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渡島半島の山越え路線 第4回

車中のようす

折り返し江差へと・・・

 この列車がそのまま折り返すのではなく、函館からきた2両編成のうち、前の1両だけを切り離して江差行の単行ディーゼルとして運行される。その間、13分の待ち合わせ時間があったので、ひとまず木古内駅を出てからトイレを済ませ、キオスクで「地域一番のごちそう」という漫画でグルメスポットを紹介するというスグレモノの小冊子を買い、江差駅までの切符を買って車内へと取って返した。

 驚いたことに江差行のこの列車には各ボックスに一人もしくは一グループずつ乗客が占めていた。見ると、ほとんどの人は大きなバッグを持っているので、旅行者もしくは旅行帰りの地元住民と見受けられる。その証拠に、途中の桂岡駅までだれ一人として降りる人はおらず、当然のことながら乗ってくる人もいなかった。

 私は最後部のロングシートを占拠して、江差までのときを過ごす。さきほどまでとは逆ルートになるため詳細は省略するが、なんといっても吉堀−神明の時間と距離の長さを改めて実感させられた。無人地帯も初乗車なら楽しいが、二度目となると飽きてくるものであり、疲れもあってか少しだけうたた寝もした。しょっちゅう乗っている地元住民の気持ちが多少なりとも分かった気がする。

 だんだんと日が暮れて暗くなり始めていたが、初乗車でのハイライトとなった天の川駅をなんとかビデオクリップに収め、上ノ国−江差の海岸線もとっぷり暮れてしまった日の入りの光景として写真に捕ってみた。そんなわけで、終点の江差駅に到着したときにはすっかりあたりも暗くなっていた。

(この項おわり)

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