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以前の「ひとこと」 : 2004年9月後半



9月16日(木) 音のシミュレーション(その1)

 先日、物理シミュレーションのページhttp://www.falstad.com/mathphysics.htmlをご紹介しました。私はこういうシミュレーションがとても好きで、ついつい遊んでしまいます。今日はこのページの中でも特に面白かった、面の振動のシミュレーションをご紹介しようと思います。

 上記のページのAcousticsの中に、Circular Membrane Waves Appletというアプレットのページがあります。まあ詳しくはここの解説(英語)を読んでいただけばいいのですけれども、見所をちょっと書いておこうと思います。

 最初にアプレットが起動してくると、左側に振動の様子を示す背景が黒い画面が出て、右側にシミュレーションを制御するコントロールパネルが出てきます(図1)。

図 1

 ちょっと大きいですが、私の気に入っている設定を載せておきます。

図 2

 ポイントは「サウンドを on にしていること」「表示を2dにしていること」「マウスの動作を poke membrane にしていること」です。これで、マウスで画面左側を適当にクリックしてみてください。私は感動しました。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 先日購入した本に、読者アンケートの葉書がはさまっていました。そこに「ご愛読ありがとうございました。」と書かれていて、違和感がありました。「ご愛読ありがとう」と来たら、それに続くのは「ございます」ではないかと思うのですが。あるいは、「ご○○ありがとうございました」ならば、「ご購読」とかだと思うのです。「愛読」というのは、(ずっと)〜している、という継続や状態を表す言葉で、「ご愛読ありがとうございました」と言われると、「愛読する」という状態は終了してしまったように聞こえます。 それに対して、「ご購入」とか「お買上」とかならば、「ありがとうございました」でも「ありがとうございます」でもいいと思うのですけれども。
 妻にそういうと、どこかで「おはようございました」って挨拶するところがなかったっけ? そんな感じなのかな、と言われました。うーむわかったようなわからないような。




9月17日(金) 音のシミュレーション(その2)

 昨日に続いて、物理シミュレーションのページhttp://www.falstad.com/mathphysics.htmlの中のCircular Membrane Waves Appletというアプレットの「おもしろいところ」のご紹介です。

 起動直後は丸い膜全体がゆっくりと大きく振動している絵が、斜めから見下ろす3次元の表示で出ています。プラス側(上)に振れているのが緑、マイナス側(下)に振れているのが赤で示されています。本当はもちろんこんなに大きく振れるわけではありませんが、見てわかりやすいように振幅方向を拡大して表示しているのだと思います。 これを二次元表示にすると、色だけで振動が表現されます(図1)。

図 1

 サウンド機能にチェックを入れると、振動はすぐに止まります。この状態で、マウスの動作モードを「膜をつつく(poke membrane)」にします。図1は、丸い膜の中心でマウスを押し下げた状態です。 マウスを押し下げたまま、膜の中をいろいろ動かしてみると、マウスのある位置をだいたい中心として、緑の色の領域がマウスと一緒に変形するのがわかると思います(図2,図3)。

図 2 図 3

 さて、適当と思われるところでマウスのボタンを離すと、膜をその位置で叩いたときに出ると思われる音が鳴ります。中心を叩くと、素直な「ぼーん」という音がしますし、縁に近いところを叩くと、高周波成分をたくさん含んだ、減衰の速い「かしん」というような音がします。丸い膜のいろいろなところを叩いてみると、なんだか本物の銅鑼か何かを叩いているようで、とても面白いです。

 ところで、図1〜図3で、マウスをドラッグしていると、○で示された膜の下に、長方形の格子パターンが出ていて、そこに緑や赤の色がついています。これはなんだかわかりますか?

