あとがきがわりの座談会ッ! 第十六話「妄想・迷走・大暴走!」

 

ろう・ふぁみりあ(以下ろう):・・・・・・疲れた。

セシル=ハーヴィ(以下セシル):なんか、長かったよねー。この一ヶ月。

ろう:実時間で約八ヶ月。これというのも、全てセシルさんとローザさんのせいです。

セシル:・・・まあ、反論できない。

ローザ=ファレル(以下ローザ):えー、どうしてどうして? 私、何も悪いことしていないわ!

ろう:逃げ回ったくせにー・・・ていうか、なんで逃げるんですか!

セシル:君がそう言うシナリオにしたからだろ。

ろう:いや、当初はもう少しシンプルだったはずなんですよ。それこそ一発で終わるようなヤツ。なのに、キャラクターが大暴走してしまってー。

ロック=コール(以下ロック):おいおい誰だよ暴走したヤツ。

セリス=シェール(以下セリス):人の迷惑を考えて欲しいものね。

ファリス=シュルヴィッツ(以下ファリス):困ったもんだよな。

カイン=ハイウィンド(以下カイン):フッ・・・・・・

ろう:あんたらが言うなああああああっ!

ロック:おいおい、言いがかり付けてるぜこの使い魔。

ろう:一番暴走していたの貴方なんですが。ていうか、いつの間にか幅主人公的なポジションに収まってやがりますかー!

セシル:ホント、いつの間にか僕の隣りにバッツじゃなくてロックが入れ替わっていたよ。

ロック:まあ、あれだ。これも皆様の暖かいご声援のお陰ってことで。

ろう:どっちかっていうと悪意あるメッセージの方が多いんですがね。

ロック:あれ、ところでそのバッツは?

ローザ:えー、知らなーい。

セシル:・・・なんでローザが即答するのかな?

ローザ:知らないったら。久方ぶりの次章予告を乗っ取られたからって、キャシーに命じて拉致監禁とかしてないわよー?

セシル:したんだ・・・。

ロック:つか、次章で暴走するのはバッツに決まりだよなー。

ろう:ククククク・・・さて、それはどうでしょうかね・・・・・・

 

プロローグ
A.「この章の説明」

 

セシル:はめられた・・・

ロック:よう、正統王位継承者様。

セシル:何が王位継承者だ。嘘っぱちじゃないか。

ロック:嘘でも全員信じりゃ本当のことさ。逆に、真実でも誰も信じなければ嘘になる。

ベイガン=ウィングバード(以下ベイガン):・・・まあ、丸っきりの嘘でもないんですが。

ロック:へっ? じゃあ、まさか。

ベイガン:いえいえ。別にセシル王がオーディン王の血を引いているという意味ではありませぬ。
      ただオーディン王は実の息子のようにセシル王のことを気に掛けておいででしたから。

セシル:それは・・・

ベイガン:オーディン王は遺言を残されませんでしたが、しかしセシル王が王と成られたことになんの異論もないと確信しております。

 

レイアナーゼ:ふう・・・久しぶりのお仕事でしたわ・・・

ベイガン:偽物が王座に座っている間、近衛メイド部隊は暇を出されておりましたからなあ。

ロック:近衛メイド部隊・・・なんかメイドさんなのにあまり嬉しくない響きだよなあ。

ローザ:あ、レイアナーゼさんにしつもーん。オーディン王との関係って本当のところどうなの?

レイアナーゼ:ふふふ、それは秘密です。

ローザ:えー、じゃあヒントだけでも。

レイアナーゼ:そうですねえ、例えば私は何十年も前から容姿が変わっておりません。

ローザ:ふむふむ。

レイアナーゼ:で、聞いた話によると、北欧神話の主神オーディンはハーフエルフだったとか。

ローザ:ふむふむ。

レイアナーゼ:以上です。

ローザ:えー、それじゃなにがなんだか解らないわ。

ロック:ちょっと待て、エルフって確か長命だったよな。ってことは・・・

レイアナーゼ:ふふふ、秘密ですよー♪

 

B.「戦いの報酬」

ろう:これに関しては特にコメントすることもないですかねー。

セシル:特筆するとしたら、バッツがエクスカリバーを装備したことくらいか。

ろう:ちなみに本作では選ばれた人間しかエクスカリバーを使えないので、バッツさんが持ってる状態ではエクスカリパーです。パー。

ギルガメッシュ:だから宝の持ち腐れだってんだよ! 俺に返せっての!

セシル:それ、君だって変わらないだろ。

ギルガメッシュ:う、いや、その、それはあれだよ・・・少なくとも、俺が一番上手く使えるんだー。

ろう:機動戦士でも乗ってなさい。

 

C.「王様の一日」

ろう:実際の王様はどんなもんか知りませんが、これが王様の一日です。

セシル:主な仕事は “謁見” だね。玉座に座って謁見を求めて来る人に話を聞いて、どうするかを決めてやる。

ロック:へっ・・・椅子に座って高みから見下ろすなんざ、良いご身分だよな。何様だ!

セシル:王様だよ。・・・割とそれらしく扱われてないけど。

ろう:ちなみに元ネタというか、イメージとしてはプリクラだったりします。

セシル:ゲームセンターにある写真機?

ろう:いえ、そーではなく。ゲームの方です。プリンセスクラウン。
   あれのプロローグに、主人公の女王様が、国民の話を一人一人聞いて、その度にどうするか指示を出すシーンがあるんですが、あんな感じ。

セシル:そう言えば、あの主人公も城を抜け出してたよね。

ベイガン:そこは共通しないでください。

ろう:てか、城を出なければゲームが進みませんし。

 

D.「追う者、追われる者」

ろう:或る意味、これがこの章のプロローグのような気も。

セシル:てゆか、次からの「君好き」のプロローグだよね。

ろう:んで、ここで超暴走したキャラが一人。

リサ=ポレンティーナ(以下リサ):はーいっ、かわゆいゆいウェイトレスのリサちゃんです♪

ろう:まさかここまでキャラが立つとは・・・

セシル:ていうか、ロイドって変態だったんだなぁ。

リサ:いきなり人の彼氏を変態扱い!?

セシル:だってプロポーズの台詞が、「リサのパンツは俺にだけ見せてくれればいいんだよ」って。

リサ:いやプロポーズじゃないし。

キャシー=リン(以下リン):まあ、へたれにはできないプロポーズですね。

セシル:だから、へたれって言うなーっ!

リサ:だからプロポーズじゃないんだってば!

ロイド=フォレス(以下ロイド):あのー、ちょっといいですか。

キャシー:あら、何か御用ですか変態様。

ロイド:違いますよ! あの台詞はワケがありまして。・・・・・・ちょっと前に ”金の車輪亭” の前にレストランが出来たんです。

セシル:あー、そう言えばあったらしいね。僕は行ったこと無かったけど。

ロイド:で、そこが極ミニスカートのウェイトレスが目玉の店で、男性客が全部そっちに行ってしまったんスよ。パンツ目当てで。

リサ:それで、最後の手段として私もスカートを短くしようとしたら、ロイドが。

ロイド:スカートは短くするのはOKだが、パンチラは断固としてNGッス!

