あそびをせんとや


2001.02.27 公開
2016.05.28 更新

ちょっと珍しいパズル・ゲーム・ブロックなどを紹介するページです。


ひとこと


5月28日(土) 10^n+1 型の素因数分解(その1)

 最近、職場の駐車場から会社の建物に向かって歩いている途中で、通り過ぎてゆく車のナンバープレートを読み取って、それを二桁の数が2つあるとみなして掛け算をする、ということをなんとなくやっています。計算が面倒で「パス」する場合もあります。先日、[69-29]というナンバーを見て、これは(70-1)×(30-1)だから、2100 引く 100 足す 1 だから 2001、と暗算をして、2000にとても近い数字になって面白いなと思いました。考えてみると2001は3の倍数ですから素数ではないのはすぐにわかります。(3の倍数は、数字を構成する各桁の数字を足したものが3で割り切れるかどうかで判断できます。)

 1001が7×11×13なのは有名(?)ですが、3001や4001、5001…は素数なんだろうかと思って、ちょっと試してみました(図1)。

 
図 1

 3001、4001、7001、9001は素数だということがわかりました。(2001、5001、8001は3の倍数なのは明らかです。)

 次に連想したのは、101、1001、10001、100001、というような、両端の桁が1で内側の桁はぜんぶゼロ、という数字です。これは10のべき乗に1を加えた数(10^n+1)です。これを素因数分解したらどうなるでしょうか?

 
図 2

 とりあえずn=10までやってみました。ちょっと検索してみたら、こちらにn=20までの計算結果、こちらにはなんとn=100までの結果が出ていました。さて、ここからどんな規則性が読み取れそうでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 久しぶりに自分でも面白いと思えるトピックスに出会ったので、少し丁寧に説明したいと思っています。
 今回の更新では、見かけは数字ばっかりの地味なページになります。




5月29日(日) 10^n+1 型の素因数分解(その2)

 10^n+1のタイプの数字の素因数分解について考えています。 リストを見てまず最初に思ったのは、n が奇数ならば11で割り切れるのではないか? ということでした。素因数分解してしまうとかえってわかりにくいので、「11で割る」だけにしてみました。

図 1

 こうして並べてみると、nが奇数のときには11で割り切れそうです。筆算のかたちで書いてみるとよくわかります。

図 2

 次々と1が繰り上がっていって、途中が全部ゼロになるのが面白いです。ではnが偶数ならばどうでしょうか? 昨日の表を見ると、n=2, 6, 10 の場合、101が素因数に入っています。同じようにこれも掛け算で表してみましょう。

図 3

 図1では2桁周期で90が続いていましたが、図3では4桁周期で9900が続いています。その結果、101を掛け算すると

図 4

 このようになって、やっぱり途中が全部ゼロになるのです。このパターンでは、図4の筆算で、一番上の9900...99009901は4桁ずつ増えてゆきますから、掛け算の結果の100...001 も4桁ずつ増えてゆきます。そのため、このパターンで生成される のは、10^n+1のタイプの数のうちのnが4k+2であらわされる数ということになります。つまり、nが偶数なんだけれども4の倍数ではない数、言い換えると2の奇数倍の数の場合は、10^n+1 は 101 で割り切れることがわかります。では残った2の偶数倍、つまり4の倍数の場合にはどうなるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 3月に高校を卒業した息子が、通学に使っていた自転車を引き取ったのですが、先日それを盗まれてしまいました。ほとんど使っていなかったので、気が付くのが遅くなりました。いつなくなったのかわかりません。最後に使ったのは五月連休のころなので、確実にあったのはもう3週間以上前になります。がっかりしています。




5月30日(月) 10^n+1 型の素因数分解(その3)

 10のべき乗に1を加えた数、1000...001というタイプの数の素因数分解について考えています。昨日、nが奇数の時は11で割り切れること、nが2の奇数倍のときには101で割り切れることを直感的に説明しました。残っているのはnが4の倍数のときです。こちらの表を眺めてみることにしましょう。

 n=4のとき、10^4+1 = 10001は73×137と素因数分解できます。表を眺めていると、n=4, 12, 20 のところに 73, 137 という素因数があるのが見えます。そうすると、昨日までの類推で、nが4の奇数倍のときは10001 (=10^4+1)で割り切れるのではないか?という仮説が思い浮かびます。計算してみましょう。

図 1

 ご覧のとおりです。これも筆算のかたちで書いてみましょう。

図 2

 今度は99990000と8桁周期になっていることがわかります。なので、nが4の奇数倍のとき、10^n+1は10001で割り切れるのです。

 残っているのはnが8の倍数のときですが、これも同様にして、nが8の奇数倍のときには 10^n+1は 10^8+1で割り切れることが示せます。計算結果だけ載せておきます。

