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以前の「ひとこと」 : 2017年10月前半



10月1日(日) brain yoga の sets

 最近、タブレット端末で“brain yoga”というパズルゲーム集をやっています。「脳のヨガ」ということで、東洋風(和風)のイメージを狙ったデザインになっているようです。

図 1

 図1の右側に6つのアイコンが見えます。shapesはポリオミノの箱詰めパズル、patternsはオイラー方陣(数独のように、タテヨコに同じものが並ばないように配置するパズル)、spatialは立方体の展開図から完成品を選ぶパズル、memoryは神経衰弱、wordsはアナグラム(アルファベットを並べ替えて意味のある単語にするパズル)、numbersは数字を並べ替えて正しい等式にするパズル、です。

 この6つだけでなく、このアイコンを下にスクロールしてゆくと、さらに5つのアイコンがあります。logic(いわゆるマスターマインド、ヒット&ブローと言われるパズル)、words2、planning、memory2、setsです。

 この11のパズルの中の、最後の“sets”がとても気に入って遊んでいます。今日はこのパズルについて簡単に説明します。

図 2
図 3
図 4

 このパズルには、上記の図2〜図4の、全部で3×3×3×3=81枚のカードが出てきます。それぞれのカードは4つの属性を持っています。:青・赤・緑(実際のゲームでは緑・水色・紫です)、:〇、□、△、:1,2,3、テクスチャ:白抜き、斜線、ベタ塗、の4つです。

 この81枚の中から3枚を選んで「セット」にします。セットにできる条件は、上記の4つの属性が「3枚とも同じ」か、もしくは「3枚ともすべて異なる」ことです。

 言葉で説明してもわかりにくいので、例を挙げます(図5)。

図 5

 例1:数だけが違います(1,2,3)。形は〇で一緒、色も青で一緒、テクスチャも白抜きで一緒です。

 例2:形(〇、□、△)だけが違います。数と色とテクスチャは同じです。

 例3:数(1,2,3)と形(〇、□、△)が全部違っていて、色とテクスチャが同じ例です。

 例4:テクスチャだけが3つとも違います。形と数と色は同じです。

 例5:テクスチャと数が違います。色と形は同じです。

 例6:テクスチャと数と形が違います。揃っているのは色だけです。

 例7:色とテクスチャが3つとも違いますが、数と形が同じ例です。

 例8:形だけが同じで、色・テクスチャ・数がみんな違います。

 例9:最後にすべてが違っている例です。色も3色、形も3種類、テクスチャも3種類、数も3種類、すべてが異なります。これも「セット」になります。

 例だけを見てもわかりにくいと思うので、実際の問題を1つご紹介します。次の9枚の中から、「セット」を4つ見つけてください。同じカードが複数のセットで使われることももちろんあります。(1セットあたり3枚ですから、4セットで全部で12枚ということになります。そもそも9枚しかないので、カードを使いまわせなければ4セットは作れません。)逆に、使われないカードもあるかもしれません。ないかもしれません。

図 6

 いかがでしょうか。このbrain yoga はAndroidでもAppleでも使えるようですので、試してみることをお勧めします。

(つづく)





 リスーピアワークショップが来週に迫ってきました。昨日の土曜日は、一日かけて当日のスライド資料を作成しました。

図 7

 参加された方に「おもしろい」と思っていただけるようにしたいと思っています。

<おまけのひとこと>
 10月から11月は公私ともにとても忙しいです。






10月2日(月) 立方体をテトロミノで埋め尽くす:T型

 先日から書いている、「立方体をテトロミノで埋め尽くす」話の続きです。残ったT型とN型のご紹介です。

再掲図:5種類のテトロミノ

 今日はT型6枚で立方体を覆うパターンをご紹介します。まずは展開図です。

図 1

 立方体の3面を3パーツで覆うことができます。頭の中でもイメージしやすいと思います。

図 2

 「冷蔵庫型」の投影図で見てみました。残念ながら1パーツだけ離れてしまっています。

(つづく)





