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以前の「ひとこと」 : 2016年10月前半



10月01日(土) 四角形2枚のパーツで多面体を(その3)

 対角線の長さの比が黄金比の菱形2つをつないだパーツにさらに折り線を入れて、いろいろな多面体を作ってみようということをしています。パーツ5枚を使って、正二十面体風の立体を作ってみることにしました。

図 1

 三角形は正三角形ではなくて二等辺三角形なので、出来上がる二十面体の稜の長さは2種類あります。5回回転対称性がある頂点(図1)と、回転対称性がない頂点(図2)を見比べてみました。

図 2 図 3

 微妙に正二十面体っぽく見えるところが面白いです(図4)。

図 4

(つづく)

<おまけのひとこと>
 10月2日(日)の昼間に、10/1〜10/7の一週間分をあわてて更新しています。
 9月30日(金)は職場の飲み会がありました。立食パーティ形式だったのですが、約2時間、ずっと立ったままでいろいろな人と話をしました。






10月2日(日) 自転車が見つかった話

 今年の3月12日に、息子が使っていた自転車を引き取って赴任先に乗って行った話を書きました。その後、5月29日のおまけのひとことで、自転車がなくなってしまったという話を書きました。それから4ヶ月経った9月30日(金)に、安曇野市の三郷交番から「自転車が見つかりました」という連絡をもらいました。交番に保管していただいてあるとのことです。

 私は小さな軽自動車(のスポーツタイプ)に乗っているので、自転車を積むのは難しいです。となると、取りに行って乗って帰ってくるということになります。このところ秋の長雨で、天気が良い日は週に1日くらいしかないような天候です。30日(金)の電話では、「10月1日(土)の朝に引き取りに行かせてください」とお願いしておきました。

 国土地理院の地図のサイトが好きなので、そこでキャプチャした画面を載せます。画面の中央やや左下に黒い十字マークがありますが、ここが三郷交番の位置です。

 最寄り駅(大糸線の一日市場(ひといちば))から直線距離で2km程度、道沿いに歩いて3キロ弱くらいなので、徒歩30分くらいです。そこから乗って帰る距離は7キロ弱なので、こちらも30分くらいかなあと見積もりました。

 前夜の飲み会でやや二日酔い気味の10月1日(土)の朝、曇りでしたが幸いにして雨は降っていませんでした。気象庁のサイトをみても、おそらく数時間は雨は降らないだろうと思いました。自分の部屋を7時半過ぎに出て、電車で一日市場駅に8時くらいに到着しました。だいたい予定通り8時半過ぎには交番に到着しました。

 応対してくれたお巡りさんは若い方だったのですが、とても丁寧で親切でした。一日市場から歩いていくこと、乗って帰りたいと思っていることを伝えておいたのですが、タイヤの空気圧をチェックして安全に乗れるか確認をしていただいてありました。前輪と後輪にそれぞれ1つずつ鍵をつけてあったのですが、後輪の鍵は全くなくなっており、前輪の鍵は効かなくなっていました。よくお礼を言って、自転車を引き取ってきました。

 「鍵がない」ということは、どこかに自転車をとめたら、また盗難にあってしまうかもしれません。まずはチェーンロックのようなものを買ってそれをつけようかなと思うのですが、その買い物をしている間に無施錠の自転車を誰かが軽い気持ちで乗って行ってしまうかもしれません。さてどうしたものかと思いました。交番から電話をいただいたとき、鍵の状態を細かく聞いておけばよかった、あらかじめチェーンロックを用意しておけばよかったと思いましたが、その場ではどうしようもありません。

 結局、住まいの近所のホームセンターに乗って行って、そこで鍵をつけてもらうことにしました。対応してくれた店員さんもとても親切で助かりました。ちょっと時間がかかる、ということだったので、しばらく自転車は預かっていただくことにしました。

<おまけのひとこと>
 日本は治安のいい国だと思いますが、傘と自転車の盗難の話はよくききます。残念なことです。






10月3日(月) 直角二等辺三角形の八面体(出題編)と、発見工房クリエイトの科学教室の話

 正方形が2つつながったパーツでも何か作ってみようと思いました。合同な直角二等辺三角形4枚で四面体を作ろうとしても、真っ平になってしまいます。そこで、直角二等辺三角形8枚で八面体ができないかな、と考えてみることにしました。

図 1

 この展開図で、どんな立体ができるかわかりますか?

