直径 (π) 高さ (H) 重さ (W) 容量 (CC)
 碗 76π 57mm 135g 140cc
 皿 144π 23mm 187g ---


小西陶蔵 珈琲碗 
備前焼 無形文化財

備前焼は伊部の地下層にある粘土(ひよせ)を使い、無釉薬のまま「酸化焼成」による赤み、「還元焼成」による灰色、青みを使い分け、12日前後焼き入れを行います。(冷却に一週間程)

通常の火入れが3日前後の他の陶磁器と圧倒的に違うその火入れ日数により、備前焼は硬く堅牢。釉薬に頼らない藁、墨、松等の灰被り、灰没、により焼かれた地肌には備前独特の紋が現れます。



カップ裏側、手ひねりの造形が見事です。中央付近にゴマ、右側は緑、青がかり、天ぶち付近は神々しく金色の発色です。



ソーサー裏側は灰を被らないので酸化焼成が進み赤い色合いの面積が多いですね、対しソーサー表は灰を被り還元焼成による青がかり、が見られます。

金重陶陽を初め5人の人間国宝を輩出する備前焼。小西陶古の孫の小西陶蔵氏は6人目との呼声高い名工。美しく輝く筋は何百の作品の中でも滅多に現れない紋様です。縄文の須恵器に源流を見る、素朴にて温かみのある作品は正しく用の美。

どっしりと安定感があって安らぎに包まれています。光角度による見え方の違いは実に味わい深く、眺めて飽きのこない手に入れて良かったと心から思える作品です。