以前の「ひとこと」 : 2017年9月後半
9月16日(土) リスーピアでワークショップ
10月7日(土)、8日(日)に、リスーピアでワークショップを担当させていただくことになりました。今回は紙の筒を組む模型を準備しているのですが、今回は新たに「紙の筒のブロック」をやることになりました。
図 1 こんなパーツを使います。今回は事前にパーツを送ってもらったので、当日表示するスライドなどに写真も載せることができるようになりました。
さっそく、今回組んでみる予定のかたちをいくつか組んで写真に撮ってみました。
図 2 図 3 図 4 寸法はきつすぎずゆるすぎず、組みやいと思いました。パーツを意図通りに作っていただくことができました。
今回は写真の3色×8パーツの24パーツが1セット(一人分)です。それに加えて6本組木のパーツもお配りします。いろいろなかたちが作れます。ご参加いただく方に楽しんでいただけたらいいなあと思っています。
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いつも感想や写真を送って下さる福岡のKさんから、宮崎県の日南のほうで黄色いポストを見つけました、というメールと写真をいただきました。
図 5 私が今年の菜の花の季節に長野県の北のほうに黄色いポストを見に行ったときには、小学校の玄関に設置されていて、残念ながら背景が「美しい」とは言い難かったのです。それに比べてこの海辺の黄色いポスト、とても素敵ですね。素敵な写真をありがとうございました。
<おまけのひとこと>
ワークショップのときは、金曜日と土曜日に2泊しています。いつもなら2か月前くらいには宿泊の手配をするのですが、今回はぼんやりしていて、昨夜ようやく予約をしました。過去に利用したことがあるいくつかのホテルはすでに空室がなく、少し遠い場所しか予約できませんでした。当日の移動がちょっと大変になってしまいました。移動時間は20分程度だと思うのですが、乗換が2回あります。同じところに連泊できることを優先しました。
土曜日の夜は東京にいる娘と息子と食事をしようか、という話をしています。二人ともすでに成人なのでお酒も飲めるし、ちょっと楽しみです。ただ、二人の食事の好みが全然違うのでどうしようかなあと思っています。
9月17日(日) 五角形4枚、四角形4枚の八面体(その1)
ふとしたきっかけでHedra Zooというページを訪れたのですが、その中にこんな図がありました。
図 1 これを普通の三次元の多面体だと解釈して、どんな立体なんだろうと考えてみました。正十二面体は、立方体の6つの面に「切妻」と「寄棟」のあいのこのような屋根をかけたかたちだとみなすことができますが、この図1のかたちは、四角反柱の正方形の面に向きの異なる屋根をかけたかたちだとみなすことができるかなあとまず考えました。
図 2 こんな感じです(図2)。CGで描くために座標系を導入します。四角反柱の2つの正方形を黄色で図示しています。それぞれの高さを ±h として、プラス側(上側)の4点を(±1,h,±1)として、下側の4点は(±√2,-h,0), (0,-h,±√2)とします。あとは四角形の面が菱形になるように上下の2点ずつの座標を計算します。こんな結果になりました(図3)。
こうして決めた座標を基に、CGを描いてみました。
図 4 図 5 図4を見ると、図1と一見同じように見えます。ですが、図5を見ると明らかなように、五角形が平面上になく、折れ曲がっています。うーむ。
(つづく) ○
結局9/16(土)〜18(月)の三連休は、ずっと風邪で寝ていました。16日(土)の午前中は体温は37.4度くらいでたいしたことはなかったのですが、夕方に37.8度くらいになってだいぶだるくて辛くなってきて、17日(日)の夕方くらいが一番ひどくて38.7度くらいまで熱がでて、何もできなくなりました。最終日の18日(月)も夕方になってようやく37.2度くらいに熱が下がりました。なんとか明日から仕事に行かれるかなあと思っています。
<おまけのひとこと>
この連休にやりたかったことがほとんど全くできませんでした。まずい…
9月18日(月) 五角形4枚、四角形4枚の八面体(その2)
昨日のかたち、もうすこしちゃんと考えてみることにしました。そもそも正五角形4枚をつないだらどんなかたちになるんだろうと思って、JOVOブロックで試してみました。
図 1 こんな風に4枚を一列に繋いで輪にします。
図 2 ここで「あれっ?」と思いました。正方形4枚をつないだ「輪」は、連続的にかたちが変わります。筒の断面を正方形にすれば立方体のかたちになりますが、図2のように断面を菱形にすることもできます。菱形の尖り具合も連続的に変えることができます。
ところが、正五角形4枚をつないだ輪は、立体的なかたちが一意に決まってしまって、連続的に変形することができないようなのです。これがなぜなのか、説明できますか?
