以前の「ひとこと」 : 2018年1月後半
1月16日(火) 正十二面体の三分割(その1)
昨年の9月くらいに、正八面体や立方体、菱形十二面体の三分割という話をいろいろと書きました。その時に、各面が正五角形の正十二面体の三分割をしようとして失敗した模型の写真を載せました。その後で作った「成功したモデル」の紹介をしていなかったので、今回の更新ではそれをご覧いただこうと思います。
図 1 3つのユニットを組み合わせたところです。
図 2 こんな風に分割できます。
図 3 で、こんな風にばらばらになります。かなり気に入っています。
(つづく) <おまけのひとこと>
1月19日(金)の早朝に、1/16〜1/19の4日分の更新をしています。今回は分量が少ないです。
1月17日(水) 正十二面体の三分割(その2)
正十二面体の三等分、通常のペーパーモデルの手法で作りました。図1のように型紙を設計しました。長方形の用紙を効率的に利用できるレイアウトにできたかなあと思っています。
図 1 二等辺三角形の面は全部で14面あります。山折、谷折の線は展開図上では区別していません。最後に正五角形の面を接着してふたをするイメージです。
図 2 図 3 ちなみに立方体の三等分モデルと重ね合わせたCGも作って、何か面白いモデルが設計できないかなあと思ったのですが、思っただけで止まっています。
(つづく) <おまけのひとこと>
今週は暖かくて、雨が降りました。これが雪だったら大変でした。諏訪湖が全面結氷したというニュースが週初めに出ていましたが、この暖かさだと解氷しただろうなあと思っています。
1月18日(木) 正十二面体の三分割(その3)
今日は写真を1枚だけです。このパーツも向かい合う平行な面の組があるので、このように積み上げることができます。
図 1 面白いです。
<おまけのひとこと>
時間がなくて手抜きの更新です。
1月19日(金) 金沢二十一世紀美術館
昨年11月に金沢に旅行しました。天気があまり芳しくなかったのですが、それはそれで風情があって良かったです。
図 1 二十一世紀美術館で撮った写真です。この写真を雨の中で撮れて良かったです。
<おまけのひとこと>
この旅行の時の話を書こうと思っているのですが、書きたい部分の地図の適切なサイズ、スケールのものが用意できずに先延ばししています。
1月20日(土) ノード(Naudot)のフルートソナタ
今年のお正月休みに、1つ楽譜を作りました。J.C.Naudot(ca.1690-1762)のフルートソナタです。ノードはフランスの音楽家で、バッハ(1685-1750)、ヘンデル(1685-1759)とほぼ同世代です。
図 1 上記は当時出版された楽譜の表紙です。1726年の出版です。
6曲のソナタが入っているのですが、そのうちの一番好きな4番のト長調の通奏低音を鍵盤で演奏するようにリアライズしました。図2がオリジナル、図3がリアライズした最初の2小節です。
図 2 図 3 このページでも何度か書いていますが、通奏低音を鍵盤で演奏する場合、図2のように楽譜の下の段(ヘ音記号)の旋律の上に書かれた数字を基に、鍵盤奏者が右手で和声や対旋律をその場で付けるのです。上の段は独奏楽器(この場合はフルート)のパートです。数字を見ながら和音を付けていくのは、ギターで歌とかの伴奏をするときにコードネームから和音や分散和音を即興で弾くのと同じ感じです。通奏低音の数字を即興で演奏するのはそれなりに訓練しないとできないため、通常のピアノ譜の形にすることで、ピアノが弾ける人なら演奏できるようにすることを「通奏低音のリアライズ」と言います。私は即興で数字の解釈ができないので、楽譜にしないと演奏できないのです。
古楽の楽譜のページのこちらにスコアだけ置きました。妻に鍵盤を弾いてもらって自分が演奏するためだけに作ったものなので、演奏の表現に必要ないろいろな情報は何も記載できていません。
ちなみにこの曲の第4楽章のロンドが一番気に入っています(図4)。