リサ:・・・って、力説して、例の台詞をいってくれたの。あの時のロイド、格好良かった・・・

セシル:・・・なんか、感動できるようで全然出来ないなあ。

 

セシル:ところで今回、なんだかボコも格好良いこと言ってるけど、ボコの正体って・・・?

キャシー:なんだか、ただのチョコボでは無いような言い分でしたね。

ろう:FF7に出てくるトウホウフハイの兄弟。

セシル:へっ?

ろう:だけど、ボコさんの方は落ちこぼれで捨てられて、さ迷っていたところをバッツさんに拾われたとか―――

セシル:さっきのリサの話といい、また妙なところでドラマ作ってるなあ・・・

ろう:―――であるかもしれません。

セシル:嘘かッ!

ろう:いや嘘というわけでもなく。そう言う話を漠然と考えていただけで、そうなるかどうかは解りません。

 

 

E.「君が好きだと叫びたい!(1)」
F.「君が好きだと叫びたい!(2)」
G.「君が好きだと叫びたい!(3)」
H.「君が好きだと叫びたい!(4)」
I.「君が好きだと叫びたい!(5)」

ロック:ヘイヘイヘイ! どうだいこのバンダナ! イカスだろーう!

セリス:ちっ、早まったな。買ってやるんじゃなかった。

セシル:調子に乗りすぎっていうか、ウザいよね。どこか捨てる場所ないかな。

ロック:そこまで言うこと無いだろ。泣くぞ、本気で。

セシル:これからプロポーズしに行くって言うのに、別れの花言葉があるような花を選ばせるヤツにはこれくらいで丁度良いと思わないか?(にっこり)

ロック:いや、悪かったって。ありゃ単なる冗談だっつーの。

 

カイン:ところで気になるのはレオ将軍の “野望” とやらだな。野心があるような男には見えなかったのだが。

レオ=クリストフ(以下レオ):・・・・・・

ろう:レオ将軍の野望に関しては、FF6の最後の最後で明かされる予定です。

カイン:・・・いつになるんだ。

レオ:いや、そこまで勿体振るような、大した話でもないのだがな・・・

ろう:ただ、その野望のために、レオ将軍はガストラで剣を振るってる、という設定。

 

J.「君が好きだと叫びたい!(6)」
K.「君が好きだと叫びたい!(7)」
L.「君が好きだと叫びたい!(8)」
N.「君が好きだと叫びたい!(10)」

ろう:この辺りから、大迷走します。

ロック:なにが?

ろう:私が。

ロック:は?

ろう:さっきも述べましたが、この話は短く終わる予定の話でした。
   それで、振られたセシルさんが、打ち拉がれて城に戻ったその翌日に、ローザさんが城に突撃。
   戸惑うセシルさんに、ローザさん曰く「私はセシルを傷つけてしまったから、その罰で一週間セシル断ちしてたのー!」とかそう言う話。

キャシー:お嬢様らしいと言えば、らしい話ですね。

ロック:でもそれがなんで、兵士を動員した大追いかけっこに?

ろう:キャラクターに拒否されました。

ロック:は?

ろう:いやマジでそんな感じ。何故かセシルさん、城に帰らないし。

セシル:だって、このままじゃ帰れないよ。ベイガンに大見得きっちゃったし。

ろう:ローザさんも、ちょっとした罰ってレベルじゃないほどに嘆いてるし。

ローザ:だって、本当にイヤだったんだもの。こんな自分が・・・

ろう:そういえばこの話、ローザさんの心境も、色々変化しましたよねー。
   この段階では、「セシルを傷つけることになるのがイヤだから、逢いたくない」だったんですが、それが段々微妙に変化していって。

ローザ:最終的には「セシルを愛せなくなる自分がイヤだから、セシルと距離を取りたい」ってことになったのよね。

 

ファス=エルラメント(以下ファス):・・・再登場。

ろう:いちおう、彼女の再登場は予定通り。ただ、トロイアの親善大使になるのは計算外。

ファス:た、大使なんだぞー、え、偉いんだぞー。

セシル:計算外って。だから君が書いたんだろ?

ろう:というよりもファーナさんのせいですかねー。あのシスコン聖女様が、無条件で可愛い妹を手放すとは思えなくて。

ファーナ=エルラメント(以下ファーナ):国の仕事と言うことにしておけば、私の権限でいつでも呼び戻せますしね。

セシル:そんなこと考えていたのか・・・

ろう:作中に出ているとおり、セシルさんと親しいファスさんならトロイアにとって有益だと考えたのも本当です。

ファーナ:国の代表たる神官とファスを愛する姉という二つの立場で揺れる姉心・・・ああっ、なんてせつない、わ・た・し。

セシル:・・・ていうか、この人こういうキャラだったのか。

 

 

O.「君が好きだと叫びたい!(11)」
P.「君が好きだと叫びたい!(12)」

ロック:お前とやり合う気はねえよ。怖ろしい。

セシル:それは有り難いね。正直、僕も君とはやり合いたくない。

ロック:は? なんだよソレ。

セシル:簡単な話だよ。君が僕と戦おうと思ったなら、それは僕が負けるということだから。

 

ろう:ちなみにこれ、ロックさんは “感覚的” に敵に勝てるかどうかを判断してたりします。

ロック:というか危険感知の部類だな。やべえ相手を前にすると、頭の中に警告が鳴るわけで。

ろう:で、今、気がついたんですが、これって某ハンターの主人公の相棒と同じような気がします。

ロック:・・・俺は別に頭の中に針なんか入れられてねえぞー。

ろう:逆に、相手がどうだろうが気にせずに突貫するのがバッツさんとかカインさん。

ロック:単なる馬鹿だよなー。頭文字とってバカコンビ。

ろう: “勝てるかどうか” ではなく “やる必要があるかどうか” で戦うのがセシルさん。

ロック:必要とあれば、どんな敵でも立ち向かう―――それがどんなに無謀であっても。

セシル:幾らなんでも、絶対に勝てないと思ったら戦わないよ。

ロック:でも、コンマ何%かの可能性でもあっても、目があるなら行くよな?

セシル:そうすることが必要ならね。

 

キャシー:・・・・・・

ディアナ=ファレル(以下ディアナ):まだ、セシルのことを認められない?

キャシー:はい。

ディアナ:正直ね。

キャシー:けれどもっと許せないのは私自身です。お嬢様が泣いているのに、結局、私は何も出来なかった・・・!

ディアナ:それは仕方ないわ。今回のことはあの子とセシルの話で、私や貴女は部外者だもの。

キャシー:・・・部外者でも、お嬢様の力となった方も居ます。

セリス:・・・私のことを言っているのなら、それは間違いだ。結局、私もアイツを追い込んだだけだった。

ディアナ:最終的にあの子を救ったのは、セシルであり―――あの子自身よ。そして、それはそうでなければならなかった。

キャシー:それでも、私はお嬢様の力になりたかった・・・

ディアナ:ありがとう、キャシー。

キャシー:えっ・・・

ディアナ:貴女がそう想ってくれること。あの子の母親として、こんなにも嬉しいことはないわ。

キャシー:・・・奥様・・・・・・

ディアナ:貴女も有り難うね、セリス。

セリス:私は・・・別に・・・(照れ)

 

Q.「君が好きだと叫びたい!(13)」
R.「君が好きだと叫びたい!(14)」

ろう:で、こっから鬼ごっこスタートです。

セシル:君本当にこういうの好きだね。

ろう:いや、特に好きってワケじゃないんですが、気がつくとこういう話になってるなあ。誰かが誰かを追いかける話。

ティナ=ブランフォード(以下ティナ):あ、ところで一つ聞いて良い?