 高校くらいの物理で、弦の振動や管の振動について習うと思います。ここで、基本振動と倍音の系列の振動の波形がどうなるか、固定端と開放端では波の腹になったり節になったり、という絵で説明があったと思います。これは、上記のページのLoaded String Appletというアプレットで見ることもできるのですが、一次元の振動体の場合は、単純に波長がどんどん短くなってゆく倍音の系列になります。両端固定の場合は一番単純で、波長は全体の長さの2分の1、3分の1、4分の1……となってゆきます。それに伴って音は8度、5度、4度、3度……と高くなってゆきます。実際の弦の振動は、これらの基本振動と倍音系列の重みつきの和のかたちになります。この、倍音系列の重みのつき具合によって、その音らしさ、つまり「音色」が決まります。

 面の振動の場合、この倍音系列が単純ではありません。図で長方形の格子の部分は、それぞれのマスが、1つの固有振動パターンを示します。いろいろなマスをクリックしてみると、その固有振動の音を聴くことができます。

図 4

 図1〜図3で、格子パターンに赤や緑の色がついているのは、膜を叩いたときに、倍音系列のどのパターンがどれくらいの強さで含まれているかをあらわしているのです。

(つづく)かも

 <おまけのひとこと>
 濱中さんのページの表紙が久々に変わっていました。短時間で「過去の表紙」に移動した曲線を含むパターンよりも、今の直線的な立方八面体のような形のほうが好きです。互いに押さえ合う構造については、このページの「過去のひとこと」でもいくつか試していますが、こんなパターンもできるのですね。面白いです。
 最近は忙しくて帰りが遅くて、昨日も15時間以上職場にいました。かろうじて日が変わる前に家に帰ってきたのですが、帰宅して茉莉花の部屋をちょっと見に行ったら、掲示板でAlchemyというゲームが紹介されていて、つい1回だけやってしまいました。昔々の「石道」というパズルを思い出しました。面白い。




9月18日(土) 濱中さんの「角張ったORB」

 昨日、<おまけのひとこと>にちょっと書いた濱中さんのページ過去の表紙105:角張ったORBを見て、自分でも組みたくなりました。で、勝手に真似させてもらいました。

図 1

 まったく同じものをつくるのも芸がないので、ちょっと色をつけてみたり、パーツを増やしてみたりしました。

図 2 図 3
図 4 図 5

 同じものをいろいろな方向から見たところです。組むのが大変でした。

 <おまけのひとこと>
 今日は運動会です。さっき、朝6時に、運動会が予定通り開催されるという合図である花火が鳴っていました。今日はうす曇で、暑いということはなさそうです。
 朝8時10分の入場行進開始から、予定では午後3時の終了までの27種目のうち、家族の誰かが出ている種目が15、係としてお手伝いに出ている種目も含めると20くらいで、ずっと目が離せません。
 




9月20日(月) 帯を結んで正多角形を作る

 神社などに行くと、おみくじを細長い帯状に折ったものを結んだりしますが、そのときの結び目には正五角形ができます。では、それ以外の正多角形を結んで作るには、どのように結んだらいいでしょうか。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 こちらの記事にもありますが、私の住む地域では今年は7年ぶりのお祭りで、その準備が大変です。うちの地域では来週の土曜日・日曜日が本番なのですが、先週末くらいから、夜は毎日その準備をしています。一昨日の土曜日は日中は小学校の運動会で夜はお祭りの準備、昨日は朝から夕方まで、お祭りの主役である柱の伐採と木造りと綱うちをやって、夜はまた飾りつけの準備、今日も午前中と夜に準備があります。




9月21日(火) 帯を結んで正多角形を作る(その2)

 昨日、帯を結んで正五角形以外の正多角形を作るには? という話を書きました。とりあえず正七角形の写真を載せておきます。

図 1 図 2

 帯全部を巻いてしまっているので、丸っこくなってわかりにくいかもしれません。表側と裏側の写真です。

参考

 ちなみに、03年6月5日のひとことで、同じ帯を使った「花」を載せています。日光での写真と、白熱灯での写真とで、色がぜんぜん違ってしまっています。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 18日(土)の運動会の振り替え休みで、今日は子供たちはお休みです。明後日の23日はもちろんお休み、25日(土)もお休みですから、今週は水曜日と金曜日だけしか学校がありません。