図 4 昔はなんとなく短調の曲のほうが好きだったのですが、こういうスカッと明るい曲も楽しくていいなあと思うようになりました。
今年のお正月休みはそれなりに長く休めたので、そのうちの一日をこの楽譜づくりにあてることができました。下の写真のように鍵盤の横にパソコンを置いて、実際に音を鳴らしてみながら楽譜にしてゆきました。
図 5 たぶん4時間くらいかかりました。
<おまけのひとこと>
最近また忙しくて、在社時間が長くなってきています。
1月21日(日) シルバー菱形による穴あき多面体(その1)
2010年5月6日あたりから、菱形4枚の筒を3つで菱形六面体を作るパズルの話をご紹介していました。
再掲図 1 ここに出てくる3つの筒(どれもおなじかたちです)を作るために、菱形4枚はどのように並べればいいでしょうか?という問いかけをしました。
再掲図 2 このうち、一番上のI型と呼んだパターンだと、両端を接続して4枚の筒にならず、らせん状にずれてしまいます、という話をしました。
先日、The Bridges Organizationのアーカイブを見ていた中で、Folded Strips of Rhombuses and a Plea for the √2:1 Rhombus(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2013)という論文に、まさにこのI型のように菱形をたんに平行移動してずっと連結した長い帯を考えて、それをらせん状に接続していくことで長い多角柱を作るという話がレポートされていました。
上記の論文では、いちばんシンプルで形が定まる三角柱に注目し、その三角柱の折れ曲がり方を分類し、リング状の多面体や結び目、絡み目の多面体構造を紹介していて大変面白い内容なのです。The Bridges Organization の思想に則って、論文後半の“Artwork”の章では、これらの構造を実際に木工で制作された作品の写真も載っています。
図 1:Verhoeff2013 Fig.6 図 2:Verhoeff2013 Fig.7-(b) 例えば図1や図2のようなかたちができるといことで、これは面白そうだと思って、模型を作ってみたくなりました。まずは図1のリングのほうから挑戦します。
さて、これはどんなかたちなのでしょうか? 穴が1つあいたトーラス状のかたちだということはわかります。穴を中心とした3回回転対称性があることも想像できます。では裏側はどうなっているのでしょうか? 面は全部で何枚あるのでしょうか?
自信がなかったので、まずは図3のような型紙を3つ用意して、それぞれ図4のように組んで、その3つのユニットを組み合わせてみることにしました。
図 3 図 4 黒い点線は折り線です。青い線、赤い線どうしを繋げます。これを3つ作れば、図1のかたちはできるでしょうか?
(つづく) <おまけのひとこと>
なかなか頭の中だけではわからないものです。
1月22日(月) シルバー菱形による穴あき多面体(その2)
昨日に続いてFolded Strips of Rhombuses and a Plea for the √2:1 Rhombus(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2013)という論文に載っていた、対角線比が1:√2の菱形、いわゆる「シルバー菱形」だけで構成される凸でない多面体、特にトーラスのように穴があいた多面体の話の続きです。
昨日考えたユニット3つを作って、簡単に接着してつないでみました。
図 1 プロトタイプなので、模型としての出来は低いですがご勘弁ください。表側に、菱形を3個つないだV字型の面が3つ、トーラスの穴の側面には単位となる菱形の面が6面あります。(内側の面は3面見えています。)
さてそれではこの穴あき多面体をひっくり返したら、裏側はどうなっているでしょうか?
