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以前の「ひとこと」 : 2018年1月前半



1月1日(月) 元日

 2018年になりました。大晦日から三が日までは久々に子供たちが帰省してきて、家の中に4人いてにぎやかです。

 毎年大晦日に、妻が漆塗りの小さなお盆に、私が昔作った和風の伝統折り紙を飾ってくれます。下の写真は2003年の元日の写真です。

再掲図

 このころはウェブサイトを見るのは主にパソコンだったと思います。昔はPCの画面も狭くて(画素数が少なくて)、画像のサイズも小さいです。ちなみに、オリジナルの写真から大きな画像を作ろうと思ったら、ちょうど2003年というと、不運にもパソコンのハードディスクが故障して、約1年分の画像ファイルを失った頃だったため、オリジナルの大きなサイズの画像は見つかりませんでした。これに懲りて、画像は複数のPCにコピーして、かつCD-Rとかにも保存するようになりました。

 今年も大晦日に妻が同じような飾りつけをしてくれたのですが、その時にこんな折り紙の動物が出てきました。

図 1

 「これは犬じゃないか?」ということになって、一緒に飾ってもらいました。でも実はこれは作意は確か違う動物だった気がします。これは、保育社のカラーブックスというシリーズの中に河合豊彰氏(1932年〜2007年)のおりがみ関係の本が3冊あって、そこに載っていた折り図から折ったものです。

 まだ「不切正方形一枚折り」が流行る前で、前半身と後半身を別々の正方形から折って、最後に接着しています。はさみを入れる作品もありました。微妙な折り線で表情が変わるので、なかなかむつかしいです。これは35年前くらいに折ったもので、当時は河合豊彰氏の作品(豊彰(ほうしょう)流、というのだそうです)の、動物を中心にいろいろ折っていました。正確に「こことここを合わせればよい」という折り方ではない部分があるため、折り図通りに折っているつもりでも、出来上がりがお手本写真と比べて見栄えが悪いものが出来てしまうことが多くて苦労しました。

<おまけのひとこと>
 今年もよい年になりますように。






1月2日(火) カタンの開拓者たち

 お正月に子供たちが帰ってくるので、昔から名前だけは知っている有名なボードゲーム「カタンの開拓者たち」を、大晦日のお昼過ぎに郵便局に年賀状を出しに行った帰りに買ってきました。

 カタンの開拓者たち(linkはwikipediaです)は、1995年に作られて以来、世界中で大変人気のあるボードゲームなのだそうです。概略のルール等は検索するとたくさん出てきますので、ルールは記述せずに、最初に遊んでみた感想を少し書きたいと思います。

 私を含めて家族全員がこのゲームのルールを全く知らなかったので、初めてのプレイのときには付属のルールブックに載っていた「お手本の配置」に従ってプレイしました。2回目からはちゃんとマップをランダムに生成して、その上で最初の配置から考えてプレイを始めるようにしました。

 1回のプレイに1時間半くらいかかります。大晦日の夜と元日の夜で4回やってみました。最初の1回だけは4人プレイで、2回目以降は3人プレイでやってみています。どちらかというと3人のときのほうがバランスが良い気がしますが、3人のときは、特に序盤は「サイコロを振ってもだれも資源がもらえない」ということが起こりがちでした。

 下の写真は4回目のプレイ、私が抜け番になったときのマップです。

図 1

 資源を産出する土地は5種類あるのですが、その中で「土(レンガ)」「鉄(鉱石)」は3枚しかありません。しかもこのマップ、レンガを産出する土地の数値が「2,4,4」と出現率が低いのです。木材とレンガは序盤に街道(道)を作るのに必要なので、レンガ不足で苦しむ展開になりました。

図 2

 ちなみに建物(開拓地や都市)は、図2のように六角形の3つ集まる頂点に作ります。また、街道は六角形の土地の辺に沿って作ります。サイコロを2つ振って、出た目の合計の土地から資源が産出されます。その土地の頂点に立つ建物の所有者がその資源をもらえます。

図 3

 言うまでもなく、2つのサイコロの目の合計は図3のように出現率が異なります。一番出現率の高い7は「盗賊」で、このときは資源は誰ももらえません。図1のそれぞれの土地の中心に数字のマーカーが置かれていますが、出現率の高い6と8は赤い色がついています。また、出現率が低い数字ほど小さくて細いフォントで印刷されています。芸が細かいです。

