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以前の「ひとこと」 : 2017年6月前半



6月1日(木) 玉包みギフトボックス(その4)

 先日からご紹介している、合同な折り紙ユニット2つを組み合わせる「玉包みギフトボックス」ですが、

 体積のある多面体部分だけでなく、4つ飛び出した「ひれ」の部分も含めてCGにしてみることにしました。

図 1 図 2

 これは、図3→図4のように三角形を飛び出させて描きました。

図 3 図 4

 せっかくCGにしたので、回転させるアニメーションにしてみました。ファイルサイズを考慮して、小さな画像です。

図 5 図 6

 こういうCGを作っていると、楽しくて飽きません。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 いつもメールで感想を書いて下さる福岡のKさんから、「ギフトボックス」を折りました、というメールをいただきました。ありがとうございます。






6月2日(金) 玉包みギフトボックスの変化(その1)

 合同な折り紙ユニット2つを組み合わせる「玉包みギフトボックス」、4つの飛び出している「ひれ」の部分を内側に折り込んでみました。

図 1 図 2

 オリジナルに比べて、2つのユニットの位置がかっちり決まらない感じです。折り紙作品としては、オリジナルのほうが出来がいいです。

 自分用のメモということで、折り方の簡単なダイジェストの図を作ったのでここに掲載しておきます。

図 3

 手順1のようにタテヨコを4等分する(青い一点鎖線の)折り線をつけて、対角線の折り線をつけて、9つの交点が手前に飛び出すように形を整えて、それを2つ作って組み合わせます。組み合わせるときは、片方のパーツの中心が北極ならばもう片方の中心が南極になるようにして、4つの「腕」が交互に外側になるように重ねます。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 6月3日(土)の早朝(というかまだ夜中)に、6/2と6/3の二日分の更新をしています。






6月3日(土) 玉包みギフトボックスの変化(その2)

 合同な折り紙ユニット2つを組み合わせる「玉包みギフトボックス」の変化の第二弾です。出来上がる立体の対称性を上げてみたいなと思いました。

再掲図 1 再掲図 2
再掲図 3

 オリジナルの「玉包みギフトボックス」の多面体は上の4つの図のうち左側の列のものです。右側の列のものは、正八面体に三角錐を載せたかたちになっていて、多面体としての対称性はこちらのほうが高いです。そこで、同じユニットにちょっとだけ手を加えて右側のかたちを作ってみることにしました。追加する折り線は下の図1の通りです。

図 1

 最初に折り線をつけます(図2)。図1と図2は、折り線の山谷が逆になっています。(そのほうが写真を撮るときに都合がよかったためです。)

図 2

 図3、図4は1つのパーツを立体的に形を整えたところです。外側から(図3)と内側から(図4)です。

図 3 図 4

 2つ作って組み立ててみました(図5)。

図 5

 大甘の評価だと、遠目に見れば「まあまあ」の出来、と言えないこともないですが、重なりの部分の処理が不恰好です。これならやっぱりオリジナルの「玉包みギフトボックス」のほうがきれいです。おそらくこれはもう作らないでしょう。なかなかむつかしいものです。





 会社で、駐車場から会社の敷地まで歩く歩道の脇のところで、アスファルトを突き破って芽を出している草がありました。

図 6

 アスファルトより草のほうが強いというのもすごいことだよなあと思います。

<おまけのひとこと>
 明日からはこの「玉包みギフトボックス」の別な方向への変化について書きたいと思います。






6月4日(日) 玉包みギフトボックス:六角(その1)

 正方形の折り紙から合同な2つのユニットを折って、それぞれを向き合わせて交互に外側になるように互いにかぶせて組み合わせる「玉包みギフトボックス」ですが、これを正方形以外の正多角形から折ったらどうなるんだろう?と思ってちょっと考えてみました。

 「交互に互いにかぶせる」ことができるのは、偶数の場合です。なので、四角の次は六角だろうと思って、正六角形をベースに考えてみることにしました。

 その結果できたのが、図1、図2のかたちです。玉包みギフトボックス:六角です。

図 1 図 2

 これも、四角のときと同様、合同な2つのユニットを組み合わせて作りました。パーツはどうやって作ればいいでしょうか?