 この週末、とても久しぶりに小淵沢駅の駅弁「元気甲斐」を食べました。こんなパッケージです。

図 3

 1の重、2の重。

図 4

 駅弁としてもちょっと値段が高めですが(税込1,600円)、上品でとても美味しいお弁当でした。

 昔、鉄道紀行作家の宮脇俊三が、この「元気甲斐」をたいへん褒めた文章を書いていたのを思い出しました。当時はお重はもう一回り小ぶりで、そのかわり3段重ねでした。

<おまけのひとこと>
 最近、ストレスでお酒を飲みすぎてしまって朝は二日酔いで気分が悪い、というあまりよくない状況です。






10月3日(火) 立方体をテトロミノで埋め尽くす:N型

 「立方体をテトロミノで埋め尽くす」話の最終回です。最後のN型です。

再掲図:5種類のテトロミノ

 これは頭の中だけでは解けませんでした。いろいろ図を描いているうちに思い付きました。

図 1

 この展開図を折り曲げて立方体になることが想像できますか? これを思いついたときには嬉しかったです。嬉しかったので、くるくる回るアニメーションを作ってみました。(色遣いは違います。)

図 2

 確かにN型6枚になっているよなあ、と思って嬉しかったです。もともとの立方体の8つの頂点のうち、3色集まる頂点が2つ、2色の頂点が6つになっています。

 立方体をペントミノで、という話はいったん今日で終わります。





 紙の筒のパーツの余りの小さな正方形の板をなんとなく並べて遊んでいたら、こんなかたちができました。

図 3

 光を透過する紙で作ったらきれいかな、と思いました。いずれやってみようかなと思います。

<おまけのひとこと>
 10月2日(火)の朝に、2日、3日の2日分の更新をしています。






10月4日(水) マフィン問題(その1)

 ケーキを公平に分ける、という問題があります。私も過去にこの話題についてご紹介したことがありました。ケーキを分ける問題は、分配に参加する人の価値軸(ものさし)が違っている場合がある、ということも含めて議論されるため、複雑な話になります。どういうことかというと、たとえばケーキにチョコレートとかイチゴとかのトッピングが載っていたとして、自分の好きなトッピングが含まれる「かけら」のほうが、体積は小さくても価値は高い、と考える人もいるかもしれない、ということです。

 最近、「マフィン問題」という問題を知りました。これはケーキの分割問題とは違って、

  • m個のマフィンをs人で分ける。
  • ケーキ分配問題と違って、一人の取り分はm/sで固定。
  •  という条件です。とすると、何も問題は発生しないように思えます。では何を問題とするかというと、「全員が同じだけ分配されるとき、もっとも小さな「かけら」をできるだけ大きくしなさい」というのがマフィン問題です。

     これだけだとよくわからないと思うので、例を挙げます。

     5個のマフィンを3人で分けることを考えてみましょう。普通に考えると、まず3人がそれぞれ1個ずつ取るでしょう。残りは2個なので、それぞれがさらに2/3個ずつもらえることになります。そのためには、2個のマフィンをそれぞれ[1/3,2/3]に分けて、3人のうちふたりは2/3のピースをもらい、残ったひとりは1/3のピースを2つもらえば公平に分配できます。

    図 1

     図1に、3人の取り分を赤・青・黄に着色してみました。この場合、もっとも小さな「かけら」は1/3、ということになります。(ピースの数やサイズは人によって異なっても「不公平ではない」と考えます。)

     では、5個のマフィンを3人で公平に分けるとき、もっとも小さな「かけら」を1/3より大きくすることはできるでしょうか? 実はできるのです。その答えがわかりますか?

