以前の「ひとこと」 : 2023年3月後半
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3月16日(木) 折り紙の菱形の箱に挑戦(失敗)、オリジナルの「亀」のあやとり
3月も後半になりましたが、今回は特に新しいトピックの用意がなくて、昨日の続きです。折り紙の話とあやとりの話です。
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昨日のEasy Origami Bowlsを菱形にできないだろうか? と思って試してみたのです。3回ほどトライしてみたのですが、いずれもひどい出来栄えでした。その中で、一番最初に作ってみたのものが一番ましだったのでそれをご紹介します。
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写真 1 写真 2
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写真 3 A4サイズの用紙から折ってみました。酷い出来ですが、これをもう少しましになるように2回目、3回目と試したらどんどん悪くなってしまったのでした。まあこのくらいひどい出来なら、惜しげもなく卓上くず物入れとかに使えます。
昨日の正方形のものと並べてみました。
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写真 4 見下ろしてみます。
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写真 5 写真 6 裏返してみました。
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写真 7 菱形バージョン、非常に無駄が多いです。いくつも折ってみたいと思えません。もう少し工夫が必要です。(と思って2回目、3回目は少しでも無駄が少なくなるように、同じ用紙からもう少し大きなサイズの容器になるように工夫してみたのです。そうしたらかたちが定まらなかったり、お皿のような容器になってしまったりしたのでした。)
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オリジナルの「亀」のあやとりを考えてみました。言葉だけの説明だとわかりにくいかもしれないと思ったので、途中の写真も撮っておきました。
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hh230316-1:オリジナルの「亀」 これを開始処理(オープニング)として、いくつか装飾処理を加えてみることにしました。
(つづく) ○
職場のSNSの雑談コーナーで、高級なオーブントースターを買ったらトーストがものすごくおいしい、という投稿があったのですが、その話の流れで「トーストサンド」というイギリスの料理があるという話がありました。(私も最近どこかで見かけた気がします。)サンドウィッチの中身にパンを焼いてバターを塗ったトーストを挟む、というもので、味や食感が違うので意外と「有り」だそうです。
その投稿に、さらに「昔のマンガで、おかゆライスというのがありましたね」という返信があって、つい反応してこんなページ(アニメの題材となることの多い長野県。聖地巡礼の発祥はJR飯田線田切駅!?)を紹介してしまいました。
<おまけのひとこと>
今の家に引っ越してきたのが1998年3月16日なので、今日でちょうど25年になりました。「東にあっても西にあっても、うちが一番いいところ(East,west,home's best)」という言葉を思い出しました。この言葉を知ったのは、ローラ・インガルス・ワイルダーの本の、多分この楽しき日々だったと思います。ローラは1864年(日本史で言うと幕末の明治維新の直前)生まれで、15歳で教員免許を取得し(「大草原の小さな町」)、翌年に教員として赴任した先に下宿して初めて家族から離れた生活をするのですが(「この楽しき日々」)、大変な赴任先から家族のもとへ帰るときにこの言葉を言うのだったと思います。(手元に本が無いので記憶だけで書いています。)
3月17日(金) 折り紙の立方体、あやとり、ほか
折り紙の話とあやとりの話です。
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前川淳さんのこんな立方体の折り紙を折ってみました。余計な折線を付けたくなくて、寸法決めのための折線を付けずに定規で測って目印を付けているところがあります。
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写真 1 紙の摩擦で止まっていますが、少しゆるくてずれてしまいました(写真1)。
閉じる途中はこんな風になります(写真2)。
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写真 2 この写真を撮るために中間の状態にしたせいで写真1の「締まり具合」が悪くなってしまったのかもしれません。
横倒しにしてみました(写真3)。
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写真 3 この折り紙、展開図を考えてみると楽しいです。
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あやとりです。昨日「オリジナルの亀」をご紹介しましたが、そこからの派生です。「アムワンギヨ」で仕上げてみました。
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hh230317-1 「オリジナルの亀」の取り方の概略を書きましたが、この説明だけだとわからないと思います。昨日、途中図を使って説明してありますのでそちらをご覧ください。ちなみにこの「オリジナルの亀」は、ナウルのあやとりエマイノドゴニガエ Tをヒントに作ってみたものです。
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エマイノドゴニガエ Tリンク先の石野さんのサイトの画像とは上下が逆です。
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リサイクル本屋さんのBookOffによく立ち寄ります。科学哲学(サミール・オカーシャ 著、廣瀬 覚 訳、岩波書店:2008)があったので買ってきました。岩波のサイトに【いま読みたい一冊】 「科学哲学」という短い紹介文があります。
