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以前の「ひとこと」 : 2004年10月後半



10月16日(土) 立体四目並べのソフト、他

 1ヶ月ほど前から、「アクセス解析」というのをやってみています。このサイトを訪れてくださる方が、どこからリンクをたどっていらしたのかがわかると、いろいろと参考になります。また、検索エンジンからいらしてくださる方も多いのですが、そんなとき同じ検索キーで検索結果にリストアップされているよそのサイトが私にとって興味深いページであることもあって、それも楽しみのひとつです。 こちらの立体四目並べのダウンロードというページは、そんな経緯で見に行きました。さっそくダウンロードさせていただいて動かしてみました。初期状態の5手先を読む状態で、すでに私にはなかなか勝てません。

 昨日(15日です)の夜、会社の知り合いに頼まれて、その方が自宅で導入した新しいPCとFAX複合機(単体でFAX&コピー機として使える他に、PCの周辺機器としてプリンタ、スキャナ、メモリカードリーダライタとして使えるというもの)の設定に行ってきました。 付属のCD-ROMで指示通りインストールしようとしてみたのだけれども失敗してしまってよくわからない、ということでした。

 とりあえず本体と付属品を一通り見せていただいたのですが、PCとの接続を説明する取り扱い説明書は付属のCD-ROMの中のpdfファイルだけで、紙のものは付属していません。そこでCD-ROMをPCに挿入すると、自動実行がはじまってしまいました。メニューを見ても、説明書を見るのはどの選択肢なのか、よくわかりません。とりあえず一番最初の「セットアップ」を選択すると、予想通りドライバのインストールが始まってしまいました。

 さてところで本体とFAX複合機は何で接続するのかなと思って複合機のまわりをぐるっと見てみたのですが、電話回線用のモジュラジャックのソケットはあるのですが、USBとかネットワークの端子が見当たりません。おかしいなと思って本体の説明書を見ると、スキャナ部を持ち上げた内部にUSBとネットワークのソケットが隠れていました。USBケーブルは付属しているのかなと思って尋ねてみると、付属品は他にはなかったとのこと。おかしいと思って説明書をよくよく調べると、パソコンと接続する場合は環境に応じてUSBケーブルかネットワークケーブルを別途御購入くださいと書かれていました。

 持ち主の方は、PCとFAX複合機は同じお店で購入して、PCと接続して使いたい旨を説明して、他に購入しておくべきものはないか確認した時に「これだけで大丈夫だ」と言われたのに、と憤慨していました。 結局USBケーブルでつないで、無事セットアップができました。

 おみやげに、いただきものなんだけど飲まないから、という高級な洋酒と、「ご家族に」といって洋ナシをいただいてきました。ごちそうさまでした。

 <おまけのひとこと>
 今日(16日)の午前中は「ファミリー・リサイクル」というPTAの親子の活動で、地域の廃品回収をやりました。曇っていて気温は6度くらいの肌寒い中での活動でした。 軽トラックで各戸をまわって新聞紙やダンボール、ビール瓶などを集めて業者の処理場に運んでおろすという作業をしました。
 ビール瓶は、いろいろなメーカーのものをばらばらにケースに入れて運んだのですが、「キリンビールだけは別にしてください」と言われました。キリンだけはビンの形が違うのだそうです。多分歴史的な経緯でそうなっているのでしょうけれども、一本化できればそのほうが効率がよいだろうに、と思いました。




10月17日(日) 2枚のカードによるゲーム(その1)

 こんなゲームの話を読みました。自分ひとりで遊ぶゲームなのですが、二人の人にお手伝いしてもらう必要があります。お手伝いの人は、このゲームとは勝敗その他の利害関係は一切ないものとします。

 白いカードと筆記用具を二組用意して、二人の人にそれぞれ1つずつ渡します。そしてお互いに相談なしで、見えないように適当な数字をカードの表に1つだけ書いてもらって、書いた数字が見えないようにカードを裏返してもらいます。数字は、どんなに大きくてもいいし小さくてもいいし、少数でも分数でも負の数でもいいことにします。

 さて準備が終わったら、あなたの目の前には伏せられた2枚のカードがあります。それぞれ数字が書かれているはずですが、どちらもあなたにはわかりません。 このゲームは、2枚のカードのうち、大きい数字が書かれているほうを当ててくださいというものです。万一数字が同じだったら「やりなおし」です。 ただし、あなたはカード2枚のうちどちらか好きなほう1枚だけを表にして見ることができます。

