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以前の「ひとこと」 : 2005年2月前半



2月1日(火) 王宮の花火の音楽

 先週末の日曜日は、久々にリコーダーアンサンブルの練習に行きました。このアンサンブルは、活動を開始したのがこの「あそびをせんとや」の公開を始めた時期とほぼいっしょで、もう4年くらい前になります。活動開始のころからずっと一緒だったメンバーは私を含めて3名なのですが、そのうちのひとりが今度転職して東京に行ってしまうことになりました。

 アンサンブル・ゼファーという名前をつけている私たちのグループは、この3名が中心になって、そこにもう一人が加わったり、やはり転勤等でぬけたり、ということを繰り返してきたのですが、今回のメンバーが遠くへ行ってしまうのはとても痛いです。

 日曜日の練習は3名だけだったので、三重奏の曲の手持ちの楽譜の中から、易しすぎず難しすぎずという曲で(とはいえ私たちのグループにとってはかなりの難関ですが)、まとまりのよいものを演奏して録音してきました。やったのはモーツァルトのディヴェルティメントの1番と2番(それぞれ4楽章)と、ヘンデルの王宮の花火の音楽(全5曲)、などです。

 これをPCに取り込んでmp3にしてみました。ちょっとファイルサイズが大きいですが、興味のある方は聴いてみて下さい。

リコーダー・アンサンブル(ATB)による
ヘンデルの王宮の花火の音楽より
II.Borree han_f2c.mid 943kbyte 演奏時間約1分
IV.LaRejouissance han_f4c.mid 1,151kbyte 演奏時間約1分10秒

 「あそびをせんとや・分室」に置いてあるのですが、直接ファイルへのリンクはできないかもしれませんので、「分室」のその他・いろいろな画像やデータのページからご覧いただくか、ローカルにダウンロードしてお聴きください。

 アルト(A)が今度東京に行くY氏、テナー(T)が私(H)、バス(B)が私たちアンサンブル・ゼファーのリーダーのT氏、の三重奏です。この曲は一年以上間があいているので、かなり荒い演奏になってしまいました。モーツァルトのほうは完全に初見演奏でした。こういったアンサンブルを集まってぱっとやってくれるメンバーというのは本当に貴重です。

 このあたりの曲も、ちゃんと仕上げれば演奏会とかで人前でできるレベルにできそうだね、という話をしています。いつかまたそんな機会ができるといいなと思っています。

 <おまけのひとこと>
 濱中さんのページの黒い輪ゴム2本の写真、過去の表紙のページに解説が掲載されていて、楽しく読ませていただきました。(催促したみたいですみません。)
 今日は一日中気温のあがらない日になるようですね。朝から雪が舞っています。そこかしこに残っていた氷の上にうっすらと雪が積もって、大変滑りやすいところがたくさんあります。事故などないようにお気をつけて。




2月2日(水) Pack It In

 先日ご紹介した「4つのいすのパズル」と一緒に買ってきた箱詰めパズルです。

写真 1

 外から見たところ。半透明なケースに入っています。ケースはほぼ立方体で、一辺の長さが4.5cmくらいです。

写真 2

 ピースを並べてみたところ。大きいほうのピースの正方形の一辺の長さが1インチだと思います。 パッケージには何も書いてありませんが、これは Conway's Cubeそのものですね。 Conway's Cube については、ちょいとパズルでもですとか、Kohfuh's Labがお勧めです。

 <おまけのひとこと>
 今日は全国的に寒いのだそうですね。うちのあたりは昨日も今日も完全に真冬日のようです。雪は降っていますが、幸いそれほど積もってはいません。下の子は、今年度は学校の授業でクラス全員で近所の牧場(といっても10kmくらいは離れているのですが)に月に1回くらい通って馬の世話をしています。今日は馬ぞりに乗るのだそうで、たいへんうれしそうにしています。
 




