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【 寒冷地仕様 別荘建築のための予備知識とは 】


 第 9 回 観て良い家と住んで良い家

 ここからは肝心な家屋の問題です。
 私が思っているのは「観た目感じの良い住宅」と「住んで住み心地の良い住宅」とはどうも違うように思えます。莫大な費用を掛ければ観ても住んでも良い住宅は出来るでしょうが、一般的な別荘の場合はそうはいきません。皆さんぎりぎりの予算の範囲で出来るだけ良い住宅を!と悩まれているわけですから。

 そんな時にどうしても外見重視になりがちになってしまいます。
 ましてや別荘ですから日常生活からの解放を求め「非日常」的な空間を演出する住宅が夢の実現への第一歩と考えがちです。
 すると、壁一面の大きな窓で外の緑の景色が全景に広がる間取りや、お風呂は檜で出来れば3方大きな窓があり、ここから雄大な景色が眺められる木の香りが充満しゆったりと浸かれる大きなお風呂!まさにテレビのリゾート案内番組にある何とか一級建築士先生設計の何とか住宅!といった憧れの別荘イメージが頭の中を駆けめぐります。

 ただし、この建物はどの地域でも満足できる建物なのか!そうではないのか!ということに全く気が付きません。
 温暖な地域にしろ、避暑地にしろ、海や高原にしてもそれぞれのロケーションによって住みごごちの良い住宅は異なるものです。テレビ番組や○○一級建築士先生の設計の家ということだけで、”いいものだ”と思い込んでしまい冷静な判断が出来なくなってしまう影響は非常に困った事態を生むものです。

 ちょっと落ち着いて考えてみると分かりますが、リゾート雑誌やテレビに出てくる大きな窓のお風呂で景色を眺めながら入浴する姿はそれだけで絵になりますが、実際の別荘生活では毎日来る日も来る日も昼間ばかりお風呂に入る人はおりません。
 それにお風呂から見渡せるほどの絶景な景色だったら、デッキを作ってそこでみんなで観た方がよほど良い住宅です。 また壁一面ガラスのお風呂に夜入浴することを想像すると、はっきり言って窓の外は真っ暗なのでとても“怖い”です。するとブラインドを掛けることになり、そこが数ヶ月もするとカビてきて気分はブルーになります。
 知人の家がこれをやってしまいました。
 浴室から外がよく見えることは、外から浴室内もよく見えることになり、夜電気をつけて入る場合はなおさらです。知人曰く「全く落ち着かずストレスが溜まるバスルーム」とのことでした。

それにもっと致命的なことは窓が大きいということはそれだけ寒いということです。真冬は浴室内が暖まるまで相当な時間が掛かり結露と湿気でサッシの傷みが早まります。現実とはこのようなものでほんの一例にしか過ぎません。


 








  一方大きな貫禄のある丸ログに薪ストーブ、そしてログ材で作った大きなテーブル、まさに夢のログハウス生活です。ですが、ログハウスにはログハウスならではの住み方があり、一つ一つの行程をじっくりとプラモデルを作り上げるごとく完成させることを楽しみながら生活するのがログハウスの良いところです。

 その生活に憧れてアウトドア感覚でログハウスに住みたいと考えるのはどちらかというと男のロマンのようなところがあります。外観が素晴らしくどっしりしていて壮観なログですが、「男のロマンは女のガマン」と言われるように、それはそれは大変なログならではの生活を強いられます。

ある時、ログハウス在住のお友達のお宅で食事をしていると、テーブルの上に虫が這ってきました。我が家では考えられない光景にオーナーさん曰く「これが日常です」とのことことでした。



そしてログのメンテはセトリングと隙間の補修が基本です。ですがこれがなかなか上手くいかないそうです。メーカーさんに依頼して常にメンテナンスをちゃんとしていれば良いのでしょうが費用との関係で難しい問題もあります。特に薪ストーブを設置している場合はその付近の乾燥度合いが早く進み、ログ全体が平均に乾燥していかないので、均一なセトリングが難しいとのことでした。

 更にログの一番の問題はログ材が断熱材ではなく蓄熱材であることです。永住思考の方はそんなに問題になることはないようですが、ログハウスメーカーの方自らも仰っていましたが、別荘週末族となると生活はかなり大変なようです。そしてログのメンテはセトリングと隙間の補修が基本です。ですがこれがなかなか上手くいかないそうです。

メーカーさんに依頼して常にメンテナンスをちゃんとしていれば良いのでしょうが費用との関係で難しい問題もあります。特に薪ストーブを設置している場合はその付近の乾燥度合いが早く進み、ログ全体が平均に乾燥していかないので、均一なセトリングが難しいとのことでした。

 私が加入していた八ヶ岳の某MLでもそのことが話題になり、『一方、HPに「体験して分かる冬の別荘生活」と題しまして、「外気温度零下14℃、室内温度零下8℃」「スリッパは どこだ!?」の2編をUPしました。』と投稿すると、ログハウスを自ら施工されている方から、『おっしゃるとうりですね!特に、野辺山、蓼科ピラタスの丘などに冬季間出向くのは厳しいものがあります。薪ストーブも燃え出し、部屋が暖まると快適ですが、それまでは、補助暖房と厚着が必要になりますね。』とのお返事がありました。

   再三ビックリ体験シリーズでUPしていますのでここでは省略しますが、ログ材は蓄熱材ですので夏は暑さを蓄熱し冬は冷たさをも蓄熱してしまうことになります。

 以前、ログハウスの見学に八ヶ岳に出かけて何件かのログ生活をしている方とお話しをしました。訪ねたお宅はすべての窓を全開にしてそよ風を室内に呼び込んで涼しく過ごされていましたが、ログ材が夏の日差し(直射日光は42℃です)の熱を蓄熱し窓を閉めると熱がこもってしまい暑いそうで、夜就寝するときも窓は開けておくそうです。

 やはりログの良さを理解し、ワイルドな感覚で生活できる資質を持った方でないと、憧れや夢だけでは生活できそうにないことを感じました。外観だけではなくログ本来の良さを理解し大切にメンテナンスをしながら住んでこそ本当の良さが発揮され、ログ独特の味わいのある住み心地が、生まれてくるものなのかもしれません。

 その点、F・K Homeでは住宅を建築する際の設計与件をご覧になれば分かると思いますが、最初から「動機が不純」というか、お山で東京の住まう感覚の家造りをおこなうことをテーマにしているため、寒さ対策のためバスルームの窓は小さくし、少し広めのユニットバスですが掃除は簡単タイプの(タイルの浴室は東京で懲り懲りしています)バスルームにしています。
 さらに屋根・外壁ともに20年はメンテナンスフリーというまさに「怠け者」の住宅といった感じです。しかし気密度が抜群なため蟻一匹テーブルを這い回ることもありません。

 F・K Homeの全天候型非氷点下住宅の工法によって、文字通り「冬暖かく・夏涼しい」井戸水のような住宅が出来るようになったのです。
 外壁は煉瓦でそれなりの外観をしていますが、極めて普通の住宅といった感じで観ていい住宅と言うより、住んでみて初めてその良さが感じられる住宅といえます。

 というわけで、住宅の選択に関しては様々な要因があり、何が一番という答えはありませんが、ただ言えることは外観にとらわれず住み手本意で設計された住む人にとって “やさしい住宅” を選択した方が、結果的には一番リラックスできる住まい・別荘といえるかもしれません。

 では次回は、「 第 10 回 屋根形状はどうあるべきか 」をテーマに住む人にとってやさしい住宅とはどの様な住宅かを考えていきたいと思います。