図 3

 ちなみに最初、A4のレポート用紙から正六角形を切り出して、適当に折ってみたのですがうまくいきませんでした。せっかく正六角形を切り出したのに、ただ単に捨ててしまうのももったいなくて、簡単な六角形の箱にしました(図3)。ピスタチオの殻とか、二十日大根のへたとか、食卓で出るちょっとしたゴミを入れる、使い捨てのゴミ入れにします。

(つづく)





 昨日書こうと思っていて書きそびれましたが、昨日とは逆に全部が凸になるように折るとどうなるかというと、四方六面体ではなくて単なる立方体になります。なぜならばこの折り紙の基本となる三角形は、正方形を二等分した直角二等辺三角形だからです。

図 4

 同じ7.5cm角の両面折り紙を使って、立方体になる折り方と、玉包みギフトボックスになる折り方をしたものを並べてみました。





 「ピスタチオ」の話を上で書きましたが、先週、“Nature's Joy California Pistachios, Roasted and Sea-Salted, 16 Ounce”(米国産)というピスタチオのパッケージが税込400円だったので、「これは安いのではないか」と思って1つ買いました。16オンス(=1常用ポンド)、454グラムだそうです。

図 5

 食べてみても特に違和感もなく、普通においしいです。これだけ分量があると、しばらくはおつまみやおやつに楽しめそうです。

 ちなみにピスタチオで検索してみると、イオンのプライベートブランドのピスタチオが70グラムで税込300円ということなので、454グラムならば2,000円くらいということになります。ちょっと得した気分です。

<おまけのひとこと>
 左手がしびれるのがだんだんひどくなってきたので、昨日整形外科を受診してきました。結果、おそらく首が原因だろうということでビタミンB12の錠剤を処方していただきました。症状が改善するといいなと思っています。

 病院はとても混雑していましたが、「長く待つ」と感じさせないような工夫をされていました。待合室が2段階になっていて、最初の待合室から3人ずつ「診察待合室」に呼ばれ、さらに診察を受ける席に早目に呼ばれて看護師さんから症状に関してヒアリングを丁寧に受けて、そこからようやく先生の診察、という段階になります。

 さらにその後レントゲン撮影をして(もちろんそこでも待って)、もう一度診察待合室で待って、先生から治療方針の説明を受けて、精算して薬を出してもらって終了、でした。

 レントゲン撮影を待っているとき、隣のベンチで乳児と幼児の兄弟を連れたお母さんがいました。「これから○○くんの骨を見るんだよー」「いたい?」「いたくないよ、透かして見るだけだよ」「すかすってなに?」「うーん、むつかしいな、そとは見ないで中だけ見ることだよ」「骨ってなに?」「からだの中の硬いものだよ」・・・なんていう微笑ましい小声の会話が聞こえてきました。


 今朝は朝7時から地区の草刈りの共同作業です。「ヘルメット着用のこと」という回覧板が回ってきました。先日の常会には仕事で出席できなかったので、回覧板はとてもありがたかったです。






6月5日(月) 玉包みギフトボックス:六角(その2)

 「玉包みギフトボックス」の六角版もCGを作ってみました。まずはツートンカラーのものです。

図 1

 実物を作ってみて気が付いたのですが、オリジナルの「玉包みギフトボックス」(四角版)では、「ひれ」の部分を取り除いてもその面は平面ではなく、2つの直角二等辺三角形でしたが、六角版のほうはほぼ平面(菱形)になりそうです。そこで、「ひれ」の部分を取り除いた面が菱形になっているCGにしてみました。

図 2 図 3

 横長の画面に合わせて多面体を横倒しにしています。いかがでしょう、どんな感じの多面体なのかわかりますか?

 せっかくCGにしたので、gifアニメーションで回転させてみました。

図 4

 さて、これはどんなパーツになるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今週(6/5〜6/9)は忙しいので、とりあえず木曜日までの4日分を更新してしまうことにしました。

 昨日は朝から地区の草刈りでした。毎年、6月の第一日曜日と8月の第一日曜日の朝にやっています。私の住んでいる地域の自治会は8つの伍長組(隣組)で全部で80戸ほどなのですが、確か数年前から、2回のうちどちらか片方に出ればいいことになりました。もちろん偏らないように、組み分けは決めておくのですが、都合が悪い場合は自分の指定の回ではないほうに出てもよいことになっています。

 エンジン式の草刈り機を持ってくる人が多いのですが、私は手鎌です。二組に分けてもらったのはとてもありがたいのですが、その分だけ1回の仕事量は多いです。草刈り機で作業しずらい石段の付近などを手鎌組は担当するのですが、人数が多いときはそれほど負担ではなかったのですが、今回は大変でした。