(つづく) ○
絵本「11ぴきのねこ」シリーズの作者の「馬場のぼる」さんの創作資料がみつかった、というニュースを見ました。馬場のぼるさんは平成13年に亡くなっているそうなのですが、「11ぴきのねこ」シリーズはファンなので、機会があったらその創作資料を見てみたいなあと思いました。
「11ぴきのねこ」は、たぶん45年くらい前に大好きだった絵本です。1967年発行ですから、60年前ですね。続編の「11ぴきのねことあほうどり」を知ったのはだいぶ後になってからでしたが、ものすごいインパクトでした。
<おまけのひとこと>
体調が本調子ではないので簡単な更新です。
9月19日(火) 五角形4枚、四角形4枚の八面体(その3):正五角形4枚の輪の多面体のCG
昨日、JOVOブロックで作った正五角形4枚の輪のかたち、隙間の部分の等脚台形をふさいだかたちの多面体のCGを作ってみました。骨格モデルと、面を張ったモデルです。
図 1 図 2 対称性の高い視点からのCGも作ってみました。
図 3 この座標計算ですが、正五角形の一辺の長さと対角線の長さの比が黄金比になっているので、この正五角形4枚の「筒」の図4の部分に注目すると、黄金長方形(短辺と長辺の比が黄金比の長方形)になっていることがわかります。
図 4 この長方形の高さを ±h として、頂点間の距離が正五角形の1辺になることからhを求めることができます。計算結果はこんな風になりました。
(つづく) <おまけのひとこと>
こんな計算に興味を持って下さる方がいらっしゃるとも思えませんが、自分の記録のために残しておきます。
9月20日(水) 正五角形4枚の輪はなぜ安定するか?
JOVOブロックで作った正五角形4枚の輪のかたちが、すきまがあるにもかかわらず変形しないという話をご紹介しました。この理由を説明したいと思います。
実はこの「正五角形4枚の連結」は、図1のように、「二等辺三角形4枚による四面体」の展開図の一部になっているのです。
図 1 鋭角二等辺三角形は4枚で四面体を構成します。このかたちは一意に定まります。このため、正五角形4枚を図のように連結したものを輪にしたものは、かたちが一意に定まって変形できないのです。
鋭角二等辺三角形4枚による四面体は、以下の図のように正四角柱(正方形を底面とする四角柱)から切り出されるかたちをしています。
図 2 図 3 横に細長いかたちから始めて、だんだん短くしてゆきます。
図 4 図 5 図5がちょうど立方体になったところで、この時点で二等辺三角形は正三角形になって、四面体は正四面体になります。
図 6 図 7 さらに短くしてゆくと、だんだん直角二等辺三角形に近づきます。最後に真っ平につぶれるところで直角二等辺三角形になります。鈍角二等辺三角形4枚では四面体を構成できません。
(つづく) <おまけのひとこと>
9月19日(火)の朝は、熱が下がっていたので仕事に行きました。ちょっと「しんどかった」ですが、結果的に行かれて良かったです。
9月21日(木) 正十二面体の三等分:面の配分
先週、9月13日のひとことの「正十二面体の三等分:試作編」で、下の図のような正五角形の4連結パーツがそれぞれ3枚ずつあったときに、正十二面体を構成できるでしょうか?という話を書きました。
再掲図 1 Aが4枚ならばできる、というのを魚眼レンズ画像で示してありました。
再掲図 2 これ、Cが4枚でもできるのです。対称性が高い視点からみると、こんな感じになります。
図 1 せっかくなので視点を変えてみると、こんな風になります。
図 2 図 3 一方、再掲図1のBが3枚では正十二面体を構成できません。B-B-A、B-B-Cは可能なようです。
こういう、「多角形を連結したパーツで多面体の表面を埋め尽くすパズル」というのはどの程度研究されているのでしょうか? 面白そうなジャンルだと思うのですが。
(つづく) <おまけのひとこと>
風邪はおおむね回復したのですが(これを書いているのは9月20日(水)の朝です)、咳が残ってしまいました。今週末は東京からわざわざコンサートのリハーサルに来て下さる方がいるのですが、笛が吹けないと困るなあと思っています。
9月22日(金) 立方体の面をトロミノで埋めつくす(その1)
正十二面体を、正五角形4枚を連結したパーツ3つで埋め尽くす話を書きましたが、他の正多面体でも考えてみたくなりました。まず、正四面体(正三角形4枚)は、正三角形2枚をつないだかたち2つできれいに覆いつくすことができますが、これは自明です。次に立方体、これも正方形2枚をつないだ「ドミノ」3つで埋め尽くすことは簡単です。そんな図は何度も載せている気がします。
では、正方形3枚をつないだ「トロミノ」2つではどうでしょうか? これも多くの方には「自明」かもしれませんが、これは図を描いておくことにしました。
図 1 正方形3つをつないだトロミノには、図1のような「i型」と「L型」があります。
i型とL型を使って6つの面を埋める可能性があるのは、i型2枚、L型2枚、i型とL型1枚ずつ、の3通りの組み合わせが考えららえますが、この3通りのうち、立方体になるのはどれでしょうか?
