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以前の「ひとこと」 : 2021年1月前半



1月1日(金) 2021年の小町算、牛の折り紙

 あけましておめでとうございます。今年もきっと激しい気候、様々な自然災害を覚悟しなければいけないのだと思いますが、油断せずしっかり備えつつ、明るく前向きに過ごしてゆけるようにしたいと思います。離れて暮らす親しい人たちと会えることを願っています。



 2021年は小町算からご紹介します。下の2つの式、掛け算の順番を変えているだけで同じかたちをしています。

 片方は1〜9までの数字を1つずつ昇順で、もう片方は同じく1〜9までの数字を降順で入れて、式を成立させてください。9つの数字を使うのにマスは7か所しかありません。従って、どこか2か所が2桁になるか、あるいはどこか1か所だけが3桁になることになります。昇順と降順が同じかたちの式になるのは2021年だけではないかと思います。

 以下、小さい文字で薄い文字色でヒントを書いておきます。この問題、しらみつぶしにやるとしたらどうしたらいいでしょうか。全てのパターンを調べたとしても、手計算では手に負えないというレベルではないです。 1,2,3,4,5,6,7,8,9 とカンマで区切ってみると、カンマが8つあります。7つのマスに入れるということは、この8つのカンマのうち、6つだけが有効ということです。



 今年の年賀状のモチーフに使った「うし」の折り紙作品です。鶴田芳理氏の作品です。

"Cow" : designed by Yoshimasa Tsuruta

 新世代 至高のおりがみという、分厚くてちょっと高い折り紙の本に載っていました。上記のサイトで口絵の写真が閲覧できますが、私が折ったものよりはるかにピシッとした作品の写真を見ることができます。

 作者の鶴田さんは1995年生まれだそうで、「新世代」の名にふさわしい若手の作家さんです。この本の作品は難しいものが多くて手を出す気になれないのですが(でも折り図を眺めるのが趣味なので本を買いました)、この「うし」はこの本の冒頭に載っていて比較的折りやすい作品です。(でも簡単ではありませんでした。)



 今年はお正月の玄関飾りを手作りしてみました。

 12月30日の夕方に取り付けました。その夜からすごい風が吹いて、吹き飛ばされてしまうのではないかと心配したのですが、ちゃんとついていてくれています。

<おまけのひとこと>
 「一年の計は元旦にあり」で、今日はいろいろやっておこうと思います。






1月2日(土) 立方体の4等分の模型:Type A

 昨日、立方体を四等分した多面体のペーパーモデルを作ってみました。順次ご紹介します。



 最初に作ったのはこのかたちです。

 この多面体4つで構成できる立方体の一辺の長さを2とすると、2:2:2√2 の直角二等辺三角形が3つと、√3:√3:2√2 の二等辺三角形が3つの六面体です。



 用紙を4色選んで4つ作りました。まずはバラバラにいろいろな姿勢にしてみました。(以下、いつものように写真はクリックすると拡大します。)

 黄色と青は二等辺三角形が床に接しています。赤と緑は本来の立方体の外側の面である直角二等辺三角形が床に接しているので、鉛直な稜があります。でも黄色と緑は一見同じ姿勢に見えます。

 2つずつを組にして、それを組み合わせて立方体を構成してみました。

 向きは異なりますが、CGだとこうでした。

 1つだけ外してみました。



 逆に、こんな風に立方体の外側になる面どうしを集めてみました。

 これ、どんなかたちなのかわかりますか?

(つづく)



 昨年の暮れにご紹介した3タイプの立方体の4等分のペーパーモデルを元日に作りました。異なるタイプを混在できるように、寸法を揃えて作りました。展開図は後でまとめてご紹介しようと思います。

<おまけのひとこと>
 今日はのんびりしています。






1月3日(日) 立方体の4等分の模型:Type Aを8つ集めると

 昨日の立方体の4等分の多面体4つを立方体の外側になる面を合わせてできたかたちはどんなかたちでしょう? という話の続きです。



 4つの双三角錐をこのように集めてみました。

 昨日のこの写真と、色と向きを一応合わせようとしてみたつもりです。

 仮に床が鏡だったらどうなるか、CGにしてみました。

 少し視点を下げて、色を全部同じにしてみました。

 これは菱形十二面体です。

(つづく)



 昨日は初夢なので小さな宝船を折って枕の下に入れて寝ました。折っている途中のものの写真を撮ったのは、子供たちに写真を送るためです。毎年「折り方を忘れた」と言っていたので、ヒントになるかもしれないなあと思ったのです。

 特に縁起がいいわけでも悪いわけでもない夢を見たような気がします。

<おまけのひとこと>
 元日に、フルート(私)とチェンバロ(妻)で宮城道雄の「春の海」をやりました。ここ数年、元日に楽器で遊ぶときの定番になってきました。この時期、お正月をイメージする曲ということでそこらじゅうでBGMとして使われています。クリスマスのシーズンにクリスマスの曲をやるのも楽しいですが、お正月はこの曲かなと思います。でもクリスマスのほうは良い曲がたくさんあるのですが、お正月というとこの曲くらいしか思い浮かびません。






