以前の「ひとこと」 : 2023年5月後半
それぞれの日の記事へのリンクです
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5月16日(火) サイズの異なる正四面体と正八面体の空間充填の試み(その1)、あやとり
5月も後半になりました。多面体の話とあやとりの話です。
○
正四面体と正八面体はいずれも面のかたちが正三角形ですが、同じサイズの正三角形からできる正四面体と正八面体は空間を充填することが知られています。この空間充填パターンで、正四面体と正八面体の一辺の長さが異なる場合にも、3次元ピタゴラスタイリングと同様に空間充填できるのだろうか? と思ったという話を先週しました。その話の続きです。
2か月ほど前、正八面体の折り紙をたくさん折ってみたときにこんな風に並べてみました。
これが、正八面体とそれよりサイズが小さい正四面体の空間充填の例になるのではないかと思ったのです。ただ、もう少しちゃんと考えないとダメです。
逆に、正四面体のほうが大きい例についても考えてみたくなりました。こちらはJOVOブロックで少しだけ作り始めてみました。ブロックなので辺の長さは2対1にしました。
写真 1 写真 2 こんな風に広げてゆけそうです。
写真 3 傾けてみました。
写真 4 (つづく) ○
4本指の構えから中指の輪が無いものとしてあやとりを取る、という試みです。小さな星のようなかたちができます。
hh230516-1a hh230516-1b
- 4本指の構え
- 中指の輪を無視して(人差し指向こうの糸で)「ナウルの太陽」
- 中指を向こうへ半回転ひねって捩れを無くす
- 人差し指の輪を中指に移す
- 中指の2つの輪を人差し指に移す
- 7つのダイヤモンドの終了処理
すこしゆるめて整えたものと、すこし強く引いて整えたものの写真を載せました。どちらが良いでしょうか。
○
最近は在宅勤務の比率が高いのですが、朝6時くらいには仕事を始めて、夕方は18時くらいに仕事を終わりにして晩酌を始めます。(至福の時です。)リビングのテラス窓の脇で外を眺めながらお酒を飲むのですが、だいぶ日没が遅くなってきて、昨日は代掻きされた田んぼに夕日が映ってとてもきれいでした。
田んぼに水が張られた 季節により、天候により、時間により見える風景が変わります。ときどき「お、これは!」という景色に出会うことがあって、この写真も(写真の出来栄えは悪いですが)そんな瞬間の1つでした。
<おまけのひとこと>
あやとり協会のサイトのあやとりトピックス No.234 に、ダイヤモンドを連続して1つずつ増やす・減らす方法という記事を協会の吉田さん、加藤さんが書いて下さいました。大変光栄です。ご紹介下さって本当にありがとうございます。
5月17日(水) 7回回転対称の多面体(その1)、あやとり
多面体の話とあやとりの話です。
○
久しぶりにジオシェイプスというブロックを取り出してきて、こんなものを作ってみました。
写真 1
写真 2
写真 3 これ、どんなかたちでしょう? 何角形がいくつあるでしょう? それらは正多角形でしょうか? (一応、ふさいでいない面も含めて面の数は全部で23あると思います。)
(つづく) ○
あやとりです。昨日は「4本指の構えから中指の輪が無いものとしてあやとりを取る」という試みで、「ナウルの太陽」→「7つのダイヤモンドの終了処理」を行ってみました。今日のあやとりは、無視するのを中指ではなく人差し指にしてみたもので、あとの手順は全く同じです。
hh230517-1
- 4本指の構え
- 人差し指の輪を無視して(中指向こうの糸で)「ナウルの太陽」
- 人差し指を向こうへ半回転ひねって捩れを無くす
- 人差し指の輪を中指に移す
- 中指の2つの輪を人差し指に移す
- 7つのダイヤモンドの終了処理
「眠りん坊」のような点対称のパターンができました。面白い…
<おまけのひとこと>
読んで理解しなければいけない本や論文やwebサイトの情報が増えていて時間が足りないです。
5月18日(木) 7回回転対称の多面体(その2)、あやとり
多面体の話とあやとりの話です。
○
昨日のジオシェイプスというブロックで作った多面体の写真の続きです。時間が無くて解説が準備できませんでした。写真とその説明だけ簡単に書きます。
