■NEWコムリンク製作への道のり1
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2002/09/05 「初代・コムリンク」 |
2007/12/25 「コムリンク Ver2」 |
そして今回の 「NEWコムリンク」は?? |
今まで、キーレスユニットとして4種類を作りました。数年前に作ったコムリンク
ver2は、完成度が高く自分としては満足していたので、
これが最後だと思っていたのですが、ある事情でもう1回新たに作ることになってしまいました。
前回と同じモノを作っても苦痛でしかなく、製作意欲も沸かないので「NEWコムリンク」は更に難しい製作にチャレンジします。
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1.キーレスユニット回路の変更 今まで作ってきたキーレスユニットの回路(4種類)を参考に、送信・認証方法などを変更して送信出力も向上させます。 抵抗、トランジスタ、IC、コンデンサ、スイッチ等、全ての部品をチップ化して部品の選別から調達〜回路設計まで新たに作業をします。 |
2.車体側の受信回路・プログラム変更 送信回路を変更することで車体側の受信回路も変更が必要ですが、 デジパネ側の連動回路系を見直すと大変苦労なので、最小限の部品・プログラム変更で受信側は改善出来るようにします。 |
3.コムリンク紛失、故障した時の代替機と、セキュリティ向上 コムリンク腕時計の予備を数個作ります。 個別に固有の設定して紛失した場合は、受信側でそのコムリンクが使用できないようにする回路を追加をしてセキュリティの向上をします。 更にコムリンク側を分解しても回路が見えないように工夫します。 |
4.非接触充電回路 前回と同様の機能ですが、「非接触充電回路」を腕時計内部に搭載させます。 充電台は特に新しいアイデアも生まれないので、そのまま利用することにします。 |
5.腕時計(コムリンク)1/1サイズ化の実現 「本物に似た腕時計」を入手したことで、MGSが勝手に推測したマイケルの腕の太さから計算したコムリンク寸法とは 実際には1.3倍程度大きく作っていたので、出来る限り1/1サイズを目指して作りたいと思います。 (当時、もしコムリンクの正確なサイズが解っていても私の製作技術では1.3倍サイズが限界だったと思われますが・・・) |
6.腕時計(コムリンク)の素材の変更 今までのコムリンクは黒ベークライトやFRPを利用してフライス加工で腕時計の外観を作っていましたが、 腕時計サイズが小さくなったことでフライス盤では製作が困難な細かい部分が多くなってしまうので、 「本物に似た腕時計」を参考にしながら、製作方法を変更して完成度を高めたいと思います。 |
と、6項目の目標を書いてみましたが・・・ あくまで目標なので出来ない部分は妥協する場合もあります。
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▼コムリンクに似た腕時計の分解〜簡単な設計図▼
内蔵させる時計基板、送信ユニット、充電回路、充電電池などのサイズを決定したいので
オークションで入手したAMラジオ内蔵腕時計を分解します。
電池交換してから元気良く動いていますが、分解のターゲットに・・ |
先ずは電池交換用の蓋と、腕時計の裏蓋などを取外ししました。 年数が経っているので樹脂が弱くなってヒビが入ってしまった部分があります。 |
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前回電池交換でここまでは分解しました。 |
AM用バーアンテナと、時計/AMラジオ基板と表示パネルを取外し。 AMの周波数変更はトリマーコンデンサを回転させていました。 |
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周波数変更のツマミは裏側からEリングで固定してました。 |
この部分も作りたいですが・・ 細かいパーツです。 |
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接着剤で固定されていた表示パネルも取外し |
右側の押しボタン部分は樹脂に挿しているだけでした。 |
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ヘッドフォン端子の接点以外は全て取外し完了 |
コムリンク2とサイズの比較、本物は子供サイズで小さいです。 |
今後組立が出来るように部品を小分けにして保存 |
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▼送信プログラムの変更▼
ホームページでは詳細が書けませんが4日間を費やしてプログラムの変更をしました。
ただ、回路が完成していないので実際に動作するのかは不明だったりします。
送信プログラム・セキュリティ変更7月23日〜26日
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▼充電回路、送信回路図設計〜部品調達▼
送信基板、充電基板の小型化と回路変更により、それに合う部品の調達をします。
キーレス回路再設計と充電回路時計側の回路再設計 8月12日〜9月11日
/ 部品選別・部品購入 8/9 ・ 8/16 ・ 8/24・ 9/21 ・ 9/29