1月4日(月) 立方体の4等分の模型:Type B

 立方体を4つの合同な多面体に分割する模型を作ってみる2つ目です。今日は凸でない多面体です。



 このかたちの模型を作ることにしました。

 これは、1:√2:√3 の直角三角形8枚、√2:√2:2 の直角二等辺三角形3枚、そして上の図の底面に当たる凹五角形(辺の長さは2:2:2:√2:√2)が1枚の十二面体です。この多面体は鏡像対称面を持ちますが、回転対称性はありません。



 今回も、用紙を4色選んで4つ作りました。最初はバラバラにいろいろな姿勢です。(以下、いつものように写真はクリックすると拡大します。)

 この多面体はいろいろな置き方ができます。4つともすべて異なる向きにしてみました。

 2つずつを組にしてみました。

 CGだとこんな感じでした。

 3つ目まで組んだところと、4つ全部で立方体にしたところです。

 完成した立方体は向きを変えて4つのパーツが集まる面を上にしています。



 この TypeB は組み方を変えてこんな風に組むこともできます。こうすると、TypeAを3つ合わせたのと同じになります。

 ということで、typeAが4つ(A,A,A,A)やtypeBが4つ(B,B,B,B)だけでなく、typeA1つとtypeB3つ(A,B,B,B) でも立方体を組むことができました。

(つづく)



 大西拓磨さんという方の僕のしょうもない人生を紹介します という記事を読んで衝撃を受けました。こんなものすごい天才が現代の日本にもいるのですね。藤原正彦の「天才の栄光と挫折」を連想しました。

 あまりに才能があって世の中の枠にはまることができず、円満とは程遠い家庭で育ち、中学生のころ以降は一人で暮らし、ホームレスのような生活をしながらものすごいことができてしまう。ご本人はちっとも幸せそうではない。ルービックキューブは10秒で解ける。巨大な不切正方形一枚折りで人間の像を作る。思い立って東京藝術大学を受験すると首席で合格してしまう。(芸術系ではない普通の受験をしてもおそらくどの大学にも合格しそうです。)でも無許可のパフォーマンスを行う等で、半年で退学(放校)になる。IQテストを受けると、世界で23番目、日本で3番目のスコアになる。今、21歳だそうです。

 こういう才能のある人というのは、民主主義社会においてはどうしたらいいのでしょうか。昔ならば貴族や王族がパトロンになっていたのだろうな、と思って上記の記事を読み進めていったら、孫正義育英財団の財団生になっているみたいです。いや本当に良かったです。

<おまけのひとこと>
 また更新が遅い時刻になってしまいました。






1月5日(火) 立方体の4等分の模型:Type C、他

 立方体を4つの合同な多面体に分割する模型を作ってみる3つ目です。同じような話題が続いていますので、ちょっと別なトピックも書きたいと思います。



 3種類目(TypeC)はこれです。

 これは、1:√2:√3 の直角三角形4枚、√2:√2:2 の直角二等辺三角形2枚、2:2:√2 の直角二等辺三角形2枚、√3:√3:2√2 の二等辺三角形が2枚の凸でない多面体です。この多面体は昨日のType Bとは逆に、回転対称性を持ちますが鏡像対称面はありません。鏡像対称のものを2組(4個)作るか、合同なものを4個作るか、どうしようかと思ったのですが今回は合同なもの4個にしました。



 最初はバラバラな姿勢です。(以下、いつものように写真はクリックすると拡大します。)

 この多面体はいろいろな置き方ができます。4つともすべて異なる向きにしてみました。

 2つずつを合わせてみました。

 CGだとこんな感じでした。同じ姿勢にしようと思って気が付きました。これ、作った模型の鏡像反転型でした。

 3つ目まで組んだところと、4つ全部で立方体にしたところです。



 この TypeC とTypeA を4つずつ使って、こんなかたちを作ってみました。

 ちょうど菱形十二面体がすっぽり入る穴があいています。 

(つづく)



 YouTubeにIncredible Puzzle - Quadrilateral Around A Semicircleという図形の問題とその解説が出ていました。例によって図を作ってみました。

 四角形ABCDにおいて、ADの中点Oを中心に描いた半円が辺AB, BC, CD に接しています。AB=9, CD=16 のとき、ADの長さを求めなさい、という問題です。

 ちょっと考えてしまいました。動画の解説ではばりばり計算していたのがちょっと違和感があったので、自分の解き方をblog(No.137:幾何の問題) に書きました。興味がある方はご覧ください。一応、blogを開いたとたんに解の方針などが見えないように少し考慮はしましたが、ちょっと下にスクロールすると大きなヒントになってしまう図が現れますのでご注意ください。



 こちらの日常を3日間タイムループさせたら、74歳に娘ができたという記事を読んで、こういうほのぼのした体験談というのはいいなあと思いました。 ちなみに後日談がこちらに公開されています。昨年の夏から秋にかけてのころの記事のようです。

<おまけのひとこと>
 例によって「お正月休みにやるつもりのこと」を詰め込みすぎて、ほとんどやっていません。そのかわり予定外のこともいろいろやりました。もうすこしこのページの更新のネタが増えると良かったのですが(増えてはいますが)、期待していたほど増えませんでした。






