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以前の「ひとこと」 : 2004年11月後半



11月16日(火) ステカで遊ぶ(その3) リコーダー

 さて、カッティングプロッタ(=ステッカー切り出しマシン)「ステカ」を使って、もう少しステッカーらしいものを作りたいと思って、楽器のデザインをいくつかやってみました。まずはリコーダーを作ってみました。

図 1

 黄色の大きいものが長さ12cmくらい、青の小さなものが約半分の6cmくらいの大きさです。図案はまったく同じものです。もちろんあまり細かいと「ステカ」であっても正確な切り出しはできなくなるのですけれども、このように自由に大きさを変えられるのも機械で切り出す魅力です。

 黄色のほうは、「ネガ」と「ポジ」、つまり図と地の両方を保存してみました。青のほうは、さすがに非常に細かいので、はずしたパーツは保存できませんでした。 リコーダーの指穴に相当するパーツが特に厄介でした。

図 2

 拡大図です。実物は 1cm×6cm くらいの大きさなので、この図をご覧いただいている環境にもよりますけれども、実物より大きな写真になっているかと思います。

 これらのステッカーには、透明な粘着フィルムを上から貼ってあります。こうしないと小さなパーツが紛失してしまったり、パーツのへりにほこりがたまったりしやすいのです。特に図2のリコーダーの指穴のパーツなどはゴマ粒よりももっと小さいので、簡単にどこかにいってしまいます。 どこかに貼り付けるときには、この透明フィルムごとパーツをはずして、目的の場所にしっかり貼り付けてから、最後に透明フィルムだけをはずす、というやり方をします。 私はもったいないので、このままどこかに飾ったり、本のしおりに使おうと思っていますけれども。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 今週は社内の技術発表会で、大変忙しくしています。昨日もその準備をしていたのですが、最終動作確認をしているときに突然ブレーカが飛んで、大騒ぎになってしまいました。仮設電源の工事が間違っていたのでした。復旧がとても大変でした。




11月17日(水) ステカで遊ぶ(その4) ビオラ・ダ・ガンバ

 「ステカ」による楽器シリーズの2つ目です。これ、何の楽器のつもりでデザインしたと思われるでしょうか?

図 1

 あまり楽器に詳しくない方ならば、ヴァイオリンの仲間だと思っていただけるのではないかと思います。ヴァイオリンをご存知の方ならば、このデザインはヴァイオリンのことをよく知らない人がヴァイオリンっぽいものを図案化したように見えるかもしれません。それだと、ヴァイオリンとしてはいろいろ変なところが目立つと思います。

 今日のタイトルにも書きましたけれども、これは古楽器のビオラ・ダ・ガンバをデザインしてみたものです。それっぽい向きから見てみましょう。

図 2

 ちなみに、青のステッカーのほうは長さが12cmくらい、黄色のほうは8cmくらいでサイズを変えて作ってみたのですが、元の図案はまったく一緒です。

 ビオラ・ダ・ガンバは、楽器の形状や演奏するときの構え方などは、モダン楽器のなかではおそらくチェロに一番似ていると思います。しかし、ガンバの仲間とヴァイオリンの仲間は、楽器の系統としてまったく違ったものです。

 この違いを解説しているページをちょっと探してみたら、こちらのビオラ・ダ・ガンバとはとか、ビオラ・ダ・ガンバとチェロを並べるとというページがありました。いずれもMICKのホームページというサイトのページです。MICKさんはいろいろ古楽器をお持ちのようで、うらやましいです。

 上記のページにもありますが、今回デザインしてみたステッカーは、サウンドホールがC型であること、弦を張っているリールが6個あること(=弦が6本あるつもり、ただし弦のほうは6本描けなかったので、3本のみ図案化)、シルエットが「なで肩」であること、テールピースの形状、等で、バスガンバであることを主張しているつもりです。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 あああひつじのパズルBOXというサイトの、10いなかちょきというパズルをやってみました。なかなかおもしろかったです。そんなに簡単ではないと思います。(私がこの手の「隙間の残るパズル」が苦手なせいかもしれませんが。)
 ここで使われているhexomino(正方形が6個つながった形)に名付けられた“いなかちょき”という名前にいたく感心しました。手でピストルのかたちを作るときのように、親指と人差し指を直角に伸ばして、あとの3本の指を握るかたちですね。