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ちょっと間をあけて…
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図2は図1と同じ方向から見た写真、図3は裏返したところです。ちょっと見栄えがよくなるように、後ろに小さな支えを添えて、1つの面が床に接するように置いてみました。
図 2 図 3 ご覧のように裏側も実は同じかたちをしています。このようにこの多面体は、菱形3個分のV字型の面が表裏3面ずつの計6面、トーラスの内側が菱形6面の十二面体ということになります。単位菱形の数でいうと、24枚になります。
なお、図2と図3を見比べると明らかですが、この作り方だと表と裏の模型としての面の構造が違ってしまいます。ということでちょっと考えて設計し直すことにしました。
(つづく) 〇
昨日は「幟倒し」をしてきました。人数が多いので、作業は10分程度で終わりました。「幟建て」のときはその後が新年会でお酒をいただきましたが、幟倒しの後にも簡単な席が用意されます。でもここ数年は行かないことにしています。今年も、昨日からご紹介を始めたシルバー菱形多面体シリーズの設計と制作をしたくて、作業が終わったらすぐに失礼して帰宅して続きをやりました。
大相撲初場所、地元出身の御嶽海が活躍してくれています。土曜日まで負けなしの7連勝で、中日8日目に勝ち越しか?と期待したのですが、土がついてしまいました。でも、新聞やニュースで大きく取り上げられていてすごいなあと思っています。
リビングのレースのカーテンがだいぶ傷んできたので、新しいカーテンを買って来て交換してきました。月曜日から天気が悪くなりそうという予報だったので、カーテンを買った帰りに食品スーパーに寄ったのですが、季節もののパッケージのビール(「秋味」とか)がとても安くなっていたので少し買いました。
<おまけのひとこと>
今日は出張です。南岸低気圧による大雪が心配されていて、不安になります。一応、電車の中で一泊とかになったときのための最低限の非常食(チョコレート)くらいは持っていこうかなあと思っています。
1月23日(火) シルバー菱形による穴あき多面体(その3)
Folded Strips of Rhombuses and a Plea for the √2:1 Rhombus(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2013)という論文に載っていた、対角線比が1:√2の菱形、いわゆる「シルバー菱形」だけで構成される穴空き多面体の話の第3回目です。
24枚の菱形の面を持つので、帯を編む手法で作れるだろうとは思うのです。下の再掲図は、2015年3月1日のひとことから何回かにわたってご紹介した、多面体トーラスのペーパーモデルです。
再掲図 今回のかたちはこれとは違いますが(上記は四角柱がベースです)、手法としては同じ方法を適用することはできそうです。でも、この方法だと組むのが大変なので、今回は、「のりしろ」を用意して組み立てるペーパーモデルの手法とユニットを組む方法のハイブリッドな手法を考えてみました。接着しないで組み立てる方法の最大のメリットは、パーツどうしの相対位置関係を組んだ後に微調整できることです。接着してしまうとそれができないため、誤差が蓄積して最後にはきれいに整わない場合があるのです。
3つのパーツを組む設計にしてみました。菱形3つがV字型に連結した面は、1つのパーツだけで構成して、途中に切れ目が入らないようにしようと思いました。それぞれのパーツは接着可として、3つのパーツを組むときは接着しない、という設計方針にしました。
図 1 図1がパーツの設計図です。水色が表に出るV字型の面、ピンクがトーラスの内側の面、白は隣のパーツの内側に隠れる面です。表に出る面は全部で菱形24枚分なので、パーツ1つあたり8個分になります。
まずはパーツ1つを組み立ててみました。3か所接着します。凸でない構造の場合、どことどこを接着すればよいのかが難しいです。設計図を描いているとき、「のりしろ」の位置や角度を考えていると混乱してきます。「まあ試作して間違っていたらのりしろを切り落とせばいいし」と開き直って作っています。
図 2 図 3 3つを組んで、最後に飛び出した部分を収める直前の写真です。
図 4 今回はそれぞれの菱形のかたちがわかるように、わりとはっきりとした線を印刷しました。
