くを見るようにしています。「とんびがタカをうむ」なんて言いますが、とんびだってとても立派な鳥だと思います。



9月15日(土) Hexiamondsで遊ぶ

Hexiamonds Hexiamonds
 あいかわらず Geo Shapes の Hexiamonds で遊んでいます。左の写真は Geo Shapes のヘキサモンドと、テンヨーのプラパズルのヘキサモンドです。大きさがこんなに違います。

 右の写真がテンヨーのプラパズルのアップです。ピースの配置が違う事にご注意下さい。Geo Shapes で作ったものは、ちょうど中央で真っ二つにわかれるようになっています。プラパズル版は、左上のところに、4つのピースから成る大きな六角形が見えます。

 9月17日更新。最近、週末はまとめて更新することが多くなってしまいました。



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