「科学って何でしょう?」と問われたときになんと答えるでしょうか。冒頭に「我々の生きるこの世界を理解し、説明し、予測する試み」という例が挙げられ、これが科学を説明する定義になっているだろうか? というところかは話が始まります。一見正しい気がしますが、「それでは宗教はどうだろうか? 宗教もまた世界を理解し、説明し、予測する試みであると言えるが、宗教は科学だろうか? 一般に宗教が科学の一分野であると見なされることはまずないだろう。」と続きます。(すみません、引用ではなく、言い回しは少し変えています。)
挙げられている実例に若干の誤りがある、という指摘があったりするらしいのですが、非常に面白い本です。こういう本を安価に購入できて(申し訳ないことに220円でした)、リサイクル本はありがたいです。しかもとてもきれいな本でした。(たった1か所だけ、鉛筆で小さなマル印が書かれている箇所がありました。)
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2022年1月から2023年末にかけて、堀内誠一の巡回展というのが企画されて進んでいるのだそうです。
- 伝説のアートディレクター、デザイナー、絵本作家、堀内誠一の生誕90年記念全国巡回展
- 雑誌文化を牽引したアートディレクター、堀内誠一氏の全国巡回展『堀内誠一 絵の世界』
- 「堀内誠一 絵の世界」全国巡回展がはじまった。
今年は春に大分、夏に広島、秋に群馬で開催予定なのだそうです。(堀内誠一の世界へ潜ってみませんか? 堀内花子 × 堀内紅子 ーー娘たちが父を語るトークイベントが開催より)これは行ってみたいです。
堀内誠一と言えば、以前YAMAHAの音楽教室のリーフレットに連載されていたイラストとコラムをまとめた本をご紹介したことがありますが、「ぐるんぱのようちえん」や「たろうのおでかけ」といった絵本の印象が強烈です。今回、企画展を調べていて、「ロボットカミィ」のイラストも堀内誠一だったということがわかって懐かしく思いました。
<おまけのひとこと>
幼いころ、同じ本をしつこく何度も読むということができる環境や時代であったことに感謝しています。
3月18日(土) 折り紙のデルタ多面体(その1)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。すみません、この週末(18日(土)、19日(日))は更新ができませんでした。3日分まとめての更新になります。
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最近、こちらの SWEET PAPER というサイトの つつみかた & つくりかた STUDIO SWEET PAPER というところの折り紙作品を YouTube で見かけて作っていたということに改めて気が付きました。多面体や容器の立体的な折り紙が多くて好みに合うものがたくさんあります。公開していただいて感謝しています。
今日は Origami Diamond in 3 min というのを作ってみました。こんな風に、正八面体の2つの稜を切断したかたちができます。
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写真 1 この切り口を利用して2面が重なるようにすぼめると、デルタ六面体ができます。
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写真 2 デルタ六面体は、合同な正三角形6枚による凸多面体で、正四面体を2つ貼り合わせたかたちです。これを2つ組み合わせたら、正八面体が安定しないかなあと思ったのです。試してみることにしました。
(つづく) ○
あやとり「オリジナルの亀」からの派生です。「オリジナルの亀」から人差し指を外すとこうなるのです。これを「2つの二段ばしご」と呼ぶことにします。
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「2つの二段ばしご」ただ外しただけだと「大きな星」みたいになるかもしれませんが、ちょっとかたちを調整してやると、上の写真のように「二段ばしご」が2つ、上下に重なったかたちになります。
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二段ばしご菱形を 2×2 に配置するあやとりは過去にもご紹介しています。今日のものは「2つの二段ばしご」で菱形の頂点が接する4か所のうち左右の2か所が絡みで上下の2か所は交差です。以前、上下だけが絡みのもの、上下も左右も全て絡みのものもご紹介したことがあります。
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hh230110-2 hh230111-4 さらに、この「2つの二段ばしご」を3本指のパターンに戻します。
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hh230318-2 ここからの装飾処理をやってみることにしました。
(つづく) ○
先日、「おかゆライス」の話をちょっとだけ書きましたが、それが頭にあったのだと思います。先日、ビン入りのドライカレーペーストが安くなっていたのを見かけて買ってあったのですが、それを使ってドライカレーを作ってみたのです。それが少し余ったので、
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ドライカレー ホットサンドにしてみることにしました。
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ドライカレーのホットサンド 片面1分半ずつ焼きます。
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ホットサンド 半分に切ってみました。
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ドライカレーのホットサンド カロリーが高そうですが、美味しかったです。
<おまけのひとこと>
午前中から妻が体調が悪かったのですが、午後に緊急外来で診察と検査をしてもらいました。薬を処方していただいて、いったん様子を見て下さい、ということで帰宅しました。心配です。
3月19日(日) 折り紙のデルタ多面体(その2)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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昨日のこの「切り口のある正八面体」のかたち、2つを組み合わせてみました。