(つづく) 〇
昨日は特急で出張に行きました。駅の電光掲示板の「スーパーあずさ」と「あずさ」の車両のイラストが可愛かったので、つい写真を撮りました。「スーパーあずさ」のほうは現行のE351系、「あずさ」のほうは(昔は「新型あずさ」と呼ばれた時代もありました)E257系です。
図 5 12両編成の一番後ろに近い、11号車の進行右手の窓側の席でした。たぶん長坂駅の手前あたりだったと思うのですが、下の地図のあたりで、私は現行のE351系に乗っていたのですが、反対側から下りの特急の新型のE353系とすれ違いました。
図 6 上り列車は地図の東側(右側)を南に向かって走ります。すれ違う下り列車は地図の西側(左側)を北に向かって走ります。上り列車は右カーブなので、右側の最後尾に座った私には、自分の乗った列車の1号車から8号車くらいまでがよく見えるのです。そこに、ちょっと線路が離れて敷設された下り線に新型のE353系が走ってきたので、「うわー、すごい」と思いました。
現行のE351系は3月で完全に引退してしまうので、貴重なチャンスでした。後から考えると写真を撮ればよかったかなあと思いました。
<おまけのひとこと>
昨日はなんとか帰ることができました。行きの特急では隣の職場の人が同じ車両でした。「帰り、心配ですね」と言ったら、彼はこれから海外出張だそうで「あ、日帰りですか、お気をつけて」と言われてしまいました。いやいや、あなたのほうが大変ですから、と思いました。
1月24日(水) シルバー菱形による穴あき多面体(その4)
Folded Strips of Rhombuses and a Plea for the √2:1 Rhombus(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2013)という論文に載っていた、対角線比が1:√2の菱形、いわゆる「シルバー菱形」だけで構成される穴空き多面体の話の第4回目です。
まずは昨日の完成写真をご覧ください。
図 1 図 2 図1は斜めに見下ろした視点、図2は内側の6つの菱形がかろうじて見える視点から見てみたところです。
低い視点からも見てみました(図3)。
図 3 こうしてみると、内側の6面はまさに菱形十二面体の側面の6つの面そのものだということがわかります。
菱形十二面体 これは、こんなパーツを「編む」ことで作ることができます。(2002年4月14日のひとことより)
再掲図 紙の厚さを考慮して、ほんの少し小さい菱形で型紙を設計して作ってみました。
図 4 さてこの菱形十二面体をリング多面体の穴の中にすっぽり入れると、全体としてはどんなかたちになるでしょうか?
(つづく) 〇
亡父から譲り受けたセイコーのシルバーウェーブという腕時計を愛用しています。先週、秒針が2秒ずつ進む状態になっているのに気が付きました。電池がなくなってきているようです。最寄り駅の近くの時計・メガネのお店に持って行って電池交換してもらいました。10分もかからずにやってもらえました。税込800円でした。ありがとうございました。
<おまけのひとこと>
菱形十二面体の画像やパーツの図はgoogleで自分のサイトを検索して見つけました。自分の2002年のページを久しぶりに見たら、保育園の保護者会の作業の話が書いてありました。こうやって書き続けていてよかったなあと思います。たまには昔の自分のページを読み返してみようかと思いました。でも、いわゆる「回収していない伏線」「(つづく)と書いてつづきを書いていない話題」がいろいろありそうです。うーむ。
1月25日(木) アルテ
先週末の買い物のとき本屋さんに寄ったのですが、そこで「アルテ」というマンガの6巻と7巻を買いました。
これはルネサンス時代のイタリアが舞台で、貴族出身の女性である主人公のアルテが、女性でありながら画家を目指すというストーリーです。昔読んだ少女マンガの大和和紀の「ヨコハマ物語」とか「はいからさんが通る」とかを連想します。それよりももっと重たいトピックスがたくさん出てきますが…
マンガは今やものすごい数が出版されていて、なかなか店頭では手に入りません。みんな通販や電子書籍の購入が当たり前の時代なのですね。私は、本屋さんに置かれている1話か2話程度試し読みができる小冊子を見たり、webで「1巻無料」とか言って公開されているデータを見たり、ブックオフとかで中身をちょっと読んでみたりして、気に入ったものがあればできるだけ新品を街の本屋さんで購入するようにしています。