図 2 まず、i型2枚の場合です。図3、図4のように、「コの字型」になるようにすることで、立方体をぴったり覆うことができます。
図 3 図 4 次にL型2枚です。こちらは、立方体の1つの頂点に「巻き付く」ようなかたちになります。なので、L型2枚で立方体になります。
図 5 図 6 では、i型とL型それぞれ1枚ずつだとどうでしょう? これは立方体を構成できません。
(つづく) <おまけのひとこと>
9月23日(土)の朝に、22日、23日の2日分の更新をしています。このあたりの内容は、先週末の三連休に風邪で寝込んでいるときにぼんやり考えていたことの1つです。今朝は4時前くらいから起きてきて、どんな図を作ろうかなあと考えて準備をしていました。
結局風邪はまだ完治していなくて、会社でも咳ばかりしています。
9月23日(土) 立方体の面をトロミノで埋めつくす(その2)
立方体をトロミノで埋めつくす問題、立方体の各面を2×2に分割したらどうなるだろう?と考えてみました。こうすると単位正方形が6面×4枚=24枚になりますから、トロミノ(正方形3つをつないだかたち)は8個必要になります。
2種類のトロミノを取り混ぜて8個にするやり方は9種類あります。その中で、立方体を埋め尽くせるものとできないものがあるのではないかと思われます。ちょっと考えてみました。
色分けを図示する方法として、いくつか考えました。まずは普通の「見取り図」で考える方法です(図1)。
図 1 これは立体を考えるうえで一番自然ですが、面に色を着けてゆくと、裏側が見えなくなるのが大きな欠点です。
次に、魚眼レンズ画像を用いる方法です(図2)。
図 2 これは、すべての面が見えていて、色を塗っても隠れてしまう面はありません。また、連結している面は図の上でも連結していて、「つながり具合」は保たれています。ただし、本来は直線のものが直線ではないし、角度も変わっているし、面積も変わっています。慣れないと極めて理解しにくいです。
次に、展開図を用いる方法です(図3)。
図 3 これは、面積や角度は正しいのでわかりやすいのですが、最大の欠点は「本来はつながっているものが、便宜上離れてしまっている箇所がある」ことです。
そこで今回、いくつかの方法の中間的な表記を考えてみました。図4のように、立方体の1面を扉のように開いた状態を考えます。立方体の中をのぞくと、扉以外の5つの面が見えています。
図 4 これを図にしてみます。
図 5 この、展開図と透視図の「あいのこ」のような図に着色して説明することにしました。
図 6 「扉を開くイメージ」をアニメーションにしてみました。CGを描くにあたって、光源を立方体の内側に指定しているので、まるで冷蔵庫を開くように、内側のほうが明るくなっています。
(つづく) <おまけのひとこと>
今日の話題の「立方体の各面を2×2の小正方形に分割した24面をトロミノで埋め尽くす」という問題、頭の中で考えるのには適切な難易度だと思います。
9月24日(日) 立方体の面をトロミノで埋めつくす(その3)
さて、昨日の「立方体の各面を4分割した24の正方形を、2種類のトロミノで埋め尽くす方法」を調べてみました。現時点で、9通りの組み合わせのうち、8通りまでは可能だということがわかりました。
図 1 もともと、2つのトロミノで立方体を覆う方法は、図2の2通りがありました。(今日はスペースの都合上、展開図で示しています。)図2の左がi型テトロミノ2つ、右がL型テトロミノ2つです。
図 2 i型もL型も、それぞれ4つで相似比2倍の同じかたちを作ることができますから、i型8枚、L型8枚による埋め尽くしは図3のように簡単に求まります。
図 3 昨日の「扉を開けた冷蔵庫」の見取り図で図示すると、図4、図5のようになります。(色遣いは図3とは合わせてありません。適当です。)
図 4 図 5 L型8枚のほうは、立方体の8つの頂点それぞれに「かぶせる」ように配置することもできます。そのほうが対称性が高くてきれいかもしれません。
次に、i型とL型を混在させることを考えます。まず、図6のように、2×3の長方形を考えると、これはi型2枚でもL型2枚でも構成できます。
図 6 ということは、図3の左側のi型8枚のうち、2枚ずつをL型に置き換えてゆくことができますから、i型とL型を偶数枚ずつ、つまり(2,6),(4,4),(6,2)は可能だということがすぐにわかります。
では、残りの4パターン、(1,7),(3,5),(5,3),(7,1)はどうでしょう?