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写真 1 デルタ十面体のかたちになりました。
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写真 2 実はこれ、白いほうを少しだけ小さな正方形から折っているのです。(青いほうは15cm角、白いほうは14.5cm角くらい。)もう少し奥まで押し込むと正八面体になるのですが、写真を撮り忘れました。
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昨日の「2つの二段ばしご」から「アムワンギヨ」です。
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hh230319-1 中央に「2つの二段ばしご」の構造が見えます(当たり前ですが)。
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中央部分の拡大 ちょっとかたちを整える必要がありますが、これもなかなか良いと思いました。
<おまけのひとこと>
買い物をしたり家事をしたりの一日でした。食材の買い物とお料理と後片付け(洗い物)は家事の中では一番好きです。妻は今は食べられないので、自分専用に「チンゲン菜とエリンギの炒め物」「ドライカレー」「きんぴらごぼう」を作りました。いずれも自己流で適当です。メニューは基本的に買い物に行って「お店のおすすめ」(=消費期限が近かったりして値引きされているようなお買い得の食材)を見て、それをどう調理するかをイメージして買ってきて作るのが好きです。「買い物に行ってお店に決めてもらうメニュー」です。単身赴任のころもいつもそうしていました。この方法だと、1回の食事の食材の費用が100円〜200円でかなり豪華な食事ができます。調理時間もせいぜい15分くらいです。他人様に食べていただけるようなものは作れませんが、こういうスキルは役に立つと思っています。
3月20日(月) 折り紙のデルタ多面体(その3)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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「切り口のある正八面体」のかたち2つを組み合わせてデルタ十面体を作りましたが、片方を完全に中に入れてしまうことにしました。
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写真 1 横から見てみました。
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写真 2 これはなかなか気に入りました。これを見ていたら、デルタ十二面体を作ってみたくなりました。
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昨日の「2つの二段ばしご」から大きい「テントの幕」を取ってみることにしました。最後、親指と小指の捩れを無くしています。
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hh230320-1 これはきれいに整えるのがちょっと大変でした。(この程度で諦めました。)
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18日(土)は雨が降っていたのですが、その雨が雪に変わりました。19日(日)は天気が良くなりました。晴れて山が見えるようになると、再び雪に覆われていました。
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3月19日(日)の八ヶ岳 山の雪が完全に消えるのはまだしばらく先です。
<おまけのひとこと>
今日は病院の付き添いで会社をお休みさせてもらうことにしました。
3月21日(火) 「数学文化」第39号、あやとり
祝日です。お休みということで、話題を変えます。
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昨日、「数学協会」から数学文化 第39号が送られてきました。
今回、「私と数学文化」というエッセイが54編掲載されているのですが、そのうちの1つを書かせていただきました。大変残念なことに、このような形態での機関誌「数学文化」はいったん休刊ということのようです。最後にお声がけいただけてありがたかったですが、残念です。
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昨日、折り紙のデルタ十面体をご紹介しましたが、この、正八面体にスリットを入れて正三角形をはさむかたち、
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これを両側からやるとデルタ十二面体になるのです。(以前作ったCGです。白と青の色が逆ですが…)
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まずは折り紙1枚で、しかも1つの面の正三角形の大きさは同じにしてデルタ十二面体に挑戦してみることにしました。
(つづく) ○
「オリジナルの亀」→「イヌイットの網」です。
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hh230321-1 画像の中央部分を拡大してみます。
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中央部分の拡大 左右のハートのようなかたちがちょっといいなと思うのです。整え方がまだ甘いですが。
<おまけのひとこと>
送られてきた「数学文化」と一緒に、数学協会の会費の振込用紙が入っていました。昨日は天気が良かったので、会費を振り込みに郵便局まで歩いてみました。そのままぐるっと一回り散歩をしてきました。だいぶあたたかくなってきて、ウォーキングをする人とちらほらと行き違うようになってきました。
3月22日(水) 折り紙でデルタ十二面体、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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折り紙でデルタ十二面体を折ってみようと思ったのです。
デルタ十二面体 こんな三角格子を折りました。表に出る面は色を付けたところになるようにします。
赤い部分と青い部分がデルタ十二面体のどこに来るのかを図示してみました。
これでうまく閉じられるでしょうか?