写真 1 このように正三角形を7枚組んだものを2つ用意して、その間を正六角形7枚で繋いだのが昨日のかたちです。
写真 2 中を覗き込んでみました。
写真 3 実はこんな風にパーツにかなり無理がかかっています。黄色いパーツが反ってしまっているのがわかるでしょうか。パーツが塑性変形してしまうのが嫌で、写真を撮ったらすぐに分解してしまいました。
これ、ちゃんと面が平面になるように計算して、紙模型を作ってみたいなあと思ったのです。でも計算している時間がないです。
○
あやとりです。「4本指の構えから中指の輪が無いものとしてあやとりを取る」という試みで、「ナウルの太陽」→「イヌイットの網の終了処理」です。
hh230518-1
- 4本指の構え
- 中指の輪を無視して(人差し指向こうの糸で)「ナウルの太陽」
- 中指を向こうへ半回転ひねって捩れを無くす
- 人差し指の輪を中指に移す
- 中指の2つの輪を人差し指に移す
- イヌイットの網の終了処理
これはいまひとつでした。
○
会社の飲み物の自販機のカップのデザインが以前とは違ったものに置き換わっていました。
表側 裏側 写真を撮って気が付いたのですが、カップの飲み口の面の円の大きさとカップの底の円の大きさの比率、左右の写真で全然違った印象を受けます。右の写真はカップの底がかなり小さく見える気がします。どんな光学系で撮像されたのかわからない条件で3次元形状を復元しようとするのは難しいなあと思います。
<おまけのひとこと>
急に暑くなりました。昨日はお昼に近所のラーメン屋さんまで歩いて行ってお昼を食べてきたのですが(ラーメンは暑いので中華丼にしました)、もうお昼に散歩するのは無理な感じです。
5月19日(金) 7回回転対称の多面体(その3)、三角形の問題、あやとり
多面体の話、図形の問題の話、あやとりの話です。
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一昨日からこんな多面体をご紹介していますが、
これはIzidor Hafner氏の Facebook に載っていたものです。CGや、いろいろなブロックで作った画像が紹介されています。
非常に面白いです。
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とある問題を考える中で、こんな図形の問題が思い浮かんだのです。「三角形の3つの内角a,b,cのうち、最も小さな角をaとします。aが最大になるのはどんな三角形のときでしょうか?」 もう少し縮めていうと、「三角形の内角のうち最小の角が最大となる三角形は何か?」です。逆に、「三角形の内角のうち最大の角が最小となる三角形は何か?」というのも考えられます。
これをChatGPTに尋ねてみたのです。まず、題意が通じる表現を作るところから苦労しました。「三角形の内角の和は180°だから、aを最大にするにはbとcを最小にすればよい、だから最大値は180°だ」という答がまず返ってきて、「aは3つの内角のうちで一番小さい、という条件が考慮されていない」と指摘すると、「ごめん間違えた、aは3つの中で一番小さい角だから、bとcを大きくすればいいんだ、bとcは180°に近づいてゆくから、aの最大値は0°だ」という答に変わりました。
もう一度、「aの最大値が0°という答は間違っていると思います。なぜならば3つの内角のうちの最小の角が0より大きな三角形はいくらでも存在する(というか全ての三角形において、最小の角は0より大きい)からです。」と入力してみました。そうしたら、「混乱してごめんなさい、その通りです。角度aが最小となる三角形では角度aの可能な最大値は直角三角形で発生し、その時の角度は0です」という答に変わりました。
ここで対話を諦めました。私の尋ね方が悪かったのかもしれません。ChatGPTをお使いの方で、うまく上記の問題の正解を答えさせることが出来た方がもしいらしたらどんなふうに尋ねたのか教えてほしいです。
○
あやとりです。左右の人差し指の輪の交換が特徴です。
hh230519-1
- ナウルの太陽
- 左右の人差し指の輪を交換する
- 焼け焦げた葉のククイの終了処理
ちなみに、左右の人差し指の輪の交換をしないとこうなります。
hh230519-2
- ナウルの太陽
- 焼け焦げた葉のククイの終了処理