 きわめて森林資源が豊富なマップになりました。でも結局、発展カードを使いまくった息子が逆転勝利していました。





 元日はお昼から娘は友達と会うといって出かけてゆきました。息子が車で待ち合わせの駅まで送迎してくれました。おかげで私はお昼からお酒を飲ませていただきました。運転できる人が増えるとありがたいなあと思いました。

 娘が出かけている間に、息子とチェスを1局指しました(「1局」「指す」という用語でいいのでしょうか)。二人とも初心者なので、序盤はほぼ互角、最後にお互いにクィーンとナイト1つだけになって、あとは私がポーン5つ、息子がポーン3つになったところで、おそらく私がポーンをプロモートするのを防ぐのは難しいのでは?と言うことになって、そこで終わりにしました。でも、終盤戦をちゃんと戦ってみるのも良かったかも、とちょっと思いました。

 こういうボードゲームに付き合ってくれる家族に感謝です。

<おまけのひとこと>
 ひっそりと日記のような更新をしています。






1月3日(水) 三角関数の加法定理を図で示す

 pinterestを見ていたら、三角関数の加法定理を説明している図がありました。面白いと思ったので、自分でも図を作ってみました。

図 1

 青い長方形を描いて、その中に図のように緑色の直角三角形を描きます。その直角三角形の斜辺(図の赤い線)の長さを単位長1とします。もともとが長方形なので、緑の直角三角形の回りにも3つ、直角三角形があることになります。4つの直角三角形の内角をα、βで図のように表すことができます。

 まず、緑の直角三角形に対して、sinとcosの定義より、直角をはさむ2辺の長さがcosβ、sinβになります。これで残りの白い3つの斜辺が決まりましたので、同様にsinとcosの定義を適用して、長方形の外周の全ての長さを決めます。

 最後に、長方形の向かい合う辺の長さが等しいという等式を立てます。

 これで三角関数の加法定理を示すことができました。検索してみるとわりと有名な示し方のようですが、私は知りませんでした。面白いです。





 昨日(1/2)は午前中に家族4人で私の実家に御年始のご挨拶に行ってきました。母が大変喜んで迎えてくれました。現地には一時間ちょっとしかいられなかったのですが、また行きたいと思いました。

 今日(1/3)東京に帰る娘は元日も二日も午後に友達と会う約束を入れていて、車の免許を取った息子が運転の練習を兼ねて送迎をしてくれています。昨日、夕方暗くなってから娘の友達の家に迎えに行ってくれた時の帰りに、フロント左のバンパーを縁石にちょっとこすってしまったらしいです。うちの車にはついていない、オプションのフォグランプ用のスペースをふさいでいるカバーがなくなっていて、その内側にあったウィンドウォッシャー液のパイプが外れてウォッシャー液が全部流れてしまっていましたが、それ以外は被害はなかったみたいです。まあこれもよい経験です。この程度で済んでよかったです。ちょうど定期点検のタイミングだったので、予約してディーラーに持っていこうと思います。

 夜は家族でいつも行く駅の近くの台湾料理のお店に行きました。今年は往復とも私が運転することにして、珍しくお店ではお酒を飲まないことにしました。

 夜は私はかなり早く寝たのですが、1月2日なので、夜11時ころに私が寝ている枕の下に誰かがそっと折り紙の宝船を入れに来てくれました。お正月の家族の行事については、妻の実家よりも私の実家のほうの風習を我が家では引き継いでくれたようです。

<おまけのひとこと>
 今日で三箇日もおしまいです。そろそろ今年の仕事の準備を始めないと。






1月4日(木) Bridges:数学とアートの国際会議(カンファレンス)

 この年末年始のお休みは、The Bridges Organizationという国際会議のサイトのアーカイブ(過去論文)を眺めながらいろいろと想像を膨らませています。Bridgesというのは、アート、音楽、建築、教育、文化などを数学のことばで「つなぐ」「橋をかける」ことで、新しい発想や面白さを発見しようというコミュニティのようです。大変ありがたいことにアーカイブを無償で公開して下さっていてるのですが、この中にとても面白い論文がいくつもあって、そのリファレンスを辿ったりしていると、あっというまに時間が経ってしまいます。また、自分でも作ってみたくなる構造やCGのアイディアもいろいろ増えました。

