以前の「ひとこと」 : 2025年3月前半
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3月1日(土) 立方体の内側の3次元ビリヤード軌道
3月です。
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数年前に作ったCGアニメーションのサイズを大きくしてみました。立方体の内側ではね返る3次元のビリヤード軌道の周期解です。全ての面を巡ります。重力はなく、ボールは等速直線運動をしていて壁では完全弾性衝突する想定です。これは安定解ではなくて、ちょっと摂動が加えられるとこの軌道から離れてゆくと思います。
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さらに、この立方体を見る方向を連続的に変えてみました。
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1つのボールに注目してこのCGを目で追っていると面白いです。
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長野県のローカルラーメンチェーンのお店のみんなのテンホウのファンで、ときどき行っています。先月、テンホウめぐり スタンプラリーというのが開催されていました。期間中に3回テンホウの異なるお店で700円以上利用すると景品がもらえるというイベントでした。
車の点検のときに諏訪インター店でミニラーメンセットを食べてスタンプラリーのカードをもらい(1つ目)、月の途中で餃子半額デーの日に塚原店でテイクアウトしてスタンプをもらい(2つ目)、月末に豊平店でデラックスラーメンで3つ目をもらって、小皿をいただいてきました。
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テンホウの小皿、嬉しいです。今度からぎょうざはこの小皿を使おうと思いました。
<おまけのひとこと>
2月末までに書かなければいけなかった新しいバージョンの仕様書の原稿案、まだできていません。「2月28日(金)が〆切ということは、要するに3月3日(月)の朝にできていればいいんだよね」という自分勝手な間違った論理があったのは否定できません。この週末に書きます。
3月2日(日) 正四面体の内側の3次元ビリヤード軌道
昨日のつづきです。
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昨日は、立方体の内側で6面すべてを1回ずつめぐってはね返る3次元のビリヤード軌道の周期解のCGをご紹介しました。正四面体版も大きいアニメーションを掲載します。
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正四面体と立方体のビリヤード軌道を見ると、残りの3種類の正多面体(正八面体、正十二面体、正二十面体)にも、全ての面を巡る3次元ビリヤード軌道の周期解が存在するのか気になります。googleで“cyclic paths inside platonic shells”で検索してみるとWayne Daniel 氏のドキュメントがあって、こんな図が載っていました(クリックで拡大します)。
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それによると、Mathew Hudelson氏が1996年に“Periodic Omnihedral Billiards in Regular Polyhdra and Polytopes”で正八面体、正十二面体、正二十面体を巡るビリヤード軌道を示しているのだそうですが、この文献は unpublished なのだそうです。解の存在があることがわかっていて、かつ上のような図があるので、そこからがんばって解を探すことはできそうですが、まあそこまでがんばらなくてもいいかなと思いました。
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1ドル札を、1セント硬貨、5セント硬貨、10セント硬貨、25セント硬貨、50セント硬貨、1ドル硬貨のいずれかを使って硬貨に両替するやり方は293通りあるのだそうです。それでは100円を支払う方法は何通りあるのかなと思って調べてみたら、159通りのようです。生成AIのGrok3に聞いてみたら、途中のプロセスも含めて丁寧に説明してくれました。見たところ正しい回答だと思いました。
自分で手と頭を使って考えたことは自分の中にプロセスを含めて残る気がするのですが、簡単に答とプロセスを知ってしまうと、自分の中に知識や経験として定着しにくいなと思っています。もちろん自分の年齢の影響は大きくて、今や自分で考えて手を動かして答に到達しても、その問題そのものをすっかり忘れてしまうということはしょっちゅうです。ましてや生成AIに教えてもらうと、あっという間に忘れる気がします。
一方で、もっと難しい問題を尋ねてみるとなかなか難しい場合もありました。無料で使える生成AIの中ではGrok3は賢そうだったので、Xで見かけた「頂点数が8で各面が四角形の六面体で、全ての面の形が異なり、かつ向かい合う3組の面の面積の和が等しいものがあったら例示してください」という問題を質問してみたら、うまくいきませんでした。4頂点が同一平面上にない解を返してきたり、それを指摘すると今度は同じかたちの面を含む解を返してきたりしました。最終的には「ごめんなさい、私の計算能力を超える問題のようです。」という答に到達しました。途中の試行プロセスを示してくれること、また答が見つからなければちゃんと「見つけられませんでした」と回答してくれるのは偉いと思いました。
ちなみにAIが出力した六面体はPovrayで可視化しながら対話しました。Povrayのpolygon命令で4点の座標を指定すると、4点が同一平面上に無い場合はpolygonを張ってくれません。やらなければいけないことが山積しているのに、そっちのけでAIと遊んでしまいました。
<おまけのひとこと>
このサイトのトップページのアクセスカウンタ、今日で777,777になりそうです。25年もかけてようやくこれだけです。最近、SNSでは些細なことから炎上したりしているので、閲覧数が少なくても平和なほうがいいなあとしみじみ思っています。