11月18日(木) ステカで遊ぶ:(楽器シリーズその3) スピネット

 ローランドDGのカッティングプロッタ「ステカ」SX-8 を使って、楽器のデザインのステッカーを作ってみたものをご紹介する3回目です。今日は自分のスピネットを図案化してみたものをご紹介します。

図 1

 大きさは横が8cmで高さが7cmくらいです。カメラで斜めから撮っているため枠が平行に見えませんが、図案はもちろん長方形の枠になっています。 寸法が横が8cmのものが多いのは、使っている STIKA SX-8 という機種が、カッティングできる範囲の幅が 16cm であるためです。シートをできるだけ無駄に使わないようにしたいと思うと、2つ並べて配置してカッティングできる大きさにすることが多いのです。

 ちなみに上記のデザインの基にした写真です(7/12に掲載したものの再掲です)。

図 2

 単純に写真を2値化しても、きれいなデザインにはならないので、いろいろ工夫する必要があるのですが、今回はデザインに20分くらいしか時間を割いていないので、デザインの出来はよくありません。 また、ノートパソコンのタッチパッドでは、ペイント系のソフトできれいな線を描くのは難しいです。 とにかく機械を借りていたのが週末の2日間だけで、しかもそのうちの一日は地域の用事で使えなかったので、実質的にはこの機械を使えるチャンスは土曜日の半日と夜だけだったのでした。そのため、短時間でできるだけいろいろなデザインを試したかったので、1つ1つの仕上げは満足のいくレベルではありません。

 今みると「もうちょっとやりようがあるだろう」と自分でも不満なのですが、まあ逆に言うと本当に手軽にこのレベルのものなら作れるというサンプルということで、ご紹介することにしました。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 もうすぐ15万hit になりそうです。また、「感謝のプレゼント企画」を予定しております。楽器シリーズはこのページの趣旨に合わないものなので(といいつつご紹介を続けておりますが)、幾何学的な図案のステッカーを10名ほどの方に差し上げようかなと思っています。今悩んでいるのは、前回のように、特別賞を設けるかどうか、です。 一応「特別賞」の候補は作ってはあるのでが・・・
 だいぶ寒くなってきました。昨日の朝は氷点下でした。




11月19日(金) 正二十面体と正八面体でダイヤモンド格子を作る

 いつも見せていただいているろくはロッパの・・・というblog に、大変面白い話が載っていました。

(条件1)各頂点には7枚の正三角形が集まる。
(条件2)全体として、ダイアモンド格子のような形になる。

 という条件で、正三角形をたくさんつかって、多面体構造を作れますか? という話です。 今週はとても忙しくて、帰宅も遅くて疲れていたのですけれども、昨夜これを見て、どうしても作ってみたくなりました。 最近入手した新しいブロックを使って作ってみることにしました。

図 1

図 2

 正二十面体から4つの三角形をはずしたものと、正八面体から2つの三角形をはずしたものを使って組み立てます。問題は正二十面体のほうで、向きを間違えるとうまく組めません。(詳細は明日以降に書きたいと思います。)

 パーツが足りなくて、ちゃんとは作れませんでしたが、とりあえず「輪っか」は1つできました。名づけて「シクロヘキサン」です。ちゃんと平行になるべきところが平行になっているのを確認したので、パーツさえたくさんあれば、無限に続く炭素原子の骨格をつくることができます。もっとパーツが欲しくなりました。



 もうすぐこのページのアクセスカウンタが15万を越えそうです。先日来何度か書いていますけれども、この機会にまた、感謝のプレゼントを企画しております。こちらのページに詳細がありますので、興味のある方はご覧ください。

 <おまけのひとこと>
 今日は「感謝のプレゼント」の話を書くつもりでいたのですが、話題としては盛りだくさんになってしまいました。新しいブロックについて、この多面体について、何回かにわけて改めて書きたいと思います。




11月20日(土) 正二十面体と正八面体でダイヤモンド格子を作る(その2)

 正二十面体と正八面体を使って、ダイアモンド格子の構造を作るという、昨日の続きの話です。昨日はとりあえず模型の写真のみをご覧いただきました。

 実際にこの模型を作る時に、正八面体のほうは、向かい合う一組の平行な正三角形の面がそれぞれ正二十面体に貼りつきます。ですから次の多面体をつなぐ面は一意に定まります。 これに対して正二十面体のほうは、4つの正八面体をつなぐ面を慎重に選ばないと失敗します。

正二十面体

 たとえば、正二十面体の一番手前の面に、正八面体をつないだとします。そうすると、あと3箇所に正八面体をつなぐことになるのですが、その3箇所はどこでしょうか?