 何より図や写真が多いので、ろくに英語を読まなくてもなんとなく面白そうな論文がわかるのがありがたいです。(相変わらず英語が苦手です。)

 その中の1つ、2010年のhttp://archive.bridgesmathart.org/2010/bridges2010-199.pdf“Regular Polyhedral Lattices of Genus 2: 11 Platonic Equivalents?”(Dirk Huylebrouck)という論文は、正多角形を三次元空間内に辺で連結した構造について議論したものです。

 私もずいぶん昔に、こんなものを作ったこともありました。(2004年12月8日のひとことより再掲です。) これは阿原一志先生にいただいたアイディアをJOVOブロックでかたちにしてみたものだったと思います。

再掲図 1 再掲図 2 再掲図 3

 さて、上記の論文のFig.6 にこんな図があって、「あれっ?」と思いました。

Dirk Huylebrouck:Bridges 2010 p.199-206

 これは正五角形4つの輪を三次元空間内に格子状に連結できることを主張している図です。上の図の左側の構成単位のかたち、これは昨年(2017年9月18日のひとこと参照)作ったものだったので、ああこんなことができたんだ、と思い付かなかった自分がやや残念に思いました。

2017/9/19 図 1 2017/9/19 図 2

 論文の格子パターン、最初はJOVOブロックで組んでみようと思ったのです。でも、二面角が小さいところがあって、組めないことがわかりました。なのでまず、CGから作ることにしました。

図 2 図 3

 なるほどこんな感じか、というのが少しわかりました。実はこのCGを作るとき、最初はぜんぜんうまく位置が決まりませんでした。2017年11月11日のひとことで、座標のメモを図にしておいたので、それを参照して作ったのですが、実はそのメモが間違っていたのです。今朝あわてて修正しました。(一カ所、符号のプラスマイナスが逆でした。)

(つづく)





 1月2日の夕方に車をぶつけたという現場に、昨日の朝行ってみました。なくなっていたフォグランプ用のスペースのカバーのパーツを見つけることができました。樹脂製ではめ込み式なのですが、幸いツメは折れていないようでした。ディーラーは1月3日から開店してくれていたので、電話をしたら「部品の棚卸があるので、15時以降でしたら対応できます」とのことだったので、15時に予約をして車を持っていきました。

 自分が運転しているときではなかったので、どこにどんな衝撃が加わったのか、正確にはわかりません。液漏れ等がないこと、灯火類(ウィンカーとかブレーキランプとか)がちゃんと点くこと、ブレーキがちゃんと効くこと、等をしっかり確認して、慎重にお店に向かいました。

 ちょうど半年点検のタイミングだったので、それも合わせてお願いしました。(メンテナンスパック契約をしているので、費用は支払い済みです。) 幸いにして「走る・曲がる・止まる」ための設備には何も問題がないことがわかりましたが、ウィンドウォッシャータンクのパイプは継手の根元から折れてしまっているとのことで、ウォッシャー液のタンクをポンプのモーターごとそっくり交換するしかないそうです。部品は翌日には入荷するとのことだったので、1月4日にまた車を持ってきますと話をしてお店を出ました。





 娘が東京に帰ったので、夜、妻と息子と3人で「カタン」をやりました。私は美しい開拓をしたくて、小麦の貿易港と羊毛の貿易港を一本の長い街道(長さは11区間でした)でつなぎ(最長交易路ポイント獲得)、途中に開拓地4つと都市を1つ建設するところまでは行ったのです。麦畑も牧場もダイスの目が出やすい土地に拠点を作って、体制は万全と言ってよい状態にしました。でも、開拓地を初回の2つを含めてもわずか3つしか建設しなかった息子が、「発展カード」を15枚くらい引いて、騎士ポイント(2ポイント)と1ポイントカード4枚を集めていて、先に10ポイントに到達しました。(しかし息子はなぜあんなに資源カードの供給を受けられるのか、引きが強いです。)

 唯一の心残りはこのプレイの終了時の盤面の写真を撮っておけばよかったなあということです。やっぱりこのゲームはバランスが素晴らしいなあと思いました。

<おまけのひとこと>
 お休み中にやりたいことがありすぎて、時間が全然足りません。






1月5日(金) {5,5}:各頂点に正五角形が5枚集まった格子(その1)