 カードが2枚とも伏せられているときに選ばなければいけないとしたら、これは確率二分の一であることは明らかです。何の手がかりもないのですから。(お手伝いの二人は、このゲームの勝敗とは無関係であることを思い出してください。)

 では、1枚だけ数字を見ることができる今回のゲームの場合、この情報を何か勝率を二分の一より高くするために利用することはできるでしょうか? 「どんな数字でも書ける」と断っている以上、1つだけ数字を見ても、それはなんら役に立つ情報ではなさそうで、相変わらず勝率は二分の一のように思えますが・・・

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 普段あまり夢は見ないのですが、一昨日だったか、珍しく起きても覚えている夢を見ました。大島弓子の短編の名作「サマタイム」のようだな、と思いました。




10月18日(月) 弓矢の玩具

 下の子が弓矢に興味があるようです。 先日、近所のお店で「京都物産展」というのがあって、そこで伝承玩具のコーナーにあった弓矢のおもちゃを自分のおこづかいで買いたいというので、買っていいことにしました。 最初は「そんなの買わないで自分で工夫して作れば?」と思ったのですが、何か買いたいなどということはめったにないですし、そもそも材料になりそうなものを見つけられないかなと思ったので、まあいいかということにしました。

 最初は矢をつがえるだけで苦労していましたが、何度も何度も練習して、ちゃんと矢を射ることができるようになってきたようです。3〜4メートルくらい離れたところからでも、吸盤で矢が張り付くようになってきました。

 弓矢というと、一時期子供たちが図書館で借りて読んでいた「なん者ひなた丸」(斉藤洋)のシリーズに、 「きゅうりのよいち」という名前の弓矢の大変な名人、というのが出てきました。これはもちろん那須与一のパロディですね。弓矢で有名な話(伝説?)というと、那須与一の話と、ウィリアム・テルの話を思い出します。ウィリアム・テルのほうは確かボウガンだったと思うのですけれども。

 <おまけのひとこと>
 いただいた洋ナシのおすそわけ、というわけで、昨日ちょっと峠を越えました。夕方、帰りに峠の頂上付近の温度計の表示をみると、3度という表示でした。いよいよ寒くなってきました。




10月19日(火) 角箱(五角形)

 10月1日のひとことで、正八角形から角箱を折ってみたら平らになってしまったと書きました。最近正五角形を描く話を書いていたので、折り紙で正五角形を折り出して、はさみで正五角形に切り出して、それから角箱を折ってみました。

図 1 図 2

 <おまけのひとこと>
 実は今日は違うパズルを載せようと思っていたのですが、今日の分の編集を済ませて、転送する直前でミスに気がつきました。急遽撮ってあった写真の話に差し替えました。
 最近胃の調子が悪いです。刺激物を食べ過ぎるせいかな。




10月20日(水) 2枚のカードによるゲーム(その2)

 先日、10月17日にちょっと書いた、2枚のカードによるゲームの話の続きです。適当な数字が書かれたカードが2枚テーブルに伏せられていて、そのうちの1枚だけを表に向けた段階でどちらのカードが大きい数字が書かれているかを選ぶというゲームで、勝率を二分の一以上にできるでしょうか、という話です。

 先に種明かし、というか情報源を書いておきますと、この話は現在発売中の数学セミナー2004年11月号に載っていた、“不確実性とトリック”(トーマス ブルース/訳:前島信 pp.60-63) にかかれていたものです。 余談ですが今月号の数学セミナーは、パズルっぽいものがお好きな方にとっておそらく非常に面白い記事がたくさんあってお勧めです。

 さて上記の問題ですが、「適当な数」というところが問題です。私は答を見る前にちょっと考えてみたのですが、たとえば「0から100までの間の適当な数」という条件であれば、1枚めくったカードに書かれていた数字がたとえば2.3とかだったとしたら、2枚目のカードのほうが大きい方に賭けた方がだいぶ有利でしょう。 この問題では、できれば自分とは見識のない人に別々に2枚のカードに数字を1つずつ書いてもらう、という条件になっていて、数字の「範囲」は明示されていません。

 とはいえ、カードに書ける数というのはおのずから上限があるでしょう。どこまで補助記号を許すか、という問題もありますけれども、普通に十進法で書くとしたら、1枚のカードに書ける数字の数で上限は決まるでしょうし、だいたい、「適当な数字を書いてください」と言われて、何千桁もの数字を書くひとはまずいないのではないでしょうか。

