今日の発見
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6月30日 トロール漁業
日本語には同音異義語がたくさんある。これは、もともと多かったのかもしれないが、そこに明治期に作った漢字熟語がいっぱい加わり、さらにまた、欧米からもカタカナ言葉をいっぱいとりいれているからだろう。同音異義語がたくさんあるおかげで、ジオゴロを楽しむことができていいが、注意が必要だ。最近も、掲示板で、「恋」と「請い」「乞い」の同音に着目して与太話をしたら、さっそく松茸さんから、「恋」と「請ひ」「乞ひ」は無関係だ!と叱られてしまった。
今日は、トロール漁業のトロールについての与太話です。
トロールと言えばノルウェーの妖精で、リレハンメルオリンピックでトロール人形が有名になったので、トロールと聞けばノルウェーを連想する人が多い。♪ねぇ、ムーミン、こっち向いて♪の「ムーミン」も、正式名称を「ムーミン・トロール」というらしい。
地理で「トロール」と言えば、トロール漁業だ。そして、漁業→水産業といえば、ノルウェーは水産業のさかんな国で、トロール漁業もさかんにやっているので、「トロール漁業」と「妖精トロール」は関係あるのかな?と思い、「うん、きっとそうに違いない、決まりだな」と、一人悦にいる。
綴りを調べる。そして、がっかりする。なんだ、つまらん。
トロール漁業の「トロール」は英語のtrawl、妖精のトロールはtroll。
気に入らないことがあってもすぐに忘れて元気になるのが長生きの秘訣と心得ている私さ~らは、そのことはすぐに忘れ、誰かさんが教えてくれたジオゴロを思い出して一人にやにやすることにしている。
トロールで おさかな うんと とろーる |
試験には、海女だの、一本釣りだのまき網だのはえなわだの蛸壺などといった漁法なんてめったに出ないが、トロール漁法だけはけっこう出る。
トロール漁業とは、一般に、船がトロール網(底引き網)をひっぱって行う漁業を指すことが多い。魚を一網打尽に獲ってしまうやり方だから、「トロールで魚をうんと獲ろーる」と覚えるといいのだ。
船にノル(乗る)から、ノルウェーでもさかんにおこなわれており、ノルウェー近海あたりの北東大西洋漁場で始まった漁法なのだ。ノルウェーかどうかは知らないがヨーロッパのどこかで始まって、帆船トロールとなり、そいつがイギリスでさらに発展し、それが他のヨーロッパ諸国に伝わって、さらに、汽船トロールが登場し、こいつは20世紀初頭にイギリスから日本にも伝えられ、いまやさらにさらに発展して、世界中の国が真似しているすばらしい漁法なのだ。
でも、待てよ、最近は、「トロール漁業はけしからん!」という声の方が多いな。大型底引き網漁船で魚を一網打尽に獲ってしまえば、水産資源が減ってしまうから、環境問題やら資源問題やら何やらやかましいこのご時世、トロール漁業に対する風当たりが強いのは当たり前だ。トロール漁業に対しては、操業水域を狭めたり、網の目を粗くして大きな魚だけを獲るべしとしたりするなど、さまざまな規制を設けなければいけないのだ。
こうした情勢に注目するならば、
おさかなは コントロールして とろーる |
または、
トロールで お魚とるのを コントロールするルール 作っとろーる |
と覚えたほうがいいかもしれない。
6月23日 米の輸出上位国-何でもかんでもジオゴロを作っていいのか!-
私をジオゴロの伝道師のように思っている人がいらっしゃるでしょうが、実は、私は、何でもかんでもジオゴロを作ってしまうことには少し批判的です。だから、受験地理をジオゴロ一色で染めようと日夜活動しているジオゴロ革命活動家から見れば、私なんぞは、「ジオゴロ反革命分子」もいいところ、あるいは、そこまでいかなくても、少なくとも「ジオゴロ修正主義者」と呼ばれても仕方のない人間なんだろうな、と思っています。まっ、臆病者なんですね。
Saland掲示板に、さねうさんが書き込んでくださいました。爽やか系のSクン、ご発見のジオゴロです。