 今年はツバメがたくさん(十羽以上)飛んでいました。また、アカシアの木に花が咲いていました。アカシアの木は実家に何本かあって、よくその葉っぱで遊んだものです。






6月6日(火) 「深読み! 絵本『せいめいのれきし』」

 一日、別の話題をはさみます。

 図書館の新刊コーナーに、岩波科学ライブラリーの「深読み! 絵本『せいめいのれきし』」(真鍋 真 :2017年4月刊行)という本がありました。『せいめいのれきし』は子供のころからとても好きな絵本でした。表紙の黄色い背景の恐竜の絵を見ただけで、『せいめいのれきし』の記憶がよみがえりました。手に取ってみると大変面白く、喜んで借りてきました。

図 1

 上記の岩波書店のページに、立ち読みpdfというリンクがあります。開いてみると20ページくらいまでは中身を確認できるようになっています。その中から2ページ、小さく縮小した画像をご紹介します。

図 2 図 3

 オリジナルの『せいめいのれきし』は、見開きの片側がステージの絵になっていて、反対側に解説が書かれています。子供のころ、初めて一冊を自分で読み通せたときはとても達成感がありました。この「深読み!」は、上記のようにオリジナルの絵本のページを少し縮小して載せて、そのページの時代に関係する最近の研究成果のトピックスが語られています。子供にも大人にも読んで面白い本だと思います。お勧めです。

<おまけのひとこと>
 図書館はとてもありがたくて、頻繁に利用させていただいています。でも、6月は週末はいろいろ予定が多いので、先週末に返却に行ったときには珍しく新しく借りるのをやめました。






6月7日(水) 玉包みギフトボックス:六角(その3)

 「玉包みギフトボックス」の六角版、パーツの写真です。

図 1

 CGもいいのですが、実物の各面の明暗がきれいだなあと思います。(折り紙の精度が低いのは目をつぶって)

 さて、何日か引っ張っている「このパーツのかたち」ですが、先日も書きましたが最初はよく考えずに素朴に正六角形から折り始めてみました。

図 2

 ところが、なんだかうまくいかないのです。おかしいな…と思ってちょっと考えました。

 この折り紙は、1つのパーツで「のりしろ」なしでちょうど立体が構成されます。2つの合同なパーツがお互いに押さえ合うことで、接着せずにしっかり安定します。

 正方形の場合、正方形の四隅を中心に合わせて折ると、すべての場所が二重になります。二枚以上重なっているところもなければ、1枚しかない部分もありません。

図 3

 同じことを正六角形をベースに考えると、ただの正六面体ではダメで、図4のように「ダビデの星型」になっていないといけないということに気が付きました。

図 4

 そこで、折り紙で正六角形を折り出して、はさみを使って不要部分をカットして、このかたちを作りました。それも一応図にしておきます。

図 5

(つづく)

<おまけのひとこと>
 庭のシャクヤクが大きな花を咲かせました。妻が一輪切って来て玄関に活けました。玄関をあけるとふわっといい香りがします。






6月8日(木) 玉包みギフトボックス:六角(その4)

 「玉包みギフトボックス」の六角版の話、一応今日で終わりにしたいと思います。

図 1

 図1、左が六角版です。15cm×15cmの正方形から正六角形を切り出したパーツ2つで組みました。右は何度か写真を出しているオリジナルの四角版で、これは7.5cm×7.5cmの折り紙で作りました。

 どんな折り線を入れればいいか、四角版が作れればわかると思いますが、図を作ったので載せておきます。

図 2

 オリジナルの四角版に比べると工程が増えるのでちょっと面倒ですが、作ってみてください。正六角形の精度が低いと完成品の精度が出ません。そこは丁寧にやることをお勧めします。

 六角版を作れて満足しました。





 先日、カルディ コーヒーファームでコーヒー豆とかワインとかを買ったら、折り畳み傘をもらいました。

図 3

図 4

 おまけグッズなので、ものとしてのつくりはそこそこですが、小さくて軽いので車の置き傘にしようかなあと思っています。

 カルディは、普通のお店では手に入りにくい調味料とかが買えるのがありがたいです。私は九州の甘口の刺身醤油が好きなのですが、長野県の普通の食品スーパーでは手に入りません。カルディではそういったものも買えるのでありがたいです。甘口醤油は、本来のお刺身に使うのはもちろんですが、例えばフライパンで肉と何か適当な野菜とかキノコとかを炒めたりするときに、熱したフライパンに油を敷いて、ニンニクやショウガや赤トウガラシを炒めて、食材を入れて、最後に味付けをするときなどにもお酒と一緒に入れたりしています。(私の料理は食材も調味料も分量も手順も適当で、同じものは再現できません。)

<おまけのひとこと>
 最近は日が長くなって、朝4時と言えば周囲はもう明るくなり始めています。私は自分の年代の御多分に漏れず早寝早起きで、いつも4時には起きているのですが、今朝(6月5日(月)の4時過ぎに更新しています)はカッコウの声がしています。