(つづく) ○
イヌイットの網から大きい「テントの幕」をやってみました。
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- イヌイットの網
- 人差し指で、上下の菱形の間の糸を取る
- 大きい「テントの幕」
- 親指・小指を外側に1回転ひねる
- 人差し指を手前へ半回転ひねる
- テントの幕
- 親指・小指を内側に1回転ひねって「ねじれ」を無くす
「テントの幕」の中央に任意のあやとりを配置するというこのテクニックは、日本のあやとり協会の黎明期に発表されている技です。
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中央部分 中央をもう少し大きく(高さを高く)したかったのですが、うまく調整できませんでした。
<おまけのひとこと>
今日は忙しくて簡単な更新です。
3月23日(木) 折り紙でデルタ十二面体(その2)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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昨日の展開図から、デルタ十二面体を折ってみました。
写真1の向きで見ると一見まとまって見えますが、写真2の部分、1か所の稜が完全に隙間があいてしまうのです。(上の展開図の正方形の左右の辺に接するピンク色の三角形が間の稜です。)
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写真 1 写真 2 もう1枚折って、そちらは接着してみました。
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写真 3 写真 4
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写真 5 写真 6 表面に余計な折線は出ないですが、接着するというところが残念です。また、内部に折りこまれた部分が偏在しているため、重心が偏っています。安定して置ける向きと置けない向きがあります。さらに、稜が陥没しやすいところがあります。模型としてはいまひとつです。
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写真 7 これを眺めているうちに、ちょっと思い付いたことがりました。別のアプローチで作ってみようと思います。
(つづく) ○
こんなあやとりを取ってみたのです。
気に入ったので別の糸でも取ってみました。
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どう整えるのが良いか…
<おまけのひとこと>
今日も忙しいです。今日が納期の仕事がいくつもたまっています。
3月24日(金) 折り紙でデルタ十面体、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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このところ15cm角の普通の正方形の折り紙1枚からデルタ多面体(全ての面が合同な正三角形から成る凸多面体)を折ることを試みています。今日はデルタ十面体です。
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デルタ十面体と正八面体(デルタ八面体) 折り紙を縦に4等分して、その幅が正三角形の高さになるように三角格子を折ってゆきます。このとき、折り始めの基準を辺の中心にするか(下図左)、正方形の中心にするか(下図右)どうしようかと思ったのです。普通に考えると余計な折り筋が出ない左側のほうが好ましいです。
図 1 でもこれだと、図2のようにデルタ十面体の外に現れる面が切れてしまいました。
図 2 なので、図2右の格子にしました。最初の水平な二等分線は折らずに、面の中心と左右の辺の中点だけに軽く折った印を付けて、それを手がかりに折ってみました。
残念ながらうまくロックさせられず、接着に頼っています。
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4本指の構えからのパロボラチョの終了処理、きれいな格子模様ができたので嬉しくなっています。すこし丁寧に手順をご紹介します。
単に上記の手順の通り取っても、中央に糸のかたまりができるだけで格子模様にはなっていないと思います。丁寧に解きほぐしてゆくと写真のような構造が現れます。
気に入ったので別の糸でも取ってみました。実は下の図では普通の4本指の構えからではなく、「引っかかる4本指の構え」から始めています。なので微妙に糸の交差の上下が違うはずです。
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<おまけのひとこと>
今日は天気が悪くてちょっと気が重いです。
3月25日(土) 紙風船折りでデルタ十二面体(その1)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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以前、菱形から折るこんな折り紙をご紹介したことがありました(2017年6月27日)。
この手法(菱形の用紙から「風船」を折るやり方)でデルタ十二面体が作れるのではないかと思い付いたのです。