コメの輸出上位5か国(1998年版) |
良質も何も、「ジオゴロに貴賎なし」、「天はジオゴロの上にジオゴロをつくらず、ジオゴロの下にジオゴロをつくらず」といいまして、およそジオゴロと名がつくものはいいに決まってます。とりわけ、Sクンの今回の作品は、「困りだす」=「コメり出す」→「米、輸出」という文言も入っているので、一読するだけで、何に関するジオゴロかがわかっていいですね。
ただし、私は、米の輸出国ジオゴロは、作りたくなかったのです。というのは、タイ・ベトナム・アメリカはいいんですが、中国とインドを、それらの国と同列に並べるのに抵抗があるからです。
米の輸出国といえば、つい5年ほど前まで長期にわたって、「1位タイ、2位アメリカ合衆国」だった(この順位は、1972~1994年まで続きました。それ以前はアメリカとタイが1位・2位を競っており、米の輸出競争では、最終的にタイが勝ったわけです)のに、最近変動気味です。1位のタイは固定席で、アメリカ合衆国も上位にいることはいるが、ベトナムの順位が上昇し、インドや中国も上位に躍り出て、やや変動気味です。
インドと中国は最近輸出量が多いけれど、生産に占める輸出量の割合はきわめて小さく余剰分を輸出するだけなので、米輸出国とは呼ぶのには抵抗があります。米の輸出国と呼ぶのに抵抗がない国は、米作が輸出産業になっている国で、輸出が多いだけでなく、生産に占める輸出量の割合も大きい国、すなわち、タイ・ベトナム・アメリカ合衆国・パキスタンでしょう。
しかしながら、だからと言って、インドと中国をはずして、これらの国だけで、米輸出上位国ジオゴロを作ると、早稲田の政経学部や明治の商学部のように、大バカ者が作る単純な統計国当て問題が出たときにコメる(困る)かもしれないって懸念があります。だから、ジオゴロを作りたいのはヤマヤマなんだが、二の足を踏んでます。中国とインドの扱いにコメり出して(困り出して)いるのです。
こんなことじゃ、ジオゴロファー失格の臆病者だなあ、って自分でも思うのですが。
コメ輸出上位常連国 の輸出量(千トン) |
1985 | 1986 | 1987 | 1988 | 1989 | 1990 | 1991 | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 1999 生産 |
1999 輸出/生産 |
タイ | 4062 | 4524 | 4443 | 5267 | 6311 | 4017 | 4333 | 5151 | 4989 | 4859 | 6198 | 5454 | 5568 | 6537 | 6839 | 23317 | 29% |
ベトナム | 97 | 1420 | 1624 | 1000 | 1964 | 1765 | 1970 | 2308 | 1045 | 3575 | 3700 | 4600 | 31394 | 15% | |||
ベトナム輸入量 | 422 | 500 | 450 | ||||||||||||||
中国 | 1046 | 1123 | 1202 | 802 | 383 | 405 | 818 | 1034 | 357 | 1022 | 3800 | 2827 | 200346 | 1% | |||
中国輸入量 ホンコン輸入量 |
378 |
326 368 |
559 373 |
314 364 |
1206 407 |
374 |
392 |
400 |
100 373 |
517 |
1646 |
765 |
247 |
? |
|||
アメリカ合衆国 | 1940 | 2392 | 2472 | 2260 | 3061 | 2474 | 2243 | 2164 | 2680 | 2822 | 3084 | 2640 | 2296 | 3113 | 2668 | 9345 | 29% |
アメリカ輸入量 | 275 | 279 | |||||||||||||||