     ついでにもう1問。24個のマフィンを11人で分けるとしたらどうなるでしょう? さっきと同じように最初に一人2個ずつ取って、残った2個をそれぞれ[2/11, 2/11, 2/11, 2/11, 2/11, 1/11]の6つに分ければ、5個を3人で分けるのと同じ考え方の操作になります。

     こうすると、もっとも小さな「かけら」は1/11になってしまいます。9.1%くらいです。でも工夫すると、もっとも小さなかけらをだいたい43%くらいまで大きくすることができるのです。いったいどうすればいいと思いますか?

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     ちょっと予定が狂って、10月5日(木)の夜に、4日〜6日の3日分を更新しています。次の更新はワークショップが終わった後、10月9日になるかなあと思っています。






    10月5日(木) brain yoga の sets(その2):回答編

     先日ご紹介した“brain yoga”というパズルゲーム集のSetsというパズルの問題(再掲図)の解説を載せたいと思います。

    問題(再掲)

     setの解説は10月1日のひとことをご参照ください。

    解 1

     まずは問題図の一番上の行がそのまま解になっています。数(2)とテクスチャ(塗りつぶし)が同じで、色と形が全部違うセットです。

    解 2

     次に、色(青)と数(1)とテクスチャ(斜線)が同じで、かたちだけが違うセットです。

    解 3

     さらに、色(青)とかたち(△)が同じで、数とテクスチャが違うセットがあります。

    解 4

     最後に、色も数もかたちもテクスチャも全部違うというセットがあります。

     いかがでしょうか。わかりますか? ぜひ実際のパズルで遊んでみることをお勧めしたいところです。

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     10月7日(土)に休日出勤の打診がありました。「10月9日(月)なら出勤できますが、7日、8日はどうしても外せない用事があるので勘弁してください」とお願いして休ませてもらえることになりました。さすがにワークショップをキャンセルするわけにはいきません。






    10月6日(金) 変形六本組木

     ふと思い立って、こんなCGを作ってみました。

    図 1 図 2

     図1と図2はかたちは同じで、テクスチャだけ変えています。図1は3方向を3色にしたもの、図2は木材のテクスチャにしたものです。

     どんなかたちかわかりますか?

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     CGはこういうかたちを簡単に可視化できるのがいいですね。






    10月7日(土) リスーピアワークショップの内容紹介(その1)

     10月7日(土)、8日(日)に、リスーピアでワークショップをやらせていただきました。「10月9日に、当日配布できなかった資料や解説をここ(「あそびをせんとや」のサイト)に載せます」と宣言したので、今日はそういった話を書こうと思います。

     今回、新しい教材として、「紙のブロック」を準備しました。お一人当たり赤・青・白それぞれ8パーツずつ、全部で24パーツです。

    図 1

     最初に練習でこんなかたちを組んでいただきました(図2)。

    図 2

     これを3組作って並べると、こんな風になるはずです。

    図 3 図 4

     「このパターンの名前を知っていますか?」という話をして、これが日本の伝統的な模様(柄)の「檜垣(ひがき)」と言います、ということを紹介しました。

     たまたま、10月7日(土)の朝9時半くらいに、りんかい線の「国際展示場駅」を出てパナソニックセンターに向かって歩き始めたとき、足元を見たらインターロッキング舗装のパターンが「檜垣」でした。「これは使える!」と思って写真を撮りました。

    図 5

     それから、今年の4月4日から掲載した、「檜垣」についていろいろ考えたり調べたりした内容をご紹介しました。

     たとえば、(この図はワークショップでは使いませんでしたが)こんな極端に細長い長方形でも「檜垣」に組めること(図6)。

    図 6

     平行四辺形で組む「檜垣」と、その見分け方。

    再掲図 1 再掲図 2

     見分け方は、色(向き)が違う2つの平行四辺形に注目して、その中心を結ぶ線でできる「く」の字型が鈍角(どんかく:直角より大きい角)なのか鋭角(えいかく:直角より小さい角)なのか、で見分けられます。