ろう:なんでしょう?

ティナ:(13)に出てた地図、あれ、なんか意味あったの?

ろう:あんまり無かったかもしれません。

セシル:ていうか全然無いよね。

ろう:ううっ、頑張って描いたのにー。

 

S.「君が好きだと叫びたい!(15)」
T.「君が好きだと叫びたい!(16)」

リサ:私、いじめっ子だったのねー。

ろう:またキャラ立ってるし。

セシル:苛められていたって気はしてないんだけどね、僕としては(苦笑)。

ろう:後の方でカインさんも言ってますが、セシルさんは割と自分自身に無頓着な感じです。

カイン:しかし親しい他人が害されたときは容赦しない。

ローザ:そうそう、双子の石像に悪戯しただけで、家が潰されるんだものね。

セシル:一族郎党皆殺しにしなかっただけ、まだゆるいと思うんだけどな。

ロック:お前、極端すぎるぞ。

 

U.「君が好きだと叫びたい!(17)」

ろう:プライヤーキャラ同士のバトルです。

セシル:こういうの好きだね、君。

ろう:いえーす。プレイヤーキャラ同士で戦うのは嫌いじゃないです。スパロボEXで一番好きなのが、リューネとシュウが戦うシナリオですなっ。
   ・・・でも、洗脳とか騙されたりしてとかで同士討ちさせられるのは好きじゃないなあ。

マッシュ:というか、俺とヤンの実力差ってどれくらいなんだ?

ろう:基本スペックでは、マッシュさんが力に秀でている分、ヤンさんの方が速いという感じで、大体、対等。

ヤン=ファン=ライデン(以下ヤン):ただし、経験値では私の方が遙かに上だな。

ろう:だから今回、ヤンさんはわざとマッシュさんの攻撃を受けて見せた―――だから、ダブルKOと相成ったわけですが。

ヤン:タイガーファングを使うには接近しなければならん。が、私は蹴りを主体とした中距離戦を得意としている。

ろう:まともにやりあえば、マッシュさんの攻撃は一発も届かなかったかもしれません。経験差以上に相性が悪いです。

マッシュ:なのに、俺の攻撃をまともに受けとめられて、その上で負けちまった・・・

ヤン:根性の差だ。

ろう:今回は肉体よりも精神の勝負でしたからね。
   ちなみにこのバトル、実はFF6IFでの伏線となっております。にやりんぐ。

 

V.「君が好きだと叫びたい!(18)」
W.「君が好きだと叫びたい!(19)」
X.「君が好きだと叫びたい!(20)」
Y.「君が好きだと叫びたい!(21)」

リサ:クラウド君って実は弱いの?

クラウド=ストライフ(以下クラウド):・・・クッ。

ろう:基本性能は悪くないんですがね。ただ、ネタバレですが、この人、ホントはソルジャーではありませんし。

フライヤ=クレセント(以下フライヤ):力の使い方がなっておらん。ソルジャーの力の半分も発揮できておらぬように見える。

リサ:でも、そんなクラウド君よりも、フライヤさんの方が弱いんだよね?

ろう:微妙。

クラウド:なんだ微妙って。

ろう:強さで言ったら、クラウドさんの方が強いんですが、実際に本気で戦えばフライヤさんが勝つと思います。

リサ:負けてるじゃん。

ろう:フライヤさん、一度も急所を狙ってないんですが。

リサ:あー。

ろう: ”試合” ならフライヤさんは勝ち目ありませんが、本気で殺し合うなら、多分、フライヤさんが勝ちますよ。

クラウド:・・・チィッ。

ろう:あ、でもでも、クラウドさんはこれから伸びる子ですから。具体的に言うと、FF7IFくらいで。

クラウド:お前、それ書くつもりはないって言ってたろうが!

 

フライヤ:魔霧融合?

ろう:FF9で言うトランスなんですが、本作ではFF9の舞台を取り巻く “霧” を自分の力に取り込むことで発動するという事にしました。

サラマンダー:それはナインツの住民限定なのか?

ろう:うわ、すげえ懐かしい人が。今、何やってるんですか?

サラマンダー:まだカイポの村で用心棒をやっている。・・・実際は、宿の雑用係になっているがな。

ろう:ちなみに魔霧融合はナインツの住民だけしかできません。正確に言うと、昔っからあの土地で暮らして、 “霧” が身体に馴染んでる人だけ。
   付け加えると、ナインツの人なら誰でも何処でもできるワケではなくて、霧の深い場所で、しかも何度か濃い霧の中に進入した人でなければできません。
   例外もありますが。

 

Z.「君が好きだと叫びたい!(22)」
AA.「君が好きだと叫びたい!(23)」
AB.「君が好きだと叫びたい!(24)」

ろう:・・・まさかこのネタを使うとは思わなかった・・・

ロイド:ふふふふ。ローザ=ファレルFCは永遠に不滅ッ!

ロック:これ、取り潰さねえの?

セシル:別にいいんじゃないか? 人様に迷惑かけなきゃ。

ロック:追いかけっこの時、思いっきりお前のこと邪魔してたじゃねえか。

セシル:・・・潰そうか、やっぱり。

ロイド:ま、待ってー! そのことは後で、カイン隊長を追いかけてチャラになったじゃないッスかああああああッ。

セシル:まあ、そうだね。それにここで潰しても、「ネオ・ローザ=ファレルFC」とかいって復活しそうだし。

ロイド:うわ、読まれてる。

ロック:・・・お前って。

 

カーライル=ネヴァン(以下カーライル):・・・残念。ファレルFCは潰れませんでしたか。

ロイド:カーライル! てめえ!

カーライル:おや、ロイド。ファレルFCが無事で何より。これからも共に協力し合いましょう。

ロイド:どの口でいいやがる、コノヤロウ!

カーライル:待ってください。今は私たちが争ってる場合ではないでしょう。こうしている間にも別の勢力が・・・!

セシル:そう言えば、第三勢力がどうの言ってたね。なんだい、それ。

ロイド:それは―――

ジェスター:ふはははははははははははははっ!

ディフェス:それは俺達だああああああああああああああっ!

ロック:・・・・・・誰?

セシル:・・・・・・さあ?

ジェスター:フッ―――俺達は!

ディフェス:セリス=シェール・ファンクラブ!

ロック:なにいいいいいいいいいいいいっ!?

セシル:あ、思い出した。君ら、ロイドが牢屋に入れられた時に牢番してた二人じゃないか。確か、セリスにサインをねだってた。

ロイド:ちっ、裏切り者がッ。

セシル:裏切り者?

