犬別リーダーウォークの始め方


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しつけ教室や相談広場で「リーダーウォーク」を教えます、まず説明をし、見本を見せるのですがこの状態で理解して出来る飼い主さんは20%位です、ほとんどの方はできません。この状況を考えるとリーダーウォークを始める前に、「なぜやるのか」とか「なぜこんな持ち方なのか」を最初に考えてからリーダーウォークを始める事をお勧めします。(犬はすぐ覚えるのですが、飼い主の頭と体が一緒にならないんです)


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リーダーウォークの前に知っておきたい事

  犬の行動
1: 犬が勝手にする行動
   散歩でも飼い主そっちのけで好きな方向へ飼い主を無視した行動。
引っ張る犬
2: 犬が自発的にする行動
  散歩などで飼い主が止まったら、犬が横で座った。 飼い主が路地などを曲がったら付いてきたとか。
しつけ・脚側で座る
3: 飼い主の指示による行動
  「座れ」と言ったら座ったなど。
指示とアイコンタクト
  飼い主の行動
4: 犬の要求通りに取る行動
  犬が右に行けば飼い主も右に行き、犬がニオイを嗅いで止まれば飼い主も止まるなど犬に合わせる行動
5: 主導的行動
 犬が右に行こうとしたが飼い主は左に曲がった。 犬が何かを見つけて走り出しそうになったが、飼い主は付いて行かない、など飼い主主体の行動。 スペーサー

以上の様に、犬でも飼い主でも主導的行動と従う行動があります。(引っ張り癖もそのひとつになる場合がある)
犬は最初からリーダー(信頼される者と思ってください!犬は強い者に従っていくのではありません、信頼する者に付いていくのです)になろうとか優位に立とうとか、思っていません。飼い主が知らずに「貴方がリーダーだよ」「私が付いて行きますよ」 こんな行動を犬に取り、犬も要望に答えて「優位に立っているんだ」と勘違いさせられてしてしまいます。
ここまで来て初めて「困った、権勢症候群だ(権勢症候群は無いのですが)」など、ようやく飼い主も「困った」と気付くのですが、これは犬が勘違いさせられて取る、当然の行動です。
こうならない様に、飼い主は信頼される行動をし、犬には勘違いする行動をさせない事が肝心です。

リーダーウォークは重要ですが、リーダーウォークだけで飼い主がリーダーに成れるわけではありません、総合的なしつけが必要です。


犬のスペーサー

リーダーウォークとは

リーダーウォークとは飼い主の主導による歩き方で、犬が飼い主を無視して行動する事に対して、反対に飼い主が犬を無視して行動する(犬にされていたことを飼い主がするだけです)ことで、犬に好ましい行動に気づかせ、犬が社会で生活するのに好ましい能力を引き出し、犬の好ましくない能力を引き出さない(抑制する伸ばさない)方法です。
 「リーダーウォーク」は初期から後期(上級者用)まで方法を変えながら行われます。
しつけの基本は犬に感じてもらうこと、考えてもらうことです
 初期(変化を感じてもらいます)
犬が勝手な方向へ自分勝手に行こうとしますが、飼い主は無言で急に止まってしまいます、犬はどうなるでしょう、犬はまだ勝手な方向に行こうとしますが、飼い主は付いてきません!当然犬は戸惑います(いままで飼い主は犬に付いてきたからです)、繰り返すうちに犬も飼い主の変化を感じて変化が現れます。
 中期(犬に考えてもらいます)
まだ、犬は飼い主から離れているはずです、今度は犬の名前を呼んだり、声をかけたりして、こちらに注目させます(少しの時間ですが、犬はどうしようかかんがえるはずです)そうしたら犬の来る方向と同じ方向に歩き始め「よしよし」とかほめ言葉も加えます、(この場合、飼い主の側は楽しく安全な場所でなくてはなりません)ここまでくればいぬの名前を呼んだだけで側に来てくれるはず。
リーダーウォーク
犬は左、飼い主は右

飼い主に合わせる犬

犬の顔

犬別リーダーウォークの始め方

初心者で何をしていいか解らない、小型犬
散歩中名前を呼んでも、飼い主を見たことが無い、小型犬
初心者で何をしていいか解らない、中型犬〜大型犬
犬は勝手な方向へグングン引っ張る、中型犬〜大型犬
散歩中名前を呼んでも、飼い主を見たことが無い
グングン引っ張るが名前を呼ぶとこちらを見る
以前犬を飼ったことがあり、初心者ではない
引っ張るが名前を呼ぶとこちらを見る、止まる
飼い主をリーダーだと認めている
上級者だと思っている
あまり引っ張らない、飼い主が止まるとたまに犬も止まる
「座れ」や「伏せ」や「待て」(食事以外で)が出来る
横に付いて歩き、止まれば止まるが、離れて歩く
飼い主と犬の状態で、始める項目を決めてください

木のスペーサー

リードの持ち方

右手でリードの端を持ち左手でリードの中間を持つ、そのまま両手を腰骨の上に持ち上げる。
このとき犬の両足が地面に付いている状態まで左手のリードの長さを調整する。
歩き出すときは、両手を下げる。(リードは若干たるむ)
リードの持ち方 1
右手でリードの端を持ち2〜3回小さい輪にして右手にまとめる、右手をおへそに位置に持っていき左手を添える。
このとき左脚側にいる犬のリードはピンと張るくらいの長さにリードの長さを調整する。
歩き出すときは、そのまま両手を下げる。(リードは若干たるむ)
リードの持ち方 2
右手でリードの端を持ち2〜3回小さい輪にして右手にまとめる、その右手をおへその位置に持っていく。
このとき左脚側にいる犬のリードはピンと張るくらいにリードの長さを調整する。
歩き出すときは、右手を下げる。(リードは若干たるむ)
リードの持ち方 3
注: 歩行中、犬をリードでコントロールしてしまう飼い主さんが多くいますが、リードはあくまでフリー(たるんだ状態)が原則です。