 大学二年生の息子から久しぶりに妻に電話があって、どうやら来年の2月に短期留学に行くことを考えているようです。私に似て海外には行きたくないと言っていた息子が(悪いところばっかり似るものです)、その気になってくれたようでよかったなあと思いました。若いうちにそういう経験をしておくことはとてもいいことだと思うのです。






6月9日(金) 5・6・7三十面体(北村さんの多面体)をCGで(その1)

 先月ご紹介した、Beads Creaturesの北村さんの多面体について、もう少し調べてみたくてCGを作ってみました。まずは対称性が高い方向から見てみます。

図 1 図 2

 先日も書きましたが、この多面体は地球儀に例えると、北極と南極に五角形3枚ずつ、赤道が五角形12枚の輪になっていて、北半球と南半球の中緯度地帯が六角形と七角形が交互に3枚ずつの6枚の輪、という構造です。図1と図2は、北極を真上から見下ろしている状態です。3回回転対称になっているのがわかります。中心に3枚の五角形(赤)があり、その周りを六角形(黄)と七角形(青)が交互に3枚ずつの輪になっています。

 赤道の12枚の正五角形は、面のほぼ真横から見る視点になっているのでほとんど見えません。その外側に、南半球の六角形と七角形の輪が見え、南極の3つの五角形が見えています。

 次に、真横から見てみます(図3)。画面中央に五角形が連なっているのがわかると思います。

図 3

 最後に、一般的な視点から見てみます(図4,図5)。図5の黄色い2つの点が北極と南極に相当する点です。

図 4 図 5

 いかがでしょうか、この多面体のかたちがイメージできましたか? 私は、この多面体の六角形、図6のように凧形の上下を切り落とした感じの、左右対称な盾のようなかたちがなんとなく気にっています。

図 6





 このCGは以下のようにして作りました。まず、頂点の連結関係をグラフとして表して、頂点の連結リストを作ります。そのために最初にこの多面体を平面グラフにして頂点に番号を振ります。全部で56頂点あるので、「北極」を0番目、「南極」を55番目の頂点として、あとは渦巻き状に番号を振りました(図6)。

図 7

 正確には完全な平面グラフではなくて、最後の頂点だけは裏側にあるイメージにしました。

 番号を振ったら、頂点の連結情報を2次元配列にします。でも、56×56の配列を手で作るのは面倒です。そもそもこの多面体は全ての頂点の次数は3ですから、2次元配列のほとんどはゼロということになります。そこで、隣接する頂点の番号のペアを配列にすることにしました。(それでも84組のペアですから、ちょっと面倒ですが。)

 それができたら、各頂点は単位球面上にある(原点までの距離は1)として、頂点の位置を乱数で初期化して、連結情報に基づいて、隣接している頂点からは引力を、それ以外の頂点からは斥力を受けているとして、球面上で全頂点を少しずつ動かしていって収束するまで計算します。

 そうやって得られたのが本日ご紹介した多面体のCGです。実は、本来は球に内接できないかたちなのに、むりやり全頂点が球面上にあると仮定しているため、それぞれの面は完全な平面になっていません。

 このCGを作る計算というかプログラミングはとても楽しかったです。

(つづく)





 以前から、自宅の1階のピアノやチェンバロを置いている部屋の出窓の周辺の壁の色がやや変色していました。先日、業者さんにお願いして壁の一部を少し外して中を見てみたのですが、かなり時間が経過した水の跡のようなものがそれなりの範囲に見えて、柱も黒ずんで傷み始めていました。水の原因が外からのものなのか、長年の結露の結果なのか、よくわからなかったので、今週後半から来週前半にかけて、内壁を外す範囲を広げて詳しく調べてみて、場合によっては柱を入れ替える等の対策も考えないといけないかな、という話になっています。そこまでのことにはならないといいなと思っていますが。

 なので今日(6/9)は仕事を休んで壁を調べる工事に立ち会うのですが、今週中にやっておかなければいけない仕事があったため昨日は朝6時半過ぎに出社して、退社したのは夜9時過ぎでした。けっこう疲れました。

<おまけのひとこと>
 多面体の頂点の位置をシミュレーションで決めるプログラムを久々に書いたら面白くて、いろいろな多面体のCGを作りたくなりました。今週末はそんな更新になるかもしれません。






6月10日(土) 5・6・7三十面体(北村さんの多面体)をCGで(その2)