変更した回路図を元にパーツの選別をしました。 マルツパーツでチップ抵抗やコンデンサを購入 実験用に大量に入手しました。 あと、RSや秋月からも調達しました。 |
チップ部品ばかり購入していますが・・ 実際に半田付けができるか不安ですねぇ〜 上記の写真以外にも 更に小さいトランジスタを使います。 |
チップコンデンサの容量を調べる為に、 新たにテスターも購入してみました。 |
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▼パターン図再設計▼
回路図が出来上がってチップ部品も殆ど届いたので最近覚えたての「PCBE」ソフトを使ってパターン設計をします。
パターン再設計9月12日〜10月13日
充電回路と充電電池のサイズが大きすぎて 回路設計よりパターン作りが困難で試行錯誤しています。 |
セキュリティの関係で送信回路は画質を落としていますが 1円玉より小さい送信基盤を作っています。 これが本当に動作するのかが一番の不安です。 |
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何枚もプリントアウトした残骸 |
パターンを紙に何度も何度もプリントアウトして、 これで完成と思ったパターンが出来上がったものの、 押しボタンスイッチの高さがコムリンク側と全然合わず、 もう一度パターンを一から見直しです。 2Dの図面上では良くても、3DCADのようなソフトで作らないと、 |
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▼動作実験▼
製作の順番が逆になってしまいましたが、パターン設計に気合を入れ過ぎていて、
回路が本当に動くのか未だに実験していなかったので、ユニバーサル基板を使って送信されるのか実験をします。
一部、チップ部品を使って回路を完成させてみました。 |
新たに手配した部品の仕様を調べながら 回路をコツコツ作ったのですが、結果は動作NGでした。 送信部分の部品を変更したのが原因ようで、 |
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▼パターン図再設計の続き▼
(セキュリティの関係で一部ボカシしてあります) |
今まで2枚のプリント基板をコムリンク内部に PCBEソフトを使って2面分のパターンを同時に作っています。 |
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▼送信基板製作▼
他の製作でレーザープリンタを利用したプリント基板製作(実験)で、まぁまぁ上手く出来たので、
今回はピッチ幅の狭い細かいプリント基板製作をしてみます。
両面生基板 0.5mm厚タイプを利用します。 |
レーザープリンターでパターンを印刷(裏面パターン) |
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アイロンで転写後、エッチングしたくない部分をマスキングします。 |
両面同時にパターンが作れないので裏面は全てマスキングしてあります。 |
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最近、卓上エッチング装置(ES-10)を購入したので 効率が良くなるか早速使ってみます。 |
エッチング後の基板です。(写真にボカシが入ってます) 銅箔を溶解するとガラエポの色になると思って エッチングをしていたのですが・・・ 今回使った0.5mm厚の両面基板は黒い基板になるようです。 |
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今度は裏面のパターンを作ります。レーザープリンタで印刷した用紙を マスキングテープで固定して、アイロンで加熱します。 |
加熱時間を3分程度で上手くトナーが転写されました。 裏面はアースが殆どなのでスッキリしています。 |
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表面は銅箔が溶けては困るのでマスキングしてからエッチングします。 |
エッチング後の裏面パターンです。 |
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両面基板が完成したのでハサミで分離します。 |
プリントアウトした用紙に合わせてカットします。 |
コムリンク風の腕時計に入る寸法に加工中です。 |
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今回、超音波カッターを利用して基板をカットします。 |
銅箔のパターンカットは簡単にできます(テストカット) |
電池収納部分をカッターで丸く切ります。 |
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薄い基板だったので簡単にカット出来ました。 |
表面はこんな感じです。 |
スルーホール用の穴(0.2mm)も加工済み |
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基板全体を半田だらけにします。 |
次にハンダ吸取線で余計なハンダを取ります。 |
これで半田メッキの完成 |
この作業の続きは「NEWコムリンク製作への道のり2」で紹介します。
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