 昨日ちょっとご紹介した、正五角形を三次元空間内に規則的に並べる構造ですが、これは各頂点の回りに正五角形が5枚ずつ集まったかたちになっています。

 図1をご覧ください。正五角形4枚の輪の多面体を4つ、連結しています。この中の中央やや右の頂点に注目すると、その頂点の周囲に5枚の正五角形があるのがわかります(図2)。この格子構造は、すべての頂点の回りがこの図2と同じ構造になっています。

図 1 図 2

 図2の白い3枚の正五角形は同一平面上にあります。赤と緑の2枚の正五角形が、白の3枚を並べた隙間に縦に入っています。この角度は36°でかなり急峻な鋭角のため、多面体ブロックでは組めなかったのです。

 この格子構造を理解したくて、段数を増やしたCGも作ってみました。

図 3 図 4

 うーむ、まだ分かった気がしません。これは紙で模型を作ってみるしかなさそうです。

(つづく)





 妻と息子と3人で、初詣に諏訪大社の上社本宮(かみしゃほんみや)に行きました。上社は長野県の諏訪市と茅野市の境界のあたりの、諏訪盆地の縁の山際にあります。下の図5の上の地図の赤い四角いあたりになります。

図 5

 今回は息子の運転で行きました。図5下の地図の黄色い県道を東側(地図の右側)から入って、山沿いのY字路の分岐を左に入って、図5下の地図の「諏訪大社本宮」の文字の「訪」の字の下あたりの、地図記号の「記念碑」のあたりにある駐車場を目指しました。

 分岐を過ぎてしばらく行ったところで駐車場に入る車の渋滞になっていました。ふと左手の山側を見ると、急斜面にまっすぐ階段が設けられていて、その先に御社があるのが見えました。図5下の地図の赤丸()です。地図で見ると、この縮尺だと等高線の間隔は10mですから、標高差は50mくらいあることがわかります。水平距離もだいたい50〜60mですから、平均斜度はほぼ45°くらいでしょうか、とんでもない急斜面です。

 せっかく助手席に乗っていたので、「ちょっと降りるね」と家族に声を掛けて、渋滞で全く進まない車から下車して、この御社にお参りしてくることにしました。「北斗神社」というそうです。検索してみると、こんなページに紹介がありました。(このページでは夏に上っているようですが、写真が豊富です。)

 まず見上げたところの写真を撮ろうと思ったら、なんとこの日に限っていつも持ち歩いているカメラを忘れてきていました。「まあいいか」と気を取り直して上ることにしました。登り口の鳥居の脇の看板を見ると、階段の段数は200段とのことです。でも、頂上付近のわずかな区間を除いて手すりもないですし、古い石段なので段の間隔もやや不ぞろいだったりして正直怖い階段でした。高いところも階段も好きな私ですが、昔と違って身体は重くなっているし運動不足だし足腰も弱っているので、かなり息が上がりました。

 御社まで登って振り返ってみると、とてもよい景色でした。お参りして下り始めましたが、下りがまた怖かったです。ここで転んだら数十メートル滑落して大怪我をするか下手をすると死ぬな、と思って慎重に下りました。

 上って下りてくるまでに10分くらいだったでしょうか、車はまだあまり進んでいませんでした。今度カメラを持ってまた来ようと思いました。

<おまけのひとこと>
 日頃の運動不足を痛感しました。






1月6日(土) {5,5}:各頂点に正五角形が5枚集まった格子(その2)

 昨日の、正五角形が各頂点の回りに5枚ずつ集まった格子構造の紙模型を作ってみることにしました。このパターンは図1のように正五角形が連なるパターンが平面になっているようです。なので、最初に図1のかたちを数枚切り出して、仮組みしてみました。

図 1

 パーツの長さも適当に付けた「のりしろ」も不適切でした。

図 2

 でも、これを仮組みしたことで、作ってみたいかたちのイメージが湧きました。図3のようにパーツを設計して、これを2枚作って組み立てることにしました。

図 3

 試作したとき、五角形が小さくて苦労したので、できるだけ大きくしたかったのですが、あまり大きくできませんでした。パーツの幅が28cmくらい、高さが9cmくらいです。1枚の五角形の1辺の長さは1.8cmくらいです。