2月3日(木) 亀甲深鉢

 最近は忙しくて、以前に撮ってある写真の紹介ばかりです。今日は1月28日にご紹介した「おりがみ 入れ物いろいろ」から、亀甲深鉢という不切正方形一枚折の箱をご紹介します。

写真 1 写真 2

 同じものを作って3つとか並べてみたくなります。千代紙で作ったら似合いそうですが、普通の折り紙よりも若干難易度が上がるかもしれません。

 <おまけのひとこと>
 昨日、下の子が牧場に馬ぞりに乗りに行くという話を書いておきました。昨夜家に帰ったらまだ子供が起きている時間だったので、「どうだった?」ときくと、楽しかったとのことです。馬ぞり、というとどんなものを想像されるでしょうか。私は、ローラ・インガルス・ワイルダーの物語に出てくる挿絵を思い浮かべたのですが、妻はトロイカのイメージだと言っていました。
 で、実際はどうだったかというと、本人の説明によると、「えっとねえ、このくらいの(両腕で大きな丸を作って)黒い浮き輪みたいなタイヤみたいなものがあって、その上にこうやって(腹ばいになって)乗って、それを馬が引っ張ってくれるの。」とのことです。
 すごく楽しくて順番が待ち遠しかったということだったのですが、それって・・・。 子供たちはみんなとても楽しかったようで、こんなイベントをやっていただけて、先生や牧場の方々(もちろんお馬さんたちも含めて)にはたいへん感謝しています。
 地元のケーブルTVや新聞社が取材に来ていたそうなので、そのうちローカルニュースになるのかもしれません。




2月4日(金) エッジパズル

 パズル工房「葉樹林」さんの05年2月2日の日記に、立方体の展開図を組み合わせて大きな立方体の展開図を作る、という話が出ていて、とても面白いと思いました。

 これを拝見して、昨年の12月14日のひとことでご紹介した、Kohfuh's LabEdge de Pentoを思い出しました。私はそれを見て正八面体バージョンを作ってみたのですが、その時のKohfuhさんとのメールのやりとりで、12月15日のひとことに書いておいた11種類の立方体の展開図を使ったマッチングパズルについて、Kohfuhさんからデザインのアイディアをいただいています。今日はいただいたアイディアを元に作ってみた図をご覧いただこうと思います。

図 1:立方体の11種類の展開図

 立方体の展開図は、図1のように11種類あります。このそれぞれを二分割して、下のように10個の正三角形の辺に配置します。11種類の2分割ですから22個になるのですが、正三角形10個の辺はあわせて30箇所ありますから、8個はダミーです。

図 2:10枚の正三角形のピース

 さて、この10個を平面上に並べて11箇所に図1の展開図が1つずつできるようにしたいのです。まず、どのように並べたら三角形の辺が合わさる場所が11箇所になるでしょう? 次に、どのように並べたらその11箇所に11種類の展開図ができるでしょう?

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 2月1日に mp3 ファイルへのリンクを2つ掲載しました。 これは「あそびをせんとや・分室」に置いてあるのですが、このリンクがたどれないということをメールでおしえていただきました。ありがとうございました。
 直接ファイルへのリンクはできないかもしれませんので、「分室」のその他・いろいろな画像やデータのページからご覧いただくか、ローカルにダウンロードしてお聴きください。




2月5日(土) 長方形一枚折の箱

 半年ほど前から、フリーのアクセス解析をしてみているのですが、検索でこのページにいらっしゃる方の中で、「折り紙・箱・折り方」とか、「チラシ・箱・折り方」なんていう感じのキーワードで検索をしていらっしゃる方が多いのです。 まあ確かにそういう「折り紙」は、なかなか折り紙の本などには載っていないかもしれません。

 私が以前からこんな箱をチラシ広告の紙などで折ってみています。これは今朝(というのは実は7日(月)の朝5時半ころなのですが)、写真を撮ろうと思って5mm方眼紙を使って折ってみたものです。

