画像:Adolph von Menzel
鉄鋼圧延工場、 1872–75
Das Eisenwalzwerk (Moderne Cyclopen), 1875, 国立絵画館、ベルリン
この絵は、依頼による仕事である。だが、メンツェルは主題を自分で選んだ。この作品「鉄鋼圧延工場」(158 × 254 cm) はドイツにおける大規模工業の描写第一号である。この絵の準備のために、メンツェルはシレジアのケーニヒス・ヒュッテ(現在はポーランドのカドヴィツ西郊)へ旅行した。そこはその当時、ルール地域に次いでドイツの最新鋭の産業地帯であった。そこの圧延工場の一つで、約百枚の詳細なスケッチを作成した。それらは後に作成された絵の基礎となった。
描かれているのは、鉄道レールの製造である。だが、メンツェルは製造プロセスのみを描いたのではなかった。前方右手でひとりの労働者が食事を平らげている。それはひとりの若い女性がもってきたものである。(彼女は、ひとりの人間として、観察者にむかって一瞥を投げかけている)左側に、掃除人が見える。また、左後方にはエンジニアあるいは工場長(円い帽子を被っている)が見えるが、彼は労働者達と生産の進展を監督している。
注:1799年にプロイセン王立銑鉄工場が完成した。付近に王立炭坑あり。1819年には高炉四基を有し銑鉄生産量1400t/dであった。1871年にKönigs- und Laurahütte AGに統合され、鉄鋼工場とレール工場が追加された。この事実はプロイセン国の産業革命が国の主導で開始されたことを示す。
プロイセンに訪れた産業革命
(11) クルップ 鉄道車輪
(12) クルップ社盛況
(13)
プロイセンの鉄鋼生産量推移 (14) クルップ 野砲
(15) クルップ 野砲
(16) 国歌
(17) 歌(ラインの守り)
(18)
関税同盟
(19) 通貨統一
画像:1780年頃?
サンスーシ宮でフルートを吹くフリードリヒ大王、アドルフ・フォン・メンツェル画、カンバスに油彩、142 cm × 205 cm 、1852年 ベルリン国立美術館蔵
Adolph Friedrich Erdmann von Menzel (08. 12. 1815 ブレスラウ; 09. 02, 1905 ベルリン)
19世紀のもっとも著名な画家。写実主義。フリードリッヒ大王の生涯を描き尊敬される。
このような優雅な宮廷生活は産業革命によって粉砕されてしまった。
追記:ヨハン・ゴットフリード・ブリューゲルマン(Johann Gottfried Brugelmann)が1783年にデュッセルドルフ近郊ラーティンゲンに設立したヨーロッパ大陸最初の綿紡工場クロンフォード(Textilfabrik Cromford)がドイツの産業革命の嚆矢だとする説もある。1793年の従業員400名、1802年には600名。
注釈:
(1) アルフレート・クルップ
(2) 蒸気船 (3) ハニエル 鉄工所
(4)
クルップ るつぼ鋼の製造
(5) ドライゼ銃
(6) ベルリン ボルジッヒ
(7) 蒸気機関車
(8) 鉱山開発
(9) 電信 シーメンス
(10) 鉄道網