これ、とっくの昔にご紹介済みなはずなのですが、見つからなかったので今あわてて取って写真を撮りました。
<おまけのひとこと>
久しぶりに濱中先生からメールをいただいて感激しています。ありがとうございました。(すみません、参照先はSNSとかにすべきなのでしょうけれども、自分がやっていなくて作法を知らないのでこんな昔のサイトへのリンクで申し訳ありません。)
5月20日(土) 三角形の問題の解説、あやとり
図形の問題の話、あやとりの話です。すみません、週末は更新をサボってしまいました。
○
「三角形の3つの内角a,b,cのうち、最も小さな角をaとします。aが最大になるのはどんな三角形のときでしょうか?」という問題を思い付いて、ChatGPTに尋ねてみたら迷走してしまったという話をご紹介しました。この話を職場のSNSに投稿したら、「最も小さな角をa」という表現を「最小の角をa」と表現を変えてChatGPT(日本語版)に入力したら正しく推論してくれましたよ、という答が返ってきました。そういう工夫が必要なのですね。
ちなみに答は正三角形です。3つの角のうち最小なものが60°の三角形は正三角形です。(3つの角は全て等しいです。)これが「最小の角aが取り得る最大値である」ことは以下のように考えると容易に理解できます。仮に最小の角aが60°より大きいとします。aは最小なので、残りの2つの角b, c も60°より大きいということになります。そうすると、a+b+c が180°より大きいことになってしまうため、三角形の条件から外れてしまいます。従って背理法により、最小の角は60°より大きいことはあり得ません。
同様に、「三角形の3つの内角a,b,cのうち、最も大きな角をaとします。aが最小になるのはどんな三角形のときでしょうか?」という問題も考えられます。これも同様に背理法で正三角形であることが証明できます。
正三角形の定義として「3つの内角のうち最も小さな角が最大になる三角形」もしくは「3つの内角のうち最も大きな角が最小になる三角形」という定義が成立するのですね。非常に面白いと思いました。
この問題、何か別の多面体の問題を考えていた時に出てきた疑問だったのですが、何を考えていた時に浮かんだ疑問だったのか、元の問題を忘れてしまいました。あ〜あ…
○
あやとりです。すごくシンプルなこんなあやとりを取ってみました。
hh230520-1
- 人差し指の構え
- 親指・小指を手前へ1回転、人差し指を手前に半回転ひねる
- 焼け焦げた葉のククイの終了処理
これも同じ出来上がりになるあやとりを以前ご紹介していると思ったのですが見つけられませんでした。
<おまけのひとこと>
5月21日(日)の夜中に、5月20日〜22日の3日分をまとめて更新しています。
5月21日(日) 三次方程式、あやとり、他
方程式の問題のご紹介とあやとりの話です。
○
こんな三次方程式の問題を見かけました。
これだともう少し楽でしょうか。
(つづく) ○
あやとりです。昨日のあやとりを「鼓の構え」から取ってみました。
hh230521-1 人差し指を半回転ひねるのをやらないものは先月ご紹介していました。
hh230419-1 今日のもののほうがいいかな。
○
お昼ご飯にホットサンドを作ったのです。中身は何にしようかな、と考えて、冷凍庫の冷凍餃子を温めて挟んでみることにしました。
餃子を6個、間に浅漬けを挟んでみました。(この浅漬け、けっこう塩味が強かったので合うかなあと思ったのです。)
片面1分半ずつ焼いて半分にカットしました。だいたいイメージ通りの味で美味しかったです。
<おまけのひとこと>
今も、高校1年生の数学の最初のころに多項式の展開や整理、因数分解など、多項式の計算のトレーニングをするのでしょうか。今日の冒頭の三次方程式は、その訓練をした人なら解ける問題だと思います。
5月22日(月) 正十二面体の断面のかたち(その1)、「百万人の天気教室」
正多面体の話です。あやとりは今日はお休みです。
○
立方体を平面で切ったときの断面のかたちを考えます。断面として可能な正多角形として、正三角形、正方形、正六角形があります。その他にも断面を菱形にすることもできますし、等脚台形にすることもできます。(すみません今日は図は用意していません。)
それでは、正十二面体(12枚の正五角形の面を持つ正多面体)を平面で切ったとき、断面として可能な正多角形は何種類あるでしょうか?