図 4

 これを屏風のように折り畳んで2つのパーツの内側から順に接着してゆきました。小さいので結構大変でした。

図 5 図 6

 最終的に出来上がった模型は、接着しながら作ったため誤差が蓄積して、かなりひずんで精度の悪いものになってしまいました。本当はもう何段か積み上げたいところですが、これだけでもかなり大変だったので、いったんこれで納得することにしました。(満足はしていませんが)





 息子が車を運転してくれるので、妻と私を駅まで送ってもらって夫婦で出かけてきました。列車で出かけるのも楽しいです。今更ながら、中央東線の新型特急車両E353系を初めて見ました。このロゴマークが印象的です。

図 7

 JR東日本のプレスリリースによると、このロゴマークは「E」の上半分に車体のストリームラインと同じ紫のラインを施し、全体の輪郭が側面の窓を連想させることで外観との世界観を統一しています  だそうです。

 まあきっといずれ出張で乗るだろうなと思っています。私はごくごくライトな鉄道ファンで、敢えて分類するとすれば「読み鉄」です。鉄道旅行記や鉄道に関係する本、地図や時刻表を読んでいろいろ想像を巡らせるのが好き、という、おそらくあんまり周りに害がないタイプの鉄道ファンだと思っています。

<おまけのひとこと>
 毎年1月の最初の土曜日には、新聞に載っているニコリのパズルの「漢字抜け熟語」を解くのを楽しみにしています。今年の問題は漢字3文字〜5文字の熟語が63、伏せられている感じは58種類、難易度は星(★)3つ、という問題で、辞書とかには頼らずに1時間弱で解くことができました。1年があっという間だなあという感じです。






1月7日(日) {5,5}:各頂点に正五角形が5枚集まった格子(その3)

 昨日は「つづく」としませんでしたが、もう1日だけこの話題を続けます。この格子構造の中に入って見回してみたらどんな風に見えるんだろう? と思って、CGを作ってみました。構造がわかりやすい視点を探すのにちょっと手間取りました。その探索のプロセスも楽しいです。

図 1 図 2
図 3 図 4

 図1、画面中心やや上のところに、正五角形5枚の頂点がわかりやすく見えていると思います。図2、すこし前進してみたところです。図3と図4は、それぞれ図1と図2の面を取り払ったところです。

 いろいろ視点を変えながらこの格子の中を見渡してみて、すこし理解が深まった気がしました。東西方向と南北方向に長い廊下があって(床も天井も平らではありませんが)、天地方向だけは構造が違うのです。

 こういう構造を可視化するのにCGという道具は本当に強力だなと改めて思います。





 駅に行ったら、また新たに小平奈緒選手を応援する横断幕が張られていました。

図 5

 わずか300戸ほどの小さな地区から世界記録保持者が現れて、地元は大変盛り上がっています。

<おまけのひとこと>
 地元のスポーツと言えば、高校サッカーの上田西高校が長野県勢初のベスト4だそうで、駅とか列車の中とかで話題にしている人たちを複数組見かけました。

 今日1/7(日)の午後、息子は成人式です。息子は昨夜、地元の友人と集まっていたようなのですが、そのうち一人がお酒を飲みすぎて病院に行ったそうです。特に後まで残る影響はなさそうだということですが、息子にはよく気を付けるように言いました。

 そういう私も今日の午前中は地区の「幟建て(のぼりたて)」と新年会があります。いつもたくさん飲んでしまうのですが、私は外ではビールしか飲まない(日本酒や焼酎は危険なので)と決めているので、ひたすらビールを飲む予定です。






1月8日(月) エッシャー風リボンパターンのタイリング(その1)

 The Bridges Organizationアーカイブを見ていると、いろいろ面白い論文がたくさんあるのですが、その中から1つご紹介します。Point Symmetric Ribbon Patterns using a Hexagonal Motif from M.C. Escher(David Reimann:2013)です。

 この論文は、六角形のタイルに帯状のパターンを描いて、それをいろいろな向きで並べることでとても豊富な模様を作成できることを紹介しています(かなり乱暴なまとめですが)。

 使われているタイルは極めてシンプルな、図1の左のようなかたちです。自分でもこのパターンをいろいろ並べてみたくなりました。六角形の上下の頂点のところにあるちいさな黒い菱形はなくてもいいかなと思って、それは外してデザインすることにしました。

図 1

 ExcelやWord、PowerPointのオブジェクトとしてタイリングをしてみることもできますが、規則的に並べたいので、今回はCGを作成することにしました。図2のように、基本となる六角形を54枚の小さな正三角形に分割して、帯の多角形の頂点の座標を決めました。