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写真 1 写真 2
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写真 3 写真 4 左が新たに折ってみたもので、右が先日ご紹介した15cm角の折り紙用紙から折ってみた(接着してかたちを整えた)ものです。同じ向きになるように置いて、並べて写真を撮ってみました。
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適当にあやとりひもをいじって遊んでいたらこんなかたちができたのです。「額縁1」と名付けてみました。
上の写真では仕上がりが四角くなるように、また四辺の縁の紐の絡まりがきれいに見えるように整えています。。
普通に取ると、下の画像のように八角形のようなかたちになるかと思います。
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hh230325-1b これはこれでなかなか良いかもしれません。
<おまけのひとこと>
昨日は東京に出張でした。大岡山の東京工業大学にお伺いしたのですが、桜がきれいでした。集合時刻が10時半だったのですが、始発の特急で行くと早すぎ、次発の特急で行くとぎりぎりで、少しでも遅延等があると間に合いません。なので始発で行って、20分くらい大学構内を歩いて桜を眺めました。お昼もお弁当を買って、先生も含めて5名ほどで桜を眺めながらお昼を食べました。昼間は雨は降らず、気温も高くて思いがけずお花見ができました。
3月26日(日) 紙風船折りでデルタ十二面体(その2)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。すみません、26日(日)と27日(月)の二日分まとめての更新になってしまいました。
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昨日ご紹介した折り紙の「紙風船」の手法でデルタ十二面体が折れるという話ですが、折り始める用紙は正三角形2枚を繋げたかたちの菱形です。私は長方形の紙からこんな風に菱形の用紙を切り出しています。
長方形から底角60°の菱形を切り出す 長方形の1つの角(直角)を3等分するように30°-60°折りをして、その線が切り出す菱形の対角線になるようにします。1対√2の長方形から切り出せる最大のサイズの60°菱形ではありませんが、手軽さを優先してこの方法で菱形を切り出しています。
こうして切り出した菱形に折り筋を入れます。
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菱形に折り筋を入れる この折り筋を利用して紙風船を折って、うまく凸なデルタ十二面体になるようにするのです。
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昨日の創作あやとり「額縁1」を少しだけアレンジしてみました。
模様としては面白いかもしれません。
<おまけのひとこと>
妻の体調がなかなか完全回復しなくて心配しています。
3月27日(月) 紙風船折りでデルタ十二面体(その3)、あやとり
折り紙の話とあやとりの話です。
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昨日、紙風船の手法でデルタ十二面体を折るために頂角60°の菱形を長方形から切り出すという話をしましたが、同じA4サイズの用紙から60°菱形を切り出す方法をいくつか試行錯誤してみたのです。途中の手順は説明しませんが、その結果同じサイズの長方形から違ったサイズのデルタ十二面体が作れました。並べて写真を撮ってみました。
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写真 1 写真 2
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写真 3 写真 4 こうやっていくつも作ってしまうほどこのかたちが好きだなあと改めて思いました。
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「額縁1」から「アムワンギヨ」で仕上げてみました。
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- 「額縁1」
- 「アムワンギヨ」
いまひとつ、かな。
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日本評論社の雑誌「数学セミナー」、4月号から新しい連載が始まっています。どれも面白くて次号が楽しみです。「やさしくまなぶ超平面配置――組合せ論とトポロジーの交わるところ」(吉永正彦)が面白そうで、参考文献を少し調べてみたりしています。そのうちここで何か感想を書くかもしれません。
<おまけのひとこと>
「春眠暁を覚えず」といいますが、最近以前より少し眠れるようになってきた気がします。相変わらず夜中に何度も目が覚めるのですが、そのときに努力すると再び眠れる(ことがある)のです。眠れるというのはありがたいことだなあと思います。
3月28日(火) Quantumという雑誌(その1)、あやとり
雑誌の話とあやとりの話です。