3月3日(月) 捩れ双二角錐=二角反柱の双対(その2)
ほぼ1カ月前の話題のつづきです。
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先月、2月6日のひとことで、捩れ双二角錐=二角反柱の双対という話を始めました。正方形4枚の下図のような展開図から、
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こんな立体を作ってみるという話でした。
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捩れ双二角錐のイメージ図 実際に組み立てたものの写真です。
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のりしろが透けて見えています。
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このかたち、斜面を転がすことができるのです。4つの曲がった正方形の面が順番に床に接しながら転がります。
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紙製で中は空っぽで軽いのですが、カタカタとよく転がります。のりしろの有無で重心も偏っているはずですが特に転がり方が偏っている感じはしません。
この動画は先月撮ってあったのですが、Xに上げようと思ったらサイズが大きすぎてダメでした。今回、フレームごとの画像に変換して、サイズも縮小してgifアニメーションにしました。
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昨日、東京のHさんという方から「訪問者777777になりました」というメールと画面のキャプチャ画像を送っていただきました。ありがとうございます。嬉しいです。自分のサイトが20年以上前の古(いにしえ)の化石のようなスタイルだということは自覚しているのですが、このスタイルで今後も続けてゆきたいと思っています。
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1990年代に今の勤務先に入社して最初の十数年間ずっと一緒の職場で先輩だった方から、岡谷市消防音楽隊 春の火の用心コンサートに出演するので良かったら来てください、という案内をいただきました。
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岡谷市の岡谷レイクウォークというショッピングセンターのイベントステージで、3月16日(日)の11時からと13時半からの2回公演だそうです。(すみません、間違えて11時半からと13時からと書いていました。修正しました。)地道に音楽活動をずっと続けておられるのが本当にすばらしいと思うのです。
ぜひ行ってみたいと思いました。
<おまけのひとこと>
今朝は雨が降っています。妙に気温が高いですが、これから雪に変わる予報です。
3月4日(火) おわび:数学セミナー3月号の「あやとりの楽しみ」
すみませんまた間違ったことを書いてしまいました。
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すみませんおわびです。2月12日発売の「数学セミナー」3月号の連載「あやとりの楽しみ」で間違ったことを書いてしまいました。連載サポートページをご覧いただきたいのですが、下図の3本指の状態を「開始状態」としてご紹介したのです。
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3本指の開始状態の4例目 これを誌面でナウルの「エイディオウィナゴ」と呼んでしまいましたがこれは複数の意味で誤りでした。
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これは「エイディオウィナゴ」ではありません 石野さんのあやとりサイトあやとりしてみようには1,000を超えるあやとり作品が紹介されていますが、その中にエイディオウィナゴとビヤト エイディオウィナゴがあります。
- 今回ご紹介したものは、エイディオウィナゴではありません
- 今回ご紹介したものは、ビヤト エイディオウィナゴの途中の状態で、これを「ビヤト エイディオウィナゴ」と呼ぶのも不適切です
- さらに、手順を改変しており、それについてコメントしていません
大変申し訳ありません。しばらく前に石野さんからご指摘いただいていたのですが、訂正記事を書くのも遅くなってしまってすみませんでした。
呼び名は間違っていましたが、この手順は有益で、ここからいろいろと美しいあやとり作品を作ることができるので、これそのものはぜひやってみていただきたいなと思います。ではこれを何と呼ぶのが適切なのか、よい案が浮かんでいなくて、そのためなかなかこの「おわび」すら公開できないでいたのですが、これ以上遅くなるのはまずいと思ったためこの段階で公開することにしました。
<おまけのひとこと>
3月7日(金)の朝に4日分まとめての更新です。この「あやとりの楽しみ」の誤りについて書かないといけないと思っていて、他のことをやる時間が確保できませんでした。
3月5日(水) 空間を充填する十三面体(その1)
多面体の話です。
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WikipediaにTridecahedron(十三面体)というページがあったのです。そこで紹介されていた Space-filling Tridecahedron という多面体に興味を持ちました。きっかけはXに投稿されていた a_mino さんのアニメーションです。
くやしかったので、再びresoniteで確認したところ、鏡像の使い方がわかって、できました pic.twitter.com/r2A6gM5q7W
— a_mino (@a_mino_xr) March 3, 2025Wikipediaのアニメーションは回転速度がはやすぎてよくわからないので、gifファイルをダウンロードして設定を変えてゆっくり回転させてみました。
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展開図も見ました。