1月6日(水) 立方体の4等分の模型の型紙を公開します

 模型の型紙を公開することにしました。



 blogのほうに載せた図をそのまま載せておきます。

 こんな型紙を設計しました。

 これで、3つの種類の4分の1立方体が1つずつ作れます。寸法は合わせてあります。

 これは凸多面体ではない(ものもある)ので、全てが山折りではありません。また、パーツの配置の都合上、2つの部分に分けているモデルがあります。これを4枚印刷して切り取って組み立てることで同じものを4組作ります。そうすると3種類の立方体の4分割を作ることができます。4枚の印刷は別の色の紙を使うのがお勧めですが、白でもいいと思います。

 一応最低限の簡単な解説も作りました。

 本当はこの2ページをpdfファイルにしたのですが、高々500kbyte程度のサイズのファイルがサーバに置けません。(pdfファイルが欲しい方、お手数ですがメールを下されば差し上げます。) 画像で公開することにしました。



 寸法を合わせてあるので、別なかたちのものを組み合わせることができます。それぞれを2色ずつで立方体にしてみました。

 これは12月31日に設計して、1月1日に完成しました。ほんとうはもっといろいろ模型も作りたかったのですが、結局今日までで新しく作った模型はこれだけです。



 昨日が返却期限だった本を図書館に返した帰りに本屋さんに寄りました。読んでみたいと思っていた世の中と足並みがそろわない(ふかわりょう) があるといいなと思って探したのですがみつからいなあとおもっていたら、妻が見つけてくれました。喜んで買ってきました。

 面白かったです。共感できる話がたくさんありました。ネタバレになってしまいそうなので具体的なコメントはしませんが、この本の題名は本来著者が考えたものではなく、「世の中と足並みがそろわない」という言葉自体も著者が宣伝文句(キャッチコピー?)として考案したのだが、編集部の意向で宣伝文句のほうが本来のタイトルを奪い取ってこのタイトルに決まったのだそうです。本来のタイトルの章、良かったです。

 私はNHK-FMの「きらクラ!」(気楽にクラシック)という番組で毎週ふかわりょうさんのトークを聴くのも好きでしたが、それについては特に触れられていませんでした。終わってしまって残念です。

<おまけのひとこと>
 図書館で本を借りるとき、図書館が用意してくれた手作りの「おみくじ」を妻がひかせてもらいました。「小吉」で、お勧めの本として「孤篷のひと」(葉室 麟)と書かれていました。葉室麟、知りませんでした。検索すると時代小説(歴史小説)を書いている直木賞作家の方のようですね。私の好みかもしれないと思いました。読んでみたいと思います。こういう本の出会いを演出してくれる図書館、素晴らしいです。






1月7日(木) 36-108-144の円弧三角形(その1)

 昨年12月11日に、円弧三角形のタイリングの考案者のTim Lexen氏から新しいアイディアを頂いた、という話を書きました。その後、もう1種類の円弧三角形を組み合わせると面白い、という情報を先日頂いたので、自分でも図を作ってみています。今日はそのご紹介です。



 改めて円弧三角形のおさらいです。今回は円周を10等分する長さを単位とした例でご説明します。円周を10等分した弧を1単位、2単位、3単位、4単位並べると、下の図のようになります。

 これらの円弧を部品とした三角形を考えます。(同じ長さの弧は同じ色にしています。)もちろんいろいろな組み合わせが考えられますが、最初に提案されていたのが下の図の左、円弧の長さが 36°-72°-108° のものでした。

 今回、これに加えて上の図の右の、3つの弧の長さが3 6°-108°-144° のものを考えよう、というのがLexen氏からの提案でした。

 ちなみにこの表記は弧の長さを対応する中心角の大きさで表しています。円弧三角形の3つの頂点の角度を示しているわけではありません。



 ちなみに円弧三角形の3つの内角に注目してみると、上記の2つの円弧三角形は「二等三角形」になっています。頂点の内角は、その点におけるそれぞれの弧の接線のなす角と定義すると、左の(72-36-108)円弧三角形の3つの内角は36°-72°-72° ですし、右の(36-108-144)円弧三角形の3つの内角は36°-36°-108° です。それなのに鏡像対称ではない理由は、内角が等しいそれぞれの角の2つの円弧がどちらに凸なのかが異なるためです。(ということは二等と言わないほうがいいのかな…)



 さて、この円弧三角形も鏡像対称軸を持たないので、右手型と左手型があります。 

 一番細くとがった部分の内角が36°なので(そして同じ半径の円弧なので)、ちょうど10個で円周を埋めつくします。

 また、このかたちも青海波のように単独で格子状に配置することができます。

 鏡像体と組み合わせて使うこともできます。

 この例では交互に積み重ねていますが、ランダムに重ねることができます。さらに、36-72-108の円弧三角形も混在させることもできます。

 このパターンが成立するということは、5回回転対称形や10回回転対称形のタイリングにも使えそうです。

(つづく)



 私はもう20年近くデイリーポータルZというサイトのファンで、楽しませていただいています。「はげます会」には入会していません。(Amazonアカウント経由でないと入れないため。)昔のライターさんのファンなので、小野法師丸さん櫻田智也さんはげます会限定記事に登場、その一部を公開 という記事は楽しく読ませていただきました。