9月22日(水) 帯を結んで正多角形を作る(その3)

 昨日は、帯を結んで正七角形を作った写真を載せました。これは、結ばないで折ってゆくだけでも作れないことはないのですが、角度がきちんと決まらないと美しくありません。結び方の図を載せておきます。

図 1

 これで形を整えると、正七角形になります。

図 2 図 3

 紙の帯で作って、はみ出した部分を切り取ってしまうというのもいいかもしれません。

 <おまけのひとこと>
 アクセス解析のスクリプトを、02年4月以降の「過去のひとこと」のページに入れてみました。まったく思ってもみなかった検索キーワードで、自分のページが検索エンジンの上位にいたりすることがわかって、ログを楽しく見ています。




9月23日(木) 交通安全

 一昨日、通勤途上の大きな交差点で信号待ちのため車を停止したら、道路の中央分離帯から、緑色の腕章をした人たちがいっせいに車に近づいてきて、交通安全のチラシとポケットティッシュ、絆創膏、それから、下の写真の交通安全のお人形を窓から手渡してくれました。 今週からからはじまった、秋の全国交通安全運動の活動の一環のようです。

 手には金色の「おんべ」を持ち、豆しぼりのてぬぐいを首にかけた「御柱人形」でした。今年はこのお祭りなので、この人形はなかなか人気があって、たとえばこちらのページなどをごらんいただくと、それなりの金額のものなのだということがおわかりいただけるかと思います。 今年は、このあたりのお店の店頭のディスプレイ等でもこの人形をよく見かけました。

 おそらく交通安全協会の婦人部の方々の手作りなのだと思います。一体を作るのに、おそらく30分くらいはかかるのではないかと思います。ありがたくいただいてきました。

 <おまけのひとこと>
 今度の日曜日にはおそらくこんな格好をして、柱を一日ひっぱることになると思います。




9月24日(金) ガラスのおはじき

 先日、とあるお店でこんなおはじきのセットがあったので購入しました。これ全部で1パックで、210円でした。

 ほかにも、いろいろな色のセットがあって、その多くは全部同じ色のパックだったのですが、2セット買うほどのこともあるまいと思って、1パックに2色入っているものを選びました。家に帰って数を数えてみると、ちょうど15個ずつありました。

 簡単なアブストラクトゲームのマーカーなどに使えるかな、と思っています。

 <おまけのひとこと>
 このところ忙しくて、更新の内容が簡単になってしまっています。この週末は忙しいので、更新ができるか微妙です。




9月25日(土) 一本の帯から編む多面体(その1)

 先日、9月21日、9月22日と、帯を結んで正七角形の形をつくるという話をご紹介しました。その帯をいろいろいじっているうちに、やっぱり立体が作りたいよねと思って、こんな形を作ってみました。

図 1 図 2

 くわしくはまた説明しますが、これは、いつも見せていただいているH.Hamanaka very private page過去の表紙13を参考にさせていただいています。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 今日、明日はまる一日じゅうお祭りで、とても忙しいです。




9月26日(日) 一本の帯から編む多面体(その2)

 昨日(9月25日)の続きです。これも今日は写真だけです。

 これはかたちはわかりやすいと思うのですがいかがでしょうか。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 25日、26日の週末はお祭りで、両日とも12時間以上働いていました。疲れました。




9月27日(月) お祭り

 週末はお祭りでした。今年は役員で、準備から片付けまですべて参加しなければなりませんでした。2日間とも、朝は7時とか8時から夜は9時くらいまでずっとなので、疲れました。(しかもその間お酒やビールをふんだんに飲まないといけなくて、これも大変でした。)

 お祭りのひとこまです。カメラは一応持ち歩いていたのですが、撮る暇がほとんどありませんでした。

図 1 図 2

 図1の、紅白に巻いた棒が「めど」と言って、この長い触角のような「めど」をつけた柱を曳きます。図1、図2で、「めど」の先端に乗っているのがうちの子で、このときだけは写真を撮りました。「めど」の先端は地上から3メートル以上あって、これを左右に大きく揺らして摩擦を減らしながら柱を曳きます。かなり揺れますし、高さがありますから、けっこうこわいと思います。