ジェスター:ディフェスは昔、ファレルFCの一員だったのさ。

ディフェス:そんなこともあった・・・(遠い目)。

ロック:ちなみに俺が今しているバンダナ。セリスに買って貰ったものだが。

ジェスター:な、なんだと!? 貴様、どうやってそれを手に入れたッ!

ロック:いや、まあ・・・俺とセリスの仲だからなぁ。別にこんなの大したことでもないけどー。

ジェスター:クッ、お、お前―――いや、貴方様! どうか我らの名誉会員に―――」

ロック:そうだなあ、とりあえず俺が入会するに当たって、条件とか幾つか決めようか。なんか特典がなけりゃ入る気しないしなー。

ディフェス:そいつはもう、へっへっへ。抜かりはありませんぜ。

セシル:・・・なんか邪悪だなあ。

カーライル:まあ、気持ちも解らないでもありません。

ロイド:まあ・・・な。

セシル:おや寛容だね。

ロイド:実は最近、また新たな勢力が。

セシル:またかよ! 今度はなんだ!?

カーライル:その名も、ファス=エルラメント・ファンクラブ!

ロイド:今までになかった “ロリ” というジャンルに、お子様からお年寄りまで大人気で!

カーライル:ちょっとおどおどして、けれど必死に頑張る姿が胸を打つとかで、勢力が急速に拡大。

ロイド:ちなみにバックには、トロイアのある神官がついているとか―――

セシル:・・・何をやってるんだ、あの人は。

 

AC.「君が好きだと叫びたい!(25)」
AD.「君が好きだと叫びたい!(26)」

リサ:暗黒騎士団って実はへぼいの?

ウィーダス=アドーム(以下ウィーダス):なっ、そのようなことは決して―――

ろう:弱くはないけど、なんかやられ役になってますね。まあ、そういうのも必要ですよね。

ウィーダス:ぬううううう。

ろう:けど、まともに戦えば、セリスさんは苦戦したでしょうね。少なくとも無傷ではなかったはず。

セリス:貴様の敗因は、己の最強の一撃が防がれただけで負けを認めたことだ。

セシル:自分の最強が通じなかったから、勝てないと思い込んでしまった―――在る意味、自分に負けたってことだね。

ウィーダス:こ、このままでは騎士としての面目が―――今一度、今一度再戦のチャンスを!

ろう:ありません。

ウィーダス:ぬがはあっ!?

 

バッツ:くかー(眠)。

レオ:・・・こうもあっさり・・・

ろう:このネタ、もう少し後でやろうと思ったのですがね。

リサ:ねえねえ。バッツ君とセリスちゃん、普通に戦ったらどっちが強いの?

セリス:ちゃん付けするな!

ろう:バッツさんですね。セリスさんが “アクセラレイター” を使えばまた話は違ってきますが。

バッツ:すやすやすや・・・(眠)。

 

AE.「君が好きだと叫びたい!(27)」
AF.「君が好きだと叫びたい!(28)」

セリス:もう一度勝負しろ!

ロック:だから俺の負けだって。

セリス:だ、だからお前が勝てると思う時で良い! 勝負しろ!

ロック:風呂入ってる時とか。

セリス:好きにしろ―――私には魔法がある。丸腰でも負けはしない。

ロック:じゃあ、トイレに入ってる時。

セリス:んなっ。

ロック:それも大の方。流石に気張ってる時に魔法は使え―――

セリス:スピニングエッジッ。

ロック:ぐはあああああっ!?

セリス:こ、この変態!

ロック:お、お前がいつでも良いって言ったんだろが・・・がくっ。

 

AG.「君が好きだと叫びたい!(29)」

カイン:ドラゴンブレイク!

ろう:ちなみに技の名前の由来は、スカイライダーの “ライダーブレイク” から。

カイン:・・・それだけか?

ろう:そんだけ。

 

AH.「君が好きだと叫びたい!(30)」
AI.「君が好きだと叫びたい!(31)」
AJ.「君が好きだと叫びたい!(32)」
AK.「君が好きだと叫びたい!(33)」

ろう:ここらへん、セシルさんとローザさんの思い出話ですね。

ローザ:懐かしいわね、セシル。セシルが何度もカインに痛めつけられて、それを私が介抱して・・・

セシル:・・・今気がついたんだけど。

ローザ:なあに?

セシル:僕って、割と酷い少年時代を送っている気がする・・・

カイン:今頃気がついたのか!?

セシル:いや、当時はそれほど気にしていなかったんだけど、客観的に振り返ってみると・・・・・・あれぇ?

 

ろう:ここら辺からさらに迷走。ローザさんの気持ちが割と不安定気味になります。

ローザ:うー・・・セシルに逢っちゃいけないと思うんだけど、逢わないことが苦しくて。でも逢ったらまた私は―――・・・

ろう:書いてて自分でも解らなかったんですが、ローザさんって結局どういう人なんですかね。
   今までだと、単に脳天気でセシルラビューンなだけの人だったんですけど。

セシル:ローザはとっても優しい人だよ。優しいから、僕のことを放っておけなかったんだよね。

セリス:ローザがお前を愛したのは単なる同情だと?

セシル:昔の僕は神父を失ったばかりで、自分を愛してくれる人なんていないと思い込んでいた。それが哀れだったからローザは・・・

ローザ:それは、少し違うわ。私は単に振り向かせたかっただけ。

セシル:ローザ・・・

ローザ:貴方はずっと自分が一人だと思い込んでいた。傍にいるのに一人だと思い込まれるのは、私の存在を無視されて居るみたいで哀しくて悔しいから。
     だから私は、貴方は一人なんかじゃないって、思い知らせてやりたかったの!
     ・・・でもね、それは最初のウチだけ。私が貴方を好きになるキッカケの理由に過ぎないわ。
     ずっとずっと傍にいるうちに、私は理由なんか関係なく、貴方が好きになってしまったのだから。貴方の傍に居るだけで幸せって思うようになったのだから。

ろう:書いてる自分の印象としては、いつでも何に対しても “本気” で居るって人ですかね。
   常にふざけているような人ですが、全部真剣である、と。
   ・・・やっぱりよくわかりませんな。

セシル:書いてる本人がそれでいいのかなあ・・・

 

AL.「君が好きだと叫びたい!(34)」
AM.「君が好きだと叫びたい!(35)」
AN.「君が好きだと叫びたい!(36)」
AO.「君が好きだと叫びたい!(37)」
AP.「君が好きだと叫びたい!(38)」

ろう:んで、セシルさんVSローザさん。

リサ:とゆーか、ローザが凄すぎない?

ろう:すごいですよー、ローザさん。単に矢を当てるだけの能力しかないんですけど。

リサ:しかって・・・十分だとおもうけど。

ろう:筋力無いから、重い弓とか引けないんですよ。軽いと威力ないし。

セシル:僕と互角以上にやり合えたのも、特殊なルールだったからだよ。普通の戦闘なら、接近して終わりだ。

 

ローザ:ところで私って妙な能力持ってるのねー。

セリス:自分で気づいてないのか?

ろう:まあ、当人にとっては特殊でもなんでもないことですからね。

セリス:絶対必中―――空間支配と身体支配からなる能力か。

ろう:じつはこれ、バッツさんも同じだったりします。というか先にバッツさんのネタを思いついて、ローザさんに流用したと。

セリス:どういうことだ?