2種類の箱

 完成した箱の写真を見ながら折り方を考えるのは適度な難易度のパズルだと思います。この手の箱の折り方はだいたいいくつかの典型的なパターンになると思います。右の箱は子供のころから母がよく折りためて果物の皮などのくずいれにしていたものです。左の箱は何かで見たものを折ってみたものです。こういうものならば折り方の手順を掲載してもいいかな、と思っています。

 <おまけのひとこと>
 ■山田祥平のRe:config.sys■ ─メディアの時代は遠ざかって─というページに出ていた、大道書家の写真に感心しました。




2月6日(日) 鳥かご

 昨年のクリスマスころから飼い始めた小鳥がだいぶ大きくなってきたので、昨日鳥かごをお掃除したときに、エサいれとカバーをつけました。それまでは鳥かごの床に重たい石のお皿を置いて、その中にエサを入れていたのですが、そうすると食べるときにエサが散らかってしまうのです。また、様子を見ているともうほとんど床には下りなくなって、ずっと止まり木にいるようになってきたので、少し高さのある付属のエサいれのほうが都合がいいと思ったのです。

 最初はエサいれのカバーはつけないで様子を見ていたら、ちゃんとエサも食べたし水も飲んでいたようでした。その後で水入れに飛び込んで水を盛大にはね散らかした、と子供が報告にきたので、それじゃあカバーをつけようかと思って、付属の透明なカバーをつけてみました。

 カバーというのは、ちょうど銀行のキャッシュコーナーにあるような、正面と両側の3面に壁ができるようなタイプのもので、これで鳥かごの外へ水滴やエサが飛び散るのを減らすためのものです。ところがこれは小鳥にとって怖いもののようなのです。鳥かごの説明書にも「小鳥は臆病なので、えさカバーをこわがる場合があります。その場合は徐々に慣らしてください。」と書かれています。

 とりあえず1日くらい様子をみてみようと思うのですが、カバーのせいでエサにも水にも近寄れなかったらとてもかわいそうです。はやく慣れてくれるといいのですが・・・。

 <おまけのひとこと>
 7日(月)の朝の段階ではまだダメなようで、上の子が鳥かごから出してやって、かごの外でエサをたっぷりやってくれました。




2月7日(月) 正四面体のコマのゲーム

 先日、ボーネルンドのお店に行ったときに、木製の正四面体をコマとして遊ぶボードゲームを買ってきました。パッケージの箱が傷んでいるということで、とても安い値段になっていて、さらにバーゲンでその半額ということで、おそらく定価の9割引くらいになっていたのではないかと思います。

図 1

 これがコマです。明るい色と暗い色の2色をそれぞれひとりずつが担当します。持ち駒は一人6個です。

図 2

 ゲーム盤は牛皮で、三角形の格子模様になっています。このゲーム盤とコマを使って二人で遊ぶ、情報完全公開型のアブストラクトゲームです。

図 3

 さて、このコマとボード(ゲーム盤)で、どんなルールで遊ぶと思いますか? ゲームの名前を出すと検索できてしまうので、今日のところはゲームの名前やメーカーは伏せておきます。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 例によって月曜日は3日分まとめて更新です。
 今週は火曜日(明日ですね)に仕事の報告会があって、その準備で忙しいです。




2月8日(火) SAHARA:正四面体のコマのゲーム

 昨日ご紹介した、正四面体のコマを使うゲームですが、これはギガミック社というところの“SAHARA”という製品です。こんなページに情報がありました。

  • http://www.beyes.jp/fgarden/650537.html
  • http://www.kansai-bornelund.co.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=007000000005
  •  以下、便宜上盤面の2色の正三角形を「黒マス」「白マス」と呼びます。(三角形なのに「マス」はおかしいという意見もあるかと思いますが、ご勘弁ください。)また、2色のコマを「黒のコマ」「白のコマ」と呼びます。

     まず最初に、正六角形の盤の6つの隅に、それぞれの色のコマを1つずつ置きます。この際、正六角形の盤の同じ辺には同じ色のコマが並ばないようにします。そうすると、2色のコマは、黒マスと白マスに3個ずつ乗ることになります(図1)。