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よくわからないので模型を作ってみることにしました。
(つづく)
<おまけのひとこと>
最近、右目の視野の右側に、黒い糸くずのような泡のようなものが見えてとても不快なのです。気が散ってしまって何かに集中しにくい感じです。いずれ慣れるのでしょうけれども。
3月6日(木) 空間を充填する十三面体(その2)
多面体の話です。
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昨日の展開図を白一色にして、適当にのりしろをつけて展開図を準備しました。
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これをA4用紙いっぱいに配置して印刷して組み立ててみました。まずは一般的な視点から見たところです。
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3回回転対称軸方向から見てみたところです。
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なるほど、鏡像対称性は持たない3回回転対称な凸多面体なのだということが理解できました。
(つづく)
<おまけのひとこと>
このアニメーションと展開図を見ても頭の中に多面体のモデルがうまく構築できませんでした。自分の空間把握能力があまり高くないことを実感します。
3月7日(金) 空間を充填する十三面体(その3)
多面体の話です。
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Wikipediaの展開図だと3回回転対称な多面体なのだということがわかりにくいので、こんな展開図にしてみたらどうだろう?と思ったのです。
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鏡像対称型と2つずつを印刷するための展開図を作ってみました。
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これで4つ、多面体を作ってみたいなあと思うのですが時間が取れなさそうです。
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最近の生成AIの進化はものすごくて、web検索や概念の整理、文書作成など、しょっちゅう言語モデルと対話している気がします。ニューラルネットや人工知能に長年関わってきたのですが、こんな単純な原理の統計モデルで、パラメータを増やしただけで、言語によって組み立てられた人間の思考をこれほどまでにうまく再現できるというのは改めて驚きます。逆に、言語による人間の思考というのはこんな程度のモデルで表現できてしまうんだ、という驚きもあります。
こういう道具があると、従来よりもドキュメント生産性は非常に高くなっています。新しい技術や道具が登場すると劇的に作業効率が向上するのですが、それによって仕事が楽になるわけではなく、むしろその道具があることを前提に従来よりもはるかに大きな成果(アウトプット)を求められるようになるので、大変になる一方だなと思います。
<おまけのひとこと>
4日分まとめての更新です。ちょっと内容が薄いです。
3月8日(土) コンウェイ表記法のesC多面体
多面体の話です。
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確か2003年ころだったと思うのですが、多面体研究者のGeorge Hart氏のサイトのConway Notation for Polyhedra(多面体のコンウェイ表記法)というページでいろいろ遊ばせてもらったことがありました。当時はwebに公開できるファイルサイズの上限がとにかく厳しくて、画像のサイズはかなり小さくせざるを得ませんでした。
久しぶりに当時のCGを見たら、大きなサイズで作り直してみたくなりました。手始めに、コンウェイ表記法で esC(expand snub Cube)と表される多面体のCGを作ってみました。
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この多面体を平面グラフにしてみました。
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この平面グラフは次のように計算しています。まず、すべての稜を理想的なバネだと考えて、長さに比例する張力が発生すると考えます。正方形の面の4つの頂点だけは固定しておいて、それ以外の頂点ではその頂点に集まる稜の長さと向きに応じてどのような方向の合力が加わっているかを計算し、その向きに少しだけ頂点の3次元の位置をずらします。その計算を繰り返すことで、固定した4頂点の正方形の内側に上の図のような網目のような平面図形に収束します。当時のプログラムのソースコードを見てみたら、5万回計算を繰り返しているようです。刻み幅にも依存しますが、たぶん過剰な計算回数な気がします。
高解像度の図が描けて満足です。
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GigazineにAIを操る「プロンプトエンジニア」がAIによって駆逐されつつある(2024年03月08日 13時40分)という記事がありました。今日の記事かと思ったらちょうど1年前のものでした。
「(生成AIへのinputである)プロンプトエンジニアリング」という言葉は好きではない言葉です。私も今や本業のほうで生成AIを使わない日はないくらい日々利用させていただいていますが、プロンプトを工夫することを「エンジニアリング」と表現することがどうにもしっくりこないのです。人間が作った何らかの道具やソフトウェアを扱うための技術を「エンジニアリング」と呼称する例はあると思うのですが、エンジニアリングと呼ぶからには対象物のモデルがあり、その対象物のふるまいに関して系統的な表現があってしかるべきと思うのです。そのモデルの仮定する範囲内では対象物を自在にコントロールできる、そういったものであってほしいという気がします。