歩き方、飼い主の指示表現
初期:両手を下げた状態(リードがたるむ状態)にして、そのまま右足から歩きはじめます。
中期:両手を下げた状態にして行動(歩く)を起こす一呼吸前に左手で左足ひざの左上あたりを、ちょっとたたき(若干の音が出る程度)「あとえ」と声をかけて行動をおこします。
 * この動作(ひざをたたく)は、「飼い主が何か行動の変化を起こす」ことを犬に予知させたり、飼い主に注目させる方法です。後々役に立つので、きちんとやってください。 歩行は右足から。
リーダーウォーク・ひざを叩く

(G) 方法初期
歩き(リーダーウォークを)始めますが、初期は犬を無視し声もかけずに飼い主は急に止まり、犬に飼い主の変化を感じてもらいます。
また、あまり間を空けずに飼い主は次の行動(歩行)に移ります。
歩行
犬が先行したり、リードを引っ張る場合や飼い主を無視したり、他に気を取られている状態で飼い主は止まる。止まり方としては、急に止まる事。
(A)では両手を腰の位置に持っていってから止まります。
(B)では右手をおへその位置に持っていき左手を添えてから止まります。
リーダーウォーク・リードの持ち方1
飼い主の初期ではきちんと止まる事(手を腰に持って行ったり、おへそに持っていくのと同時に止まる事)を重点的に行います。
出来るようになったら方向を変えるなど(犬と反対方向などに歩行する連続行動)に移行していきましょう。
犬が飼い主と一緒に止まるようになったり、飼い主の顔を見るようになったり、犬の変化が現れたら、次の段階(中期)に進みます。
(初期「犬が変化を感じる時期」を確実に行うことが重要です)

(H) 方法中期
リードの持ち方を変えます(左手を自由に使えるようにします) (A)の人は(C)に(B)の人も(C)に変えます。中期では歩行も止まらずに方向を変える連続歩行と急停止です。(一緒に行う事、中期も取り入れる
 歩き(リーダーウォーク)始めますが、ここからは声をかけたり、褒めたり、飼い主が喜んだりして行動を強化して犬が喜んで飼い主とトレーニング出来るように進めます。
犬の自発的行動を強化物により強化する時期
(犬が自分で考える時期)
(ここでは一番犬の喜ぶ、飼い主の喜びや褒める事を強化物として使います)(おやつなどを使う場合もありますが、行為が残留することもあり注意も必要)
しつけ・脚側定座
歩行(リーダーウォーク)
犬が先行しそうになったり、他に気を取られそうになったら声をかけます、同時に方向を変えて犬のこれから取る行動を見てください(犬も考えています、どうしようか?)
近づいて来るようなら、ほめて次の歩行に移ります、知らん顔をしているようならリードをチョンと引き歩き始めることを知らせた後歩行に移ります。
時々声をかけたりして飼い主に注目させ、犬と目を合わせることや飼い主に注目させる事に重点を置きます。
 歩行中(リーダーウォーク中)犬が飼い主の止まったことに気が付いて一緒に止まったり、歩行中飼い主を見たり、飼い主が方向を変えたら一緒に付いて来る行動等に対して「いい子いい子」とか「よしよし」など褒め言葉を犬に与え、同時にいい顔をして体で褒めてあげます。
脚側
最初は大げさに褒めますが、中期が終了する頃にはちょっとの褒めに移行していきます。
ホールドスチールが確実にできるようになったら後期に進みます。
(自然に嫌がらづに、できるようになるもので強制させる方法ではありません)

(I) 方法後期
リードの持ち方は(C)のみで行います。
この時期は確実性を増し、確認する事を進めます。
歩行
犬が先行(頭まではいいのですがそれ以上)しそうになったり、犬が脚側から離れる、他に気を取られそうになったら声をかけたり、方向を変えます、飼い主に注目させ、犬と目を合わせることや飼い主に注目させます。
後期の中盤には、右回り、左回りを行います、また、この時期から「座れ」や「伏せ」「待て」に入ります。
またリーダーウォーク中の褒めは少なくして、「座れ」や「伏せ」「待て」など従う行動が出来たときには大げさに褒めるように「褒めの移行」をしていきましょう。

脚側位地
指導表現を確実にし、停止や右回り、左回りを行います、またこの時期から「座れ」や「伏せ」に入ります。 リードの持ち方
座ってます

こんなことも必要です
ここではリーダーウォークの説明をしましたが、それとは並行して「ホールドスティル」「テリントンタッチ」「タッチング」を一緒に行いましょう。
ホールドスティル
犬に信頼されるにつれて自然と可能になります。「信頼されている安心な証でしょうか?」
嫌がった犬が暴れたり威嚇されるのを無理やり行うと犬の反発を強化し関係が崩れる事もあり、注意も必要です。
ホールドスチールとも言われる

      ホールドスチール 1      ホールドスチール 2








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