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JuananさんからQuantum: The Magazine of Math and Scienceという雑誌のアーカイブを教えていただいたのです。ありがとうございます。まだ数冊に目を通しただけなのですが、これがとても面白いのです。
隔月刊(2か月に1度の刊行)なので年に6冊、1990年から2001年まで、2冊の準備号も含めて全部で68冊が無償で公開されています。たいへんありがたいことです。 たとえばVol. 2 No. 6: July/August 1992
を開いてみたら、“Law of the Jungle The world according to Malthus and Volterra”(Constantine Bogdanov) という記事があって、なつかしいこんな図が載っていたのです。
Quantum vol.2 No.6 p.21 より これは生態系のシミュレーションで、捕食者と被捕食者の個体数がどう変化してゆくかを計算機の中で模擬する、という話です。この概念を初めて知ったのは「コンピュータレクリエーションI 遊びの発想」という別冊サイエンスの記事でした。(見比べると同じ図を使っています。)
コンピュータレクリエーションI「遊びの発想」 このQuantumという雑誌、数学や物理の小さな興味深い問題が各号にたくさん紹介されていたり、上記のような面白い論文や記事があって、非常に楽しいです。これから楽しみに目を通してみたいと思っています。
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たとえば上の号(2巻6号)のp.31のB59という問題をご紹介します。下の図のように9×12の長方形があって、それが3色に塗り分けられています(下図左)。これを4つに切り分けて、並べ替えて下の右のような色の配置になるようにしてください、というものです。
切り分ける数に制限が無ければ、小さな単位正方形(9×12=108個)に切り分ければ可能です。もちろんそんなに細かく切り刻まなくても、下の図のように色ごとに3本の帯に切り分けて、さらに各色の部分を3つに切り刻んで横に並べ直せば指示通りの色配置に変えることができます。この例だと9つに切り分けていることになります。
これを4つに切り分けて並べ替えるだけで左から右に色配置を変えてください、というのがこの問題です。いわゆる「裁ち合わせ(裁断)のパズル」です。慣れた方には易しい問題だと思います。
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このところご紹介している「額縁1」という創作あやとりの変形です。
「額縁1」のアレンジ、いろいろできそうです。
<おまけのひとこと>
更新が遅くなりました。
3月29日(水) 生態系のシミュレーション、あやとり
昨日の続きの生態系のシミュレーションの話とあやとりの話です。
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昨日の雑誌のこんな図をご紹介しましたが、
Quantum vol.2 No.6 p.21 より これは非常にシンプルな生態系のシミュレーションなのです。捕食者のサメ(shark)と非捕食者のサバ(mackerel)が格子点に配置されています。それぞれのサメとサバの個体は単位時間ごとに次のような動作をします。サバは4近傍のうちの空きスペースのどこか1か所に移動します。サメは4近傍のうちどこかにサバが居ればそこに移動して捕食します(その点にいたサバはいなくなります)。近傍にサバがいなければ、4近傍のうち空きスペースがあればそのうちのどこか1か所に移動します。
サメは、決められた時間ステップの間にサバを捕食できなければ飢え死にします。それ以外の理由でサメが死ぬことはありません。サバのエサは常に確保されているという前提で、サバが死ぬのはサメに食べられてしまったときだけです。(このシミュレーションではサメにもサバにも「寿命」という概念はありません。)
さらに、サバとサメはそれぞれ決まった時間ステップごとに繁殖します。このシンプルなモデルでは単性生殖を想定しています。それぞれの個体は決められたサイクルごとに4近傍のうちの空所のどこか1か所に子供を生みます。
このプログラムを書くことはかなり易しいと思います。私も昔、1980年代の初めころにポケットコンピュータでこのプログラムを作って実験しました。この世界の広さ(マス目の数)、最初のサメとサバの個体数、サメが飢え死にするまでのステップ数、サメの繁殖までの周期Ts、サバの繁殖までの周期Tmといったパラメータをいろいろ変えてみて、どちらかの個体が絶滅しないで共存し続ける条件をいろいろ調べてみるのがとてもおもろかったのです。
昨日ご紹介した論文でも、サメとサバの繁殖周期を変えたときに個体数の変化がどうなるのかというグラフが紹介されています。
Quantum vol.2 No.6 p.22 より 当時これは本当に楽しい計算機実験でした。様々な要素を追加してゆきたくなりますが、むしろここまでシンプルな条件だけでダイナミックな個体数の振動安定現象が再現できる、というところが本当に面白いと思うのです。ロトカ・ボルテラ方程式というのがあって、この現象を連続関数としてモデル化されたものがあるのですが(上記の論文にも紹介されています)、摂動に対するロバスト性(ちょっとした一時的な環境の変化があっても生態系が保たれるのか、それともその変化がきっかけで大きく状況が変わってしまうのか)などを数式モデルとシミュレーションと両方から検討できる、というのが当時とても新鮮でした。