ろう:バッツさんの “無拍子” も、身体支配によるもので、自分の身体の動作を完璧にコントロールできるからこそ、無駄のない動作―――
   つまり、動作の最適化ができるわけで。

セリス: “空間支配” は?

ろう:バッツさんの場合は支配ではなく、 “空間把握” なんですがね。例えば目を瞑っていても、目の前に “何かある” と察知できる能力。

セシル:ホブス山で、僕の放ったダークフォースと共にルビカンテに突撃したのも、その能力があったからこそだったりするんだよね。

ロック:俺も似たような能力を持ってるな。空気の動きや温度、湿度を感じ取ってダンジョンの構造やワナをある程度把握する能力。

ろう:ダンジョン限定ですけどね。バッツさんの能力は、ロックさんのその能力の上位バージョンってとこですか。
   ・・・もっとも、バッツさんの場合、ダンジョンの構造とかワナとかは察知できませんが。

ロック:ま、空気の変化を感じ取れても、それがどういう意味か解らなけりゃ意味無いしな。
    それにあいつ馬鹿だし。頭の中でダンジョンの構造を組み立てたりできねえだろ。

ろう:・・・いちお、記憶力は良いんですけどね。一度行った場所や出会った人は絶対に忘れなかったり。

 

セシル:僕の勝ちだよね。

ローザ:いいえ、私の勝ちよ。

ろう:・・・なんでローザさん、ここで素直に負けを認めてくれなかったんだろう・・・お陰で四話も伸びたし。

セリス:・・・私はここで決着がついたと思ったんだがな。

ろう:オイラもです。ここで決着が着く予定でした。

キャシー:でもこのへたれは、ここではお嬢様を捕まえられなかったわけですよね。

セシル:うっ・・・

 

ロック:ローザは自分から戻ったように振る舞って、決着がついたと思わせた。

ローザ:それで誤魔化せると思ったのだけれど―――セシルだけは誤魔化せなかったわね。

セシル:当たり前だ。あれは僕の勝ちだったんだから。

ローザ:そうね。それが私の一番の誤算。

セリス:どういうこと?

ろう:あの場面で、ローザさんは勝たなきゃいけなかったんですよ。勝った上で、それで敢えて戻ってみせることで、みんあ騙される。

セリス:だから強引に勝ちを主張したのか―――じゃあ、もし本当にローザが勝利していたら。

セシル:・・・もしかしたら、僕も誤魔化されていたかもね。

ローザ:でも、私が負けて、その上で勝ちを主張したから、セシルは気づいてしまった。

ろう:ていうか、セシルさんがもうちょっと強引にローザさんを捕まえていれば、それで終わった話なんですがねー。

セシル:どーせどーせ、僕はへたれですよー。

キャシー:よくお解りで。

セシル:ううう・・・・・・

 

AQ.「君が好きだと叫びたい!(39)」
AR.「君が好きだと叫びたい!(40)」
AS.「君が好きだと叫びたい!(41)」
AT.「君が好きだと叫びたい!(42)」

ろう:ツッコミ無かったんですが、(39)で一つ間違えてます。

ディアナ:ローザ、私の実家は貴族じゃなくて商人よ?

ローザ:あらやだお母様、ごめんなさい。間違えちゃったわ。

セシル:(41)ではちゃんと商家だって言ってるのにね。

ろう:というわけで直しました。

 

セリス:けど、驚いたわね。貴族夫人が料理を作るなんて。

ろう:家事が出来る貴族の奥様って意外かなーと思いまして。

キャシー:・・・・・・

セシル:使用人なのに、主人よりも家事が出来ないなんて、立つ瀬がないよね。

キャシー:くっ。

セシル:ああ、別にキャシーのことを言ったわけじゃないんだけどね。気になったのなら謝るよ。

キャシー:・・・セシル様、月のない夜道にはお気を付け下さい。

セシル:ご忠告有り難う。

セリス:お前達、仲悪いのか・・・?

セシル:僕は仲悪いつもりはないけどね。

キャシー:私もお嬢様の想い人を悪く思うなんて、そんなことはありません。

セシル:そうだよね、あはは。

キャシー:もちろんでございます、うふふ。

セリス:(・・・怖い)

 

シド=ポレンティーナ:数少ない、ワシの出番だゾイ!

ろう:なにげにこの人、この話の鍵を握っていたり。

ローザ:シドには色々とお世話になりっぱなしよね。特にセシルの事では相談に乗ってもらったり。

シド:なんのなんの。ワシとしてもお前ら二人がくっついて、幸せになってくれれば、これほど嬉しいことはないゾイ。

ろう:あんまり本文中では表現できませんでしたが、シドさんは、娘のリサさんと歳が近いこともあって、セシルさん達のことを実の子供のように可愛がっていたり。

ローザ:さっきも言ったけど、セシルをオトすために、シドから色々と秘策を教えてもらったりしたのよ。・・・全部不発だったけど。

シド:その半分以上は、ローザの自爆じゃろうが。第一章の時のようにな。

ろう:また懐かしい話を・・・

 

ろう:結局、最後までローザさんの真意は誰にもわかりませんでしたね―――オイラも含めて。

セシル:作者本人もか!

ろう:最初、ローザさんがセシルさんを拒絶する理由は “傷つけたくないから” だったんですが、ちょいと矛盾を感じてしまって。

セシル:僕が死んだら自分も死ぬって言っているのに、傷つけたくないなんて理由で拒絶するのは確かに矛盾かな。

ろう:それでもそれは単に “セシルを失ったら自分も死ぬ” という覚悟って話で、
   実際に自分のせいでセシルさんが傷つくのは嫌だから離れるという感じなのかなー、とも思ったんですが、どうもしっくり来なくて。

ローザ;で、次に、私がセシルを失うことを望んでしまうのが怖くて、セシルを拒絶したという事になって。

セリス:私はずっとそう思っていたんだがな。

ろう:でも、これもなんか違うなーっと。んで、ふとローザさんが一番イヤなことって何だろうって。

セシル:僕が傷ついたり、失われたりすることじゃないか?

ろう:でもそんなの、ローザさんはもう覚悟していると思うんですよね。嫌なことは嫌でしょうけど。

ローザ:セシルは昔っから、自分から傷つきに行く人だから。だから、いつ死んだっておかしくないって・・・ずっと、私は思っていたわ。

セシル:ローザ・・・

ローザ:だから私は決めたのよ。セシルが死んだら、私も死ぬって、ね。

ろう:そんなわけで、セシルさんが傷つくことは、嫌だとしても、最早受け入れていることなので。
   んで、逆に思ったんですよ。ローザさんにとって幸せなことは何かって。

ローザ:それは当然セシルよ! セシルに逢えて、今一緒にいることが何よりも幸せなのよ!

ろう:それで、気がついたんですよ。ローザさんにとっての一番の最悪は、セシルさんが “いない” ことだって。

セリス:それが “失われる” という意味か。

ろう:うい。例えば、セシルさんが死んだとしても、ローザさんは後を追うでしょう。だから、失われたことにはならない。

ローザ:きっと死後の世界でも追いついてみせるもの。

ろう:けれど、もしも、セシルさんと出逢うことがなかったら? 或いは出逢ったとしても、セシルさんのことを好きにならなかったら?