まだまだ発展途上で中身がよくわからない生成AIに対して、「エンジニアリング」と呼ぶにふさわしいだけの整理された知見が蓄積されているかというと、そうではないのではないか、そんなノウハウのような経験知はあっという間に古くなって使えなくなるのではないか、という感じがずっとしていました。上記の記事を見て「ほらやっぱり」と思いました。
<おまけのひとこと>
科学技術の進化と発展は、人類みんなが豊かで幸せになるように活用されてほしいと願っています。でも現実はそれとは程遠くて、なぜ私たち人類は自ら不幸を増やす方向の活動をしてしまうのだろうと思います。
3月9日(日) カプセルトイのネコ
この週末は本業でもプライベートでもやることが多くて、昨夜も夕食後に19時くらいから4時間ほど寝たあと、夜中に5時間くらい「あやとりの楽しみ」の5月号と6月号の記事を書いていました。今日は本業の資料作りです。
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昨日は図書館に本を返さなければいけない日だったので、午前中に本を持って出かけました。昨日の朝、姉から「こんなカプセルトイを買いました」という写真が送られてきて、うらやましかったので図書館の帰りにカプセルトイマシンが充実しているお店に寄って探してみました。ありました。「今週の新商品」と掲示されていました。
かたちが2種類で、それぞれ3色ずつでした。色はともかく、違うかたちのものが欲しいなと思って2回やってみたら、無事ちがうかたちのものがでてきました。とても良い感じです。
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最初に出てきたのがグレーの座ったネコで、次にやってみたら白い歩いているネコでした。歩いているネコのほうは4本の足の着地している点が一直線に近いところに並んでいます。実際のネコの足跡もそれに近い状態になるのでリアルなのですが、その分不安定です。ほんの少しの面の傾きで倒れてしまって、どこでもちゃんと立てられるわけではありません。
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先日作ったポリゴンのペーパーモデルのネコとは雰囲気が違います。
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今回入手したカプセルトイもペーパーモデルもどちらもお気に入りです。
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先日、来週日曜日にある岡谷市消防音楽隊 春の火の用心コンサートというのをご紹介しましたが、
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時間を間違って書いていました。3月16日(日)の11時からと13時半からの2回公演だそうです。(元ページは訂正済みです。)失礼しました。こういうしょうもないミスが増えました。情けない。
<おまけのひとこと>
最近、あやとりの古い研究文献について情報をいただいてとても感謝しています。自力では到達できないような文献で、とてもありがたいです。まだちゃんと読み込む時間がなくて、ここでご紹介もできていませんが、ぜひ書きたい内容です。
3月10日(月) 日本の伝承あやとり「かみしばい」「ちゃわん」
時間がなくて簡単な更新です。
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日本の伝承あやとり作品の「かみしばい」「ちゃわん」という作品があります。これは、こんなかたち(この写真の糸の上下は不正確です)
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長方形に対角線 をそのまま手首に落とし、手前に水平に走る糸を手首から外して左右の親指・小指に「はじめの構え」のように掛けて、そこから「さかずき」(「箱まくら」という名前で私はならいました)と呼ばれる有名なあやとりの手順を実行すると
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「さかずき」「箱まくら」 「かみしばい」になります。
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「かみしばい」 ここからさらに「さかずき」の手順を実行すると「ちゃわん」になります。
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「ちゃわん」 私はこの「かみしばい」というあやとり作品が、プロジェクターのスクリーンのようでとても好きな作品です。正確な手順は石野さんのサイトの紙芝居 ? 茶碗をご参照ください。
<おまけのひとこと>
昔の写真を探していたら。伝承作品の写真が出てきたので紹介してみました。
3月11日(火) 捩れ十二面体の平面グラフ
仕事が忙しくて2日まとめての更新です。
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捩れ十二面体という多面体があります。(画像をクリックすると別窓でちょっと動くgifアニメーションを開きます。) )
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捩れ十二面体 この多面体の平面グラフです。
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捩れ十二面体の平面グラフ 画像をクリックすると元画像を開きます。元画像は6400×4800画素です。
<おまけのひとこと>
これも昔描画したのですが掲載できなかったCGです。
3月12日(水) 「数学セミナー」2025年4月号発売
あやとりです。
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「数学セミナー」2025年4月号は本日3月12日発売です。連載「あやとりの楽しみ」もおかげさまで2年目になりました。これまでの1年間は私が「パターンあやとり」と呼んでいる、[開始処理][装飾処理][終了処理]を組合せて対称性の高い平面的なかたちを作るあやとりをずっとご紹介してきたのですが、2年目は趣向を変えて立体的な作品から始めようということで、多面体構造(その1)と題して、下の写真のようなあやとり作品のご紹介をしています。