図 3

 以下同様に、16の奇数倍、32の奇数倍、64の奇数倍…はそれぞれ合成数であることが示せますので、残っているのはnが2のべき乗のときだけ、ということになりますつまり、

のです。もちろん、10^n+1のnが2のべき乗だからといって素数だというわけではありません。11と101は素数ですが、それ以降は見る限り合成数ばかりです。こちらのページを見ると、101は、10^n+1のタイプの数のうち、知られている最大の素数だと書かれています。私は検証する手段を持っていませんが、少なくとも先日もご紹介したこちらのn=100までの結果を見る限り、101以降には素数はありません。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今は、桁数の大きな計算がだいぶ簡単にできるようになって、こんな計算や検証が手元のパソコンでやれて楽しいです。




5月31日(火) 10^n+1 型の素因数分解(その4)

 昨日で10^n+1型の数について、nが2のべき乗以外は合成数であることが示せました。改めて10^n+1の素因数分解の表を眺めていると、[7x11x13]を素因数に持っている数が目に付きます。7x11x13=1001=10^3+1で、これは昨日まで考えていた系列には登場しない数です。

 表を眺めていると、n=9,15,21,27,33,39…が10001で割り切れています。つまり、nが3の奇数倍(3x1,3x3,3x5,3x7,3x9,3x11…)のとき、10^3+1で割り切れているのです。

図 1

 つまり、昨日は10^n+1のnが「2のべき乗の奇数倍」のとき、と規定しましたが、実は任意の数mの奇数倍のとき、10^m+1で割り切れるのです。

 たとえば、45という数を考えましょう。45=3x3x5です。45=1x45で1の奇数倍ですから11で割り切れます。45=3x15で3の奇数倍ですから、10^3+1=1001で割り切れます。45=5x9なので5の奇数倍なので10^5+1=100001で割り切れます。同様に、9の奇数倍、15の奇数倍ですから、10^9+1でも10^15+1でも割り切れます。愛用させていただいている多倍長電卓lmで計算してみました。

図 3

 両端の桁が1で、内側の桁がすべてゼロの数には、こんな関係があるということがわかりました。とても面白い「発見」でした。

<おまけのひとこと>
 今回ご紹介したこのシリーズ、どこかで公開されているのかなあと思って検索してみているのですが、まだ見つけていません。どなたかご存知でしたら教えていただけたら嬉しいです。




6月1日(水) 1/7の分数の循環小数と楕円

 図書館で「ひとけたの数に魅せられて」マーク・チャンバーランド 岩波書店 という本を借りました。面白いトピックスがたくさん載っていました。その中から1つご紹介します。

1/7は次のような循環小数になります。

 この数字の並びから、隣り合う数字の組を作って、それをxy座標の上の点だとみなします。

 循環小数ですから、上の6つの点が定義できます。この6点を通る図形を考えてみましょう。任意の5点から二次曲線(楕円、双曲線)が決まります。特別な例として円、放物線がありますが、一般には楕円か双曲線になります。実は上記の6点は1つの楕円の上に乗るのです。これは「あたりまえ」ではありません。

 

図 1

 楕円はこんな式で表されます。 

 この“142857”の繰り返しから、今度は連続する4つの数字を考えて、それを2桁ずつの座標だとみなしてみます。同じように1桁ずつずらしながら6つの座標を定義します。 

 この6つの点も、やはり1つの楕円の上に乗るのだそうです。

図 2

 この楕円はこんな式で表されます。 

 大変おもしろいと思います。

<おまけのひとこと>
 この本、気に入ったので購入しました。図書館で借りて、気に入って購入するというパターンでこのところ何冊か数学関係の本を買っています。




6月2日(木) 関数グラフソフト“GRAPES”

 昨日、楕円のグラフを載せましたが、これは関数グラフソフト GRAPESというソフトを使わせていただいて作りました。実に多機能で面白いソフトです。

図 1

 こんな図が簡単に描けます。アニメーションも作れます。

図 2

図 3

図 4

 極座標とか陰関数とかも簡単に描けて重宝します。これはお勧めです。

<おまけのひとこと>
 三菱自動車に続いて、スズキも燃費に関して問題があったということです。私もスズキの軽自動車に乗っているので、ちょっと気になっています。前に乗っていたKeiでは、カタログ燃費の20km/lは簡単に達成できていたのですが(満タン法で)、今はかなり気を遣って運転しても、まだカタログ値まで出せていません。マニュアル車だったら数値が出せたのかなあと思っていたのですが、ひょっとして無理なのかも、と思えてきました。ちょっと残念です。




6月3日(金) ハム・サンドイッチ定理(その1)