図 2

 これをPovrayで下記のように定義しました。“sft”というベクトルは、帯が重なる隙間を定めています。この重みを変えることで隙間の幅を変えられるようにしてあります。

図 3

 まず、単なる平行移動で9枚を並べてみました。

図 4

 イメージ通りです。ここまで来たら、あとは場所に応じて向きを変える規則をいろいろ作って、どんなパターンになるか実験してみることができます。ここからが楽しいです。

(つづく)





 昨日は幟建てをして、新年会に行きました。瓶ビールをひたすら注いでもらって飲んでいるので、どのくらい飲んだのかよくわかりませんが、昼間から飲みすぎました。

図 5

 ちょうどお昼頃、新年会の会場の公民館を出て、さきほど建てた幟の写真を撮りました。 お昼をたっぷり食べ過ぎて、夜もほとんど何も食べませんでした。

<おまけのひとこと>
 このお正月休みはひっそりと毎日更新していましたが、明日からは通常通り週に1〜2回の更新のペースに戻ります。






1月9日(火) エッシャー風リボンパターンのタイリング(その2)

 Point Symmetric Ribbon Patterns using a Hexagonal Motif from M.C. Escher(David Reimann:2013)のユニットを使ったタイリングの実験です。最初に作ったいくつかのパターンをご紹介します。

図 1 図 2
図 3 図 4
図 5 図 6

 今のところごく局所的なルールしか適用していないので、パターンの単位は小さいです。それでもいろいろな変化がみられて面白いです。

 最後の図6、もうちょっと視野を広げて、六角格子の線を消してみました。

図 7

 「三葉結び目」の1つの「葉」を引っ張ってねじったようなかたちがユニットになっています。

図 8

(つづく)





 ニコリの161号に、「ザ・嘘地図」というパズルが載っていました。小さな画像でご紹介します。どんな問題なのかはご紹介しません。「面白かった」「おすすめです」ということだけをお伝えしたいです。

図 9

 なぜこの画像を載せたかというと、「嘘地図」と言いながら、説得力があるのです。こんな地形だったらこんな風に街は発展するだろうな、という気がするのです。なので、純粋に地図として眺めていて面白いのです。この問題を作成するために費やされたエネルギーとこだわりに敬意を表します。

<おまけのひとこと>
 この「ザ・嘘地図」は、電車で移動中に筆記用具を使わずに目だけで解きました。「よくできているなあ」と感心しました。






1月10日(水) エッシャー風リボンパターンのタイリング(その3)

 Point Symmetric Ribbon Patterns using a Hexagonal Motif from M.C. Escher(David Reimann:2013)のユニットを使ったタイリングのご紹介をしています。使っているパーツは以下のような1種類だけです。

図 1

 昨日、変形の三葉結び目をご紹介しましたが、そもそも素直な三葉結び目を作ってみました。

図 2

 このパターンは下の図3の3つの向きだけを使って作ることができます。図2と図3を見比べて確かめてみてください。

図 3 図 4

 さてそれでは、図3→図4のように、すべてのパーツの向きを180°回転させたら、図2のパターンはどうなるでしょうか?また、すべてのパーツを場所は変えずに60°とか120°とか、一斉に回転させたらどうなるでしょうか? 同じ三葉結び目になるでしょうか、それとも違ったパターンになるのでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 1月9日(火)の早朝に、1/10〜1/12の3日分の更新をしています。昨日(1/8)の午後は雪が降ったのですが、夕方から雨に変わっています。だいぶ雪もなくなりましたが、残っている雪が凍結すると危険なので、家の前だけは雪をなんとかしておかないといけないなあと思っています。この更新が終わったらやるつもりです。






1月11日(木) グッドモーニング・カレンダー

 先日実家に行ったとき、母がどこかの美術館のミュージアムショップで見つけたと言って、「グッドモーニング・カレンダー」というのをお土産にくれました。

図 1

 正三角形、正方形、円のパーツが6枚ずつ入っていて、写真のようにスリットが刻まれていていろいろなかたちに組むことができる、というものです。正方形のパーツの両面には1か月ずつのカレンダーが印刷されていて、その月のカレンダーが見えるように組むことで実用性もあるオブジェになります。