 今回ご紹介している北村さんの多面体、名前をなんと呼べばいいかなと考えてみています。実は昨日の更新のタイトルに「5・6・7三十面体」という名前を書いてみました。「五角十八面・六角七角十二面体」というのも考えたのですが、これはちょっと長い名前だなあと思っています。

 さて、この多面体についてもう少し間隔を掴みたくて、84本の稜の長さは何種類あるのか調べてみました。(あくまでも56個の頂点がすべて球面上にあるという条件で、面が厳密には平面上にはない状態での分析です。)

 調べてみると、長さは全部で15種類ありました。これを色分けしてみようかと思ったのですが、15色もあるとわけがわからないので、比較的長さが近い6つのグループに分けて、色付けしてみました。

 これまで同様、この多面体を地球儀だとみなして説明(北極と南極には五角形が3枚ずつ、赤道には五角形が12枚、北半球と南半球の中緯度に相当する部分には六角形と七角形が交互に3枚ずつ並ぶ、という「例え」)をします。

図 1 図 2

 図1と図2は、七角形と六角形がわかりやすい視点からのCGです。一番短いのは赤道部分で、北半球と南半球の六角形や七角形を結ぶ稜です。これを赤く着色しました。全部で12本あります。正確には、六角形どうしを結ぶ稜(3本)、七角形どうしを結ぶ稜(3本)、六角形と七角形を結ぶ稜(6本)の3種類の長さがあります。

 逆に、一番長いのは、北極南極の五角形と赤道の五角形を結ぶ稜12本で、これを水色に塗りました。実はこれもほんの少しだけ長さが違う2グループに分けられます。水色の稜に注目すると、その両端とも黄色とピンクのものと、片側にオレンジの稜があるものがあります。この2つはこの多面体において役割が異なります。

 それ以外は、六角形のまわりの稜(黄色)と七角形のまわりの稜(ピンク)で大体説明がつきますが、これらも実は4つずつのグループに分けられます。最後にオレンジの稜だけは、ちょっと長さが違います。

図 3

 横軸にソートした稜、縦軸に長さをとったグラフです。

図 4 図 5

 真上からと真横から見たCGです。

 こうやっていろいろ調べてみると、だんだんこの多面体に馴染んできました。6種類84本の稜パーツを用意して多面体を組めば、今度はかなり球に近いかたちを作ることができそうです。そのうちやってみたいと思います。

(つづく)





 昨日は自宅の内壁を開けて、どこがどの程度いたんでいるのかを確認してもらいました。

図 6

 最初はこんな感じの「しみ」が気になっていたのです。そこで、先日業者さんに来てもらったときに、まず最低限「開けて」みましょう、ということで、カーテンで隠れる部分だけ、ちょっと開けてみました。

図 7

 そうしたら、柱がかなり濡れて傷んでいました。いったいこの水はどこから来たんだろう? ということになって、結露か、雨漏りか、エアコンから漏れているのか、といった仮説を考えました。最悪、柱がもっと傷んでいるようなら柱を補強するなり入れ替えるなりしないとあぶない、ということで、エアコンも外して三尺分剥がしてみようという方針になりました。その結果が下の写真です。

図 8

 結局、外部から水が入るルートがあることが見つかりました。そのため柱がかなり傷んでしまっていたことがわかりました。元の柱は残して、左右に間柱2本をぴったり貼り付けて補強することになりました。昨日のところは柱の補強とコーキング処理を行って、まずは壁の内側を乾燥させて、もう水が入らないことを確認してから壁の復旧工事をするという段取りになりました。

 ショックだったのは、思ったより傷みが激しかったことと、朝、工事のトラックが家の前に止まった時、急いで自分の車を別な場所に置きにいったときに工事のトラックのミラーに自車の窓をこすってしまったことです。まあほとんど気が付かない程度の傷ですが、ちょっとがっかり。

<おまけのひとこと>
 今日は久々にアンサンブルの練習ですが、我が家は会場に提供できないため、別のメンバーのお宅をお借りする予定です。






6月11日(日) 折り紙:「かぶせ折り」と「沈め折り」

 最近、夜お酒を飲むときになんとなく折り紙を折ることがあります。妻と「初めて覚えた一番簡単な折り紙って何かなあ」という話になって、私が思い出したのは「ヨット」という折り紙でした。

図 1

 上の写真の「ヨット」は、自立する折り紙で、最初に覚えた簡単なヨットではありませんが、この自立するヨットを作る最初の工程が、平面的な簡単なヨットなのです。折り図を作ってみました。

図 2

 (1). 最初に折り紙を対角線で三角に半分に折ります。片方の折り線は色のついた面を内側に、もう片方は白い面を内側に折ります。対角線の折り線に折り紙の縁を合わせるように折ります。