インド | 250 | 200 | 350 | 350 | 422 | 505 | 678 | 580 | 768 | 891 | 5521 | 2491 | 2389 | 4963 | 2571 | 132300 | 2% |
インド輸入量 | 684 | 564 | |||||||||||||||
パキスタン | 719 | 1316 | 1240 | 1210 | 854 | 744 | 1205 | 1512 | 1032 | 984 | 1852 | 1601 | 1767 | 1972 | 1791 | 7733 | 23% |
4月23日 ワイ談
本日、畏友竹川大介さんから、彼のウェブサイト「竹川研究室」のURLを変更したというメールを頂戴した。竹川さんは、「小倉日記」という名のメルマガを発信しており、最近は、バヌアツ話を書いて送ってくれる。小倉日記はウェブサイトでも公開なさっているのだが、バヌアツ話の公開はまだのようだ。
バヌアツといえば、「試験に出るのに誰も知らないビキニ環礁、試験に出ないのにみんな知ってるエロマンガ島」という名文句を思い出す。ビキニ環礁は、ミクロネシアのマーシャル諸島共和国にあり、エロマンガ島はメラネシアのバヌアツにある。竹川さんはメラネシアがお好きなようで、ソロモン諸島という国に関してもいろいろ書いていらっしゃる。
オセアニアのミクロネシアとメラネシアが出てきたところで、もう一つのポリネシアについて、むかし掲示板に書いたジオゴロを思い出したので、ひさびさに本コーナーを更新することにした。
ポリネシアは「たくさんの島々」というような意味で、おおよそは、日付変更線とほぼ重なる180度の経線以東の太平洋海域の島々を指す。その範囲をもう少し、丁寧に言うと、180度のちょいと東にあるミッドウェイ諸島(地名の由来は、イギリスから地球を一周するとき、180度は中間にあたるかららしい)、南アメリカの西の沖にあるチリ領のイースター島、そして、180度のちょいと西にあるニュージーランド、この3つの島々を結んだ三角形の内側だ。「ポリネシア・トライアングル」などと呼んでその範囲を覚えるといいかもしれない。
そこに位置し、ポリネシア人が多数を占める国は、次のジオゴロに含まれる4か国だ。
ツバサも トンガ に ツバル サモア トンガ ニュージーランド |
これは、「翼もトンガに、腹をミクロにまー切りな、パプアそろばぬ、ふいに蹴る彼」と続いて、ポリネシアの国だけでなく、ミクロネシア、メラネシアの国も覚えるジオゴロの一部である。
ところが、このジオゴロはオセアニアの独立国を覚えるためのものなので、ニュージーランドがポリネシアの一部であることはわかるが、オセアニアの独立国の領土ではないハワイやイースター島がポリネシアに属することがわからない。そこで、ハワイ、イースター島、ニュージーランドがポリネシアであることを強調するためにあみ出したのが、次のジオゴロだ。
わいは ポリネシア ハワイ ワイキキ ワイラケイ |
ワイキキビーチのあるハワイ諸島も、ワイラケイ地熱発電所のあるニュージーランドも、ともにポリネシアですよ!ってことが、これで頭にこびりつく。ワイキキビーチは、オアフ島のホノルルにあるのだが、いま、地図を見たら、この島には「ワイアルア」という試験に出ない地名が、「ワイあるわ!」と私に訴えかけていた。
ついでに、イースター島にはモアイ像があることで有名だが、このモアイを少しなまらせれば、モワイになる。だから、それも入れて、次のようにすると、もっとよくなる。
わいは ポリネシア ハワイ ワイキキ ワイラケイ イースター島のモワイ君(モアイ像)いわく、「ワイもポリネシア」 |
ここまでのほとんどは、1ヶ月ばかり前に、疑問発見掲示板に書いた。ワイキキのワイ、ワイラケイのワイは、「水」という意味らしい。そしたら、最近、もう1こ、重要なワイ地名を書き落としていることに気づいた。