 <おまけのひとこと>
 すみません、すぐにお返事を出さないといけないメールがいくつかあるのですが、今朝は時間がなくてかけませんでした。




9月28日(火) 一本の帯から編む多面体(その3)

 一昨日(9月26日)、一本の帯を結んで立方体を作った写真をご覧いただきました。これは、02年4月17日のひとことでご紹介した、紙の帯3本で立方体を編むものと同じで、これを単につながった1本の帯にしたものです。

 さて、この編み方(結び方)で、立方体を稜でつないだものを作れるはずです。ということは、十分な長さの帯を使えば、立方体を8個つなげた「無限に開く立方体」ができるはず。そう思って長い帯を買ってきました。

 一昨日の赤い帯は幅が25mmで長さが1.2mのアクリルテープという丈夫なものを使いました。これは100yen shop 出身でした。もっと長さのあるものというと、ちゃんとした手芸屋さんに行かないと買えませんでした。

 写真は、とりあえず1つだけ立方体を結んでみたところです。この帯は幅が20mmのもので、ちょっとやわらかい素材のものなのですが、帯が長いのでかなり面倒です。帯の真ん中から結び始めるほうが楽だったかなと思って、中断しています。どなたか作ってみませんか? (できたら教えてください)

 <おまけのひとこと>
 このページを訪れてくださる方が、たとえばどういったキーワードで検索をかけていらしたのか、「アクセス解析」で見せていただいたりしているのですが、思いがけない検索の結果いらっしゃる方も多くて、期待した情報がなくてがっかりされたろうなと思うこともしばしばです。




9月29日(水) 一本の帯から編む多面体(その4)

 一本の帯から編むように結んで立方体を作る話から、これを連続して作れば「無限に開く立方体」を作れるのでは? ということを書いておいたら、こちらのhttp://theory.lcs.mit.edu/~edemaine/thok/flexcube.htmlというページに、同じアイディアがすでに公開されていますよという情報をいただきました。ありがとうございます。

 なるほど、布施知子さんの本などでもお名前をお見かけするトキ・エン(Thoki Yenn)さんがデザインされているのですね。やはり中央から左右対称に作ってゆくのですね。

 私も図を描いてみようと思って描きはじめたのですが、上記のページがあるので、描くのをやめました。

 途中まで描いた図を載せておきます(すみません、今日はほかに用意がないのです)。 この図は1本の帯から立方体を編むように折る方法です。Z字型に折っていますが、コの字型でもかまいません。ちょっとした紙のきれっぱしでも試せますのでお試しください。

 <おまけのひとこと>
 給与明細の封筒が、縁をミシン目で切り取れるようになって封印されているのですが、その切り取った残りを使って立方体を折ってみました。コの字型なのでちょうどよかったです。




9月30日(木) 一本の帯から編む多面体(その5)

 このところ、一本の帯から立方体などの多面体を編む話をしています。立方体を稜で連結したパターンについてはすでに詳細を公開されているページがあると教えていただいたので、別の方向に進むことにしました。

 今回の一連のシリーズのきっかけである、H.Hamanaka very private pageのMonkey Fist シリーズでも、菱形30面体に挑戦されています。これは難しそうですが、ロープでなく帯ならばもうすこし形が安定するでしょうか?

 というわけでちょっとやってみたのですが・・・

 ・・・うーむ難しいです。やっぱりきれいに安定しません。もっとしっかりした丈夫な帯ならば、もう少しましかもしれません。

 <おまけのひとこと>
 今週は本業のほうが忙しくて、新しい話題について用意する時間がなくて、完成度の低いものを紹介しています。明日からはそろそろ別な話題にしましょう。といってもまだ何を書くか決めていませんけれども。




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