(つづく)





 先日、発見工房クリエイトのSさんという方から、科学教室で紙の鎖による菱形六面体を教材として使いたいというお話をいただいたので、ぜひ使って下さいとお返事を差し上げました。この科学教室が9月24日(土)に実施されたそうで、詳細なレポートをいただきました。本当にありがとうございました。

 上記サイトの行事予定のページから、科学教室の案内の画像を見ることができました。その一部を引用させていただきます。

図 2

 教室の定員は15名ということだそうで、この人数ならばしっかり目が届いて、参加者がちゃんと理解して楽しめているのかがわかっていいだろうなあと思いました。また、当日の配布資料も丁寧に作られていて、発案者の私についてもきちんと記載いただいていて、たいへんありがたく思いました。これからの活動を応援したいと思いました。

<おまけのひとこと>
 直角二等辺三角形の八面体、どんなかたちになるのかは来週(次回の更新で)ご紹介します。






10月4日(火) 鈍角二等辺三角形の八面体(出題編)と、「初老」の話

 もうひとつ、鈍角二等辺三角形8枚による八面体も考えてみました。これはどんなかたちになるでしょうか? 頂点は何種類に分類できて、それぞれいくつずつあるでしょうか? 8つの面は同じでしょうか、それとも違う性質の面ができるでしょうか?

図 1

 これ、頭の中だけで考えるのはそんなに簡単ではないと思います。

(つづく)





 週末に車で移動中にラジオをつけたら、文芸選評という番組をやっていました。その中で「初老」という言葉が話題になっていました。辞書をひくと、「初老」というのはもともとは40歳のことを指す言葉なのだそうです。同じくNHKの放送文化研究所の最近気になる放送用語にも詳しく出ていますが、今は60歳くらいが「初老」という言葉のイメージに合うと思われる方が多いのだそうです。

<おまけのひとこと>
 10月はプライベートが忙しいのですが、急に仕事のほうもプレッシャーがかかってきました。困りました…






10月5日(水) 新聞紙で作るゴミ箱のインナー

 ゴミ箱の内側に、新聞紙で箱というか袋というかを作って、ゴミを捨てるときに簡単になるように、ゴミ箱が汚れないようにしています。適当に新聞紙を押し込んでおくだけでもいいのですが、最近はこんな折り方をするようになりました。

図 1

 正方形の折り紙で折る伝承折り紙の「こっぷ」というのがあります。あれとちょっと似ていますが、「こっぷ」のほうは三角形に二つ折りした後で、両側の鋭角を同じ面に重ねて折ってゆくため、出来上がった「こっぷ」の片面は紙が1枚だけ、もう片面は紙が5枚重なっているという状態になります。できれば両側とも同じ厚みになるほうがいいかなあと思って作ったのが上の折り図です。

 ただし、本当に水のようなものを入れるならば、「こっぷ」のデザインのほうが気密性は高い気がします。

<おまけのひとこと>
 実は最初に作った折り図で妻に作ってもらおうとしたら、折り図が間違っていて作れませんでした。間違いを見つけてもらって感謝しています。






10月6日(木) 立方根が出てくる式を簡単にする(解答編)

 先日の(2+√5)^(1/3)+(2-√5)^(1/3) を簡単にしなさい、という問題の解答例を作りました。

 いかがでしょうか。

<おまけのひとこと>
 10月2日(日)に更新をしているのですが、今日(10/2)の午前中はアンサンブルの練習をしました。月末(10/29)のコンサートまで、あと1回しか練習のチャンスはありません。今回初めて途中で止まらずに曲が通りました。






10月7日(金) 立方根が出てくる方程式を解く(解答編)

 もう1問、(6x+28)^(1/3)-(6x-28)^(1/3)=2 を解きなさい、という問題の解答例です。

 立方根の中身が 64 と 8 になるのですね。 うまくできている問題だと思いました。

<おまけのひとこと>
 今週末(10/1〜2)、やらなければいけない会社の仕事が終わっていません。うーむ。






10月08日(土) 直角二等辺三角形の八面体(模型・CG編)

 先週ご紹介していた、合同な直角二等辺三角形8枚による八面体はどんなかたちになるでしょうか? という話の続きです。まずは実際に作ったものの写真をご覧ください。

図 1

 4つの面が見えていますが、各面のどこが直角なのかわかりますか?