(つづく) <おまけのひとこと>
i型7枚、L1枚だけがまだ思いついていません。これはできないのかもなあと思い始めています。
9月25日(月) 立方体の面をトロミノで埋めつくす(その4)
「立方体の各面を4分割した24の正方形を、2種類のトロミノで埋め尽くす方法」の話の続きです。i型とL型偶数枚ずつであれば簡単に解が求まりました。では奇数枚ずつだったら?という話です。
最初に、L型8枚の展開図を考えます(図1)。
図 1 図1の右上部分を、i型3枚+L型1枚、とか、i型1枚+L型3枚に置き換えることができます(図2)。
図 2 この置き換えで、(i,L)=(1,7)と(3,5)という解が求まりました。あと2つです。
ちなみに別なアプローチとして、i型8枚とかL型8枚でこんな展開図を考えてみました。
図 3 i型5枚+L型3枚のパターンを考えるときに、図3のアプローチは役に立ちました。
(つづく) <おまけのひとこと>
今日は年度初めに設定した「計画年休」の日です。なんとか休めそうです。秋分の日に体調が悪くてお墓参りに行かれなかったので、今日行く予定です。
9月26日(火) 立方体の面をトロミノで埋めつくす(その5)
「立方体の各面を4分割した24の正方形を、2種類のトロミノで埋め尽くす方法」の話、一応今日で最終回です。昨日までに、i型とL型の枚数が(0,8),(1,7),(2,6),(3,5),(4,4),(6,2),(8,0)までは解があることが示せました。後は(5,3)と(7,1)ですが、(7,1)は見つけられていないので、今日は最後に(5,3)のパターンをご紹介して終わりにします。
最初に、立方体の半分をL型4枚で埋めることを考えました。半分といってもいろいろありますが、カステラを真っ二つに切るように、立方体の相対する平行な面と平行に、切り口が立方体の1つの面と同じ正方形になるように、言い換えると切り口の断面が一番小さくなるように立方体を二等分することを考えます(図1)。
図 1 これは、このようにL型4枚で覆うことができます。
一方、このかたちはi型4枚でも覆うことができます(図2)。
図 2 図1をよく見ると、L型2枚をi型1枚+L型1枚に置き換えることができることに気が付きました。
図 3 ということで、図2と図3を組み合わせると、(5,3)のパターンができました。
図 4 トロミノ(正方形3つ)のパターンについては一段落したので、次はテトロミノ(正方形4枚)のパターンによる埋め尽くしを考えてみることにしました。
図 5 (つづく) <おまけのひとこと>
昨日はお休みをいただいてお墓参りで3か所を回ってきました。その後で車のオイル交換をしました。
9月27日(水) 正方形で立方体を覆いつくす(その1)
1枚の正方形の用紙を考えて、それを切り離したり切り込みを入れたりしないで、立方体をくるむことを考えます。
「のりしろ」とかは考えなくて、1辺の長さが1の正方形で完全に覆うことができる立方体の寸法は最大でいくつでしょうか?
図 1 少なくとも、正方形を十六等分した、一辺が0.25の立方体であれば覆いつくせるのは間違いないですから、これよりも大きいことは間違いなさそうです。
図 2 (つづく) <おまけのひとこと>
9/26(火)の朝に、26日と27日の2日分の更新をしています。
9月28日(木) 立方体の面をテトロミノで埋めつくす(その1)
このところ、立方体の表面を正方形をつないだかたちで埋め尽くすというパズル(?)の話を書いています。今日からは「テトロミノ」、正方形4枚をつないだかたちで立方体の表面を覆いつくすことを考えてみます。
立方体の表面を2×2に分割すると、立方体の6面全部で24の正方形があります。テトロミノは正方形4枚ですから、立方体の表面をちょうど覆いつくすには、6ピース必要ということになります。テトロミノは5種類あります。表裏を区別すると7種類になります。ここから6ピースを選ぶのですが、「全部の種類をちょうど1つずつ」とか言うときれいなのですが、数が半端です。そこで今回は、同じ形のピースを6個で立方体を覆うことができるか?を考えることにしました。これだと問題は5問、ということになります。
一番単純な解は、o型テトロミノ(2×2)で、これなら立方体の各面にピース1つずつになります。展開図で示すと図1のようになります。
図 1 次に、i型テトロミノ(1×4)は、2つで正方形2枚分になりますから、展開図で示すと図2のようになります。
図 2 これ、「冷蔵庫」投影図を用いるとこんな風になります。
図 3 テトロミノ2つで正方形2つ分、というと、L型テトロミノも同様に2つで2×8にすることができます(図4)。
図 4 これも冷蔵庫投影図でみるとこんな風になります。
図 5 残るはN型とT型です。この2つは2パーツで2×8にはなりません。さてどうしましょうか?