 実はこれは注目している正二十面体だけでは定まらないのです。上の図のように、残りの3箇所を選ぶ選び方は2つあります。これがなぜかというと、ずっと前、02年8月23日のひとことでも書いているのですが、正二十面体というのは、実は正四面体に「捩れ拡張」を施した、いわば「捩れ四面体」だからなのです。捩れ多面体はねじる方向が2通りありますから、一般に「右手型」と「左手型」が存在します。ただし「捩れ四面体=正二十面体」の場合は、この2つが多面体としては完全に一致するので、鏡像が自分自身と重ならないということは起こりません。

正四面体の捩れ拡張で正二十面体ができる

 ところが、このように「対称な4箇所の三角形を選ぶ」ということを考えると、選び方には「右手型」と「左手型」が出てくるのです。昨日ご覧いただいたこの形

再掲図

も、右手型と左手型が存在します。ユニットとして使っているのが捩れのない正多面体たった2種類なのに、これを連結してできる格子構造が捩れの性質を持つというところがとても面白いと思います。



 どうやらこのページのアクセスカウンタが15万を越えたようです。いつもご覧下さる皆様、本当にありがとうございます。この機会にまた、感謝のプレゼントを企画しております。こちらのページに詳細がありますので、興味のある方はご覧ください。

 「表紙のひとこと」ではご紹介していない、正十二面体骨格のステッカーとタングラムのステッカーの写真も掲載しています。正十二面体骨格のほうは、パーツをきれいに傷めずにはずすのはちょっと大変かもしれません。タングラムのほうは、もともとが並べ替えパズルですから、気に入った配置のシルエットを作って貼ることができます。また、単純な直線的な幾何学形状ですから、自分で作るのも簡単だと思います。

 <おまけのひとこと>
 今日は午前中が、子供たちの通っている学校の「地元公開」という行事で、親としては普通の参観日です。午後は親子PTA作業というのがあって、私の担当は学校の裏庭にミニスケートリンクを作る作業ということになっています。親はお昼に一旦自宅に戻りますが、子供たちは給食がないのでお弁当を持っていきました。




11月21日(日) タングラム・ステッカー

 おかげさまでこのページのアクセスカウンタも15万を越えました。いつもご覧いただく皆様、本当にありがとうございます。感謝のプレゼントを企画したところ、いまのところ5名の方からご応募いただいております。ありがとうございます。この5名の方には少なくとも第1希望の品は差し上げたいと思います。

 私のページは週末のほうがアクセスが少ないので、一応あと2日ほど待って、募集を締め切りたいと思います。ちなみにプレゼントの趣旨は「15万を越えた感謝」であって、15万hit ぴったりの番号の方だけへのプレゼントではありませんから、15万を 400も500も超過していても、ご希望があって希望者が少なければ差し上げたいと思っています。

 下の写真は、プレゼント用にご用意した品の1つである「タングラム」ですが、休日のタングラムのサイトの動植物のシルエット集のページの中の気に入ったデザインの1つを作ってみました。

 このデザインは、タングラムの7片をはずした後の「枠」がきれいに見えるように図案化したので、実は肝心のタングラムのピースの寸法には誤差があります。 あまっていたステッカーの台紙の形が縦長だったので、下に「枠」を貼ってありますが、横に並べたほうがきれいかもしれません。

 <おまけのひとこと>
 ペーパーモデルで多面体を作るのが2次元から3次元を作る作業なのに対して、ステッカーのデザイン作りというのは3次元のものを2次元で表現する作業で、ある意味反対と言えます。どちらも面白い作業です。  今回のプレゼントのステッカー、自分では面白いものが出来たと思ったのですが、あまりご希望がないところをみると、ひょっとすると面白いと思ってくださる方は少数派なのかな、などと思っています。