(つづく) ○
図書館に本を返しに行ったとき、除籍本のコーナーをのぞいていたら「百万人の天気教室」という本があったので喜んでいただいてきました。
2003年の8訂初版でした。今は「新・百万人の天気教室」というのが出版されているようです。上記の本は昔ながらの理系の教科書のスタイルで書かれていて、昨今の懇切丁寧な本に比べるととっつきにくいかもしれませんが、非常に面白いです。用語の英語が必ず書かれているのも好感を持ちます。気象観測の話とかはひょっとすると最近の本を見ないといけないのかもしれませんが、「大気圏の構造」「気圧と風」「放射と熱」「水蒸気と雲」といった天気を論ずるにあたって背景となる事柄を物理的に丁寧に説明されている所は現在でも十分に役に立つ内容だと思います。
「地球をとりまいている気体を、ひとまとめにして、大気(atmosphere)という。大気が存在する範囲は、大気圏または気圏と呼ぶ。大気は、空気と水蒸気およびそのほかの微粒子が混ざりあったものである。」「大気の流れのうち、水平方向の流れを風(wind)と言う。」などという説明を読んでいるとわくわくします。
<おまけのひとこと>
最近また問題を出しただけで解説を書かないものがあります。昨日の三次方程式とか今日の正十二面体の断面の話とかはちゃんと解説を書きたいです。
5月23日(火) 三次方程式、あやとり、カヌレ
先日の三次方程式の解とあやとりの話です。
○
先日ご紹介したこんな三次方程式、これと
これ
を解いてみます。まず2番目のほうから。f(x)=3x3+x2+x+(1/3) と置いて、微分してみると得られた二次関数は常に正で実数解を持たないので、この三次関数は狭義短調増加(傾きは常に正)です。f(0)=1/3、f(-1)=-3+1-1+(1/3)=-(8/3) ですから、唯一の実数解は-1と0の間にありそうです。こんな風に因数分解して解を求めてみました。
a3+b3 = (a+b)(a2-2ab+b2) の関係を使いました。実数の範囲では解は1つだけです。
1つ目もこれと同じ解き方ができます。
ちょっと面白いかなと思ったのでした。
○
あやとりです。上下左右に鏡像対称になることを期待して試した手順、結果はそうはなりませんでした。
うーむ…
○
「ハクメイとミコチ」(樫木祐人) というマンガが好きで既刊の全巻を揃えているのですが
3巻に載っている第18話「カヌレの香り」を読んで、カヌレというものを一度食べてみたいと思っていたのです。
3巻表紙 ミコチが作っている食品などを卸している夢品商店の店長のスズミが、自分のお店にカヌレを置きたい、良いものを焼いている菓子職人を知っているので店に卸してくれるよう交渉に行ってくれないかとミコチに依頼するところから話が始まります。
第18話の冒頭:「うちの店でカヌレを売りたいのよ」 紹介されたケイトのところに交渉に行って、実際にカヌレを焼くところを見学します。
第18話の後半:ケイトが実際にカヌレを作るところを見せてくれる 「ふうん、カヌレかぁ、食べたことないな」というくらいの印象だったのですが、先日出先で見かけたとき、上記の話を思い出して試しに買ってみることにしました。
「至福のカヌレ」
パッケージから出してみた
半分に切ってみた
細かく切ってみた 美味しいお菓子でした。なるほどこういうものなのか、と思いました。納得です。
