鉄道乗車レポートMENU国鉄に乗って旅に出よう?!  第1話 第2話 第3話

「目指せ最北の地」

第2話 海を渡って道都・札幌へ

当時、本州と北海道は鉄路で結ばれていませんでした。
青森−函館を結ぶ青函連絡船が唯一の交通手段だったのです。ここでは、青函連絡船で北海道に渡り、さらに道都・札幌から北海道の中央部・旭川を目指します。

 青森駅で休む間もなく、7時30分の青函連絡船に乗りこむ。津軽海峡を約4時間かけて渡る連絡船。もちろん北海道への大動脈である。朝食を取り、うとうとしながら航路を進む。やがて見えてきた港が函館である。ここが北海道への玄関だ。

青函連絡船は、本州と北海道を結ぶ大動脈でした。今では青函トンネル経由で、快速海峡号が運行されているほか、はつかりの一部列車も乗り入れており、所要時間も最短だと2時間を切っています。

※現在は北海道新幹線で結ばれています

 函館駅ではちょうど1時間の列車待ちがあったので、名物の朝市をのぞき、ちょっぴり早い昼食をとる。そして12時20分の特急北海3号に乗る。まずは札幌に出なければならない。所要時間4時間半以上という長い列車の旅が再び始まろうとしている。

札幌−函館を結ぶ特急列車は、当時東室蘭を経由する北斗号と小樽を経由する北海号のほか、釧路まで行くおおぞら号、網走まで行くおおとり号が一部函館始発でした。現在は 北海道新幹線で結ばれています。

 長万部からいわゆる「山線」に入る。風光明媚な海の光景から一転して山の光景に移る。沿線のニセコには15時08分、倶知安には15時25分に到着。羊蹄山のまわりを走るこのあたりが、もっとも風景のいいところである。

かつて幹線であった「山線」も今はすっかりローカル線になってしまい、長万部と小樽を結ぶ直通普通列車も数往復程度に減ってしまいました。けれども美しい車窓風景は、今も残っています。

 小樽到着は16時31分。札幌到着は17時05分。明日に備えてもうひと頑張りする。札幌でゆっくりと夕食を取ったあと、最終のライラック19号(札幌20時30分発)で旭川へと向かう。旭川到着は22時15分。旭川で一泊し、明日どのルートで稚内を目指すか考えることにしよう。

(つづく)
時刻、列車名は84年版国鉄時刻表当時のものです。

青森から札幌までは、かつてはこのようにほぼ1日がかりでした。現在では朝に新青森を出発したとして、北海道新幹線−北斗号と乗り継いで、札幌には昼 前には到着できます。旅もずいぶん早くなったものです。

スーパー北斗号