11月22日(月) ステッカーのデザイン

 この週末に(余談ですが、「この週末」と月曜日に言うと、前日までの土日を指すように思うのですが、「今週末」と言うと、次の土日のことのように思います。でも、火曜日以降だと「この週末」と言っても次の土日のような気がします。)、おかげさまでこのページのアクセスカウンタも15万を越えました。いつもご覧いただく皆様、本当にありがとうございます。「感謝のプレゼント」を企画したところ、いまのところ当初期待した人数である、10名の方からご応募いただいております。私のページの企画にお付き合いくださいまして本当にありがとうございます。

 CGおじいちゃん HPで力作展示という記事に紹介されていたラク描き老人のお絵描き入門というページを見ました。 Windows の Paint を使って、絵をいろいろ描いているというページで感心しました。

 私も、今回の楽器シリーズのステッカーの図案を作ったりするのは、実は Paint を使っています。機能は極めてシンプルですけれども、けっこう楽しいです。下のサンダーバード4号、これは下の子に「何かステッカー作ってあげようか」と尋ねたらリクエストされたものですが、これも Paint で白黒2値の画像を描いて、それを STIKA で切らせました。こういう絵を描いてみると、絵が下手なのが一目瞭然です。

 小さくなるので、かなり大胆にデザインを単純化しました。でも一応4号に見えると言ってもらえました。キャノピー(と呼んでいいのでしょうか潜水艇の場合)の部分は、完全に抜いてしまったほうがよかったかなと後悔しています。

 <おまけのひとこと>
 子供たちは土曜日の学校の行事の振り替えで今日はお休みです。会社でも今日は休みをとる人が多いようです。でも私は仕事です。
 前の畑をやっている方から、今度はネギをたくさんいただきました。「干してもいいし、土にいけておけば長持ちするよ」と教わりました。




11月23日(火) 折り紙の八角星

 薄手の大きな折り紙で八角星を折ってみました。普通の折り紙は15cm角のものが多いですが、これは24cm角のものを使っています。あまり精度よく折れていません。

 折り方は、布施知子さんの本に載っていたものです。でも、多くの方が独自にこの折り方を発見しているそうです。このように、光を透過させるときれいなので、窓に貼ってみました。うしろの網戸が見えています。

 15万hit 感謝のプレゼント企画ですが、ちょうど10名の方がご応募くださいました。ここで募集を締め切らせていただきます。発送は当初は本日くらいにと思っていたのですが、昨日忙しくて準備ができませんでした。ご応募いただいた方には、一番遅くなってしまった方で今朝、お返事を差し上げておりますが、もし届いていない方がいらしたら、お手数ですが再度メールをください。

 <おまけのひとこと>
 普段はほとんどメールをいただかないので、こうしてイベントをやると、たくさんのメールをいただけてとてもうれしいです。ただ、御返事が遅くなってしまいました。




11月24日(水) 冬の園芸

 ひいきにしているホームセンターで、家族がヒヤシンスの水栽培用の球根を買ってきました。

 ヒヤシンスは香りがよくていですね。

 花の種も買ってきました。パッケージが菱形なのが気に入りました。

 <おまけのひとこと>
 今朝は寒いです。いよいよ「冬」という感じになってきました。




11月25日(木) アイを詰め込んで

 先日来何度かご紹介しているすぐ遊べる オンラインパズルで、昨日からアイを詰め込んでというパズルが3種類、公開されています。下の図から、すぐ遊べる オンラインパズルの中のそれぞれのパズルのページに直接リンクさせていただいています。

その1:5個のアイ(i)

その2:6個のアイ(i)

その3:10個のアイ(i)

 これらのパズルは、上記のページにある「九個の?」というパズルに触発されて私が考えてみたもので、11月5日のひとことから3日間ほどでご紹介したものを、“すぐ遊べる オンラインパズル”のはやしださんが、大変美しいデザインのパズルに仕上げてくださいました。 おかげさまで、このパズルを実際に遊んでみることができるようになりました。本当にうれしいです。 また、はやしださんのブログでジグソーパズル!のblogのほうにもコメントを書いてくださって(こちら)、ありがとうございます。

 以前にも書きましたが、はやしださんのアプレットの操作性はとてもよいと思います。ぜひお試しいただけたらと思います。 久しぶりに(といってもまだ3週間も経っていないですけれども)自分でやってみたら、すでに忘れていて、「その1」はすぐにできて、「その2」は苦労して解けたのですが、「その3」は簡単には解けない感じです。