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先週末(1/20,1/21)はいろいろ買い物をしました。妻がお財布が傷んできたので探しに行ったのですが、例によってなぜか妻のお財布ではなく私の上着を買って帰りました。私の衣類の買い物は時間をかけないので、見て、気に入って、試着してOKなら即決です。あ、もちろん予算内なのが大前提です。「気に入って」の理由の1つが「予算内であること」です。
<おまけのひとこと>
今日は本当に「ひとこと」だけの更新です。
1月26日(金) シルバー菱形による穴あき多面体(その5)
対角線比が1:√2の菱形、いわゆる「シルバー菱形」だけで構成される穴空き多面体の中に、菱形十二面体をはめ込んだらどんなかたちになるでしょう? という話の解答編です。
こんな風に差し込んで押し込むと、各面がちょうど相似比2のシルバー菱形による、鈍角型菱形六面体になります。
図 1 図 2 大変面白いです。
CGも作ってみました。
図 3 ファイルサイズを小さくするために、画像のサイズを小さくしています。
いかがでしょうか? 作ってみると面白いですよ。
(つづく) 〇
このところの寒波で、毎日最低気温がマイナス10度以下で、最高気温も氷点下の「真冬日」が何日か続いています。そのおかげで26日(金)の朝、お湯の配管が凍ってしまったのです。凍結には警戒していて、数日留守にするときにはかならず水を払う習慣が身についています。でも今回は、夜にお湯や水を使って、朝になったらお湯が出ないというパターンでした。水のほうは問題なく出ているのです。
お湯の蛇口を開くと、鉛筆の芯くらいの太さ(細さ)に水が出続けます。給湯器が点火するほどの流量はないため、お湯は出ません。夜中の12時過ぎにはしっかりお湯を使っているので、わずか5時間足らずで凍結してしまうようなのです。やむを得ず26日(金)はお湯を使えずに朝出かけました。出勤後の休憩時間に業者さんに電話したところ、「いったん午後3時くらいに伺って、とりあえず屋外で確認できるところまでは確認します」とのことでした。
26日(金)は20時くらいまで仕事だったのですが、ちょうど仕事を終えるころにまた業者さんから電話をいただいて、屋外のボイラー付近は正常とのことでした。(水抜き用のバルブを開くと、ちゃんと給湯器に点火してお湯が出たということです。)ということはそこから先の室内に問題がある、ということです。
夜遅く帰宅して、お湯の蛇口をひねってみると、なんとお湯が出るのです。「ああよかった」と思ってその日は寝たのですが、翌朝(これを書いている27日(土)の朝です)5時くらいにお湯を出そうと思ったら、なんとまたお湯が出ないのです。前日と全く同じ症状で、お湯の蛇口からは全開にしても鉛筆の芯くらいの太さの水が出るだけ。水の蛇口からは普通に水が出ます。
業者さんは午後に来てくれるそうですが、その時間になるとお湯が出ているかなあと思っています。それにしても、壁の中とかで凍られるとどうしようもないです。でもなぜお湯の配管だけがわずか数時間で凍るのか、よくわかりません。
<おまけのひとこと>
1月27日(土)の夕方に、1/26,1/27の2日分の更新をしています。
1月27日(土) 8の字結び目を線分で表す(その1)
先日の菱形で構成される三角柱の多面体の論文の著者(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff)の、別の論文をいろいろ見せていただいているのですが、面白い作品がたくさん出てきます。Three Mathematical Sculptures for the Mathematikon(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2016)には、3つの数学的な美術作品が紹介されているのですが、その2つ目の「直交座標系に埋め込まれた、線分を連結した8の字結び目」が面白かったので、まずはCGを作ってみることにしました。
8の字結び目というのは、こんなかたちをしています。
図 1 図1の左も右も「8の字結び目」です。右側の上のあたりを左右に引っ張ると、右のかたちになるのを想像してみて下さい。
この構造を、3次元座標の格子点を繋ぐ線分で表現したものが図2のgifアニメーションです。
図 2 いかがでしょうか?図1の左側と同じ「つながり具合」になっているのがわかりますか?