 (2). 今つけた折り線を使って、折り紙の色のついた面が外側になるように「かぶせ折り」します。これで「ヨット」が完成です。これが、おそらく私が初めて習った「簡単な折り紙」でした。

 (3). 立体的に自立するように、ボートの喫水線(水面の線)を適当に折ります。船べりと平行ではなく、少し前が高くなるように折るほうがデザイン的にいいと思います。

 (4). 一度折り紙を全部広げて、(3)でつけた折り線の山谷を付け直します。

 (5). もう一度ヨットのかたちに折り直すのですが、そのときに(4)で付けた折り筋を利用して、底の部分が船の内側に折り込まれるようにします。

(6). 完成です。この折り紙は、かぶせ折りを1回、沈め折りを1回やるだけでできるので、好きな作品です。

図 3

 お酒を飲みながらなんとなく手元の千羽鶴用の折り紙(7.5cm角と4cm角)の折り紙で10隻くらい折ってしまいました。しばらく置いておくとだんだん開いてきてしまうので、重ねて「重石」をしておきました。その後で何隻か玄関に飾ってみました。妻のピアノ教室に来る子供たちが気が付くかな…





 図書館で「絵本の絵を読み解く」(杉浦範茂:2015年4月9)という本を借りてきました。

図 4

 杉浦範茂というと、斉藤洋の「ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズの挿絵をまず思い出します。この本は、2010年から2014年に、「この本 読んで!」という絵本と読み聞かせの情報誌(季刊)の連載をまとめたものだそうで、16冊の絵本の「絵」について、絵本作家・装丁家の立場から語っている記事が主な内容です。

 「スーホの白い馬」「ぐるんぱのようちえん」「からすのパンやさん」「モチモチの木」…といった古くからの名作絵本が取り上げられていて、ほとんどが知っている、好きだった絵本でした。

 アマゾンのサイトを見ると、最初の「スーホの白い馬」の稿の見開きを2つ、プレビューすることができます。このお話は国語の教科書にも載っていたこともあり、有名だと思いますので、少し内容にかかわることも触れさせていただきます。

図 5 図 6

 こんな感じに、もともとの絵本の見開きを本の見開きに合わせて配置し、その下に解説の文章があります。元々横長の版を横開きにするので、広い草原の広さ、馬たちの駆ける様子を表現するのにふさわしいレイアウトであること(図5)、でも、お話のすべてのシーンが大草原というわけではないので、このレイアウトを選ぶには勇気がいる、といったことが書かれており、なるほどなあと思いました。

 また、図6の、傷ついたスーホをおばあさんが看病するシーン、これだけスペースがあるのに、暗い背景に青一色の線画で画面左端にスーホの上半身だけを描いているレイアウトがとても印象的、というコメントでした。

 この悲しい印象的な物語を改めて思い出しましたが、特に王様がスーホを見て「馬を置いて帰れ」というシーンや、馬頭琴のシーンなど、もう何十年も見ていない絵が鮮やかに思い浮かびました。改めてレイアウトという観点で思い返してみると、とても印象的です。

 ここで取り上げられた16冊は、いずれも絵やストーリーを思い出せるくらい好きなお話が多かったので、とても楽しく読ませていただきました。今度図書館に行ったら、これらの絵本を見返してみようと思いました。

<おまけのひとこと>
 妻に頼まれて、ベランダの裏にできた小さなハチの巣を駆除しました。






6月12日(月) 五角十六面体(その1)

 最近、全部の面が五角形の多面体についてちょっと考えています。まずはこんなCGを作ってみました。これがどんなかたちなのかわかりますか?

図 1

 面の数、稜の数、頂点の数、頂点の次数、面の種類…等々はどうでしょうか?

 全部の面が五角形の多面体といえば、有名なものが3つあります。正十二面体(図2)、五角二十四面体(図3)、五角六十面体(図4)です。

図 2 図 3 図 4

 正十二面体は正五角形が12面ある、5つのプラトンの正多面体の1つです。五角二十四面体は捩れ立方体の双対、五角六十面体は捩れ十二面体の双対多面体です。

 これよりももう少し対称性が低い、全部の面が五角形になっている多面体が考えられないかなあと思って思い付いたのが図1の多面体でした。先日来ご紹介している北村さんの多面体からの類推です。