 別な見方をしてみると、もしこの「問題」をコンピュータのプログラムで実現するとしたらどうしたらいいでしょうか? 2つの数字を「ランダムに」用意すればいいんでしょうけれども、その乱数はどんな分布に従っていればいいのでしょうか? この分布の条件がわかってしまえば、1つ目の数字を見たときに、もう1つと比べて大きい可能性がどのくらいなのか、予測できてしまうでしょう。

 つまり、この問題は、人が「適当な数字を書いてください」と言われたときに書くであろう数字の分布を知っていると、それを利用して勝率を二分の一より上げるのだろうか、とまず思いました。 この「分布がわからない」ため、この問題をコンピュータのプログラムとして実装することができないのです。

 と、ここまで考えてから上記の論文の先を読んだのですが、答えは非常にシンプルで明快でした。この下に答えを書きます。





















ちょっと間をあけて





















 この問題の勝率を上げる方法は次のとおりです。

 1枚目のカードをめくる前に、まず1つの数字を思い浮かべよ。選んだカードの数字が思い浮かべた数字より大きければそちらに賭け、小さければ選ばなかったカードに賭けよ。

 例えば、2枚のカードに書かれていた数字が 10 と 20 だったとしましょう。 仮に、自分が思い浮かべた数が カードの2つの数字のどちらよりも小さいとき(例えば 5 を思い浮かべた場合)や、どちらよりも大きいとき(例えば 100 を思い浮かべた場合)は、このゲームに勝つ確率はあいかわらず二分の一のままです。 ところが、仮にこの2つのカードの数字の間の数(例えば 17)を思い浮かべた場合、この戦略を使えば、必ず大きいカードを選ぶことができるのです。 つまり、カードの2つの数の間の数を思い浮かべる確率が0でない以上、勝率を二分の一以上にできるのです。

 この戦略というのは、つまり「適当な数字を思い浮かべてカードに1つ書いてください」と言われたときに人間が書くであろう数の分布の代表値を決めるために、自分自身をサンプリングの対象として使う、ということなのだな、と思いました。 これは、適当な数字をカードに書いてください、とお願いするときに、具体的に何を言うかが非常に大きく影響すると思います。このあたりの話題も含めて、ぜひ元記事をお読みになることをお勧めします。

 <おまけのひとこと>
 ちょっと解説が書き足りない感じですね。
 また台風ですね。




10月21日(木) 将棋盤のパズル

 ちょっとした将棋盤のパズルを考えてみました。将棋の駒の動かし方をご存知ない方はごめんなさい。

 図のように、自分の王様が盤の右下すみに居ます。王様ですから、一手ごとに周辺の8マスのうちの1つに動けます。相手方は、「駒を取る動作の時に限り」動けます。それ以外の場合はパスしなければいけません。 王様は相手の駒を取ってもかまいませんが、取った駒は盤面に打てません。 相手が動くときは王様が取られるときだけですから、このパズルでは王様だけが一手一手動きつづけることになります。

 さて以上の条件で、王様を盤面の左上すみの角のある赤でマークしてあるマスまで動かしてください。何手でそこまで到達できますか? 途中で王様が相手の駒に取られてしまったら失敗です。 このパズルは相手が動きませんから、おそらくJavaアプレットなどにしなくても手数を数えられるのではないかと思います。

 このルールで、もっと手数が長いパズルも作れるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。スタートとゴールの位置は任意に決めてよいものとして、使える駒は将棋の駒1セットとして、行き先のない駒は置けないとか2歩は駄目とかの普通の将棋としてのルールも加えて(相手の王様はいなくてもいいでしょう)、最大何手くらいの問題ができるのかな、と思っています。

 <おまけのひとこと>
 昨日は台風が心配で、夜遅くまで起きていました。幸い何事もありませんでしたが、今朝は少々寝不足です。




10月22日(金) Neat Cakes

 将棋盤と将棋の駒を使った簡単なパズルの別のシリーズも用意しているのですが、ルール等の説明を書く時間がとれないので、今日はちょっと別の話題を。

 9月7日のひとことで、2×2×1の直方体に、直角二等辺三角柱を貼り付けたピース6個を使って立方体を組むというパズルを載せておきました。そうしたら、ほぼ同時期にほぼ同様のパズルを、佐藤洸風さんという方が考案されている、ということを、パズルの世界では大変有名なちょいとパズルでもの石野恵一郎さんからご連絡をいただきました。

