写真:
上段:木の中の女神から食物と水を受け取るヘヌー
トメヒト。
中段:ミイラ形の人物(多分、ホルスの息子のうち
二人を表している)を崇拝するヘヌートメヒ
ト。
下段:三体のシャプティ
大 英 博 物 館
2012/05/16
写真:
バッサイ・フリーズ
アマゾン族と戦うギリシャ人
第16号室を階段下から眺め上げる。
右側のフリーズは有名な「ヘラクレスと戦うヒッポライト」
429-400 BC
The Temple of
Apollo
(館内説明文翻訳)
シャプティ(Shabti)とシャプティの箱
Henutmehyt(ヘヌートメヒトという名前の第19王朝時代、1250年BC頃のテーベの女神官)は、(埋葬されるにあたって)死後の生涯にあって要求されるかもしれない手仕事を身代わりでやってくれるシャプティを40個伴っていた。これらの人形は木製或いは陶器でできていて、農耕具を持っていた。そのいくつかには、垂直の円筒に単に死者の名前と肩書きが書いてあるだけだが、人物を蘇らせる呪文のテキスト(「死者の書」の第六章)が書かれているものもあった。これらのシャプティは、二つの神殿が繋ぎ合わされた形の、彩色された四つの木箱に収められていた。第19ならびに第20王朝期に人気のあった形式である。
では皆様、ご機嫌よう。
(館内説明文翻訳)
阿難の誘惑
ガンダーラ、ジャララバード近辺ハッダ出自
紀元後2-3世紀
この石灰石のレリーフが示すのは、従兄弟である阿難を説き伏せ、花嫁を捨てて僧侶にさせようとしている仏陀の姿。花嫁は結婚式の準備で鏡の前に坐っている。
(館内説明文翻訳)
一人の羅漢(Arhat)釉薬をかけたb器(せつき)
中国、河北省易縣
遼朝 (AD 907-1125)
羅漢は、涅槃の境地に達した仏教徒の聖人あるいは賢人である。涅槃とは、この世界において苦しみと再生の行き着くところ、である。この彫刻は、北京の南、易縣西方にある洞窟群出自の一組の八羅漢のうちの一体である。一個人として独立しているが、この人物は実際のポートレイトではなくて、すべての人類が熱望するであろう精神的な理想を表している。この易縣の人形造形は驚くほど厳粛な威厳と力があり、羅漢を明瞭な人間の顔で表現するという唐時代に始まった伝統を伝えている。
この有名な大英博物館はこれまでなんども訪れたのですが、じっくり腰をおちつけて参観することがなく、駈け足で見てまわるばかりでした。
今回の主目的はバッサイ・フリーズを観覧することでしたが、うまくいきませんでした。バッサイ・フリーズは15号室から階段を登ったところにある特別室16号室なのですが、開扉時間は不定期で、どうやら希望者が現われたときだけ、しかも開扉時間の決定は監視員に一任されているようで、残念ながら今回はタイミングが会いませんでした。
それにしても素晴らしい博物館ですね。世界の歴史がこれほど詰め込まれた博物館はほかにないのではないかしら。歴史的に貴重というばかりではなく、芸術的にも優れた名品が揃っています。ガンダーラもあります。