図 2 図 3

 CGで視点を変えたものも掲載しておきます。なんだかおもしろいかたちだと思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 10月8日(土)にゆっくり更新しています。






10月9日(日) 直角二等辺三角形の八面体(CG・寸法編)

 昨日写真をご覧いただいたかたちのイメージを理解していただくために、骨格のCGを作ってみました。ただ、骨格だけだとさらによくわからないかと思います(図1)。

図 1 図 2
図 3 図 4

 このかたちは、ちょうどこの八面体を真っ二つに分断する凧形の面を2つ持っています。正八面体ならば、二等分する正方形の断面が3つありますが、このかたちは2つだけです(図2〜図4)。

 頂点の構造は2種類あります。断面の凧形の長い対角線の両端になっている頂点2つと、それ以外の4つです。両端の尖った頂点には各面の45°の頂点が4つ集まります。それ以外の4頂点には、直角が2つと45°が2つ集まります。

 CGを作るため、各頂点の位置を計算しました。図2の2つの凧形で切り取られる4分の1の立体を考えて、対称性を考慮して図5のように座標系を設定すると、3つの変数は下記のように求まります。

図 5

 実はこの計算、最初はもっと適当に変数を導入したら計算が面倒になってしまいました。ようやく計算が終わってCGにしてみたのですが、想像とは全然違った図形が描かれてしまって、「どこで計算ミスしたんだろう?」と何度も見直したのですがわかりません。実は間違っていたのは計算ではなくて、プログラミングの基本中の基本のミスをしていたのでした。我ながら唖然としてしまいました。

<おまけのひとこと>
 ここには恥ずかしくてとても書けないくらい基本的なミスでした。






10月10日(月) 安曇野かかし会

 毎年楽しみに伺っている安曇野かかし会のグループ展のご案内を今年もいただきました。

図 1

 今年もちょうど私たちのコンサート(10/29)と時期が重なっていました。ぜひお伺いしたいと思います。

図 2

 「くまのプーさん」のオリジナルの挿絵の正六角形の切手が貼られていました。これも素敵です。

<おまけのひとこと>
 モノトーンの風景や静物を描いている、こんなサイトを見つけました。大変精緻で素敵だなあと思いました。






10月11日(火) 鈍角二等辺三角形の八面体

 鈍角二等辺三角形の八面体も作ってみました。

図 1

 こちらは計算が面倒なのでCG化はしませんでした。さらに尖ったかたちになりますが、やはり凧形の二等分面が2つできます。

図 2

 直角二等辺三角形のモデルと比べてみました。本物は手に取っていじってみると不思議な感じがします。面白いです。

<おまけのひとこと>
 デイリーポータルZコンビニのレシートで川柳を詠むがとても面白かったのです。導入から手法確立に至るストーリーがとても素晴らしかったです。自分で真似してみようとは思いませんが。






10月12日(水) 四次方程式(出題編)

 こんな問題を知りました。次の式の実数解を求めなさい、という問題です。

図 1

 「普通に展開して因数分解して解くのではなくて」という条件も付いていました。xの四次方程式ですから、根は全部で4つあるはずです。感じをつかむために、四次関数とx軸に平行な直線の交点、という考え方をしてみることにしました(図2)。

図 2

 四次関数のx軸との交点は、小さいほうから 1/12, 1/6, 1/4, 1/3 です。y軸との交点(y切片)は 1 です。グラフを描いてみました(図3)。

図 3

 縦と横のスケールをちょっと変えてあります。直線 y=5 はこのグラフのはるか上のほうにあります。おそらく実数解が2つ、複素数解が2つありそうな感じです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 10月5日(水)の夜に急遽週末の出張が決まって、10月7日(金)に東京(千葉)に日帰り出張をしてきました。目的地は幕張メッセです。とても久しぶりにシーテックを見学してきました。長野県から行く幕張メッセはとても遠くて、自宅最寄り駅の始発の特急に乗っても現地到着は10時半過ぎになってしまいました。
 始発の特急(東京行き)はたくさんの駅に停車します。八王子までは隣が空席だったので、さすがに八王子から指定席に乗ってくる人はいないかなと思って隣に荷物を置いていたのですが、ふと視線を感じて顔をあげたら、おそらく60歳代だとおぼしき私より年配の男性が私の隣の席をじっと見ていました。あわてて「すみません」と言って荷物をどかすと、その方は何も言わずにその席に座りました。
 彼は座った途端に地ビールの缶を開けて飲み始め、マンガ雑誌を開いて読み始めました。身なりもカジュアルで荷物もほとんどお持ちではなく、身綺麗で特に変わった様子もなく、平日の朝に八王子から東京まで特急に乗ってビールを飲んで、東京からどちらに行くのかなあと思いました。