ローザ:きっと私は、セシルと巡り逢わなくても、幸せに暮らしたと思うわ。
     だって、私の周りにはお父様にお母様、キャシーやリサやカイン・・・素敵な人達がいっぱい居てくれるんだもの。

キャシー:お嬢様・・・

ローザ:でもね、だからこそ耐えられないのよ。そんな可能性もあると思うだけで息が出来ないほど苦しくなる。
     セシルが居なくても笑うことの出来る自分を想像して気が狂いそうになるわ。

セリス:でも、お前はもうセシルと出逢った。だからそんな可能性はもう無いはずだ。

ローザ:一つだけあるわ。

セリス:なに?

ろう:早い話、ローザさんが一番怖れるのは、ローザさんがセシルさんのことを嫌いになることなんです。
   本文中でも言ってますが、ゾットの塔でセシルさんの気持ちを試したローザさんは、ある可能性に気がついたんです。
   もしも、セシルさんがローザさんの望み通りの選択をしなかったら―――もしかしたら、セシルさんのことを嫌いになっていたかもしれないという可能性。

ローザ:セシルを嫌いになって、セシルのことがどうでもよくなること―――それが私にとっての、 “失われる” ということ。

ティナ:なるほどね。

セシル:なにが “なるほど” なんだい?

ティナ:ファブールでローザが言っていたのよ。 “100%好きじゃなきゃ好きとは言えないもの” って。

ローザ:言ったかしら?

ティナ:言ったの。だから貴女はきっと、100%が99%になることがとても怖かったのね。

 

ろう:しかしこの話、結局なにが言いたいかというと、セシルさんがとてつもなくヘタレって話ですよねー。

セシル:うう、何度言われれば良いんだよぅ・・・

ろう:貴方が本気でローザさんを追いかければ、それで終わっていた話なんですよ。

ロック:あれ? 本気だったろ。兵士まで動員してさ。

ろう:なんで城中の兵士を呼ぶ必要があったんですか?

ロック:いや、だってそれはローザを捕まえるために―――

ろう:ウィーダスさんたちが商人を移動させた後、セシルさんが “金の車輪亭” に行けば捕まえられたと思いません?

ロック:でも、確実にそこに行くとは限らなかったんだろ。

ろう:でも可能性は高かった。外れたら、また別を探せば良いだけの話。つまりセシルさんは―――

ロック:本気でローザを捕まえる必要がなかった?

ろう:いいえ。本気で捕まえたかったのは確かです。でも、本気で追いかける気はなかった。

ロック:ちょっと待て。訳が解らん。

ろう:ここで最初の疑問です。セシルさんが、全兵士を動員した理由は何でしょう?

ロック:追いかけるため―――じゃないって言うなら・・・・・・

セシル:・・・・・・捕まえる―――その状況を作り出すためだよ。

ロック:へっ?

セシル:逃げ場を無くすって言った方が解りやすいかな。

ロック:逃げ場って、ローザ―――の、じゃないな。・・・もしかして、お前の逃げ場か?

ろう:そです。兵士達を集めて、追い込んで、包囲する―――そうすることによって、セシルさんはローザさんを捕まえるしかない状況に自分を追い込んだんです。

ロック:なるほどな。こんだけ大騒ぎしておいて、 “やっぱり今のナシ” なんてできないもんな。

セシル:そーだよ! ここまでしなきゃプロポーズなんて出来なかったんだ。
     だって、一度きっぱりと振られたんだよ? こうでもしなきゃ勇気なんて出ないだろ!

ロック:へたれだなあ・・・

ろう:しかも作った状況を、結局ローザさんに利用されて、捕まえることが出来なかったし。

セシル:・・・うっ。

ロック:しかも考えてみれば、くっついたのだって、ローザの方から飛び込んだからだよなあ。よくよく考えてみると、お前、良いトコまるでないぞ?

セシル:・・・・・・う・・・うわあああああああああああああッ。

ロック:あ。逃げ出した。

ろう:真面目な話。この「君好き」って、セシルさんが最初にファレル邸を訪れた時に、強引に部屋のドアを打ち破って、
   部屋の中でしくしく泣いてるローザさんを抱きしめて、キスをして、愛してるとか言えばそれで終わっていた話でした。
   そういう展開も考えていましたし。マジで。

ロック:でも結局、セシルは逃げ出して、こういう結末にってか。

ろう:作者として言い訳しておきますと、FFIFのセシルさんは、全キャラクターの中で一番自分自身を “自覚” していないキャラです。
   自分がどれほどの人間で、他人からどういう風に思われて、どういう意味を持つ人間なのかというのを自覚していません。

ロック:そのせいで、バッツのヤツがたまに苛立ってるよな。

ろう:だからローザさんに対しても、本当は彼女のことを愛しているんだけど、自分が彼女を幸せに出来るか自信がなくて二の足を踏む、と。

ロック:それで、ずっと唯一ローザに対しては “間違い” 続けてきたワケか。

ろう:ぶっちゃけ、某ボクシングマンガのデンプシーな人に似てるかも。とか最近思ったり。

 

AU.「バロン海兵団・その後」

ろう:ようやく長い長い「君好き」が終わって、次の話。

ローザ:ゾットの塔がバロンの軍港に―――って、これ私の所為?

ろう:ういっす。最初は素直に次元の狭間に跳ばして、FF5IFのラスト近辺で「こ、こんなところに見覚えのある塔が!?」とかネタにしようと思ったんですが、
   バロンの戦力を補強するために、飛空艇の材料としてこんなところに。

セシル:・・・お陰で海兵団の再建が遠のいたけどね。

ろう:あ、セシルさん、お帰りなさい。

バロン海兵団:ぬおおおおおおっ! 俺達の船があああああああああっ!

ローザ:ごめんなさい。

バロン海兵団:ロ、ローザさん! いや良いッスよ、そんなっ。船の一隻やニ隻っ。

セシル:一隻や二隻じゃないんだけど・・・

ろう:ちなみに海兵団の9割がファレルFCの会員だったりします。

セシル:残りの一割は?

ろう:ハイウィンドFC。あ、最近、シェールFCにも少し流れました。

セシル:本当に大丈夫なのかなあ・・・この国(遠い目)。

 

AV.「逃亡者カイン=ハイウィンド」
AW.「竜騎士と海賊」
AX.「公開処刑」

カイン:しかし、まさかサリサが海賊の頭になるとはなあ・・・

ファリス:だから俺はサリサなんて名前じゃねえ!

カイン:ああ、そういうことになっていたな。

ファリス:だーかーらー!

ろう:ところで最近気がついた勘違いなんですが、ファリスさんって記憶喪失だったんですよね。

ローザ:なっ!? ここにもヒロインがッ!?

ティナ:・・・ライバル!? ・・・いいわ、記憶喪失ヒロインとして決着を付けようじゃない!