図 2

 とりあえず簡単に2ヶ月分が見えるようなかたちに組んでみました。楽しいです。

<おまけのひとこと>
 昨日の問題の答えがすぐに見えないように、1つ別の話題をはさみました。これはこれでご紹介したかったものです。






1月12日(金) エッシャー風リボンパターンのタイリング(その4)

 正六角形に帯が描かれたパーツをタイリングすることで、いろいろな模様ができる、という話を書いています。一昨日の更新で、三葉結び目を構成する配置にしたとき、各パーツを180°回転させたら模様はどうなるでしょう?という問題を出題しましたが、その結果を表示します。

図 1

 実はこのように籠目格子のパターンになります。

図 2

 パーツ全てを60°単位で回転してゆくと、三葉結び目と籠目格子のどちらかになります。

 まだいろいろなパターンができますが、今回の更新ではここまでにしたいと思います。

<おまけのひとこと>
 今年の仕事も本格的に始まりました。頑張らないと。






1月13日(土) Shape-Changing Polyhedra:変形する多面体(その1)

 先日に続いて、Bridgesのアーカイブを眺めていて作りたくなったもののご紹介です。Shape-Changing Polyhedra(Roger Burrows:2016)より。

 この論文は、平面多角形を辺で連結した構造を3次元空間内で連結部分の角度を変えることで変形する形状について議論されているものです。

 冒頭のいくつかの例の中に、ミウラ折りのパターンがでていたので、JOVOブロックを使って組んでみました。このブロックは正三角形・正方形・正五角形のパーツしかないので、菱形のかわりに正三角形2枚を使いました。 このパターンは、正方形と菱形を交互に配置しています。わかりやすいように正方形を白、菱形を緑のパーツで作りました。

図 1 図 2

 図1のようなパターンを作って折り曲げます。ブロックなので、図2くらい以上に曲げようとするとジョイントが外れてしまいます。

図 3 図 4

 このかたちの面白いところは、片方の面(色)しか見えない視点がある、それも割と広い範囲で片方の色しか見えないのです。ジグザグの山にしているので、当たり前と言ってしまえばそれまでですが…

 この、正方形と菱形を使った変形する三次元構造が論文では紹介されていて、それを作ってみようと思ったのでした。

(つづく)





 食品スーパーで買い物をするのがわりと好きです。食事に関しては基本は保守的で、あまり新しいものに挑戦したりすることは少ないのですが、ワゴンセールなどで値引きされている食品で、知らないものがあると、この機会に試してみようか、と思うことがあります。

 先日、京野菜の「海老芋」というのが安くなっていたので買いました。

図 5

 長さが20cm弱で、普通の食品トレーに緑色の和紙のようなシートが敷かれていて、ちょっと高級感があるパッケージです。これが税別47円になっていて、申し訳ないなあと思いながら、この値段なら試してみようかと思って買ってみました。

 調べてみると、基本的に里芋系のお芋で、煮てよし炒めてよし揚げてよしというお芋のようです。一番調理が簡単な炒め物にして味をみることにしました。(本当は煮込むのがいいでのでしょうが。)クセがあるのであく抜きをするとよいとのことのようなので、厚めに皮をむいて、刻んで水につけてあります。後で炒めて食べてみるつもりです。

<おまけのひとこと>
 1月14日(日)の昼間に、1/13〜1/15の3日分の更新の準備をしています。






1月14日(日) Shape-Changing Polyhedra:変形する多面体(その2)

 Shape-Changing Polyhedra(Roger Burrows:2016)の論文のリファレンスを見ると、http://rogerburrowsimages.com/think-3d/roger-burrows/shape-changing-polyhedra/というページでモデルの動画を見ることができるのです。これを見て、自分でも作ってみたくなったのでした。

 基本になっているのは、正方形4枚と菱形8枚の等稜十二面体です。実はこのかたち、2014年12月14日のひとことでご紹介していました。

再掲図

 今回ご紹介する、変形する多面体のベースになっているのが、この十二面体です。

図 1 図 2

 図1が骨格、図2が4枚の正方形の面を張ったものです。

図 3 図 4

 図3は4つの菱形の面を張りました。図4は、正方形と菱形4枚ずつを張ったところです。残りの4つは張らずに残してあります。この、面を張らずに残っている4つの面の部分に四角柱を連結します。