10月13日(木) 差と商が同じ2つの数(出題編)ほか

 昨日のものよりも易しい問題です。

差と商が5である2つの数を求めなさい

 これは一応暗算で解けました。「一般に、差と商がaだったら?」という発展問題は暗算ではできませんでした。

(つづく)





 最近また仕事で英語を使わなければいけない機会が増えてきて、手持ちの易しい英語の本を読んだりしています。日本語で読んだことがある、内容を知っている英語の本を読むのはあまり勉強にならないと言われていますが、まあやらないよりはましかなあというくらいのつもりで読んでいます。

 東京に移動する特急列車の中で、ローラ・インガルス・ワイルダーの「大草原の小さな町」(のごく一部、全体で200ページくらいのうちの70ページくらいまで)を読みました。おおざっぱなストーリーは記憶にあるのですが、細部を全く覚えていなくて、「ああそうだったなあ」と懐かしく思い出しました。

 たとえば、冒頭の払下げ農地の小さな小屋を増築する場面は全く記憶に残っていませんでした。引用します。

One morning he laid the floor joists. Then he made the frame, and Laura helped him raise it and hold it straight to the plumb line while he nailed it. He put in the studding, and the frames for two windows. Then he laid the rafters, to make the other slant of the roof that had not been there before.
--- "Little Town on the Prairie" by Laura Ingalls wilder

 私は若いころに在来工法の木造建築に携わったことがあるのですが、そのあたりの用語の英語は全く初耳で、いちいち辞書を確認しないとまったくわかりませんでした。joist(根太:ねだ)とか studding(間柱:まばしら)、rafter(垂木:たるき)など、きっと使わないのですぐに忘れると思いますが、「なるほど」と思いました。

<おまけのひとこと>
 自分が子供のころから、「はやく自立したい、はやく経済的にも親から独立して自分の力で生きていけるようになりたい」と思っていたのは、案外このシリーズから影響を受けていたのかもしれないなあと改めて読んで思いました。






10月14日(金) 連続する4つの奇数の積が平方数になるとき(出題編)

 もう1つ問題です。

連続する4つの奇数の積が平方数になるのはどんな場合でしょうか?

 これも面白かったです。

(つづく)





 次の週末(10/15,10/16)はリスーピアのワークショップです。こんなかたち

 を作ります。教材や当日配布する資料は準備済みなのですが、当日のプレゼンテーション資料はまだ作っていません。今週末(10/8〜10/10)作る予定です。

<おまけのひとこと>
 というわけで次回の更新は何日か遅くなるかもしれません。






10月15日(土) リスーピアワークショップ

 10月15日(土)、16日(日)に、リスーピアでワークショップをやってきました。

図 1

 今回は、長方形3枚組、二等辺三角形3枚組、正三角形4枚組、の3つを作りました。

 今回は人数がやや少なめでしたが、その分だけ会場のスタッフのサポートが充実して、アンケートでは多くの方に「難しかったけれども楽しかった」「サポートが手厚くてよかった」といったご感想をいただきました。ありがとうございました。

 今回は「美しいかたち」ということで、国旗や県章、家紋や印章など、いろいろな図をたくさん出して話をしました。また、今年のノーベル化学賞の話などもしました。

 リスーピアのワークショップは何度もご参加下さる方もいらっしゃって、題材や解説のスライドなど、少しずつ充実させているのですが、そういった点も気が付いていただいて「良かったです」と感想を書いて下さる方もいらっしゃって、とても励みになりました。

 日曜日の午前の回には、先日「発見工房クリエイト」で菱形六面体を取り上げて下さったSさんがご参加下さいました。ご挨拶ができて嬉しかったです。ありがとうございました。

<おまけのひとこと>
 10月17日(月)の朝に1日分だけあわてて更新しています。






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