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正四面体(三角錐)
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正四角錐 あやとり紐で多面体が作れるのは楽しいです。立方体や正八面体などもご紹介しておりますので、ぜひご覧いただけたら(そしてできれば実際に取ってみていただけたら)と思います。
<おまけのひとこと>
「数学セミナー」は編集部から郵送で送っていただいているのと、自分が行きつけの本屋さんで定期購入しているのと、2通りの方法で入手しています。先月は発売日の午前中に妻が本屋さんに買いに行っている間に郵便で届きました。今月はどうでしょうか。
3月13日(木) 伝承あやとり作品「枝」(アルゼンチン:マカ族)
あやとりです。
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石野さんのあやとりサイト あやとりしてみよう には、膨大な数のあやとり作品が完成形と手順と出典という形式で紹介されています。紹介されている作品数は日々増え続けていて、今では1,000を超える作品があります。3月9日に新たに掲載された 枝(アルゼンチン:マカ族)という作品がおもしろいかたちだったので取ってみました。
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「枝」(伝承あやとり作品:アルゼンチン) もう少し短くて加工処理されているあやとり紐(先日100円ショップのダイソーで買ったもの)でも取ってみました。
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「枝」(伝承あやとり作品:アルゼンチン) 上の青いあやとり紐で取ったもののほうが「枝」っぽいかなあと思います。かたちそのものは下の赤いあやとり紐で取ったものも面白いと思いました。
この終了処理もいろいろな作品と組合せることができそうです。石野さんのサイトには、この終了処理で内側が異なる作品が他にも紹介されていました。それも取ってみようと思います。
<おまけのひとこと>
本業のほうが忙しくて、3/13(木)〜3/16(日)の4日分を日曜日の朝に一気に更新しています。今回はすべてあやとりの話題です。
3月14日(金) 伝承あやとり作品「ナバホの鳥」とその活用
今日もあやとりの話題です。
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石野さんのサイトを見ていたら、ナバホの鳥という作品があったので取ってみました。
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「ナバホの鳥」(伝承あやとり作品) これ、どのあたりが「鳥」なんだろう?と思って出典 の “String Games of the Navajo”(ナバホのあやとり) W. Wirt, M. Sherman, M. Mitchell:BISFA(Bulletin of the International String Figure Association) No.7, pp.119-214 (2000) を見てみました。この作品に関して知っていたナバホの情報提供者はひとりだけだったと書かれていますが、どのあたりが「鳥」なのかといった言及はないようでした。
もともとの図は、右上の輪が横に細長い三角形として描かれており、それが鳥の頭部とくちばしを表しているのかなあと思いました。中央の両端が尖った紡錘形(ぼうすいけい)が鳥の胴体を、左上と右下に広がる長方形の部分が鳥の両翼を、左下が鳥の尾を、それぞれ表しているのかなと想像しています。
このかたちを「テントの幕」の中央に配してみました。
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「ナバホの鳥」→「大きいテントの幕」 中央部分の写真です。
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「ナバホの鳥」→「大きいテントの幕」の中央部分 これが取れて満足しました。
<おまけのひとこと>
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3月15日(土) 伝承あやとり「かみしばい」について
あやとりです。
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先日ご紹介したこの「かみしばい」というあやとり作品の画像をX(twitter)に投稿したのです。
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「かみしばい」 そうしたらあやとり協会の服部さんが反応して下さって、「テレビ〜茶碗 のテレビのことかな」とコメント下さいました。つづけて、「紙芝居はカメ→ゴムの中指外して分離する所 ということにしてます」とも。そうか、と思ってやってみました。
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「紙芝居」(by 服部さん) 手から外して机の上で写真を撮ったので曲線的になってしまっていますが、実際には張力をかけてピンと張ったかたちをしています。
あやとりは「見立てのあそび」でもあります。時代によって呼び名は変化してゆくのが自然なことだと思いますし、そうやって変化しながらずっと伝承が続いていってほしいなと思っています。「この完成形のかたちをこう見るのか(解釈するのか)!」という面白さは重要だと思います。
一応出典をご紹介しておくと、私がこの作品を知ったのは、福音館書店の3冊組のあやとりの本「あやとり いととり」からです。
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「あやとり いととり 1」さいとうたま:福音館書店
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「かみしばい」 これは良い本だと思います。
<おまけのひとこと>
更新をまとめてしまうと地味に手間がかかります。