ここだけの話、四国には「道の駅」も88ヶ所(2021年度現在)あり、そこを拠点としてマイカーお遍路をされる方もいます。
四国お遍路は、どこから始めてもどこで終えても構わないとされている巡礼旅ですが、初めての方には第1番の霊山寺と第88番の大窪寺は最初と最後に参拝することを勧めます。
なお、参拝は敬意と礼儀をもって行うことが大切です。門前では本堂に向かって合掌一礼(帰りも)し、手水場で左手、右手の順で清め、本堂ではろうそく1本(燈明)と線香3本(香炉)を立て、納札を納め(納札箱)、お賽銭(賽銭箱)を入れて、本堂脇で合掌し、経本を見ながら読経します。大師堂でも本堂と同じ手順で参拝します。最後に納経の証として納経所で御朱印をいただいて参拝の終了となります。
徳島(第1番~23番)は「発心(ほっしん)の道場」とされ、悟りを求めて修行を思い立つことを意味する仏教用語です。徳島の遍路道は、のどかな田園風景の道に先に遍路転がしと呼ばれる難所が待ち構え、修行への覚悟が試されます。
なお、66番の雲辺寺は最も標高の高いお寺(標高911m)で讃岐(香川)の札所の1番目のお寺とされています。




高知(第24番~39番)は「修行(しゅぎょう)の道場」とされ、荒々しく雄大な太平洋を眺めながら、長い札所間の厳しい道のりが続きます。若き日の弘法大師もこの地で修行し、悟りを開いたと伝えられています。



愛媛(第40番~65番)は「菩提(ぼだい)の道場」とされ、高知から続いた遍路道も海から山間を抜け、修行の果てに辿り着く境地のように穏やかな瀬戸内海へと向かいます。札所も折り返しとなる地です。




香川(第66番~88番)は「涅槃修行(ねはん)の道場」とされ、弘法大師の生まれ故郷である香川、独特の形をした山々が緑の平野に点在するのどかな風景を、幼き日の大師も眺めていたかと思うと考えもひとしおです。第88番札所の大窪寺では納経帳を示すことで結願証(有料)をいただくことができます。