 <おまけのひとこと>
 先日の「アクセスカウンタ15万hit感謝のプレゼント企画」ですが、送付先をお知らせくださった8名の方の分の発送の準備を、昨夜ようやく終えました。おそらく今週中にはお手元に届くかと思います。 なお、メッセージ等用意する時間がとれなかったため、封筒の中にはステッカーのみを入れました。ご了承ください。
 なお、このところまたもやメールの御返事が滞っております。申し訳ありません。

 昨夜は上の子がひとりでお米をはかって研いで、水加減をして炊飯器のタイマーをセットしてくれていました。さて今朝のご飯はおいしいかな。




11月26日(金) ステッカーによる「シンボルマーク」

 ステッカーの話、まだ続きます。今日は、私が所属しているリコーダーを中心としたアンサンブルである「アンサンブル・ゼファー」のロゴマーク(デザインは私ではありません)を作ってみたものを載せたいと思います。

Ensemble Zephyr

 比較的大きめに作ってみたものです。外枠の角を丸めた正方形の対角線の長さが10cm弱くらいです。これは「図」と「地」の両方を生かそうと思って丁寧にはがしたのですが、ものすごく大変でした。どちらか一方はあきらめるべきだと思いました。

Zephyr & J.S.Bach

 上の図のものはちょっと大きすぎるなと思って、一回り小さなものをデザインしてみたのが、図の左の黒いステッカーです。文字の輪郭なども修正しました。これは、背景の部分はあきらめて捨てました。これは外枠の正方形の一辺が5cmくらいです。

 右側のデザイン、これはあのバッハ(J.S.Bach)自らのデザインによるバッハのマーク(?)です。300年くらい昔のデザインということになります。 これも、ステッカーにしてみたら背景を抜くのがとても大変でした。このデザインの中のJ,S,Bの文字がわかりますか?(この写真だと小さくてわかりにくいかもしれません。)何も知らないで見ると、これが文字を図案化したものだとは気がつかないような気がします。美しい図案だと思います。

 <おまけのひとこと>
 週末1回で集中的に作ったステッカーで、プレゼント企画もできたし「ひとこと」の話題は1週間分以上できたし、たいへんお得でした。ステッカーの話、もう少し続きます。
 誰が悪いというのではないのですけれども、仕事でちょっと行き違いがあって、来週はちょっと大変なことがありそうで、気が重いです。




11月27日(土) 無音の旋律

 ずっと以前にも一度ご紹介したことがあったような気がするのですが、聴覚デモンストレーション(九州芸術工科大学:中島祥好先生)というページを久々に見に行きました。その中に、無音部が作るメロディーというものがあります。 旋律というのは、いろいろな高さの音が決まった順番で鳴ってゆくものですが、ここではそれを反対にして、基本的には旋律に出てくるすべての音が常に鳴っていて、本来の旋律で音が鳴るタイミングで、その高さの音を消すということをしています。

 面白かったので、自分でもいくつか作ってみました。上のページのサンプルは waveファイル形式です。これは画像でいうところの bmpファイルに相当するもので、非常にサイズが大きいです。そこで、MIDIファイルで作ることにしました。これならとても小さなファイルサイズで済みます。いずれも1kbyte未満の小さなファイルです。

sample 1 sample 2 sample 3

 さて、このそれぞれのデータですが、どんな旋律なのかわかりますか? なお、これらのデータを聴いてみるときには、最初は必ず音量を下げておいて、徐々に音量を上げてください。最初から大きな音で再生すると、耳や装置に悪い影響がある可能性があります。ご注意ください。

 聴き慣れないと耳障りな不協和音がわーっと鳴っているだけに聴こえると思いますが、注意して聞くと、旋律が浮かび上がってきます。 ただ、上記のページに書かれている「図と地が反転したため」という説明は少々納得しかねます。 人間の感覚は、「変化」に対して敏感になるようにできているのだと思います。たとえば視覚ならば、白と黒の境界線というのは空間的な明るさや色の変化です。こういった「エッジ」というのは人間は鋭敏に感じます。 また、「いままでは存在しなかったものが現れた」という「時間変化」にも敏感です。 これは、視覚や聴覚によって自分の身の回りの状況を知るときに、時間変化を感知する能力が高いほうが、食物を得たり敵から逃れたりするときに有利であるため、そのような能力の高いものが生存に有利で、淘汰されて残ったと言ってもよいと思います。