ちなみに、それぞれの点の座標はこうなっています。
図 3 座標がわかりやすいようなCGも作ってみました。
図 4 さてこの構造の対称性はどうなっているでしょうか?
(つづく) 〇
この更新の文書を書いたり図を作ったりしながら、お湯の蛇口から出てくる水の様子を見ています。脈流のように水がぼこんぼこんと不連続に塊で出てくるモードと、細く連続して出てくるモードがあります。一旦蛇口を閉じてから蛇口を全開にすると、まずは脈流が発生し、数分くらい放置すると連続流モードに切り替わります。
蛇口を閉じないで絞ると連続流モードになります。その状態で蛇口を全開にすると、そのまま連続流モードを保ちます。面白いのが、蛇口全開で連続流モードの状態で蛇口から垂れている水に触ると、脈流モードに変わるのです。蛇口からだいたい1cmくらい下まで指を近づけると、モードが変わります。
図 5 図 6 図 7 図 8 図5が連続流モードのときです。図6のように垂れている水に指を突っ込むと、図7、図8のように水が塊になって不連続に落ちる脈流モードに変わります。蛇口を絞ると細い連続流モードになるのは、蛇口の形状がそのように設計されているからかなあと思いました。
普段はあまり意識しませんが、水という物質は面白くて、表面張力や粘性があったり、固体(氷)よりも液体(水)の状態のほうが密度が高かったり(そのため氷は水に浮かびます)、いろいろ不思議な挙動を示します。
お湯が出なくて困っているので、面白がっている場合ではないのですが、「なるほど」と思いました。
<おまけのひとこと>
それにしても寒いです。ここ数日真冬日が続いています。
1月28日(日) 8の字結び目を線分で表す(その2)
昨日の、Three Mathematical Sculptures for the Mathematikon(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2016)の「直交座標系に埋め込まれた、線分を連結した8の字結び目」のご紹介の続きです。
昨日の静止画の構造のCGを、gifアニメーションで少し動かしてみました。こうすると立体感がわかりやすくなると思います。
図 1 昨日、16個の点(黄色い球で表しています)のx,y,zの座標値をご紹介しましたが、座標系はこんな風になっています。
図 2 私はこういうCGはPovrayで作っているので、Povrayの左手座標系を使います。全部が正の値になっている象限を見ているので、図2のような座標軸の向きになります。
再掲図:各点の座標 さて、この構造を図2の各座標軸方向から見てみましょう。
図 3 図 4 図 5 図3はx軸方向から見たyz平面、図4はy軸方向から見たxz平面、図5はz軸方向から見たxy平面です。(光源の位置の関係で少し暗くてすみません。)いかがでしょうか。こんな風にとても規則的なのです。
最初の一般的な視点から見た図からはこの対称性はちょっと想像できませんでした。三次元の構造を把握するのはやっぱり難しくて、そしてとても面白いです。
(つづく) 〇
昨日(1/27(土))の夕方、ガス・水道の設備屋さんが来てくれました。が、問題は解決しませんでした。「しばらく様子を見てください」ということでした。想像通り、問題がありそうなのは建物の中なのですが、おそらく私の部屋の配管は一つ下の階の屋内の点検口からしかアクセスできないのです。たぶん、そこの配管の何らかの養生なりが問題なんだろうなあと想像しています。問題が長引くようなら、そこの点検もお願いせざるを得ないかなあと思っています。
<おまけのひとこと>
無意味に更新の頻度を上げています。今週は月曜と火曜の朝には更新できるかな…
1月29日(月) 8の字結び目を線分で表す(その3)
Three Mathematical Sculptures for the Mathematikon(Tom Verhoeff and Koos Verhoeff, 2016)の「直交座標系に埋め込まれた、線分を連結した8の字結び目」の話の3回目です。
