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海のローカル線に乗る 第4回

(93年5月の旅)
こんな駅名もあります

ビュートレイン交換風景

ノスタルジックビュートレイン

 トンネルの向こうから派手な客車列車がやってきた。この列車はノスタルジックビュートレイン という別名がつけられいる。色は黄色と黒。まるでリゲインを地でいったような車両である(笑い)。そしてヘッドマークは、日本海に沈む夕日をイメージしている。そう、この五能線沿いは夕日の美しさでも知られている。

 列車は3両編成で、1、2両目は普通の座席。3両目は指定席でレトロ調になっている。そして最後尾にはデッキが設けられており、潮風を受けながら列車の旅が楽しめるようになっている。

 指定券を持っていない私は、車掌さんに断って、デッキで写真撮影だけさせてもらった。最後尾から見る車窓(と言っても窓はない)は、また別の趣があった。赤字ローカル線だけに、何とかして誘客を図ろうという姿勢がうかがえる企画列車である。ただ、これも乗客が少なければ、廃止されてしまう恐れがある。

 津軽西海岸の中央に位置する深浦駅についた。この駅をはさんで上下2駅くらいの間が、もっとも変化に富んで美しい海岸線を見ることができる。深浦では、ちょうど弘前方面に向かうノスタルジックビュートレインとの交換風景が見られた。いい機会だったので、列車の先頭に立って写真を撮ってもらった。

 ついでに深浦の駅前ものぞいてみた。驚いたことに駅ターミナルの真ん前がもう海だった。さすがは海沿いの路線だけのことはある。駅前に喧騒はまったく感じられない。いつかゆっくりと歩いてみたい街という印象を持った。

※ノスタルジックビュートレインは今は運行されていません

(この項おわり)

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