 それによりますと、佐藤さんが同様のパズルを考案され、Neat Cakesという名前を付けられたということ、その後で、私の上記の9月7日のひとことを佐藤さんがご覧になって、ほんの少し、私のほうがこのパズルを考案して公表したのが早かったことに気付いて下さったこと、もし別の名前を私が考えているのであれば、命名権は私にあると考えて下さっている、とのことでした。

 大変フェアでありがたいお話で、本当に感謝しています。私はこのパズルに気の利いた名前など考えておりませんでしたので、佐藤さんの考案された名前でよいと思いました。そのようにご連絡したところ、光栄にもちょいとパズルでものページのNeat Cakesのページに、私の考案したパーツの組み合わせも掲載していただくことができました。ありがとうございます。 さらに石野さんが、このパターンのピースの組み合わせについて詳細に検討して下さいました。

 また、上記の佐藤さんのKohfuh's Labがまたたいへんすばらしいサイトです。特に「あれやこれや」というコーナー、このコーナーは一番最初に安野光雅の『算私語録』のスタイルで書いてゆきますと宣言されており、そのとおり形式だけでなく内容もたいへん面白いものになっています。私も、この「あそびをせんとや」の「ひとこと」で、ひそかに(?)同じスタイルを意識していたのですが(ちょうど2年前の02年10月21日のひとことをご覧ください)、なかなかコンパクトに面白い内容にならずにおります。 リンクのページでは、ここ「あそびをせんとや」にもリンクしてくださっています。ありがとうございます。

 佐藤さん(Kohfuh氏)のパズルは、最近のパズル工房「葉樹林」でも日記で取り上げられて大変話題になっていました。佐藤さんのページ、たいへんお勧めです。

 <おまけのひとこと>
 書かないといけない、書きたいメールがいくつかあって、それを書いていたらまた夜更かしになってしまいました。
 ここ2ヶ月ほど、このサイトのアクセス解析をしてみているのですが、上記のNeat Cakesのページからいらっしゃる方で、海外からの方が週に何人かはおられます。そのほとんどの方はトップページだけをご覧になるというパターンです。ちゃんとカテゴリ分類した英語のページも作れるといいなと思うのですが、それこそぜんぜん時間がないです。




10月23日(土) 絵

 上の子が学校で描いた絵が、県児童生徒美術展の地区入選作品展に出ているというので、家族で見に行ってきました。

「くつとかばん」

 <おまけのひとこと>
 この週末も更新はまとめてになってしまいました。




10月24日(日) 通奏低音

 アンサンブルのメンバーで、ビオラ・ダ・ガンバを弾く人がいるのですが、チェンバロで通奏低音を弾いて欲しいと言われて、楽譜とCDを借りました。

 曲の先頭の楽譜の一部です。現代の整った商用の楽譜を見慣れた方には、こんな手描きの楽譜(しかも数が出ないので高いのです)はちょっとびっくりされるかもしれません。上の段が独奏楽器の旋律で、下の段が通奏低音を示しています。上の段についている数字はガンバの指遣いなどを示すもので、下の段の数字は、いわゆる「数字付通奏低音」の書式です。今でいうところのコードネームに相当します。

 この時代の通奏低音は、このバスの旋律線と数字によって示された和音を見て、和音や対旋律をつけてゆきます。もちろん即興でそんなことができる能力はありませんから、借りたCDを聴いたりしながら、どうやって音を加えてゆくか、考えるという作業をします。これがまた楽しいのです。

 シャープや休符の描き方が今とはちょっと違っていたり、独奏楽器がガンバなのでハ音記号になっていたり、面白いんですけれども大変です。

 <おまけのひとこと>
 昨日の地震、うちのあたりは幸いたいしたことはなかったのですが、子供たちはヘルメットを枕元に置いて寝ていました。




10月25日(月) ボールを転がす(その1)

 今年の夏のことです。下の子が「アイスクリームを作る」という実験をやることになって、大小2つの円筒形で密封できる空き缶が欲しいと言って来ました。内側の缶に材料を入れ、氷と寒剤(食塩)と一緒に外側の缶に入れて、それをごろごろ転がして作るというのです。

 そんな用途に使えそうな大きな丸い空き缶はあったかなと思って探してみたら、昔買ったおもちゃのパーツを入れていた丸くて背の高い大きな缶が出てきました。その中に入っていたのが、下の写真のおもちゃでした。