それは、ニュージーランド北島にあるワイタンギだ。ここは、1840年に、例のワイタンギ条約が調印された場所だ。イギリス系入植者と先住マオリ人が争いをやめて平和的に暮らすことが決められた条約なのだが、それは、表向きの美名であって、実は、イギリスがニュージーランドを植民地とすることが、これで決まってしまったのだ。
というわけで、こいつも含め、「わいはポリネシア」ジオゴロの完成版です。題名が「ワイ談」なのに、卑猥な話でなくてごめんなさい。
わいは ポリネシア ハワイ ワイキキ ワイラケイ ワイタンギ条約 イースター島のモワイ君(モアイ像)いわく、「ワイもポリネシア」 |
* 現在のニュージーランドでは、多文化主義のもと、英語もマオリ語も、ともに公用語で、マオリ人の文化とイギリス系住民の文化は、対等であるとされている。
1月12日 ユーロ未(非?)参加国
今年も春から冴えているさいおんじさんからいただきました本年いっぱつめのジオゴロです。
EUのユーロ未参加国(2002年1月現在) |
しりとりじおごろ イギリス→スウェーデン→デンマーク |
正攻法じおごろ ユーロを いすで 座ってみてる |
しりとりじおごろについて
ヨーロッパのしりとりジオゴロといえば、ジオゴロの神様モックンン氏ご発見の、日本より面積の広い国「フランス→スペイン→(ンで終わったからやりなおし)→スウェーデン」というのがありますが、もう一つ加わりました。すばらしい。
正攻法じおごろについて
「いすで座ってみてる」ということは、「ゲームに参加していない」ということだから、未(非)参加ということがすぐにわかっていいですね。「いすで」というのを「いすに」と言い間違えるとまずいが、EU加盟国には「ニ」で始まる国がないから、いい間違えても、「ああ、『いすに』じゃなくて『いすで」だったとすぐに気づくでしょう。
通貨統合について
通貨統合は1999年1月1日になされ、そのときの未参加国は、ギリシャを含む4か国でした。ギリシャが参加しなかったのは、通貨統合に必要な条件をクリアしていなかったからです。その後ギリシャは条件をクリアし2001年1月に参加したので、通貨の使用が開始された2002年1月1日現在の非参加国は上記の3か国です。この3か国は、政府は参加に積極的なのですが、国民の賛成が得られないため参加していません。参加していない国の通貨についても、為替レートをできるだけユーロと連動させるような政策がとられています。
イギリスなどの参加国はそのうちに参加する可能性が高いし、EUの加盟国が増えることはすでに決まっていて、新加盟国が参加したり、ひょっとすれば、EU非参加のスイスなんかも、ユーロにだけ参加することだって考えらたりしますから、そうした参加国の変化に応じて、このジオゴロも進化していくのでしょうね。
ウィルくんが昨年末に、ご考案の発見というか、発明です。
メルカトル図法は正角図法 メールは、せいかくに 打とう! |
ジオゴロはシンプルをよしとす。すばらしい! 「メールはせいかくに!」だけでもいいですね。メルカトル図法は正角図法。
「メールは正確に!」で、せいかく違いですが、メールには性格が出ますね。私なんかさびしんぼう星人なので、1回メールをもらうと3回ぐらい返事を出しちゃいます。しつこい性格なのでか、3行ぐらいのメールには9行ぐらいお返しします。
そうそう、それから、魔物のネットサーフィンほどではないが、携帯メールは麻薬みたいなところがあって、メールばっかり打っていると、時間の浪費だとも思います。だから、メールは成績向上にあんまり役立ちません。メールはせいせきと無関係。メルカトル図法は正積図法ではない。
メールは距離的に離れた人を結びます。そして、メールを頻繁にやり取りすると、その人が近くにいるとか、親しい距離関係にいると思い込みがちですが、それは錯覚である場合が多いので注意しましょう。とりわけ男女間のメールのやり取りには注意が必要かも。メールをもらったから礼儀として返信しているだけで、特に君に親しみを感じているわけではなく、本心ではストーカー的メールに辟易しているのかもしれません。というわけで、メールは距離感覚を麻痺させます。メルカトル図法は正距図法でもない。