セシル:最近、ティナがローザ化しつつあるよなあ・・・

ろう:記憶喪失というか、子供の頃に事故にあって海賊に拾われたので、忘れてしまったという感じみたいですが。

カイン:だけど、ウチのファリスはちゃんと覚えているよな。

ファリス:な、何の話だ!?

カイン:忘れたというなら思い出話を一つ。昔、タイクーンに遊びに行った時に、サリサがおねしょをしてな。

ファリス:んな―――

カイン:それで、俺がシーツを乾かすために、城の屋根の上に持っていって乾かして―――

ファリス:にっ、兄様ッ。それは内緒だって―――はっ。

カイン:というわけで、記憶喪失ではないようだが?

ろう:まあ、そこらへんは私の勘違いです。原作プレイ中に、普通にファリスさんって、自分が王女だって覚えてるけど知らないフリしてるもんだとばかり。

 

セシル:ところでカインって、タイクーン王家とどういう繋がりなんだい?

ろう:まだはっきりとは決めてないんですが、遠い親戚、とか。

セシル:まあ、一番解りやすい繋がりだね。

ろう:或いは、竜騎士として技を競い合って、タイクーン王がカインさんの父親の実力を認めて、自分の名を与えたとか。

 

クノッサス=アーリエ(以下クノッサス):ローザさん、相変わらずですねえ。

ローザ:あは、お恥ずかしい限りです。

クノッサス:・・・まあ、白魔法に上達が見えたのは、素直に褒めておきますか。

ろう:ちなみに名前は適当に考えたので、遺跡とかそう言うのとはまるっきし関係ありません。
   キャラクターはずっと前から考えては居たんですが、名前は決まってなかったんですよねー。
   実は、テラさんやミシディアの長老さんと同期。デビルロードに関わった一人でもあって、その縁でバロンに招聘されることとなりました。

セシル:じゃあ、結構、実力は高いんだ。

ろう:白魔法だけなら若りし頃のテラさんに追随するくらい。

ロック:え、なんだよ。テラの爺さんと互角程度なのかよ。

テラ:・・・お前の中では私の評価はどれほどなのだ。

クノッサス:今でこそ、テラは長い間魔法を捨ててしまい、力を失っているが、若い頃は天才と呼ばれるほどの魔道士だったのですよ。

テラ:本当に昔の話、だがな。

ロック:ちなみにミシディアの長老は?

テラ:私やクノッサスには及ばなかったな。

クノッサス:しかし、面倒見が良く、私達の世代のまとめ役でした。ミシディアの長となったのも、当然の成り行きだったのでしょう。

 

AY.「円卓会議」
AZ.「エリクサー」
エピローグ

ろう:ようやく本編に戻れます。

ロック:あれ。これ、本編じゃないのか?

ろう:番外編的なつもりだったんですけどね。ぶっちゃけ、この章がなくても全体の流れには影響が全く無いような話。のつもりだったんですが。

セシル:終わってみれば、今までで一番長くなっちゃったねえ。アルファベットも二巡したし。

ろう:貴方達の追いかけっこが原因ですが。

セシル:うっ。

ろう:で、ここらへんでこれからの話の目的―――というか展開の指針ですね。

ロック:とりあえず原作通りに地底に潜る―――っと、セシルは行かないんだよな?

セシル:行かないんじゃなくて行けないんだよ。

ろう:前章の後書きでぼそっと言ったとおり、セシルさんは次の章からお休みです。

セシル:ま、内政が色々と忙しいからねえ。

ベイガン:そうですぞ! 陛下には王としてバロンを治めて貰わねば!

ロック:じゃあ、主人公不在? 代役はやっぱ俺―――

バッツ=クラウザー(以下バッツ):俺だああああああああッ!

ロック:バッツ!?

バッツ:フッ、バッツ=クラウザー、只今参上!

ローザ:駄目じゃない、キャシー! もっとちゃんと閉じこめておかなきゃ!

キャシー:すみませんお嬢様。リディア様のアルバムを与えておけば大人しくしていたので、そのまま鍵を閉めるのを忘れていました。

バッツ:ちなみにリディアのアルバムはちゃんとマイ金庫にしまってきた。

セシル:金庫なんて持ってるのか。旅人のくせに。

ロック:あ、そだそだバッツ。お前に一つ聞きたいんだけど。

バッツ:あん?

ロック:お前、ファリスのことどう思ってるんだ?

バッツ:仲間(即答)。

ファリス:なっ・・・いきなり何聞いてやがる!

ロック:いやトモダチが衆道まっしぐらだったら、ヤだなあって思ってな。

ファリス:ンなわけねーだろっ。

バッツ:衆道ってなんだ?

セシル:知らないなら知らないままのほうが良いと思うよ。

ロック:いやいやー。でもさバッツ、ファリスのことドキドキしたりするんだよな?

バッツ:ああ、風呂上がりとか、たまーに良いニオイするんだよな。するとすっげえファリスのことが綺麗に見えて・・・

ロック:・・・やべえ、こいつ本物だ・・・

ろう:ていうか、バッツさんってそっち方面に異常に疎いんで、素直に感じたことを口に出してるだけですよ?

カイン:そうだぞ、そこのコソドロ。

ロック:誰がコソドロだ!?

カイン:いいからよーくファリスの顔を見つめてみろ。

ロック:いや、俺はそういう趣味は・・・

カイン:いいから―――よく見ろよ。男にしておくには勿体ないほど美人だとは思わないか・・・?

ロック:そ、そんなことは・・・ま、まあちょっとは思うけどよ・・・

カイン:お? お前、脈が速くなってるぞ? 心拍数が上がってるんじゃないか?

ロック:え、いや・・・その・・・な、なんだおれ・・・ドキドキして―――俺が男に・・・!? うわあああああああああっ!

セシル:あ、逃げた。・・・というか、意外だね。ロックはファリスの正体に気づいてないんだ。

カイン:フッ・・・たわいもない。

セシル:というか、僕としてはカインのことの方が気になるかな。結局、セリスとファリスのどちらを選ぶんだい?

カイン:なんの話だ?

ろう:実は拍手の方でこんなコメントが来ていたりします。

ロックが絡むとセリスさんが乙女になるので、ロックは好きじゃありません。セリスのお婿はカインだと信じてます(笑)

ロック:(戻ってきた)ちょっと待てええええええッ!

セリス:なんで私が出てくるんだ!? というか、乙女ってなんの話だあああああああっ!

ロック:いや、そりゃお前、ほら・・・雨の降り続ける公園で、俺の胸の中で泣いちゃったシーンとか。

セシル:あったっけ、そんな場面。

セリス:私はロックともカインとも、別になんとも・・・ッ!

カイン:フッ・・・そう怒るな。綺麗な顔が台無しだぞ、お嬢さん。

セリス:お、お嬢さんとか言うなって何度も何度も・・・!

ファリス:・・・・・・

バッツ:お、どうしたファリス? なんか面白く無さそうな顔をして。

ファリス:ば、バッツ!? べっ、別に俺は嫉妬なんか・・・

バッツ:嫉妬?

ファリス:・・・・・・ッ。か、帰るっ!

バッツ:お、おい、ファリス? ・・・なんだ、俺、なんか悪い事でも言ったか?

セシル:それで、カイン、結局どうなんだ?