    図 7 図 8

    (つづく)



     パナソニックセンターで、NHKと共催で8K映像の紹介をしていました。15分弱のプログラムということで、初日のワークショップが終わった後、15時半くらいからの回を見学させていただきました。4台の4Kプロジェクタをタイリングしているとのことでしたが、継ぎ目がほとんどわからなくて感心しました。(昔、類似のことをやっていたことがあるのです。)

     音響もすばらしかったです。ただ、ダイナミックなカメラワークのときに、音源の位置が映像と合っていないところがあった気がしました。ステージや舞台などを固定視点で撮影しているようなときには全く気にならないのですが。

    <おまけのひとこと>
     10月9日(月)の朝に、ワークショップの内容(のうちの第一部:紙のブロックの話)を3日分に分けて紹介しています。






    10月8日(日) リスーピアワークショップの内容紹介(その2)

     紙のブロックの次のターゲットとして、「風車」のかたちを組んでいただきました。

    図 1

     これをタイリングして(タイル貼り:隙間なく並べて)みます。

    図 2

     2色の例と4色の例を例示して、「今日の赤・青・白の3色を、同じ色の風車が接しないようにきれいに並べる方法はわかりますか?」と尋ねてみました。でも、パーツがたくさんあるわけではないので考えにくかったと思います。

     おそらく一番シンプルな解はこれだと思います(図3)。

    図 3

     このパターンは、(ワークショップでは説明しませんでしたが)右向きと左向きの風車が同じ数だけあります。これは、図2の4色のパターンと同じです。一方、図2の2色のパターンのように、風車の向きは全部そろえても、同数の3色で塗り分けることができます。ただしこの場合は規則性が図3よりもややわかりにくくなります。(その図も用意したつもりだったのですが、捨ててしまったみたいで見つかりません。図を作り直そうかな…)

     次に、3色の風車を2個ずつ用意して、それを立方体に組上げてもらいました(図4)。

    図 4

     これは、比較的皆さん作りやすかったようで、よかったと思いました。これは、2008年2月25日のひとことでご紹介した内容でした。(もう10年くらい前ですね。)

     さらに、6個のパーツで立体的な「輪っか」、組木のようなかたちを作っていただきました。

    図 5

     これの作り方をどう説明しようかなあと思って、途中経過の図を用意してみました。ここではそれをアニメーションで表示します(図6,図7)。

    図 6 図 7

     でも、これよりも図8のようにパーツを細長くデフォルメして、どのパーツをどの向きにするのか、特に「窓」の部分をどの向きにするのかを一目でわかるようにした図のほうがわかりやすいみたいでした。

    図 8

     わかりにくかった方、ごめんなさい。

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     今回は三連休の初日と中日のワークショップだったためか、いつもより参加者が少なかったです。でも、終わった後も熱心に質問をしたり見に来てくれたりして、ご参加いただいた方には「参加してよかった」と思っていただけていたら嬉しいなと思っています。






    10月9日(月) リスーピアワークショップの内容紹介(その3)

     「紙のブロック」の解説の3回目です。12本組以上のものについてのご紹介です。

    図 1

     今回のワークショップで作りたかったかたちのひとつです。これも、最初に用意したのはこんな連続図でした。

    図 2

     別パターンの12本組です。

    図 3

     これは、一昨日の「檜垣」のパターンを3組作って組み合わせるかたちをしています。

     さらに別パターンの12本組です。

    図 4

     これは、真ん中に穴があくかたちになるのが特徴です。これをどうやって考えたか、思いついたかについては、2008年2月28日のひとことあたりで解説していますのでご覧ください。

     続いて18本組です。図5と図6は同じものを表と裏から見ています。

    図 5 図 6

     最後に、24本組です。今回用意したお一人分のパーツで作れます。

    図 7

     が、ここまで大きくなってくると、紙の摩擦が弱くて形が定まりません。ごめんなさい。

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     三連休の3日目、今日がお休みで助かりました。今日は休ませてもらって、明日からの仕事の準備をします。
     10月9日の更新で、「余談」を長く描きましたが、その内容は10月10日に移しました。