(つづく) <おまけのひとこと>
T型のほうはすぐに思いついたのですが、N型のほうは頭の中だけでは無理でした。
9月29日(金) 正方形で立方体を覆いつくす(その2)
一昨日、一枚の正方形で立方体を覆うことを考えました。解はこんな風になります。
図 1 実はこのかたち、今年の6月4日にご紹介していました。「玉包みギフトボックス」という、正方形2枚で合同なかたちを折って組み合わせて作る入れ物の折り方をちょっとだけ変えたものが、この立方体そのものでした。
図 2 もう1つ、正方形の一辺を四等分した、正方形の16等分の折り線から立方体を構成するというと、2015年3月15日のひとことでちょっとご紹介した「藤本キューブ」がまさにそのかたちです。
確か以前にご紹介していたはず…と思って検索してみました。見つけるのにちょっと苦労しました。
<おまけのひとこと>
9/27(水)の朝に、28日と29日の2日分の更新をしています。ちょっとフライングです。
9月30日(土) 五角形4枚と四角形4枚の多面体:等稜モデル
二週間前、9月17日のひとことから数回、五角形4枚と四角形4枚の八面体について何回か書きました。そのときに、一見それっぽいかたちにはなったのですが、五角形が平面上にないかたちになってしまいましたという例をご紹介しました(下図)。
その後ぼんやりと、「正五角形に近い(一見、正五角形に見える)という条件を外して、そのかわりすべての稜の長さが等しいという条件をつけたらどうなるだろう?」と考えていたのですが、思いつきました。こんなかたちです(図1)。
図 1 五角形のほうは、正方形に正三角形をつないだかたちです。四角形のほうは正方形です。これを思いついてちょっとすっきりしました。さっそくJOVOブロックで組み立ててみました。もちろん五角形の面は正方形と正三角形で代用します。
図 2 展開図はこんなかたちです(図3)。
図 3 このかたちは、立方体に正三角柱を2つ連結したかたちをしています。
図 4 これで思い出すのがジョンソンの多面体J26です。
図 5 2005年9月16日のひとことから数回にわたって、このJ26による空間充填の話をご紹介しました。本日ご紹介した五角形4枚と正方形4枚による八面体も、同様に空間を充填する多面体です。
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先週、9/25〜9/29の週は、一緒に仕事をしているカナダの拠点の現地採用のメンバーが日本に来ていました。彼はもちろん日本語はまったくわからないので、コミュニケーションは英語のみなのですが、丁寧に話してくれるので、私でも半分近くは言っていることが理解できているんじゃないかなあと勝手に思っています。問題は、そこそこ通じたような反応を私がすると、具体的な質問をしてくれるのですが、その質問の意味が分かったとしても、英語でどう答えたらよいのかとっさにわからない(考えてもわからない)のです。
昨夜は今回の日本出張の最後の夜ということで、こちらのメンバー3名と彼と4人で食事をしました。2時間、英語だけだったのでちょっと疲れましたが楽しかったです。いつもはNet会議で、顔も見えないし音声の品質も時々悪くなるような状況で会話しているのでとても大変ですが、直接顔を見ながら話をすると多少は通じるような気がするのです。(たぶん気のせいです。)
でも、年を取ってよかったなあと思えることの一つに、「ずうずうしくなった」ということがあります。昔は自分がへんな英語(のようなもの)しか話せないのがとても恥ずかしかったのですが、「私が英語を話せないことなんてみんな知っているし、英語が話せなくても別に恥ずかしいと思う必要はないよね」と開き直ることができるようになりました。そうしたら、意外となんとかなるものだ、ということがわかりました。
<おまけのひとこと>
9月も終わりです。朝夕、だいぶ肌寒くなってきました。