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【 体験して分かる冬の別荘生活とは 】


 
第 3 回 凍った薪の焚き方とは・・・


 前号でお話した「お助け会」メンバーのログハウスですが、築7年を迎え落ち着きのある風格と地域にとけ込んだ風合いとともに貫禄を増しつつあるログに育ってきています。
 ですがオーナーさんが仰っていた「ログは寒いですから・・」の意味が分からず、軽い気持ちで受けた「お助け会」の薪ストーブ焚き付け作業でしたが、大変に勉強になりました。

 住宅の中が氷点下になるという経験を初めて味わい、日常生活からは考えられない寒さと室内の空気の重たさを味わえたことは私にとって新鮮な驚きでした。
 家具家財が凍り付くとはどういうことなのかを体験することはそうそう出来るものではありせん。ある方が「お山ではビールが凍らないように冷蔵庫に入れておく」と仰った意味が理解できました。ですので当然、薪ストーブ及び焚き付け用小枝と薪そのものも凍ってしまうのでした。

 ですから、焚くに当たっては、煙突からのドラフト効果を発揮させないと薪を焚くことが出来ないので前もってガスバーナーで炉内を暖めることにしようと、ある程度は予想し対策も考えていました。

 我が家の場合ですと元々薪ストーブが冷え込んでいないので、炉内の煙突入り口付近にバーナーで炎を当てるとすぐにドラフト効果が発揮されますので、薪に着火する前に少しだけガスバーナーで炉内を空焚きします。するとすぐに着火用の小枝等に火が回り自然と全体に燃え始めるのです。

 ところが、薪ストーブと薪も含めて冷え込んだ状態で焚くのはとても大変なことが分かりました。

 おこなった方法は我が家と同じ手法です。

 着火用の小枝を敷き細めの薪を乗せ、その上に太めの薪を乗せて焚き始めました。
 その前には当然ドラフト効果を発揮させるために入念に炉内を空だきしました。

 そして、小枝にバーナーで着火を試みたところ、小枝も凍っていて着火しづらいことも原因の一つですが煙突内のドラフト効果が発揮されず煙突から冷気が降りてきて煙が逆流してしまいます。
 煙突温度も当然氷点下な訳ですから薪ストーブの扉を開けると冷気が降りてきます。

 これには再び驚かされました。ですのでかなり入念にガスバーナーを使用して炉内を空焚きし暖めたつもりでも、煙突全体にまでは暖気を行き渡らせるのは容易なことではなかったのです。     
            
 着火方法としてガスバーナーではなく、従来から行われている新聞紙に小枝を乗せそして薪を乗せる方法で、マッチを使っての着火方法を試みていたらいつまで経っても上手く着火しないのではないかと思いました。しかしここのオーナーさんはこの従来からの方式で着火していたようなので信じられない気持ちでした。そこで、ガスバーナーの話をしたら驚かれ「目からうろこ」と喜ばれましたが、氷点下に冷え込んだ薪ストーブ着火技術は相当な熟練を要することが分かりました。

 あと必要なことは“忍耐”です。
 ひたすら小枝と薪にガスバーナーの炎を当てつつ炉内全体と、煙突の温度上昇を気長に待つこと以外に上手く焚ける方法は無いようです。
 更に問題なのは焚き付け用の小枝と細い木の着火は炎を当て続けることで解凍できますが、その上に乗っている太めの薪になかなか解凍せず着火しないことです。それは薪の芯まで凍っているためで表面が焦げる程度でなかなか着火しません。
 太い薪を焚くにのには薪の芯まで熱が伝わって初めて焚ける状態になるわけですから、ひたすら炎を当て続け薪を解凍させること以外焚く方法はありません。これは実に地道な作業です。

 その間室内温度は当然氷点下です。
 かなりきつい作業ですが、この行程は普通の週末別荘暮らしをされている方達皆さんが行っていると思うとかなり大変な苦労をされていることが分かりました。
 さらには上手く着火したとしても、住宅が暖まるまで2日間は掛かるとオーナーさんは仰っていますので、週末だけの利用で真冬別荘へ滞在しようとは思わなくなってしまいます。

 ですから、ログハウスに限らず、従来の建築物ではすべて不在期間が長いと当然室内温度は外気温と同じにまで冷え込むわけですから、2・3泊の週末滞在のために大変な苦労を味わいたくないと思ってしまうのも理解できました。
 しかし、八ヶ岳富士見高原は冬が一番良い季節なんです。この季節に別荘を利用できないのはあまりにももったいないと思ったのでした。

 という訳で、次回は「 第 4 回 湿った大雪が降ると・・・ 」「 第 5 回 赤松の大木が降ってきた・・・ 」「 第 6 回 停電は恐ろしい・・・ 」の3編をお送りします。