 この記事を読んで、櫻田智也さんの蝉かえるを昨日買ってきました。楽しみに読んでみたいと思っています。

 ちなみに最近だと君は逆ポーランド電卓を知っているか? 〜そして自作へという記事が面白かったです。私もレーザーカッターや3Dプリンタ、自宅に欲しいなと思いました。



 自宅で20年以上使っている給湯器が、ときどきエラーが発生するようになりました。給湯中に急にお湯から水に変わって、表示を見ると「給湯出力異常」というエラーが出ています。この機種は、こんな事故が発生しているようで、当時リコールで修理してもらった覚えがあります。

 馴染みの業者さんに見てもらったところ、「古い機種なので保守部品ももう手に入らないし、給湯機を交換したほうがいいですよ」とのことで、見積もりをお願いしています。まあこれまで20年以上使えて良かった、火災などの事故が起こらなくて本当に良かった、と思うことにします。

<おまけのひとこと>
 妻がhttps://note.com/の記事を気に入ってくれました。他の記事も読んでみようかなと思いました。






1月8日(金) 36-108-144の円弧三角形(その2)

 昨日の36-108-144の円弧三角形の話の続きです。格子状のタイリングではなく、回転対称のパターンを作ってみることにしました。



 この円弧三角形には36°と108°の内角があります。頂点の両側の円弧が片方が凹、もう片方が凸になっている部分を使います。108°の内角だけだと360°を作れないので、対称性を考えると下の図の一番右のパターンになるかなとおもいました。

 このパターンから始めて2回回転対称パターンを作ってみました。(以下、画像はクリックすると拡大します。)

 このパターンを見ていると渦巻状にピースが並んでいるように見えます。

 面白いです。

(つづく)



 昨日、自宅のボイラーの相談をしたら、あっという間に見積もりが来て、今朝8時半から工事をしてもらっています。今朝は氷点下6℃で、寒い中に水回りの工事をしてもらってありがたいです。



 エッセイを投稿するかがみよかがみというサイトを教えてもらいました。誰の文章でも無検閲で掲載されるわけではなく、ちゃんと専門家が選抜して(査読があって)掲載されるサイトだそうです。 Netの情報は基本は誰でもなんでも載せられるところが良いところでもあり悪いところでもあります。このようにきちんと内容が精査されて掲載されるサイト、というのは価値があると思います。

 個人が気軽にNetに情報を発信できるようになって久しいですが、画像や動画も用いない、文字の大きさや色の変化も使わない、それなりの長さの文章だけで表現するという手段や発表の場を求めている人はちゃんといるのだなと思いました。

<おまけのひとこと>
 昨日、職場の緊急連絡網が回ってきて、「出社時には必ず体温を計測し、平熱でなかったら出社しないこと」「ここ2週間以内に“緊急事態宣言”の対象の一都三県に言った場合もしくは該当都県の人と濃厚接触があった場合は1週間は出社しないこと」という指示がありました。息子が帰省していたら出社できないところでした。(実はそのほうが嬉しかったんじゃない? と妻に冗談を言われましたが、さすがに来週行かないとまずいです。)






1月9日(土) 36-108-144の円弧三角形(その3)

 36-108-144の円弧三角形の話の続きです。昨日は2回回転対称でらせんの構造が見えるものをご紹介しましたが、今日は基本の10回回転対称形です。



 基本の10回回転対称パターンの外側に隙間なく広げてみることにしました。

 こんなパターンになりました。(画像はクリックすると拡大します。)

昨年、30°-60°-90°の円弧三角形で同様なパターンを作ったことがありました。

 同じ中心の10回回転対称パターンから、パーツは自由に使うことにして、こんな風にも広げてみました。

 まず、一番内側のパターンの凹部に円弧二角形で凹凸を反転させます。その外側に鏡像のピースを並べます。後は36°-72°-108°の円弧三角形を適時組み合わせました。



 さらにこんなパターンも作ってみました。

 2種類の円弧三角形の内角が108°と72°になっていることを利用しています。

(つづく)



 櫻田智也著「蝉かえる」、5つの連作短編のうちの2つ目まで読みました。とても良い作品だと思います。デイリーポータルZのライターだったころにファンだったので、こちらの記事一覧を眺めて、いくつか拾い読みしています。

 デイリーポータルZの過去記事は面白いものがたくさんあって、リンクをたどって見始めるとついつい読んでしまいます。そんな中で「これ店で出せるよ!」ってほめられた料理食べさせて(西村まさゆき) という記事を見たのですが、そこにこんな写真が載っていました。

 このお皿、何角形に見えますか? 上記の記事の次の写真を見ると中華などでよく見かける正八角形のお皿のように見えるのですが、この写真は七角形に見えて仕方がありません。同じお皿を撮影したのだとしたら、どうしたら正八角形のお皿をこんな風に写真に撮れるのだろう? と悩んでいます。載っているお料理でお皿の向こう側の縁が見えないのも、お皿の手前が切れているのもとても残念です。



 戦国時代の真田家と徳川家の戦いをモチーフにしたROKUMON(六文)というボードゲームが新聞で紹介されていました。 https://www.ex1st.com/ というサイト、面白そうです。読んでみたいと思います。