    図 1

     あとは互いに1つずつコマを動かして、コマの3辺が囲まれてしまって動けなくなったコマができたら負け、というルールです。囲むのは壁であっても自分のコマであっても相手のコマであってもよいのです。また、自分の色にかかわらず、1歩目に黒マスに入った場合は、もう1歩動いてもよい(動かなくてもよい)というルールがあります。つまり白マスの上にいるほうが動きの自由度が高いのです。

    図 2

     図2は、左下の黒がまず1歩動いたところです。1歩目が白マスだったので、2歩目のオプションはありません。今動いた黒のコマは、次は必ず1歩目は黒マスに入るので、次に動くときには2歩動くこともできます。ということは右下の白のコマはまごまごしていると危険ですね。

     若干ルールでわからないところがあって、「初期位置には入れません」という条件が記載されています。初期位置に入ることで勝てる場合でも入れないのか、つまり初期位置に接する位置にいたら(相手が初期位置に入れないので)負けることはないことになってしまいそうだけれどもそれでもよいのか、など、ちょっと疑問も感じます。

    2005.02.09 付記:「初期位置に入れない」というのは、最初白マスの上にいるコマを「黒マス」→「白マス」と一度に2手動かせる動作のときに、2手目に最初の白マスに戻すことはできない、ということを言っているルールなのではないですか、というメールをいただきました。なるほどそのとおりだと思います。ご指摘ありがとうございました。

     これは何も正四面体のコマでなくても遊べるルールではあるのですが、指先で正四面体を転がす動作がとても気持ちがよくて、気に入っています。

     <おまけのひとこと>
     「このコマってチョコレートかキャラメルみたいでおいしそう」と言われました。なるほど確かにそうかもしれません。
     朝、細かい雪が舞っていたと思ったら、今はかなりな勢いで降っています。これは大変。
     昨夜、午前2時過ぎでしたか、家の下の国道を消防自動車がサイレンを鳴らしながら何台も通っていきました。おかげで目が覚めてしまいました。




    2月9日(水) いろいろ

     昨日ご紹介したSAHARAというゲームで、「初期位置にもどれない」というルールが不思議だ、と書いたのですが、そうしたら、「最初白マスの上にいるコマを“黒マス”→“白マス”と一度に2手動かせる動作のときに、2手目に最初の白マスに戻すことはできない、ということを言っているルールなのではないでしょうか」というご指摘をいただきました。ありがとうございます。そのとおりだと思います。



     今朝は外の様子がいつもと違っていました。霧(雲)のかかりかたがいつもと違って、特定の高さのところにだけ見えています。

    図 1

     図1は普通の35mm相当のレンズで撮ったもの、図2は超広角のアダプタを装着して撮ったものをトリミングしています。

    図 2

     写真が小さいのでわかりにくいですが、日の出直前の八ヶ岳の方向だけ楕円形に雲が晴れているところがあって、あとは雲が取り巻いている感じです。図2の写真右側のほうから雲(霧)が広がってきています。



     未来生活というページのコラムに、枝廣淳子の幸せになる「もったいない」話という記事が連載されています。 お勧めです。 英語がお得意の方、「もったいない」のニュアンスを英語で伝えるにはどんな表現になると思われますか?

     <おまけのひとこと>
     すみません今日はこんな内容です。今週末には、このページの日々の更新以外のところに少し手を入れたいと思っています。




    2月10日(木) 『わたしのスズメ研究』

     『わたしのスズメ研究』(佐野昌男 著 さ・え・ら書房)という本を図書館で借りました。 スズメというのは、人間の生活に大変密着した生活スタイルをとる鳥で、人間の生活圏が誕生するとそこに住むようになり、逆に人間が住まなくなるといなくなってしまうのだそうです。