 「ひとけたの数に魅せられて」マーク・チャンバーランド 岩波書店に載っていたトピックスです。

 図1をご覧ください。白い長方形の上に、小さな色のついた長方形が斜めに置かれています。外側の長方形がパン、内側の長方形がハムだと思って下さい。(パンに対してずいぶん小さなハムですが、すみません、そこは本質ではないので気にしないでください。)

図 1

 この、ハムの乗ったパンを、ハムもパンも同じ面積になるようにナイフで一直線に切断することはできるでしょうか? その場合、どのように切断したらいいでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 簡単なパズルだと思います。解説は次回の更新でします。




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過去の「表紙のひとこと」

 事実上のメインコンテンツです。過去の「表紙のひとこと」へのリンクの表を表紙に載せていましたが、2008年1月から、別ページのみにしました。

「あそびをせんとや」の栞というページを、兵庫教育大学濱中先生に作っていただきました。ありがとうございました。


その他のContents

 あまり更新していません…

あそびのコラム

 (2015.01.03 更新)  Updated 

 サッカーしょうぎを追加。約10年ぶりに「あそびのコラム」を追加しました。「サッカーしょうぎ」のルールと実戦例の解説です。



あそびのページ

 (2002.04.29 更新:六面(仮)ボード追加)

 このページでは、JAVAによるパズルやゲームをいくつかと、ちょっと珍しい(と私が思っている)ブロックなどを紹介します。
 JAVAのパズルのほうは「Flip It パズル」・「UFOパズル」と「Posit」というゲームがメインで、そのほかに何種類かゲームやパズルを載せています。興味がある方がいらしたら、一部ソースコード等も公開してゆこうと思っていますのでお問い合わせください。
 ブロックの方はとりあえず写真でご紹介しています。こちらは画像中心です。


  • リコーダーのMIDIのページ  (2002.01.02 更新)
     バッハのフーガを1曲と、ヘンデルを3曲追加。

  • JAVAによる遊べるページ(画像をクリックしてください)
    キングと悪魔のパズルのページ (2005.11.29 更新)  new

    このパズルに関しては、このサイトの中の2003年12月15日のひとことから数日にわたってご紹介していたのですが、2005年11月29日のひとことで、キングの側のアルゴリズムを強化したのに伴って、ここに載せることにしました。
    カラーキューブ カラーキューブパズルのページ (2004.06.16 更新)

    カラーキューブパズル、という色をあわせるタイプのパズルをJavaアプレットにしてみました。このパズルに関しては、このサイトの中の2004年6月2日のひとことから数日にわたってご紹介しています。あわせてご覧下さい。
    将棋パズル2 将棋パズル2のページ (2003.01.27 更新)

    将棋の駒を使ったパズルを作りました。駒の動きについての説明はありません。ごめんなさい。将棋パズル1に関しては、このサイトの中の2003年1月19日のひとことのあたりに10問ほど用意してありますのでご覧ください。
    エントロピー エントロピーのページ (2002.01.16 更新)

     エントロピーという二人で遊ぶゲームのゲーム盤を作りました。ルールは簡単なのですが、  言葉だけで説明するとちょっとわかりにくいので、このゲーム盤をお試しください。
    flipit  Flip It Puzzleのページ (2001.10.06 更新)

     Flip It というパズルを載せました。問題集に問題を20問と、研究用に駒を自由に配置してプレイできるFlip It ボードを用意しました。お試しください。
    Posit  Positのページ (2001.03.18 更新)

     「ポジット」という二人ゲームを紹介します。ルールを体験していただくため、JAVAアプレットのプログラムを用意しました。とても弱いプログラムですが、ルールを理解していただく手助けにはなるかと思います。ぜひプレイしてみてください。

     ハンディキャップをつけるため、様々な状態からプレイをはじめられるように改造してみました。プログラムが弱すぎてつまらない方、いくつか「問題」を追加しましたのでお楽しみください。
    game-puzzle その他のゲーム・パズル集 (2002.04.29 更新)  new

     スライドパズルやサウンドパズル、2人で遊ぶゲームをパズルとして遊ぶものなどを置いてあります。お楽しみください。
     六面(仮)ボードを追加しました。



  • ブロックなどを紹介するページ  (2001.05.08 更新)
     "3D Geo Shapes", "BoYon Golo", "K'nex", "体感ブロック", "フレームキューブ" といった、ちょっと珍しいブロックを紹介します。新たに"Sternmosaik"を追加しました。
     Sternmosaikのページに、印刷して切って試せる型紙を載せました。

  • その他

    ○ あそびをせんとや・分室  (2002.07.21 作成)
     無料のホームページスペースを借りて、サイズの大きい画像ファイルなどを載せています。
    ○ このページおよび作者について  (2007.11.18 更新)
     ここはページ公開直後の状態のまま手付かずだったので、久々に修正しました。
    ○ リンク集  (2010.04.11 更新)  Updated
     実に8年ぶりくらいに大幅に見直しました。

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