 今朝、氷点下10℃の中、「どんど焼き」のわら集めに地元の子供たちが各戸に回ってきました。準備をしていなかったので慌ててしまいましたが、玄関飾りとわら代(300円)とお祝い金(500円)を渡しました。うちの子供たちが小学生だったころにもこうして回って歩いたものです。寒い中大変ですが、こういった行事が続いていることにほっとしています。

<おまけのひとこと>
 自宅の給湯器(ボイラー)が新しくなって、燃焼音が小さくなって感動しています。






1月10日(日) カリンバ、ひこばえ他

 すみません、今日は急遽出かけていて、更新が夕方になってしまいました。(でも明日も午前中には更新する予定です。) というわけでトップページには短時間しか表示されない予定の軽い話題です。



 午前中に出かけたとき、ふと楽器屋さんに寄ったのです。そうしたらカリンバが展示されていました。ちょっと触ってみたのですが良い音です。鍵盤(キー)に音名が刻印されています。試奏用の楽器の隣に電子ピアノがあったので、音の高さを確かめてみたらちゃんと合っていました。値段も三千円台で決して高いというわけではありません。これはもう買うしかない、と決意しました。

 カリンバはお勧めのようで、レジの前に積まれていました。筐体の素材(樹種)の違いと若干のデザインの違いで値段が3種類ありましたが、音の数は同じでした。デザインが気に入った1番高いものを購入しました。



 家に帰ってさっそく開封してみることにしました。こんな箱に入っています。パッケージには3種類の製品がすべて印刷されています。

 ふたをあけて、付属品を取り出しました。黒いキャリングケース(布製のソフトケースです)、ピンク色のお手入れ用のフェルトのようなクロス、そしてチューニングハンマーです。このハンマーで鍵盤であり共鳴体である金属の棒を叩いて、共鳴する部分の長さを変えることでピッチを変えることができます。

 もともと持っていた、民芸品風のカリンバと並べて写真を撮ってみました。

 もともと持っていたほうはキーが7本で、西洋音楽的なメロディーを奏でるのにはあまり向きませんが、音量は大きいですしきれいに響きます。ただ、私にはこの楽器で美しい音楽を生み出す独創性もセンスもないので、ほとんど飾ってあるだけでした。

 今回入手したカリンバは音域が2オクターブ+2音と広い音域をもっていて、チューニングもできます。ただし半音がありません。

 この条件で演奏できる曲をいろいろ鳴らしてみました。(子供のころからこういう制約が強いおもちゃのような楽器で遊ぶのが好きだったので、こういうのは得意です。)オルゴールのようなきれいな音色が出ます。タッチを変えることで音量をかなり変化させることもできます。筐体を机などに接触させると、さらに共鳴して大きな音が鳴ったりもします。楽しいです。

 「カリンバ」で検索すると、YouTubeなどでの演奏をいろいろ聴くことができます。楽器っていいなあと思います。



 昨年の3月に、大きくなった庭の木を根元から伐採してもらったのです。その前の年の秋に大きな台風が来て、県内でも甚大な被害がありました。もしも庭の木が倒れて自宅が壊れても困りますし、隣家のほうに倒れて迷惑をかけてしまったらもっと大変なことになります。

 切った直後は寂しい気持ちもあったのですが、庭にはまだ他にも背の高くならない木がたくさんありますし、そういった木にも相変わらず小鳥たちがたくさん来てくれて、この機会に伐採してよかったと本当に思っていました。

 先日久しぶりに庭に出てみたら、家の南東の角のシラカシの木の切り株から「ひこばえ」が大きく育っていました。

 木の生命力のたくましさに感心しました。今度は前回のように大きくなる前にしっかり剪定してかたちを整えようと思いました。それでも、こうしてまた育ってきてくれて嬉しいです。



 昨年の暮れくらいから、100円ショップのダイソーでオリジナルのボードゲームがいくつも100円(+消費税)で発売されているということを最近知って、2種類ほど購入してみました。買ってみたのは【トウキョウのハト エサバ・バトル】というゲームと(リンクはYouTubeでこのゲームを紹介している動画です)、アロハ! バーガーというゲームです。まだテストプレイはしてみていません。

 外出を控える世の中の風潮に合わせて安価なボードゲームを企画して販売するというのは商売人として立派なものだと思います。また、こういったところでゲームデザイナーとしての実績を積む人もいるのも良いことだと思います。

 一方で、本当に質の高い素晴らしいボードゲーム(必然的に値段も高くなります)が売れなくなってしまったらそれはとても残念です。まあターゲットユーザ層が違うかもしれませんし、逆に安価なボードゲームでこういったカテゴリのゲームの面白さに目覚めて市場のすそ野が広がるといった利点のある気もします。

 YouTubeの動画の閲覧回数を見るとあまり多くないので、考えすぎかもしれません。

<おまけのひとこと>
 今日は更新が夕方になってしまいました。外はとても寒いです。暖房を入れていない部屋もすごく寒いです。我が家は全館暖房ではないので(断熱性能が一昔前のレベルなので、家じゅうを温めようとすると光熱費がとてもかかってしまうので)、家の中で温度差があります。本当はあまりよくないらしいのですが、まあ仕方ないかと思っています。