     たとえば、三宅島で全島避難があった後スズメがどうなったか、また島に復帰が始まってスズメの数がどう変わったかといった話題がとても興味深かったです。

     この本の著者の方は長野県でずっと教職にあった方だそうで、この本の最初のほうに、ちょうど私が生まれたころ、最初の赴任地の小学校で研究をはじめたことが書かれているのですが、その小学校が私が今住んでいるところの学区の小学校のお隣の学校でした。

     この本の中では、ある地域に住むスズメの数は多いか少ないか、またその数が年を追って増えているのか減っているのかということを調べて、その原因について議論されているのですが、この「ある地域に住むスズメの数」はどうやって数えているのか、ということが詳しく説明されています。ここのところがいい加減だと、その後の議論がすべて根拠がなくなってしまうので、ここが大切なところです。

     スズメは小さくてよく似ていて、一羽一羽の個体の区別は普通はできないですし、動き回ります。しかも観測者はある地域全体を一目で見ることもできません。とすると、ある地域のスズメの数を正確に数えることはできないことになります。では、ある地域とよその地域とのスズメの数を比べたり、年毎の増減を議論するためにはどうしたらいいでしょうか。

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     類似の話題で、以前書いたことがあったかもしれないのですが、どこかの会社の入社時の口頭試問で、「全国(アメリカだったと思います)にガソリンスタンドがおおよそ何箇所くらいあると思うか。それをどうやって調べたらどの程度の費用、時間、精度で知ることができるか。まずはこの場でおおよその数を見積もって、その論拠を述べよ。その後、精度を上げるためにどのような方法が考えられるか論じなさい。」というようなものがあるときいたことがあります。




    2月11日(金) スズメの「数」を見積もる話

     昨日ご紹介した『わたしのスズメ研究』(佐野昌男 著 さ・え・ら書房)という本に載っていた「ある地域に住む、特定の種類の小鳥の数を見積もる方法」の話の続きです。

     センサス(census)という言葉をご存知でしょうか。これは「人口調査」とか「国勢調査」のことなのだそうですが、生き物の数を調べるときにも使われる言葉なのだそうです。 たとえば、湖に何羽の白鳥がいるか、というようなときには、湖全体が一枚におさまるように写真が撮れれば、そこに写っている白鳥を数えられれば、かなり正確な数値が求まります。

     全部が見渡せないような場合はどうするかというと、一度に数を把握できる特定の区画、たとえば調べたい地域の500分の1なり1,000分の1なりといった特定の範囲の生き物の数を数えておいて、それを500倍なり1,000倍なりすることで見積もる、という方法をとるそうです。植物のように動かない相手であれば、このような方法は有効なようです。

     ただ、小鳥などの場合はそのような見積もり方も難しいと思います。その場合はどうするかというと、「線センサス(Line Census)」とか「ライントランセクト法(Line Transect Method)」という方法が用いられるのだそうです。これはどういう方法かというと、あらかじめ決めたラインに沿って観察者が移動しながら、その線の両側に見えた小鳥の数を数えて、観察した「帯状の領域」の面積を元に、地域全体の数を見積もる、という方法なのだそうです。

     小鳥の場合は、通常1.6km の距離を1.6km/h の速度で、つまりちょうど1時間かけて歩きながら、50mごとに道の左右25mの間に見えた個体の数を記録してゆくのだそうです。幅が50mで長さが1.6kmの帯状の領域を観察することになりますので、面積は0.05km×1.6km = 0.08平方キロということになります。たとえばこの観察でスズメを50羽見たとすると、50÷0.08 = 625 で、1平方キロあたり625羽が住んでいる、と見積もることができるということなのだそうです。この、1平方キロあたりの生息数を“生息密度”と呼ぶのだそうで、こうして調べた数字を元に、『わたしのスズメ研究』という本ではさまざまな地域のスズメの数について論じられています。

     この「ライントランセクト法」というのは、たとえばイルカやクジラのような生き物の数を調べるのにヘリコプターを使って数えたりするのにも使われるそうです。統計におけるサンプリング調査の典型例のようなものですね。