 さっそく適当なコースを組んでみて、写真を撮ってみました。

 <おまけのひとこと>
 今日は家を遅く出るので、遅い時間の更新です。




10月26日(火) ボールを転がす(その2)

 昨日のボールを転がすおもちゃですが、スタートの位置にボールを打ち上げる仕掛けがついています。

図 1

 図1の、青いU字型のパイプがそうで、この中をボール(ビー玉)があがってきて、レールに乗ります。

図 2 図 3

 図2、図3が打ち上げ部分の機構です。図3の右側のお皿のような部分に手でビー玉を入れると、垂直のパイプの下のところに転がり落ちます。すると、一番手前の黄色いパーツの先端に乗ります。これを図3のように指で叩いてやると、てこの原理でビー玉が勢いよく打ち上げられます。

 これも、いろいろなコースを組んで遊ぶことができるものです。

 <おまけのひとこと>
 しばらく前に勤務先で集団胃検診を受けていたのですが、その結果、病院で胃の内視鏡(胃カメラ)の二次検査を受けなさいという通知が来ていました。昨日はこれを受けに行っていました。 10時15分からの予約だったのですが、結局受けられたのはお昼前くらいでした。
 結果は「まったく問題なし」ということでした。よかったよかった。




10月27日(水) 将棋の駒を動けなくするパズル(その1)

 将棋の駒1セット40枚のうち、歩を除いた22枚をすべて同じ向きに将棋盤に置いて、全部を動けなくする問題というのを知りました。ただし、本当の将棋と同様に、盤上に行き先のない駒を打ってはいけないことにします。これを JavaApplet にしてみました。こちら、もしくは下の図からリンクしています。

 この図では、とりあえずちょうど半分の駒を将棋の初期状態に並べてみました。駒の利きが黄色く塗られています。全部の駒を置いて、この黄色いマスが1つもなくなれば成功です。このパズルは解がたくさんあって、易しいパズルだと思います。

 平凡社「PLAY PUZZLE Part2 パズルの百科」高木茂男 編 によりますと、このパズルは戦前に藤村幸三郎氏が提起したものだそうです。

 <おまけのひとこと>
 すみません、またメールが滞っております。




10月28日(木) 将棋の駒を動けなくするパズル(その2)

 昨日ご紹介した、「将棋の駒1セット40枚のうち歩を除いた22枚をすべて同じ向きに将棋盤に置いて、全部を動けなくする問題」(こちら)、いかがでしたでしょうか。

 何も条件をつけないと易しいパズルだと思いますので、いくつか条件をつけて挑戦してみましょう。

1.全部の駒を上から三段目までに収めてください。

 桂馬は一段目、二段目には置けませんから、これ以上駒を置ける段数を減らすことはできないと思います。

2.駒の配置を左右対称にしてください。

 ひょっとして最初からこの条件で解いていらした方もいらっしゃるかもしれませんね。

3.一番下にある駒の位置を、どこまで下げられるでしょうか?

 実は、これに関しては昨日すでにメールをいただいています。私も同じことを考えて挑戦してみていたのですが、どうやら結果も同じようです。

4.タテ・ヨコ・ナナメの8つのお隣のマスのすべてに駒が置かれている空きマスが存在するパターンを作ってください。

 

 もっと他にも面白い条件があったら教えてください。

 なお、メールでバグレポートをいただきました。遊んでいる途中に固まるとか、本来駒を置ける場所に置けないとかいうような深刻なものではなく、終了条件の判定にミスがあって、駒が選択された状態でも終了の赤い枠が出てしまうということです。 バグのご報告ありがとうございました。すみませんまだ対応していません。

 <おまけのひとこと>
 寒いですね。うちのあたりは今朝はほとんど零度でした。勤務先も今週から暖房が入り、たいへん暖かくなりました。




10月29日(金) すぐ遊べる オンラインパズル

 すぐ遊べる オンラインパズルというページを時々見に行っています。 このページの「九個の?」という箱詰めパズルがおもしろい、と “ろくはロッパの・・・” で紹介されていたので、やってみました。

 なるほど手ごわいですね。このページのパズルはプログラムが大変優秀で、この手のパズルとしてはきわめて遊びやすいと思います。 モードを切り替えたり別のボタンの操作をしたりせず、平行移動と回転と裏返しがマウスカーソルをピースの位置から離さずにできるところが、実際のピースを手でいじっている感覚にかなり近くて、たいへんすばらしいユーザインタフェースだと思います。 また、箱のふちや他のピースのそばに持っていくと、理論上収まる位置にぴたっと張り付いてくれるところが感動です。