1月11日(月) π/5を単位とした円弧三角形シリーズ

 年末年始休みにのめり込んだものの1つであるπ/5を単位とした円弧三角形のタイリングについて、今日からご紹介してゆこうと思います。先週、単発的に何度も書きましたが、少し系統的に調べてみたのでその結果を順に整理してゆきたいと思うのです。



 円周を10等分する弧(弧度法で長さπ/5になります)を基本単位として、それが1つ分、2つ分、3つ分、4つ分、5つ分の長さの円弧を考えます。

Fig. 1

 この5種類の円弧を使って、以下の条件で円弧三角形を作ります。円弧三角形の三辺をa,b,c としたとき、

 
  • 円弧三角形の3辺をa,b,c としたとき、 a + b = c , a < b < c .
  •  
  • 弧a と 弧b は内側に凸、弧c は外側に凸
  •  
  • c の最大値は π (180°、半円)
  •  以上の条件を満たす円弧三角形として以下の4つがありました。

    Fig. 2

     それぞれ 円弧三角形1-2-3、円弧三角形1-3-4、円弧三角形1-4-5、円弧三角形2-3-5 と呼ぶことにします。

     補足:a=b でも良いならば、円弧三角形1-1-2とか円弧三角形2-2-4も存在します。これらは鏡像対称軸を持つイチョウの葉のようなかたちになります。これらによるタイリングも興味深いのですが、今回はこの2つは除外しました。



     最初に上記の4種類の円弧三角形を周期的に並べることを考えます。このとき、5種類の長さの円弧が連なったものを(wave)と呼ぶことにします。(もう少し細かく言うと、を構成する円弧は合同で端点を共有しており、全ての円弧の両端を結ぶ線分が同一直線上にあることが条件です。)

    Fig. 3 : Waves with wavelengths 1 to 5

     以下、4種類の円弧三角形をそれぞれ単独で用いて、周期的に平面を埋めつくしてみます。4種類とも鏡像体を持ちますので、鏡像対称なものと同数用いることにします。



     最初に円弧三角形1-2-3です。

    Fig. 4 : Three types of tiling patterns with tricurve 1-2-3

     この円弧三角形の三辺を構成する3種類の円弧それぞれが「波」を形作るように配置することができることがわかります。

     補足:円弧三角形1-1-2 のような鏡像対称なかたちでは2種類のタイリングが可能です。

     同様に、円弧三角形1-3-4、1-4-5、2-3-5 に関してもご覧ください。

     円弧三角形1-3-4です。

    Fig. 5 : Three types of tiling patterns with tricurve 1-3-4

     円弧三角形1-4-5。

    Fig. 6 : Three types of tiling patterns with tricurve 1-4-5

     最後に円弧三角形2-3-5です。

    Fig. 7 : Three types of tiling patterns with tricurve 2-3-5

     それぞれ、鏡像体を含まない合同な単独のタイルでのタイリングの図を載せていますが、そのパターンは3種類の波の合成になっているのがわかりますか? 例えば最後の 2-3-5 ならば、水平方向の長さ5の波はわかりやすいと思いますが、Fig.8 のように斜めの長さ2と長さ3の波も存在しています。その波でタイリングを切り離すことで、鏡像体を入れることができるようになるのです。

    Fig. 8 : Three kinds of waves overlap

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     今日はメイントピックが長くなってしまったので、小ネタはパスします。(今日の内容の準備には珍しく長時間かかってしまいました。)






    1月12日(火) π/5を単位とした円弧三角形による一方向タイリング

     昨日からπ/5を単位とした円弧三角形のタイリングについての話を始めました。今日はまずはシンプルに、同じ長さの「波」を重ねるパターンについてのご紹介です。



     今回考えているのは、以下の4種類およびその鏡像の円弧三角形です。

     これらから5種類の「波」の繰り返しパターンを作ることができるということを昨日ご紹介しました。これらは混在させることができます。

     昨年、30°-60°-90°の円弧三角形でご紹介しましたが、同じ長さの波を構成する異なるタイルの並びを用意すると、

     それを任意の順番で積み重ねることができます。

     今回はこれを複数の形状のタイルを混在させてやってみようというわけです。



     最初に長さ1の波パターンです。長さ1を持つタイルは3種類有りますから(1-2-3, 1-3-4, 1-4-5)、その鏡像も含めて6種類になります。これを任意の順番で積み重ねることができます。比較的規則性が高い2パターンを作ってみました。

    Fig. 1 : Waves with wavelength 1

     タイルのオブジェクトを手で配置しているので、若干ガタガタしています。(高さを揃えたり、等間隔にする操作をすればいいだけなのですが手抜きをしました。すみません。)