    10月10日(火) リスーピアワークショップの内容紹介(その4)

     10月7日,8日のリスーピアワークショップの第二部「紙の六本組木」のパーツで作れるかたちの解説の資料を掲載します。

     最初に練習で、4本で平面のかたちを作ってもらいました。

    図 1

     完成品のかたちはこんな風になります。

    図 2

     これは、紙の筒がしっかり押さえられているわけではないので、筒がちょっと開きぎみになってしまうのが欠点です。

     実はこのかたち、以前のワークショップで参加者の女の子が「こんなかたちができたよ」と教えてくれたものです。とても感心しました。それ以来、このパーツを扱うワークショップでは最初にこれも作ってもらっています。

     さらに、このかたちはタイリングできますか?という話も少ししました。こたえは「できます」です。

     その後で本番の六本組木を作っていただきました。

    図 3

     これについては何度かご紹介しているので説明写真は割愛します。

     さらに、同じパーツを12本使って、こんなかたちを組むこともできます。

    図 4

     これも、それぞれの紙の筒のパーツをしっかり押さえているわけではないので、ちょっと開きぎみになってしまうのが欠点ですが、図1のものと同じように紙でなくても組めるかたちで、このパーツで組める対称性が高いきれいな構造だと思うのでご紹介しました。

     4日分の更新で、今回のワークショップの内容をざっと「おさらい」してみました。ご参加下さった皆様、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。もしどこかで、今回の「風車」のパターンのインターロッキング舗装を見つけたら、教えてください。写真とかをいただけたら嬉しいです。

     ご質問等ありましたら、このサイトの各ページの一番下にメールアドレスを掲載していますので、お気軽にメールをいただけたらと思います。(ただ、返信は原則週末になってしまいます。ごめんなさい。)



     以下、今回のワークショップに行ったときの行き帰りの話(余談)です。

     10月8日(日)は、ビッグサイトでCOMIC CITY SPARK 12:オールジャンル同人誌即売会というイベントがあったようです。調べてみたら、10時から15時のイベントだったようなのですが、私はちょうど9時半過ぎに国際展示場駅に着いたので、駅の混雑ときたらもうとんでもなかったです。りんかい線ホームに降り立ってから改札を出るまでに10分以上かかった気がします。

     帰りも、ワークショップ終了が同じ15時なので、15時半過ぎに国際展示場駅に行ったら、朝ほどではないにせよ、とても混雑していました。大崎でいったん降りて、みどりの窓口に行って、帰りの特急の指定券を発行してもらいました。私が行ったときには大崎のみどりの窓口はすいていて、年配の男性が「ジパング倶楽部」「大人の休日倶楽部パス」で、30%割引とかで一週間後くらいの切符をこと細かく指定して購入していて、他に待っている人は誰もいませんでした。

     これならすぐ自分の番になるな、と思ったのですが、前の男性の求める切符類が多くて、10分近く待ちました。新宿で乗りたい特急まではほぼ1時間は余裕があったので、特に心配はしませんでしたが、そのうちに私の後ろにも10名くらいの列ができました。

     前の男性のたくさんの切符の発券が終わって、一通り全部のチェックが終わって、やれやれようやく自分の番かなと思ったら、「実はしばらく前に大崎駅で発券された切符が、東京都区内出発ではなく山手線内出発となっており、大井町から乗車したため140円の差額を支払わなければならなかった。利用駅で問いただしたところ、『これはJRの発券ミスです。ただ、発券した駅でしか精算できません。』と言われたので、140円×往復で280円の払い戻しをしてもらいたい。」という話が始まりました。窓口の駅員さん(女性でした)も困ったように「それは大変申し訳ありません。ただ、(証憑類が何もないので)自分の一存では処理ができませんので、相談させていただいてしばらくお待ちいただくことになりますがよろしいでしょうか?」と困ったように返答していました。「うーむ、これは長引きそうだな、新宿まで移動してしまって新宿の発券機で指定を取ろうかな」と思ったのですが、男性が振り返って待ち行列を見て、「待っているお客さんもいるから、わずかな金額だから別にもういいけれど、JRの責任だとはっきり認めてもらいたい。」と声を荒げて、駅員さんから「大変申し訳ありませんでした」との回答を得て、立ち去ってゆきました。