 今回の「無音の旋律」も、よく聴いてみると無音区間が終わって再びその音が鳴り始めるそのエッジを聴いているということがわかります。もちろん、無音区間があるからこそエッジが現れるわけですけれども、これを「図と地が反転したため」と説明するのはちょっと違和感を感じます。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 先日の15万hitの感謝のプレゼントですが、一昨日25日(木)の朝に、通勤途上の郵便局から投函しています。そろそろ届くころだと思うのですが、無事届いたらご一報いただけるとありがたく思います。




11月28日(日) 無音の旋律(その2)

 昨日、「無音部が作るメロディー」というものを、MIDIデータでご紹介しました。 そうしたら早速、あのhirax.netdiaryweb 2004年11月26日でコメントいただきました。ありがとうございました。

 MIDIデータですから、音源によって、かなり印象が違うかもしれません。特にこの実験の場合、音の先頭の「アタック」がはっきり聴き取れるような音色のものだと、旋律が聞こえやすいと思います。

 さて、そのMIDIデータですが、今日は楽譜を掲載しておこうと思います。楽譜そのものも見ていると面白いと思うのですがいかがでしょうか。

 楽譜の1つの段は、1つの高さの音のみを専門に担当します。これ、リコーダーか何かで「合奏(?)」したら、さぞかしタイミングが難しそうです。あんまりやってみたいとも思いませんけれども。 楽譜の画像からは、MIDIデータにリンクしています。

 続いてもう1曲。

 本当に「図」と「地」を反転するためには、旋律に出てこない音も全部鳴らしたほうがいいのかな、とも思います。

 これは、電子オルガンのようなもので、実際に演奏してみることができます。普通に鍵盤を弾くのとはまったく逆に、最初は鍵盤を全部押さえておいて、普通に旋律を弾くときに鍵盤を押すタイミングで指を上げて鍵盤を戻し、すかさず押さえ直すのです。 リクエストをもらってすぐさま「無音旋律」を演奏するというのを、これからの年末シーズンの宴会芸にいかがでしょうか。両手の10本の指で足りなければ、連弾にしましょう。 大変な割には受けなそうな芸ですね。

 MIDI キーボードからの MIDIシークエンスの note ON と note OFF のコマンドを逆転させるという手もあるかもしれませんが、それより実際に弾くほうが面白いと思います。

 <おまけのひとこと>
 明日から自宅の水周りの工事があります。本当はこんなに寒くなる前にやってもらいたかったのですが、業者さんの都合でこの時期になってしまいました。昨日はこれに備えてちょっとはやい年末大掃除ということで、ためこんでいたダンボールや雑誌等をたくさん捨てました。おかげでだいぶすっきりしましたが、とても疲れました。
 今朝は冬に向けて、水路の落葉等の清掃があります。金曜日の夜はかなり荒れ模様の天候で、昨日の朝玄関をあけたら、ドアの前にかなりたくさんの落葉が吹き寄せられていて、ドアで落葉の山を押しのけるようにしないとドアが開きませんでした。

 先日お送りしたステッカーですが、昨日、4名の方から「届きました」とのご連絡をいただきました。ありがとうございました。




11月29日(月) ループアンテナ 他

 以前、AMラジオが受信できないという話を書いたことがあります。ミズホのアンテナを買おうかなと思いながら、アンテナを自作すれば・・・とか思って、結局忙しくてそのままになっていました。

 土曜日に、ひとあしはやい年末の大掃除をしました。一応とってあった家電品などの箱を、ほとんど全部処分しました。そうしたら、とある製品の箱の中から、AMラジオ用のループアンテナが出てきました。

 さしわたし12cmくらいです。これをゆっくりまわしてみながら、感度のよい方向を探します。このアンテナのおかげで、かなり良好にAMラジオが受信できるようになりました。

 若干光を透過する白の樹脂製の枠に、やはり目立たない色の導線で、5回くらいコイルが巻いてあります。あまり存在感がないデザインで、気に入りました。 大きさも、これ以上小さいと受信感度が悪いでしょうし、大きいと、選局のたびにアンテナの向きを変えるのが大変で、邪魔になるでしょう。感度と取り回しのよさのバランスを考えると、おそらく最適な大きさのアンテナだと思います。

