あそびをせんとや


2001.02.27 公開
2025.12.02 更新

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2024.05.22 公開

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2024.12.31 公開

ひとこと



12月1日(月) イマジナリーキューブパズル 3H=6T (その1)

 12月になりました。2日(火)の朝に 1(月),2(火),3(水)の3日分を(1日はフライングして)更新します。



 Bridgesという国際会議があります。数学と芸術の融合をテーマにしたカンファレンスで、1998年から毎年開催されています。たいへんありがたいことに過去の予稿集のpdfがすべて公開されていて、ときどき見に行っています。美しいかたちやパターンや構造に興味がある人にとってはとても貴重な情報源です。

 2017年の論文集に載っていたObtaining the H and T Honeycomb from a Cross-Section of the 16-cell Honeycomb(Hideki Tsuiki:Proceedings of Bridges 2017: Mathematics, Art, Music, Architecture, Education, Culture Pages 147-152)を見て、とても興味を惹かれたのです。

Fig.1 of above paper

 イマジナリーキューブというのは三面図のシルエットがいずれも同じ大きさの正方形になっているような多面体で、上記の論文の著者の立木秀樹先生が使われている呼称のようです。詳しくはこちらのイマジナリーキューブパズル 3H=6Tというページを見ていただきたいのですけれども、イマジナリーキューブのうち、上の図の(b)と(c)の2つのタイプのものをそれぞれHとTと名付けられています。HもTも単位立方体に内接する多面体なのですが、1辺の長さが2の立方体を考えたとき、単位立方体に内接するTやHが合わせて8個、2×2×2の立方体に収めることができるのは自明です。イマジナリーキューブパズル3H=6Tというのは、一辺が2の二倍体の立方体にH3個とT6個のあわせて9個をうまく入れてください、という隙間のある三次元の箱詰めパズルなのです。

 ちなみに上のBridgesの論文は、このH型とT型を組み合わせると隙間なく空間を充填できることを説明しています。

 自分の記録を調べてみたら、2018年の元旦にこの論文をダウンロードしていました。そのお休みの最後のほうの日の1月5日にペーパーモデルの型紙を設計して試作をしていました。いずれここ「あそびをせんとや」でご紹介しようと思いつつ、埋もれていたトピックの1つでした。

(つづく)



 先日ご紹介したセリアの玩具、今はこんなかたちにして飾ってあります。

写真 1 写真 2


<おまけのひとこと>
 いろいろと忙しいです。





12月2日(火) イマジナリーキューブパズル 3H=6T (その2)

 イマジナリーキューブの話です。



 イマジナリーキューブパズル、機会があったら購入したいと思いつつ7年くらい経ったのですが(私は「取り寄せる」という発想はないのです)、今年の8月のお盆休みに京都大学総合博物館に行ったとき、企画展でこのパズルが遊べるようになっていて、ミュージアムショップに売っているようでした。これは買わずばなるまいと思ったのですが、こちらの赤と黄色の樹脂製のイマジナリーキューブパズル(2,750円)は売り切れでした。ひとつだけ、木製の立派な製品が1万円で売られていて、一瞬の迷いもなく購入を決断して買ってきました。付属の冊子と一緒に写真を撮ってみました。

イマジナリーキューブパズル 3H=6T(木製)

 完成形はこんな感じです。

イマジナリーキューブパズル 3H=6T(木製)

 種明かしのような気もしないでもないですが、この写真があったとしてもこのパズルの理屈はかなり考えないとわからないと思うので載せてしまうことにしました。以下、個々のパーツの写真です。

H型とT型

立方体に入れる(H) 立方体に入れる(T)

 それぞれのピースを透明な単位立方体に入れてください、というだけでもちょっとしたパズルになっている気がします。知らないと「これ、本当に入るの?」と思われるかもしれません。

冊子と一緒に

 それぞれの多面体が美しいと思いますし、この2つの組み合わせて空間充填できたり、9個がうまく立方体に収まったり、とても魅力的なセットです。これを買えてよかったです。

(つづく)



 先週、「コウモリ」と呼んでみた創作あやとりをご紹介しましたが、その派生です。あんまりよい名前を思いつかなかったので番号のみ付けました。

hh251202-1
  1. 4本指の構え
    1. 人差し指の構え
    2. 小指を外す
    3. 小指で人差し指向こうの糸を取る
    4. 中指で掌の糸を取り合う
  2. 人差し指と中指の輪を交換する
    1. 人差し指の輪を薬指に移す
    2. 中指の輪を人差し指に移す
    3. 薬指の輪を中指に移す
  3. 人差し指の輪をつまんではずし、中指の輪に下から上へ通して人差し指に掛け直す 
  4. 中指の輪を小指に移す
  5. 「井戸」のターン処理(人差し指を小指の輪に上から入れ、小指手前の糸と人差し指の輪の2本の糸を下から手前、上へと巻き取る) 
  6. 小指を外す
  7. 人差し指を向こうへ1回転ひねる (「垣根」を増やす操作)
  8. 中指・薬指・小指を人差し指の輪に上から入れ、人差し指向こうの複数の糸を掌に握り込む
  9. 中指を親指の輪に下から入れ、親指手前の糸を押さえて親指を抜く
  10. 親指で図形中央のX字に交差する糸を取る
     (左親指でXの左上、右親指でXの右上の斜めの糸をそれぞれ取る)
  11. 中指を外す(普通なら「井戸」ができているはずの段階)
  12. 中指を親指の輪に下から入れ、親指手前の糸を押さえて親指を抜く
  13. 親指を手前から中指の輪に入れて中指を外し(中指が押さえていた糸は親指の腹で押さえている)
  14. さらに親指の背で掌の複数の糸を取り(親指の腹で押さえていた糸は自然に外れる)、親指を自然に上に向ける
  15. 薬指・小指を放す
  16. 人差し指の複数の輪を向こうへ半回転ひねって小指に移す

 これは「あやとりの楽しみ」に載せるような作品ではないよなあと思うので手順を含めて公開してしまうことにしました。あやとりっぽくて気に入っています。


<おまけのひとこと>
 ここに手順を残すのは、将来自分がほぼ確実に忘れるので、自分が思い出すきっかけになるようにというのが目的です。





12月3日(水) イマジナリーキューブパズル 3H=6T (その3)

 イマジナリーキューブパズルの話です。



 今年の夏に木製の製品を買う前、2018年にペーパーモデルで試作してみたのでした。

ペーパーモデル

 そのときに準備した型紙です。

型紙

 ペーパーモデルを9個組み立てるというのは意外と根気が必要な作業です。実はこの模型を作った当時(2018年です)、9個全部作り終えたら写真を撮ってこのイマジナリーキューブパズルをここ「あそびをせんとや」でご紹介しようと思っていたのでした。でも上の写真の4個を作ったところでいったん作業を中断したら、それっきりになってしまいました。(印刷して切り出した型紙があったはずなのですがそれも紛失してしまいました。)この夏に木製の本物を入手できて本当に良かったです。

(つづく)


<おまけのひとこと>
 月火水の3日分まとめて更新しました。木曜日は更新できないかもしれません。



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