 図1のCGを、もう少し対称性が高い視点から見直してみます。 

図 5

 図5は4回回転対称方向から見たところです。こうしてみるとこの多面体の対称性がわかりやすくなります。この多面体は回転対称軸を1本だけ持っています。

図 6 図 7

 図6と図7は、回転対称軸を横から見たところです。また、図6から上下の4枚ずつの五角形を外すと、図8のように8枚の五角形が環状になっているのがわかると思います。

図 8

 イメージとしてはこんな感じ(図9)です。図9の五角形のかたちは適当(いい加減)です。

図 9

(つづく)





 妻が、「猫を抱いて象と泳ぐ」(小川洋子)を読んで、チェスに興味を示してくれました。我が家には昔私が買った、革製品のチェスボードがあるのですが、なぜかチェスの駒はありません。日曜日に出かけたときに、お店でチェスセットを探してみました。

 今はいわゆる「おもちゃ屋さん」というのがほとんどなくなってしまって、なかなかこういったものを置いていそうなお店がありません。それでも、将棋のセットと囲碁のセットは見つかるのですが、チェスは見かけません。何種類かのボードゲームを遊べるセットの中にチェスも入っているというものはあったのですが、チェス専用のセットは見当たりませんでした。

 結局100円ショップの携帯用チェスセット(100円)しか見つけられず、それを買ってきました。

図 10

 寸法はだいたい13cm角の二つ折りになるチェス盤で、全部の駒には磁石が仕込まれていて不用意に動いてしまいにくくなっています。100円なのに手間のかかった製品だと思います。この値段、このサイズで文句を言ってはいけないですが、特にクイーン、ビショップ、ルークの駒のデザインが悲しいです。

 チェスセットなんて通販だったら簡単に手に入るのでしょうが、今は地方ではこんなものも手に入らないのか…と残念に思います。

<おまけのひとこと>
 昨日は何年かぶりに鰻屋さんに鰻を食べに行きました。いつも混雑しているお店なのですが、幸いほとんど待たずに席に通してもらい、すぐに注文もできました。ところがそれからが長くて、「お待たせしました」と言ってお重が出てくるまで、50分待ちました。






6月13日(火) 五角十六面体(その2)

 昨日の五角形による多面体、もう少し調べてみています。まず、稜の長さで色分けしてみました。

図 1 図 2

 一番短い稜は緑色の8本、次に短いのが赤の8本、その次が黄色の16本、最後に青の8本で、全部で40本です。五角形は2種類8面ずつの16面あり、いずれも左右対称のかたちをしています。頂点は、次数4の(青が4本集まる)頂点が2つ、青と黄色2本が集まる頂点が上下に4つずつの8つ、一番多いのが赤・緑・黄が集まる頂点が16で、全部で26頂点あります。

それぞれの色がわかりやすいように、その色以外は白にしたCGを作ってみました。

図 3 図 4
図 5 図 6

 どんなかたちなのかイメージできるでしょうか?

(つづく)





 お隣の市の駅の近くの「石の花」という昔からの喫茶店が気になっていたのですが、先日ついに行くことができました。モーニングを頼んだのですが、とても分厚いトーストとエッグサラダが出てきて、しっかりおなかがいっぱいになりました。

 来月7月1日(土)の夕方、このあたりでは有名なピアノの先生と、先生の留学されていたお嬢さんがピアノのコンサートをされます。「石の花」でもチケットを取り扱っているということで、行ったときに2枚購入してきました。なぜこの喫茶店で…と思ったのですが、実は出演者のお嬢さんが週に何日かはこの喫茶店で働いていらっしゃるそうで、ご挨拶できました。

 ずっと以前、この先生の発表会で妻が先生の伴奏で歌を披露させていただいたことがあって、そのご縁でこのコンサートには行こうと言っていたのです。そのとき私も笛の二重奏で出演させていただきました。ずいぶん昔の話です。

<おまけのひとこと>
 6月13日(火)の朝に3日分更新しています。






6月14日(水) 五角十六面体(その3)

 一昨日からご紹介している五角十六面体(と呼んでいます)ですが、思いついた経緯を書いておきます。最初に、なんとなく五角形を2つ並べて、その周りに五角形を配置してみました(図1左)。もう1つ、それとは別に五角形4つが集まる図も描いてみました(図1右)。いずれも五角形が8枚見えています。

図 1

 これらの図が、ある特定の多面体の片側から見た図だとすると、裏側も同じ構造にすればいいのかな、と思いました。ただし頂点の次数が2ということはありえないので、図1の左右の図を回転対称性のたかい多角形に変形して、裏側はそれを回転させたものにしてみました。