セリス:わ、私は関係ないぞッ!

カイン:いや単に、反応面白いのでからかってるだけだが。

ロック:うわあ最低。

セリス:・・・・・・(怒)

セシル:そーいや君、昔っから気の強い女の子と付き合っては別れてたよね。

カイン:いつも調子に乗りすぎてな。からかいすぎては嫌われるんだ。・・・・・・まあ、すぐに次が見つかるんだが。

ロック:あの、すいません。とっても下劣なので殴り倒しても良いですか?

カイン:構わんぞ。反撃するが。

ロック:くそう。こんな男を野放しにしておいて良いのかー!

セシル:でも気の強い女性って言ったら、ローザは?

カイン:ローザは気の強いって言うよりも、ヘンな女だろう。それにあいつはからかうよりも、セシルにけしかけた方が面白い。

セシル:・・・君ねえ。

ろう:とかなんとか言って、現状でカインさんが一番気になる異性はローザさんだったり。

カイン:オイ、使い魔・・・!

ろう:ちょっ!? 槍の切っ先こちらに向けないでくださいよ、怖いから!

セシル:え・・・そうなの? カインが相手だと勝ち目が―――い、いや、でも僕とローザはもういわゆるラブラブで。

ロック:つか、玉座でバカップル披露するのは流石に止めれ。

セシル:いや、ちょっと浮かれっぱなしで、ついついローザが傍にいると二人っきりの世界に突入しちゃったり。

ロック:し、自然な流れでノロケ始めた!

カイン:というか、別にお前からローザを取る気はないから安心しろ、セシル。

セシル:ほ、本当?

カイン:・・・正直な話、あいつは俺の手に負える女じゃない。それはお前以上に長い付き合いの俺が良く知ってる。

ローザ:ちなみに子供の頃、1回だけ告白された事あるのよー。

カイン:ばっ・・・ローザ!

セシル:で、それでローザはなんて答えたんだ!?

ローザ:その時、もうセシルと出逢ってたから、ちゃんと「私にはセシルが居るから駄目よ」って答えたわ。

カイン:くっ・・・人が忘れかけていた過去を・・・

ローザ:うん、私もついさっきまですっかり忘れてたわ。使い魔の言葉で、そう言うこともあったなーって。

セシル:へ、へえ・・・

ローザ:あら、どうしたのセシル? もしかして気にしてる? 大丈夫よ、私もカインもそんなの綺麗さっぱり忘れてたんだから。

カイン:・・・・・・

ロック:・・・あのさ、自棄酒なら付き合うぜ?

カイン:クッ・・・要らんッ。

セリス:フン・・・所詮、カイン=ハイウィンドも人の子、か。

ローザ:あ、セリスー。セリスこそどうなの?

セリス:は?

ローザ:拍手の方でこんなコメントが来てるんだけど。

ロック:・・・って、いつからここは、えふいふラジオのコーナーになったんだ?

レオとセリスの関係が気になります。
なんか、同僚、というよりは、主従に近いものを感じてしまったのはわたしだけですか??(16章エピローグとか、「君好き」(5)とか…)

セリス:別に主従というわけではない。格もレオ将軍の方が上だ。・・・ただ、私が若輩者だから、色々と世話になっているだけだ。
     ・・・・・・それと、 “常勝将軍” の名前作りのために、犠牲になって貰っている・・・それだけだ。

レオ:主従のように見えるのは立場の違いもあるかもしれんな。

セリス:レオ将軍。

レオ:一兵卒から順繰りに出世してきた私に対し、セリス将軍は魔導研究所出身のエリートだからな。

セリス:エリートだとか、そんなことは・・・

ろう:いちおFFIF設定では、ガストラ帝国では現在 “魔導” 関係を重視しています。
   なので、同じ将軍職でも、セリスさんやケフカさんに比べて、魔導能力の低いレオさんは、割と損な役回りだったりします。

セリス:レオ将軍・・・いつも苦労をかける。

レオ:ふ、苦労のうちには入らぬさ。すべては帝国のためだ。

セリス:そして貴公の野望のため、か」

レオ:そのとおりだ。

ロック:ちぃ・・・・・・なんか、いい雰囲気だな、この二人。

ローザ:私的には主従関係よりも、年の差カップルに見えるわね♪

レオ:なっ、何を言う。私とセリス将軍はそういう関係では・・・っ!

セリス:・・・将軍・・・私と、そういう仲に見られるのは、嫌、なのか・・・?(少し悲しそうに瞳を潤ませて)

レオ:うっ!? セ、セリス将軍! 別に私は・・・貴女のことを嫌だと思っているわけではなく。

セリス:だったら・・・期待しても良いのかな・・・?

レオ:いや、その・・・(真っ赤)

セシル:というか、カインとセリスって似たもの同士だよね(ぼそ)。

ロック:どっちもSだよなー(ぼそ)。

セリス:どうなんだ・・・? はっきりしてほしいな、レオ将軍・・・(色っぽく挑発してみたり)

レオ:う・・・・・・

カイン:フッ・・・俺にレオ将軍にコソドロ相手と、気の多いお嬢さんだ。

セリス:って、誰がいつ貴様に惚れたあああああっ! あと、お嬢さんって言うなあああっ。

 

 

ろう:さて。

バッツ:あ、ところでうやむやになったけど、次章からの主人公は俺で良いんだよな?

ろう:あ、オッケーですよ。

バッツ:おっしゃあっ! ついに、主人公じゃないけど限りなく主人公に近い俺の実力を見せるときが来たッ!

ロック:って、そんなにあっさり決めて良いのかよ?

ろう:まあ、特に主人公とか決めてませんでしたから。別に誰でも。ただ―――

バッツ:悪いなー、セシル。主人公の座を奪っちゃって。

セシル:ああ、うん、まあ、がんばってー。

バッツ:・・・なんか淡白だな。昔だったら、「主人公は僕じゃなきゃやだー」とか駄々こねてたのに。

セシル:昔の話だよ・・・いいかい? 良く思い返してごらん。

バッツ:?

セシル:主人公の僕が、今までどんな目に合わされてきたと思う?

バッツ:ええっと、何度か死にかけたり、女装されたり、鼻血出したり、泣いたり、恋人に振られたり―――・・・・・・

ろう:―――ただ、これから起こることを考えれば、バッツさんが一番主人公に適任かと。

バッツ:ちょっと待てええええッ! 不幸か!? 俺、不幸になっちゃうのか!?

ろう:ははははは。

バッツ:笑うなよ!? なにか? 死にかけたり、女装されたり、鼻血出したり、泣いたり、振られたりするのか!?

ろう:女装をする予定はありませんよ?

バッツ:そのほかは?

ろう:・・・・・・

バッツ:目をそらすなあああああああッ。

ろう:さあて、じゃあ本筋再開ということで、がんばっていきましょう!

バッツ:つーか、次章は俺とリディアが再会してハッピーハッピーな話になるんじゃないのかよ!

ろう:それは貴方が勝手にやった次回予告です。

バッツ:う、うう・・・おれ、どーなるんだろう・・・

ろう:それは次章のお楽しみっ! でわでわ〜っ!

 


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