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[見学会・その他 目次]


98/11/16 ジャック・リブーレル来訪・真澄富士見蔵見学

上槽室にて搾りたてのお酒を確かめるようにリブーレル氏
「トレビアン!」との御感想

真澄富士見蔵見学

酒母の説明を受ける
 奥野田ワインを予定を一時間程オーバーして出発、一路中央高速を諏訪南ICへ。真澄の富士見蔵は諏訪南ICをおりて10分ほど小淵沢方向に戻った山村の中にある。ここで我々を迎えてくれたのは副杜氏の平林氏と営業の岩波氏。時間が押しているので挨拶もそこそこに早速蔵見学をしてもらう。

 製造工程にしたがってということでまずは洗米、浸漬、蒸し、放冷の工程だ。真澄の富士見蔵ではこの工程は四つの大型ホッパー型の浸漬タンクから始まり、大型の横型蒸機、横型放冷機がベルトコンベアでつながれており、半自動工程だ。最終的には蒸し米は搬送機で用途に応じて麹室や醪タンクに送られて行く。吟醸、大吟醸用には円形の蒸器を使っている。この日は午後なのでこの工程は稼働していなかった、午前中に行うそうだ。

 2階に上がり麹室のへ行く。今日は麹室には入らせてもらえなかったが以前見学に来たときとちょっと雰囲気が違う、麹室の内部が外から見えるようにガラス窓がある。ガラス窓から中を覗くと自動麹作成機がある。先シーズン前に麹室を拡張し、自動麹作成機も導入したそうだ。麹の自動作成機とは麹は従来は「麹室に運んできた蒸し米に麹黴びを振り掛け、ある程度の厚さに持っておき、麹黴びの成長を待つ。これが今度は麹黴びが成長してくると熱を持ち、麹同士が固まってしまうので切り返しと言ってこの塊をくずし、麹蓋に定量づつ分ける。この麹にたいして攪拌作業を繰り返す。」という作業をするのだが、円形のターンテーブルの上で麹を成長させて、そのターンテーブルを必要な速度で回す。ターンテーブルの上部には切り返し用のスクリューが付いていてそれで切り返す。という仕組みだ。

 麹室の通路にはすでに枯らしの段階に入った麹がおいてあり、リブーレル氏は盛んに副杜氏に質問している。日本酒は何度も飲んだことがあり、好きだがこのように酒蔵を訪れたり、製造工程を目の当たりにしたことはなくすべてのことに興味津々だ。

醗酵中のタンクの上で

 酒母室に入り、酒母の説明をしてもらう。通訳の西岡さんもワイン造りとは全く概念が異なる日本酒造りに説明も四苦八苦。厳密に温度管理された酒母室ではエアコンの冷気が直接酒母にあたったり室温の偏りを発生されないよう天井に細かい目の網を張り巡らすという気の使いようだ。

 次はタンクが並んだ部屋に行き段仕込みについて説明を受けたり、醪の様子を見たりする。醗酵温度について質問し、副杜氏が10-16度の範囲で醗酵させると回答すると「それは温度が低いですね。ワインは25-30度位で醗酵させます。」とリブーレル氏。

 上槽機の部屋では上槽の仕組みについて説明を受け、搾り立ての酒を味わう。今年のあらばしりとして出荷するお酒だそうだ。これを利き猪口に酌んでもらい、確かめるように含むと「トレビアン!」と一言。どんなお酒で搾りたてはこれまた格別!ということがわかってもらえたようだ!

 熟成庫や大型熟成タンクを見せ、精米所へ。精米所はお米のもみの香りで溢れている。真澄では独自の精米所を持ち、精米をしている。長野県内の多くの蔵では県で作った大町の共同の精米所で行ったり、近隣の蔵で出資して精米所をもつのが普通だが、真澄はやはり規模が違うということなのだろう。精米前のお米を見せると「これはそんなに粒が大きくない。酒米は粒が大きいと聞いているが」と勉強をしてきたところを見せる。残念ながら粒の大きい山田錦などの玄米は手許に無く、明日朝店にあるサンプルを見せることにする。「精米はどんな風にしてやるのか」「その砥石はどんなものでできているのか」など精米についても次々と質問が飛び出すリブーレル氏。精米機のところで機械やコントロールパネルを見せて納得してもらう。精米歩合は原重量と精米後の重量で測るが、徐々にしか削れないので十数時間かかる作業 。

 蔵見学はこれで終了。応接室でお茶をいただき、しばらく歓談して真澄・富士見蔵を後にする。リブーレル氏はとてもよい体験をし、満足している様子だ。

(98/11/16 ジャック・リブーレル来訪・真澄富士見蔵見学編 文、写真:Takumi Nagasaki)


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