 このアンテナをみつけたのが、大掃除の最大の収穫でした。

 とあるところで、「狐につつまれた」という表現を見ました。 google で検索してみると、「狐につつまれた」と「狐につままれた」では、「狐につつまれた」のほうが件数が多かったので驚きました。

 ・・・という話を家族にしたら、それは、「その表現は間違いだよ」ということを指摘しているページが多いからじゃないか、と言われました。両方の表現を含むページの数を調べれば、この仮説が正しいかどうか調べられるでしょうか。

 <おまけのひとこと>
 プレゼントのステッカーが届きました、というメールをいただいています。ありがとうございます。御返事が遅れています。すみません。

 昨日は、会社の知り合いの奥様が出演されるというオーケストラを聴きに行ってきました。モーツァルトの交響曲25番とベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番というプログラムで、どちらも好きな曲なので楽しみに出かけました。
 モーツァルトの25番は、確か映画「アマデウス」でも使われていた曲で、モーツァルトの作品では数少ない短調の曲です。同じくモーツァルトの20番の短調のピアノ協奏曲にちょっと似た感じです。小規模なオーケストラなのですが、弦が大変美しくてすばらしい出来でした。
 ベートーヴェンのほうは、ピアノの弱音の部分が大変きれいでした。ただ、最近は古楽を聴くことが多くなったせいか、オーケストラの規模に対して、ピアノの音量の変化が急激過ぎるというか大げさすぎるのではないかという感じがしました。
 全席自由で2000円というコンサートで、午後2時開場、2時半開演だったのですが、2時にはすでに長い列ができていました。真ん中よりだいぶ上の、中央左寄りの席に座ったのですが、すぐ後ろの列の3つほど横の席に、隣の職場の室長さんがいて驚きました。 やっぱり同じような席に座るのだなと思いました。彼はピアノがものすごく上手なので、演奏の感想を聞いてみたいと思っています。




11月30日(火) コンウェイのライフ・ゲーム

 「ライフ・ゲーム」というあそびをご存知でしょうか。何か群生する生き物のコロニーの発展をシミュレートするような遊びで、方眼紙のようなマス目のそれぞれのマスに、「生存」と「死滅」の2つの状態があって、それが時間経過と共にどんどん変化してゆくというもので、とても面白いものです。

 ライフ・ゲームについては、ちょっとWebを検索するとたくさん情報があります。

  • ライフゲーム - Wikipedia
  • http://homepage3.nifty.com/izushi/LifeGame/
  • http://amacre.site.ne.jp/Tuyano/Fun/FUN_8.html
  •  くわしくはこういったページをご覧いただきたいのですが、要は、図1の中央のピンクのマスに注目すると、その周辺の8マス(白丸)の生死の数によって、注目するマスの次の時刻での生死が決まるというものです。

    図 1

     注目するマスの周辺8個のうち、生存するマスが0または1しかない場合は、過疎のためそのマスは「死滅」状態になります。逆に、周辺8個のうち4個以上が「生存」状態である場合は、過密のためにやはりそのマスは「死滅」状態になります。 一方、「死滅」状態のマスのうち、周辺8個のうち、ちょうど3個が「生存」状態であるマスは、次の時刻で「生存」に変化します。これだけのルールで、非常に複雑な時間発展パターンが生成されます。

    図 2

     この「ライフ」の世界には面白い話題がたくさんたくさんあるのですが、まず面白いのが、図2の「グライダー」と呼ばれるパターンです。これは、下図のように変化してゆきます。

     時刻0のとき、この「グライダー」のパターンは右を指す矢印のような形をしていますが、時間が2単位経過すると、これは下向きの矢印のように、向きと位置を変えます。さらに、もう2単位時間が経過すると、

     このように「グライダー」はもとの向きに戻って、しかも斜め1マス分だけ平行移動しています。「ライフゲーム」の世界で、このように形を変えずに移動するパターンはいくつかみつかっていますが、これはかなり珍しい出来事です。

     この「ライフゲーム」は非常に詳しく調べられていて、とても面白い話題がたくさんあります。

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     このページをご覧下さる方ですと、ライフゲームなんてよく知っているという方がほとんどかな、と想像しています。ですので、この (つづく) は、ライフゲームの話題に続くわけではありません。




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