     勝手な想像ですが、仕事を引退して社会とのつながりが少なくなる世代だと、このように不当に扱われる、本来の権利を阻害される、と感じるというのはきっとつらいことなのだろうなあと思いました。一方で、駅員さんとすれば、待ち行列はどんどん長くなっているし、何の証拠もないのに「JRのミスでお金を損したからその分を払え」と言われても「わかりました」と言えるはずもありません。

     私の番になったときに、せめてもと思って、待たされて不満だったなどとは誤解されないようにできるだけ明るくにこやかに発券をお願いし、「ありがとうございました」といってみどりの窓口を出ました。

     件の男性も、日曜日の夕方近く、窓口がとてもすいている時間に来ていますし、列の長さを気遣うだけの余地もあったのでよかったと思うのですが、自分はあんな老人にはならないようにしたいなあと思いました。大人の休日倶楽部パスやジパング倶楽部等の利用者であるならば、発券時に自分で気が付いて確認すべきではないかなあというのが率直な感想です。それに、280円よりもはるかに割引されているはずです。もし私がそんなことになったら「確認した自分にも非があった、今度からは気を付けよう」と思うようにしたいなと思いました。

     ちなみに新宿には発車30分前くらいに余裕で到着しました。発車ホームに行ってみたら、「本日の指定席はすべて満席となっております」とのことで、大崎で席を確保しておいてよかったなあと思いました。

     特急に乗車して指定席に座ってやれやれと思っていたら、後ろの席の親子連れがちょっと困っているようでした。なんと私は席を一列間違えて、その親子の指定席に座ってしまっていたのでした。大慌てで「ごめんなさい、まちがえました。すみません。」といって自分の席に移りました。「人に迷惑をかけるような老人になりたくないな」と思った矢先、しっかり迷惑をかけてしまいました。反省。

    <おまけのひとこと>
     リスーピアワークショップの会場で、画面に表示するスライド(PowerPoint)や当日追加で配布する資料の印刷をスタッフの方にお願いしたりしました。そうしたらうっかり自分のUSBメモリをお渡ししたまま帰ってきてしまいました。責任者の方から早速メールをいただいて、郵送して下さるそうです。お手数をおかけしてしまって申し訳ありません。

     今日10月10日は25回目の結婚記念日です。本当は「計画年休」を設定していたのですが、10月7日(土)の休日出勤も特別に免除してもらった手前、お休みをとる余裕はないです。できれば早めに帰宅できるといいなあと思っています。






    10月11日(水) 風車のかたちのタイリング

     ワークショップで使ったパーツのあまりを少しもらって帰りました。とりあえず「風車」のかたちに組んでみました。

    図 1

     これをタイリングしてみました。 

    図 2 図 3

     ワークショップでご紹介したのが、図2のパターンです。これは、右向きと左向きが混在するパターンです。一方、図3のほうはすべてのパーツ(風車)の向きは同じです。

     ちなみに、右向きと左向きの違いを図4に示しました。この2つは裏返さないと同じになりません。

    図 4

     図2のほうの色の塗り分けは、図5のように「ハチの巣」のような六角形のパターンになっています。1つのパーツに着目してみると、その周囲には2つの色が交互に3つずつ接しています。

     一方、図3の塗り分けは、数が少なくてわかりにくいですが正方格子になっています。接しているのは4つのパーツで、いずれも1対3になっています。正方格子で同様に塗ってみると図6のようになります。

    図 5 図 6

     いかがでしょうか。わかりますか?