図 5 図 6

 これはJOVOブロックで作ってみました。これ、変形させることができるのです。でもやっぱりブロックなので、二面角が小さくなると外れてしまいます。これはやっぱり紙で作るしかなさそうです。

(つづく)





 本日1月14日(日)は、年に1度くらい当番が回ってくる、公民館のお掃除の日でした。朝8時集合なのですが、10分前くらいに行ったら、もう半分近くの人が来ていて仕事を始めていました。

図 7

 公民館には小平奈緒選手を応援する横断幕が飾られていました。もうすぐオリンピックですね。

<おまけのひとこと>
 お掃除そのものはすぐに終わりました。昨日(1/13)も今日(1/14)も、朝は氷点下10度以下でした。公民館のお掃除も、コートを着たままやりました。






1月15日(月) JRの駅名ほか

 毎月15日は過去ページの一番下になるため、連続するトピックを新しく書き始めるのがちょっとためらわれます。今回は、そんなときに書こうと思っていたちょっとした話題です。





 ふとした拍子に、「妻鹿(めが)駅」という駅があるということを知りました。兵庫県にある山陽電気鉄道の駅なのだそうです。「メガ」と言えば、国際単位系(SI)の接頭辞の「キロ、メガ、ギガ、テラ、ペタ…」を連想します。メガ以外の駅名があるのかな?と思ってちょっと調べてみました。

 「キロ」は、「きろ駅」そのものはないのですが、「木路原(きろはら)駅」というのが島根県の三江線にあるそうです。三江線は今年の3月いっぱいで廃止になるのだそうですね。

 「ギガ」は、「気賀(きが)駅」というのが静岡県の天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線にあります。

 「テラ」は、「寺田(てらだ)駅」といのがありました。これはいかにもありそうですね。富山県の富山地方鉄道の駅だそうです。

 「ペタ」は、「戸田(へた)駅」というのが山陽本線(山口県)にあります。ちなみに戸田(とだ)駅ならば、埼京線(埼玉県)が有名ですが、同じ文字・同じ読みの戸田(とだ)駅が名古屋の近鉄名古屋線にもあるそうです。

 ということで、「キロ、ギガ、テラ、ペタ」そのものの名前の駅は無い、ということがわかりました。…すみません、どうでもいい話でした。





 1/13,1/14の週末は持ち帰りの仕事があったのですが、なかなか手が付きません。(この更新をしている14日(日)のお昼過ぎ現在、まだ始めてもいません。) ちょうどセンター試験の開催されている週末で、14日の朝刊には初日の問題が載っていました。久々に英語の問題をやってみようと思って、1時間弱くらいかけてざっと解いてみました(仕事からの逃避)。

 文章としての内容が面白いものがけっこうあって楽しかったです。「トマトは果物か野菜か?」とか、「今後の動物性たんぱく質は昆虫食だ!」とか、「お父さんのための料理教室の生徒募集チラシ」の話とか、「望遠鏡や顕微鏡、カメラやX線写真が人類の知識や思想をどのように拡大してきたか」という随筆とか、読んでいて面白かったです。

 中でも面白かったのは「知的生命が存在する惑星を探索する探検隊のレポート」です。SFの良質なショートショートを思わせる、楽しい読み物でした。ただ唯一この文章で気になったのは「色」の扱いです。冒頭にちらっと、これから近づいてゆく惑星の表面の色に関する記述が出てきます。色というのは物理量ではなくて感覚量です。(こんなことは気にしてはいけないのはわかっているのですが…) でもまあ、この記述を削除したり変えたりするわけにはいかないこともよくわかります。

 で、ちなみに自己採点してみたところ、169点でした(200点満点)。偉そうなことを言っている割に点が低いです。日常、仕事で英語を使うこともある職場にいるにもかかわらず、現役のころからちっとも英語の能力が上がっていないなあと思っているのですが、センター試験(私が受験した当時は共通一次試験と言っていました)の得点は全然変わっていません。まあ下がっていないだけましかなあ…

<おまけのひとこと>
 年齢を重ねて良かったと思うことは、昔ほど「英語ができなくて恥ずかしい」と思わなくなって図々しくなったことです。知っているわずかな単語を、文法的に正確ではなくてもいくつか並べるだけでも、ただ黙っているよりはよっぽど「何か」が伝わるのです。最低限「何かを伝えようとしている」ということだけは伝わります。ただ黙っていると、言いたいことがあるのか無いのかすら伝わりません。






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