 図2の左は正十角形、右は十六角形です。これを回転させて重ねてみました。

図 2

 この2つ、一見ぜんぜん違うかたちに見えましたが、実は全く同じ多面体の骨格モデルになっていることがわかりました。図2の左の赤丸印をつけた2つの頂点が次数が4で、後はすべて次数が3の頂点です。図2右は中央が次数4の頂点で、後はすべて次数3です。

 面の数が同じで構造が違う五角十六面体ができたら面白いな、と思ったのですがそういうことはありませんでした。

(つづく)





 通販ではなく、近所でチェスのセットを探したいと思って、リサイクルショップを回ってみたところ、1セットだけみつけました。ガラスのチェスセットです。

図 3

 駒の裏に、ガラス同士が直接あたらないようにフェルトのシールが貼ってあるのですが、それがかなり剥げてしまっている、という注釈がついていて、500円(税別)でした。買って帰ってとりあえず並べてみました。

図 4

 デザイン的には素敵なのですが、駒に対してゲーム盤が小さくて、今どちらの色のマスにいるのか見えにくいし、そもそも透明なマスとすりガラスのマスとどちらが「白」でどちらが「黒」なのか、直観的にわかりにくいです。そこで、かねてより出番を待っていた革製のボードに駒を置いてみました。

図 5

 こちらのほうがずっといいです。操作性がぜんぜん違いますし、記譜を並べてみてもとても印象がいいです。いいものが安価に手に入って嬉しいです。それでも妻はルークとビショップとクイーンの駒が見分けにくいようで、やっぱりもっとちゃんとした駒があるといいのかなと思いました。

 実は私はチェスの実戦経験はほぼ全くありません。ルールと駒の動かし方を知っているくらいで、定跡もほとんど全く知りません。なので、5回ほど対戦して、まだナイトの動きの把握が怪しい妻に1回負けました。そのくらい超初心者レベルの対戦をしています。それでもなかなか楽しいです。

<おまけのひとこと>
 自分が小学生のころ、チェスや将棋のセットが欲しくて、紙で自作したりしていました。厚紙を切り抜いて、駒の名前を書いて、セロテープで補強していました。駒を取り上げにくく、でも場所が定まりにくく、とても遊びにくかったです。






6月15日(木) こそあどの森の物語12『水の森の秘密』岡田淳

 先日、本屋さんで児童書のコーナーを見ていたら、「こそあどの森の物語12『水の森の秘密』」を見つけました。帯に

「こそあどの森の物語」全12話 完成記念

 と書かれていて、えっ!と思って買ってきました。

 著者の岡田淳さんは神戸大学教育学部美術科出身で、大学卒業後38年間、ずっと図画工作の先生をされていたのだそうです。このシリーズはお話はもちろん、挿絵がすばらしいのですが、経歴を知ってなるほどと思いました。今年で70歳になられるようで、確かにこの物語を区切りのいい12巻で完結させたいというお気持ちは僭越ながら共感できる気がしました。終わってしまうのはもちろんとても残念なのですが。

 自分が昔好きだった児童文学のシリーズ、というと、今はあまり読まれないのかもしれませんが、ロフティングの「ドリトル先生」のシリーズ、アーサー・ランサムのシリーズ、いずれも全12巻です。

 改めて本棚を確認したところ、「こそあどの森」シリーズは、1巻から9巻までは全部持っていたのですが、10巻と11巻は、本屋さんではなくて図書館で見つけて、借りて読んでそのまま買わずにいたことがわかりました。

 何年かに一度、長いお休みで天気が悪かったり家族が出かけているときなど、このシリーズを読み返したくなります。ちょうど主人公のスキッパーがウニマル(舟のようなかたちをした自分の家)の中で、ひとりで保存食の缶詰とかを食べながら本を読むのが好きなように、一人でこもってこの本の雰囲気に浸っているのが楽しいのです。

 シリーズ第1巻は確か私の母からうちの子供たちに、とプレゼントされた覚えがあります。実は次に買ったのは当時最新巻だった6巻の「はじまりの樹の神話」で、娘が読みたいといって買いました。私はそのとき初めて1巻と6巻を読んで、これは今まで読んでいなかったのは不覚だった、全部読みたい、と思って図書館で残りの4冊を借りて、一気に読みました。

 その時点で、一番好きだったのはやっぱり1巻の「ふしぎな木の実の料理法」、次が4巻のユメミザクラ、次が3巻の海賊船、かなあ、という感じでした。その後のそれぞれの巻もとても面白く読みましたが、印象に残っているのは8巻の「ぬまばあさん」かなあ、と思います。

 また読んでみよう、と思いました。

<おまけのひとこと>
 過去のページの一番下になる日なので、いつもとちょっと違う話題です。






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