 これって解は複数あるのだろうかと気になって、昨夜ちょっとプログラムを書いて、パソコンに探してもらいました。そうしたら、本質的には解は1通りしかないということがわかりました。(「本質的には」のところをあまり詳しく書くとヒントになってしまうかもしれないので、これ以上は書きませんが。)

 せっかくプログラムを書いたので、似たような、「単連結でなくてもよい単一のピースを、隙間があってもいいから箱に詰める」というパズルをいくつか考えてみて、解を探索させてみました。 その結果に関してはまたいずれ機会があったら(話題に困ったら?)ご紹介しようと思いますが、この「九個の?」が、いかに優れたパズルなのか、よくわかりました。

 上記のページには面白いパズルがたくさんありますが、今は「6枚の落葉&8枚の落葉&10枚の落葉」が気に入っています。(10枚はまだ解けていません。)

 <おまけのひとこと>
 あ、書き忘れましたが、この「九個の?」ですが、結局手では解いていません。




10月30日(土) 「九個の?」改

 面白いパズルを知ると、自分でもいろいろバリエーションを考えてみたくなります。昨日ご紹介した“すぐ遊べるオンラインパズル”のサイトの「九個の?」がとても面白かったので、類似の発想で面白いパズルができないものかなと思いました。 せっかく解の探索プログラムを作ったので、ちょっとクエスチョンマークの形を変えて、何か面白い問題ができないか探索してみたところ、こんなパズルを思いつきました。

 クエスチョンマークは、オリジナル「九個の?」のものからちょっとだけ形を変えてあります。ピースの数は同じく9個で、盤面はかなり広くなっています。盤面は長方形ではなくて、長方形の四隅に邪魔物があるというかたちです。

 これも、本質的には解は一通りしかないと思います。(四隅がへこんでいない長方形の盤面だと、いくつか別解があります。)

 <おまけのひとこと>
 昨日、「ネタに困ったらそのうちに・・・」とか書いておきながら、いきなり翌日に載せてしまいました。 このパズルは、あくまでも「九個の?」に触発されて作ったものですので、オリジナリティを強く主張するつもりはありません。
 




10月31日(日) 言語相対性

 日経サイエンスの先々月号(2004年10月号)に、 “素顔の科学者たち 色から言語の秘密をあぶり出す”という、わずか2ページの記事がありました。 私たちの話す「言語」と、頭の中の「思考」との関係についての研究や仮説を紹介した記事で、「私たちは母国語によって引かれた線に沿って自然を切り分けているのだろうか?」という問いに対して、さまざまな言語によって「色」がどのように識別されているかを研究することで、言語に依存しない共通の概念のようなものが存在しうるのかを調べる研究を行っている研究者を紹介したものです。

 このような考え方は「言語相対論」と言うのだそうで、たとえばこちらに解説があります。それによると

言語相対論の2つの仮説
強い仮説 人間の思考は言語に規定される
弱い仮説 概念の範疇化は言語・文化によって異なる

 というものがあるのだそうです。上記の「弱い仮説」のほうは、広く受け入れられている考え方なのだそうです。 たとえば、極地方に暮らすイヌイットの言語では、雪や氷の色を区別するための名前が、他の言語と比べて非常に多いのだそうです。これは、微妙に異なるさまざまな「白」を見分けることが生存にとって重要なため、それらを区別する概念が生まれ、そのそれぞれに別の名前がついたということなのだと説明されます。

 冒頭にご紹介したサイエンスの記事は、こういった考え方を背景にして、「言語は思考のすべてを決定付けているわけではない、概念の範疇化は言語を超えて共通に見られることもある」ということを紹介したもので、非常に面白い記事でした。お勧めです。

 <おまけのひとこと>
 この記事もちょっとご紹介しようと思っていたら、いつのまにやら先々月号になってしまいました。図書館等でご覧ください。
 昨日は冷たい雨の降る中、学校のPTAの行事で「クラス御柱」というのがありました。カッパを着ていたのですが、子供たちはびしょぬれになってしまいました。今日はゆっくり休ませようと思います。
 もう何年も古いディジタルカメラを使っているので、そろそろ買い替えを検討しています。
 昨日ご紹介した「九個の?」、一時間ほどいじっていたら解けましたというメールをいただいてびっくりしました。




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