【トアマシナ・服を作る】
布を裁つ 夕方、教会に行く歌の練習をするからと、二軒ほど隣のラント(Lant)とミラナの家に連れて行かれました。
私がお世話になっている家の、ダダベの息子ウニ(oni)の奥さん二リーナ(nirina)の親戚が住んでいる家です。二リーナのお姉さん(?)デルフィン(delphine)とララ(lala)が住んでいて、ラントのお姉さんもいました。
女の人と女の子しか住んでいません。ウニの家は共働きなので、マラーラ(malala)とこの家のラントと、ミラナがよく一緒に遊んでいます。


裁縫の後ろで髪の毛を結う連れて行かれたらまず、すかさずメジャーで体を測られ、びっくりしていると、きれいな布とミシンの置いてある台に案内されました。
その前の日に「日曜は教会に行くのよ」といわれ、「私は靴もぼろぼろだし、ジーパン一本しか持っていないから、無理かなあ」と答えた私に、ワンピースを作ってくれるのだというのです。
「クリスチャンじゃなくて、ブッディストだけど行っていいの?」との疑問も大丈夫だと。フレキシブルさが日本人の宗教観と似ている。
ラントは聖歌隊で歌うから、ぜひ見に来て。と

女の子はみんな髪を洗って、丁寧に結って、明日に備えています。

布を縫う お姉さんは、お裁縫のプロだそうで。ちゃっちゃかちゃ。と縫っていきます。
ラントがお芋を油で揚げてくれて、夕ご飯代わりに。
仮縫いが終わって、体に当ててみると、ラントが「もっと裾をあげて、腰をしぼったほうがいい」と言い、お母さん達は「いいのよ、これくらいがつつましい」みたいな会話になったり。
服の完成までには、かなり時間がかかって、目をこすりながら作ってくれました。
私はテーブルのそばでラントたちにマダガスカル語を習いながら、ずっと服を作るのを見ていました。
すごくうれしくて、うれしくて。帰った後に、一人布団の中で涙が出ました。このやさしさを、決してわすれないだろう、と思ったのでした。


■マダガスカル語豆知識
Mahafinaritra ahy ianareo fa manjaitra akanjo ho ahy
mahafinaritra=他動詞・形容詞 楽しませる、楽しい、素晴らしい
ahy=代名詞 私を、私に、私のもの ho ahy=for me
ianareo=あなた方
manjaitra=他動詞、縫う
akanjo=服
◎これは服を作ってもらっている間にノートに書いてもらった言葉です。つくってもらってうれしいんだ、ということを伝えたいのでしたが、コレでいいのでしょうか。mahafinaritra というのは、よく言われました。
発音は「マフィナリチャ アヒィ ヤナレゥ ファ マンザイーチャ アカーンズ フ アヒィ」てな感じです。
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