     次に長さ2の波パターンです。タイルは1-2-3と2-3-5の2種類です。

    Fig. 2 : Waves with wavelength 2

     一番小さいタイルと一番大きなタイルを組み合わせているので、大きさの差が目立ちます。



     次に長さ3の波パターンです。長さ3を持つタイルは1-2-3, 1-3-4, 2-3-5 の3種類です。

    Fig. 3 : Waves with wavelength 3

     左右にゆったりと蛇行するように見える右側のパターン、わりと気に入っています。



     長さ4の波パターンです。タイルは 1-3-4 と 1-4-5 の2種類です。この2種類はかたちがよく似ていて紛らわしいです。

    Fig. 4 : Waves with wavelength 4

     私が仮に何も知らずにこの図を見たとして、これがどんなタイリングなのか、どんな部品を何種類使っているのか尋ねられたら、けっこう悩むかもしれないなと思いました。



     最後に長さ5の波パターンです。タイルは 1-4-5 と 2-3-5 の2種類です。長さ5は要するに半円ですから、半円が連なる「波」をずらしながら重ねたパターンになっています。

    Fig. 5 : Waves with wavelength 5

     これまでの4つの図(長さ1から長さ4の波のパターン)との最大の違いは、横方向に同じ色のタイルが接する(辺の一部を共有する)ことがない点です。



     ご覧のように単なる平行移動で一方向に重ねてゆくだけでもいろいろ面白いです。これらの図は、透過gif画像を作っておいて、それをMicrosoft Officeのアプリケーションの上でコピーして回転させたり平行移動させたりグループ化したりして作っています。gif画像のセットをダウンロードできるようにしようかと思っていますが、需要はあるでしょうか。(でも、それを使って遊べる人ならそれを自作できてしまいそうですね。)

    (つづく)



     「集合と位相」をなぜ学ぶのか(藤田博司 2018:技術評論社) という本を普通の(大規模な専門店ではない)本屋さんで見かけて買いました。

     フーリエ級数から話が始まって、リーマン積分の話、実数の数直線の話(実数の連続性の話)、と話題が展開していって面白いです。(まだ半分くらいまでしか読んでいません。)ところどころに挿入された数学者のコラムなどが面白いです。ディリクレ(1805-1859)って54歳で亡くなっているんだ、とか(自分が今そのくらいの歳なので気になりました)、奥さんがあの有名な作曲家のメンデルスゾーンの妹だった、とか(たしかメンデルスゾーンのお姉さんも音楽家だったはずだけど、妹もいたのかぁ、とか)、リーマン(1826-1866)って40歳で亡くなっているのか、若いなあ、とか、いろいろ気付きがありました。

     こんな風に「集合」や「位相」の概念が生まれてきたのだ、という話が解説された本があるのはいいなあと思います。今はわかりやすく工夫された本が増えてきて良いことだと思いました。

    <おまけのひとこと>
     今日からはいつものペースで早朝の更新です。






    1月13日(水) 半円を含む円弧三角形による2次元タイリング

     今日は円弧三角形のタイリングのうち、最長辺が半円のもので作れるパターンのご紹介です。



     今回考えている以下の4種類の円弧三角形のうち、

     1-4-5 と 2-3-5 は半円を含みます。このタイプは以下のようなタイリングが可能です。

    Fig. 1 : 2-3-5 Fig. 2 : 1-4-5

     半円と4分の1円を組み合わせたこんなパターンは見たことがあるのではないかと思います。

    Fig. 3

     Fig.1 と Fig.2 は、タイル2-3-5、タイル1-4-5を使ってこれと同じ配置になるようにしているのです。



     この図をどうやって描いたのか、どう並べているのかを簡単にご紹介します。(見ればわかると思いますが一応。)2-3-5 の場合、こんなタイリングができましたが、

     上の図の一番右の長さ2の波を作っている縦の列を考えて、それを180°回転させてみます。

     そうすると、2x2の市松模様の配置が可能です。これはタイリング可能なユニットになっています。

     同様に、1-4-5 の円弧三角形も 2x2 の配置が可能です。

     これらをずっと広げていったのが冒頭の2つの図でした。



     円弧三角形 1-2-3 や 1-3-4 で同じことをやろうとするとどうなるでしょうか。

     この場合、波と直交する方向(この場合は垂直方向)の縁が滑らかではなく、180°回転したものをはめ込もうとしても凹凸が合わないのです。なので同じ配置を作ることができません。

    (つづく)



     私が住む長野県もCOVID-19感染者が増えてきました。勤務先の事業所でも対策が一段と進みました。特に顕著なのが社員食堂で、これまでも対面の座席は片側の椅子を全部撤去したりしていたのですが、年明けからはさらに椅子が間引かれて、座るところを見つけるのが大変です。食堂の前の手を洗う洗面台も、従来よりみんな時間をかけて手を洗っているため大混雑で、廊下から階段のほうまで手を洗う順番待ちの列が伸びていました。

     そんなわけで在宅勤務が可能な業務であれば極力在宅勤務をしてください、という話になっています。私としてはとてもありがたいことなのですが、とはいえ意外と出社しなければならない予定が入ってしまっています。

    <おまけのひとこと>
     カリンバの弾きすぎで親指の先が痛いです。標準添付されている指サックをはめればよかったと後悔しています。






    1月14日(木) Penny's Game (ペニーのゲーム)

     すみません、円弧三角形のタイリングの話、図の準備が間に合わなかったので別の話題です。



     最近発表された論文を眺めてみるために、https://arxiv.org/ を定期的に見に行くようにしているのですが、The Penney's Game with Group Action(Tanya Khovanova, Sean Li)という論文が目に留まりました。