昨日は三面図をご覧いただきましたが、今日はこのかたちをぐるぐる回転させたCGを用意しました。webサーバの容量が気になるので、ファイルサイズを少しでも小さくしようと思ってモノクロの画素数が少ない画像で申し訳ありません。
図 1 いかがでしょうか。私にとって、このgifアニメーションはずっと眺めていて飽きないです。こんな対称性になっているのか、とわかりやすいと思います。
このかたちを実際に作ったとして、床に接するように置いたらこんな向きになるだろうな、という角度にしてみました(図2)。
図 2 この向きにすると、対称性を認識するのが難しいと思うのです。なんだかデタラメな、抽象的な構造のように見えませんか。
このかたちを覚えて、後で「あなたが見たのはどれですか?」と複数の画像の中から選ぶ実験をするとしたら、図1の向きにしておくと覚えやすいと思うのですが、図2の向きにしておくと、きっと難しいのではないかなあと思うのです。
いずれこのかたちも何かで作ってみたいと思いました。
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ちょうど一週間前、東京に大雪が降った日に東京に出張でした。打合せは午後だったのですが、同行者の英断で打合せは延期となり、単に特急で東京まで往復しただけの日になりました。
図 3 図 4 雪の中、入線してくる新型特急のE353系の写真を撮りました(図3)。最寄り駅に帰着して、走り去る特急の写真です(図4)。私の近くの、私より若いサラリーマン(たいていのサラリーマンは私より若いです)と思しき男性も、スマートフォンで同じように写真を撮っていました。
今日(1/29)は関西方面に出張です。一週間後の月曜日に、1/22に延期した打合せが再設定されました。3週連続で月曜日に日帰り出張です。
<おまけのひとこと>
昨日は自宅全体をしっかり温めてみたくて、一日中暖房を最強で運転していたら、暖房用の灯油タンク(容量90リットル)が夕方に空になってしまいました。メインタンク(容量200リットル)からポリタンク1つ分だけ移しました。
1月30日(火) 立方体もどき(その1)
ふと思い立って、こんなCGを作ってみました。
図 1 一見、立方体のように見えませんか? どこがおかしいのかわかりますか?
もうちょっとパーツを太くしたほうがわかりやすいかなと思って、もう1つCGを作ってみました。
図 2 いかがでしょうか。「たねあかし」は次回の更新のときにしたいと思います。
(つづく) 〇
週末に、冷蔵庫や冷凍庫のなかのちょっと古い食材を使って、温かい汁物を作りました。ニンジンが古くて、輪切りにしたら円周上に菱形の穴がたくさん空いていました。
図 3 図 4 気にせずにそのままいちょう切りにして使ってしまいました。この写真は1/28(日)の夜に私が撮った(らしい)のですが、実はお酒をたくさん飲んでいて、この写真を撮った記憶がないのです。これを食べた記憶もないです。お酒は気を付けないといけないなあと思いました。
<おまけのひとこと>
1月29日(月)の夜遅くに、1/30〜2/2の4日分の更新をしています。
1月31日(水) 出張
1/29(月)は関西方面に日帰りの出張でした。JR東日本、JR東海、JR西日本の列車に乗りました。近江鉄道のバスにも乗りました。
図 1 図 2 中央西線の特急に乗りました(図1)。進行左側、南向きの窓側の座席でした。晴れていてお日様がまぶしかったです。乗車直後に中央東線から中央西線への連絡線の線路を見ることができました。木曽谷は晴れていましたが雪がけっこう積もっていました。新幹線に乗り換えるとだんだん曇って来て、途中は雪が降っていました。
図2は目的地の駅のホームから撮った写真です。こういう幾何学的な構造があると楽しくなってしまいます。
図 3 図 4 目的地の敷地内では、こんなデザインの通気口(?)がいくつも見られました(図3)。反四角錐台ですね。大小2つの正方形と、直角二等辺三角形4面と、正三角形4面、でしょうか。きれいなかたちだと思います。
琵琶湖線を走る新快速です(図4)。帰りはこれに乗りました。現地に4時間、移動時間が片道5時間の出張でした。
<おまけのひとこと>
1月最後の日の「ひとこと」なので、こんな軽い話題にしました。