     ところで、この件に関して別の観点からの大変おもしろいアイディアをメールでいただきました。「定点観測法」に近いのだと思うのですが、エサ台を設置して、一定時間経過後のエサの減り方で個体数を見積もれないだろうか、というご提案です。面倒がり屋の私としては、この方法は大変魅力的です。これならビデオか何かでずっと撮影しておいて、あとでそのエサ台を訪れた鳥の数を高速再生で手っ取り早く数えたりできそうですね。動きを検出するプログラムで画像解析させれば、自動カウントだって夢ではないかもしれません。(かなり難しそうですけれども)

     直接測定できないものを定量化したいときに、因果関係を利用して間接的に測るというのは物理や化学などではよく使われる方法ですが、エサのほうを調べれば、というアイディアはとても面白いと思いました。ありがとうございました。

     <おまけのひとこと>
     ここ2日ほど妙に暖かい日が続いていたのですが、今日はしっかり寒いですね。




    2月12日(土) 鳥かご:その後

     先週、2月6日(日)に書いておいた、文鳥たちが鳥かごのエサ入れカバーを怖がる話ですが、幸いまったく気にしなくなってくれました。

     <おまけのひとこと>
     この週末の更新は、本当に「ひとこと」だけにします。




    2月13日(日) アクセスカウンタ

     そういえばカウンタが17万を越えました。ありがとうございます。 久々に「数の事典」を図書館で見かけたので、17万付近で何か面白い数は載っていないかなと思ったのですが、161,038 の次は 183,184 でした。

     <おまけのひとこと>
     またちょっとした手品に挑戦してみたのですが、あまり家族には受けませんでした。




    2月14日(月) ジオマグ(その1):正十二面体

     ちょっと更新をお休みしていました。

     ずっと以前に買ってあったブロック系の玩具で、棒状のパーツと金属球でいろいろな形がつくれるGEO MAGというものがあります。私が買ったのは1セットだけなのですが、棒が60本、球が32個というセットで、棒の色は黄色のものでした。購入したお店にあった在庫は、もっと数の少ないセットではいろいろな色のものがあったのですが、数の多いセットはこの色のものしかありませんでした。

    図 1 図 2

     頂点の部分が金属球で、そこに磁石で棒をくっつける構造です。そのため、正三角形を作れば形は安定するのですが、四角形以上になると変形してしまいます。(ちなみに正方形の形を安定させる簡単な方法は正八面体を作ることです。)

     図1、図2は正十二面体ですが、これは不用意にさわると形が変わってしまう安定しない構造です。手で微調整をして作ったものです。図1のように一般的な視点から見ると、それなりに形が整ったかなと思ったのですが、図2をご覧いただくとまだひずんでいるのがわかります。

     こうやって、手で微調整をしてバランスをとってゆく作業は思いのほか楽しいです。せっかくなのでディジタルカメラで2方向から撮影するなどして、頂点の位置の精度を自動で評価するシステムを作ったら面白いかなと思ったのですが、カメラのレンズのひずみなどをきちんとモデル化するのはとても大変なので、ちょっとしたレクリエーションプログラミングの題材としてはいささか難しいかなと思っています。

     昔々、もう20年くらい前の話ですが、たんぱく質の巨大な分子模型に含まれる炭素や窒素などの3次元座標を、3次元ディジタイザを使って1つずつ入力するという作業を見学したことがあります。

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     風邪を引いてしまいました。まあそんなにひどくはないのですが。




    2月15日(火) ジオマグ(その2):捩れ立方体

     昨日の正十二面体に続いて、ジオマグを使って捩れ立方体を作ってみたものの写真を載せます。

    図 1 図 2

     これも微妙に形を整えてやる必要があります。図1が一般的な視点から、図2が正方形の面から見たところです。

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     昨日はバレンタインデーでした。夜、妻から子供たちの学校の様子をきいてみたのですが、下の子のほうはまだそんな様子はまったくなさそうということで、上の子のほうは女の子同士の手作りお菓子交換会になっているということで、持って行った数が足りなくて、帰ってきてから作り足しているということでした。




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