     ここで議論されている Penny's Game(ペニーのゲーム) というのを知らなかったのですが、大変面白いと思ったので簡単にご紹介します。M.ガードナーが過去に紹介していて有名になったのだそうですが、知りませんでした。私のサイトを見に来て下さるような方でしたらご存じの方も多いのかもしれないなとも思いますが…



     「ペニーのゲーム」は二人で対戦するゲームです。コイントス(確率2分の1の事象)を用います。プレーヤーA(Alice:アリス)とプレーヤーB(Bob:ボブ)が対戦することにしましょう。例えば何かのゲームの先攻後攻を決めるときなど、アリスが表(H:Head)、ボブが裏(T:Tail)に賭けて、コイントスを1回やって勝者を決めるといったことをやりますね。

     普通のコイントスは1回の試行で勝者が決まります。「ペニーのゲーム」では1回ではなく3回の試行の表裏(HとT)のシーケンスを予想します。例えばアリス(A)は表表表(HHH)に賭け、ボブ(B)は表裏表(HTH)に賭けたとしましょう。

     3回のコイントスで HHH か HTH が出ればそれで勝者が決まって「おしまい」ですが、そういったことが起こる確率はどちらも8分の1しかないので、3回のコイントスの後で勝負がついていない確率は4分の3です。その場合は継続してコイントスを続けます。

     このとき、最初の3回の試行が「ご破算」になるわけではなくて、4回目にコイントスをしたら、2回目・3回目・4回目のシーケンスがアリスのHHHかボブのHTHになっていたらそこで勝負がついた、ということにします。それでも勝負がつかなければさらにコイントスを継続します。

     下の図は、コイントスを続けて11回行ったときに初めてボブが賭けた HTH が現れてボブが勝ったという例です。

     このゲーム、選択する手(予想する3文字のシーケンス)の有利・不利はあるのでしょうか。 また、アリスが先に手を決めて、ボブはアリスの手を見て自分の手を決めて良いのだとしたら、ボブは有利になるでしょうか。

     驚いたことにこの条件だとボブ(後手)は圧倒的に有利なのです。

    (つづく)



     ペニーのゲームを調べていて、昔ご紹介した エフロンのさいころ を連想しました。ペニーのゲームの「相手の選択を確認してから自分が選ぶ」という後手に優位性がある点がよく似ています。



     大相撲初場所、大変なことになっています。相変わらず応援している地元力士の御嶽海、両大関に勝ったのはいいのですが格下に2敗して2勝2敗、五分の星です。とても御嶽海らしい状況で、なぜか上位には勝つのに下位には負けて、勝ち越せるか最後までドキドキするといういつものパターンです。でも応援しています。

    <おまけのひとこと>
     ペニーのゲームの種明かしまで書こうと思っていたのですが、時間切れです。






    1月15日(金) Penny's Game (その2)

     昨日の「ペニーのゲーム」の続きです。



     昨日ご紹介した「ペニーのゲーム」ですが、アリス(A)が選んだ長さ3のシーケンスを見た後でボブ(B)が自分の選択するシーケンスを決められるとしたらどのくらい有利なのか、ということをまとめたのが以下の表です。

     驚くべきことに、アリスが8種類のどの手を選んでも、ボブは少なくともその倍の確率で勝てる手を選ぶことができるのです。図示してみます。

     矢印の根本側が有利なことを示しています。矢印の太さが倍率を表しています。

     さらに、この「勝ちパターン」の覚え方まで確立されていて、先手が選んだ手がA,B,C (A,B,Cはそれぞれ表(H) か裏(T)のどちらか) だったとしたら、後手はnotB,A,B (notB は B の逆で、Bが表なら裏、裏なら表です)を選べばよいのだそうです。

     これ、いろいろと面白い派生研究があるようで、もう少し勉強してみたいと思います。



     先日、自宅の給湯器を交換してもらって快適、という話を書いたばかりですが、一昨日の夜、妻が「お風呂の温度がとても低くて寒かった」というのです。私も昨日の朝、熱いシャワーを浴びようと思ったら、ぬるいお湯しか出てこなくて寒くて大変でした。妻が設置した業者さんに連絡して見てもらったのですが、最初は原因がわからなかったのだそうです。でも、業者さんがいったん帰った後で思い付いたことがあるといって再び見に来たそうで、お湯の配管が接続されている先の水栓を閉めると良いのではないかということで、洗濯機に給水している配管の栓を閉めたところ、問題が解決したそうです。

     でも、洗濯機でお湯を出していたわけではなく、お湯を止める場所がほんの少し違うだけでそんなことが起こるのだろうか? と今でも半信半疑です。今朝もこれからシャワーを浴びるのですが、また温度が低かったらどうしよう、とちょっと心配です。

    <おまけのひとこと>
     昨日は帰宅が遅くなりました。今日は午前と午後に6つ打ち合わせがあって、そのうち午前の1つと午後の1つは社外とのリモート会議でそれぞれ2時間を予定しています。しかもお昼に別事業所に移動しなければならない、という忙しい一日です。(なのですみません、今日は簡単な更新です。)






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