    (つづく)

    <おまけのひとこと>
     ワークショップ関連の話題をもう少し続けます。

     トップページの内容をしばらく変えたくなくて、今週(10/10の週)は週の途中の更新をしませんでした。10/14(土)の午前中に10/11〜10/13の3日分の更新をしています。






    10月12日(木) 正方格子の三色の塗り分け

     昨日、「風車」のかたちの3色のタイリングは、六角格子の構造になる場合と正方格子の構造になる場合があります、という話をしました。正方格子の場合の3色の塗り分けについて、もう少し考えてみます。

     正方格子を3色に塗り分けるとき(同じ色は接しない、3色は同じ数だけ使うとします)、一番素直なのは図1のようなパターンかなあと思います。

    図 1

     ちなみに、「3色を同じ数だけ使う」という条件を外すと、例えばデジタルカメラのセンサの各画素についている赤・緑・青のカラーフィルタは、図2のように緑が半分、赤と青は4分の1ずつ、という比率になっています。(ベイヤー配列といいます。)

    図 2

     これは、人間の視感度が緑が一番高いためです。

     それはともかく、赤・青・白の3色を同数使ったタイリングは、昨日のものもあれば、図3、図4のようにもうちょっと大きなパターンというか構造をもつようにすることもできます。

    再掲図 図 3 図 4

     いかがでしょうか。規則性がわかりますか? 図4の次のパターンはどうなるでしょうか? ある意味、この極限が図1とも言えます。

     タイリング、面白いです。



     今週(10/10の週)の後半は天気がよくありませんでした。10月6日(金)の夕方、妻に最寄り駅まで車で送ってもらったのですが、そのとき雨がひどかったので、いつも通勤に使っている車に積んである傘を使いました。その傘は妻の車に置いて出かけたのですが、今週それを自分の車に積むのを忘れていました。置き傘がないと不便でした。

    <おまけのひとこと>
     10月15日(日)は休日出勤になってしまいました。そのための準備も大変です。






    10月13日(金) 風車ブロックによる直方体

     風車のブロックをたくさん作ったので、10個で細長い直方体を作ってみました。

    図 1
    図 2
    図 3

     しっかり固定はしませんが、これも楽しいです。



     先週末(10/7,8)は私が東京に行っていたのですが、今週末の土曜日は妻が不在です。日曜日が休日出勤になってしまったので、土曜日の朝に先週自分で着ていたワイシャツを洗濯してアイロンがけしました。アイロンがけは家事の中では比較的好きな作業です。特に寒くて乾燥している季節には向いていると思います。

     ワイシャツは、脱水が終わってまだ乾いていない状態でアイロンをかけるのが好みです。熱いアイロンを押し付けて、シュッと湯気が上がってしわが伸びていくのが面白いです。熱したフライパンに水滴を落とすと、転がりながらシュッと蒸発したりするのが面白いですが、それに近い楽しさがある気がします。ハンカチとか、アイロンのかけ方次第で正方形とはかけ離れたかたちになってしまったりするのも面白いです。

     「エクストリームアイロンがけ」なんていう競技(?)があるくらいですから、アイロンがけが面白いと思う人は少なくないのかな、と思ったりします。でも、常に家事を担当するというのは、どんな体調や条件でもやらなければいけないという場合があるので大変だなあと思います。

    <おまけのひとこと>
     この更新は10/14(土)に書いているのですが、本当は明日10/15の休日出勤の準備(会議の資料作成)をしなければいけないのです。でも、アイロンがけをしたり、この更新の内容を書いたり、逃避しています。この内容をアップしたら仕事をしないと。








     10月14日(土)、10月15日(日)の更新はお休みします。ごめんなさい。



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