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今日のあやとりです。「パロボラチョの終了処理」です。
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- 5本指の構え
- エガラウィナゴ
- 親指・小指を外側に1回転ひねる
- 親指・小指の内側の糸を取り合う
(中指の輪の上で)- パロボラチョの終了処理
これ、気に入って今も飾ってあります。
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昨日の下の図の「左のものを4つに切り分けて並べ変えて右のものにしてください」という問題、
答をこちらに置きました。(小さな画像です)
<おまけのひとこと>
すみません、今日の更新もサーバへの転送がおそくなってしまいました。
3月30日(木) デルタ多面体の折り紙、あやとり
折り紙の話とあやとりの話、図形の問題の話です。
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先日来、15cm角の折り紙1枚からデルタ多面体を折ってみるということを試みているのですが、その流れで鋭角型菱形六面体を折ってみました。
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写真 1 写真 2 これも残念ながらちょっと接着に頼っています。正三角形が12枚の凸多面体なのですが、隣接する2面が同一平面上にあるため、デルタ多面体ではなく菱形六面体になってしまっています。
これまでに作った他のデルタ多面体と比べてみました。
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写真 3 写真 4 折り紙も楽しいですね。
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過去にご紹介しそびれていた(と思う)あやとりです。
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- 人差し指の構え
- 親指・小指を外側に半回転ひねる
- ひねらないダブルハートの処理
- 親指・小指を外側に1回転ひねる
- 焼け焦げた葉のククイの終了処理
手順がほぼ同じあやとりを過去にご紹介していたかもしれません。
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雑誌Quantum: The Magazine of Math and Scienceを眺めていたら、こんな問題がありました。(すみません、どの号だったかメモし忘れました。)
同じ大きさの円を2つ、2点で交わるように置きます。交点をA,Bとします。
さらにもう2つ、同じ大きさの円を用意して、それぞれが点Aと点Bを通るようにします。さらに、追加した円がもともとの2つの円と交わる点を下図のように P, Q, R, S とします。
このとき、PQRSを頂点とする四角形はどんな四角形でしょうか?
(つづく)
<おまけのひとこと>
年度末です。いろいろ慌ただしいです。
3月31日(金) 4つの円、あやとり、他
図形の話とあやとりの話、他です。
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昨日の4つの円の問題、いろいろな図を描いてみました。
半径が同じ4つの円が、2点A,Bを3つの円が通るように配置したとき、それ以外の4つの交点による四角形はどんなかたちになるでしょうか? という問題です。ご覧のように平行四辺形になりそうなのですが、証明できますか?ちなみにこの問題はQuantum: The Magazine of Math and Scienceの Vol.2 No.1 に載っていました。
4点が長方形になる場合、菱形になる場合、正方形になる場合、一直線上に並ぶ場合はどんな時なのかを考えてみると面白いなと思いました。
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創作あやとりです。
違う紐で取った同じものを過去にご紹介していたかもしれません(自信がない)。
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昨日は出張で東京に行っていました。新宿でちょっとだけ時間があったので、このパズルを買ってきました。
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これはずっと気になっていたので、入手できてうれしいです。
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最近はまっている「ハクメイとミコチ」、ようやく全巻揃いました。
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「足下の歩き方」、2018年が初版なのですが、購入したのは2020年の第6刷です。売れているのですね。
<おまけのひとこと>
投稿がまた遅くなりました。