<おまけのひとこと>
余談ですがカヌレ、買ってきていったん冷蔵庫に入れたのですが、冷蔵庫の扉をあけるたびに「あれ、おにぎりがある」と誤解しました。なぜかおにぎりに見えたのです。私だけでなく妻も同じことを言っていたのです。
5月24日(水) ポリオミノで正方形を作る、あやとり
ポリオミノの話とあやとりの話です。
○
以下のような3種類のポリオミノがそれぞれたくさんあるとします。
これらを用いて1辺の長さが n の正方形を作りたいのです。例えば 2x2 の正方形なら Oテトロミノ1個そのものですから作れます。 3x3 は無理そうです。n が偶数だったら Oテトロミノだけで作れるのは自明です。 n が奇数の時はどうでしょうか。仮に複数の解がある場合は、用いるピースの数が少ないほど良い解だということにしましょう。つまり、Lトロミノをできるだけ使わないように作るのです。
nが奇数のとき、作れない正方形はあるでしょうか。また、作れる正方形ではLトロミノの数をどこまで減らせるでしょうか。
余談ですが、「Lトロミノ3つでは3x3の正方形を作れないことを証明せよ」という論述問題をテストで出題したとしたらどうなるだろう?と思いました。
(つづく) ○
「中央が絡みの4本指の構え」からのあやとりです。
hh230524-1
- 中央が絡みの4本指の構え
- 全ての指を外側へ1回転ひねる
- タイガーショベルノーズキャットフィッシュの終了処理
中央の絡みがここに来ます。
○
今朝、窓の外を見たら家の前の道に猫が座っていました。
家の前の道に猫がいた この猫がうちの温水ヒーターの室外機の上でお昼寝していてちょっと困っています。
カメラを持ってきて写真を撮ったら、畑の向こうのほうに雉がいました。
家の前の畑に雉(キジ)がいた
雉(キジ) 自宅付近でこんなに大きな鳥が生息している(生命を維持できるだけの食べ物があって、夜安全に寝る場所があって、繁殖して子育てができる環境があって…)というのはすごいなあと思います。それだけ田舎に住んでいる、ということではありますが。
<おまけのひとこと>
本屋さんから電話に着信が入っていました。仕事中で取れなかったのですが、おそらく注文していた本が届いたのだと思います。嬉しい。
5月25日(木) ポリオミノで正方形を作る(その2)、あやとり
ポリオミノの話の続きとあやとりの話です。
○
昨日、下図の3種類のポリオミノがそれぞれたくさんあるとして、これらを並べて正方形を作れるか、という話をご紹介しました。
昨日も書きましたが、1辺が偶数のものはOテトロミノだけで作れるので、1辺が奇数のものを考えます。まず、Lトロミノ2つで 2x3 の長方形ができるので、この長方形も単位の1つとして考えることにします。
これを利用すると、仮に1辺が 2n-1 の正方形が作れたとすると、1辺が次の奇数である 2n+1 の正方形は以下のように作ることができます。
7×7の正方形は作ることができます。(解の例はこちらです。別窓で画像が開きます。)とすると、それ以降の1辺が奇数の正方形は上の図の方法で全て作ることができます。
3x3 と 5x5 はこれらのピースからは作れないので(と思います)、1x1、3x3、5x5 以外の全ての正方形はこの3種類のピースから作れる、というのが結論です。
この問題、もう少し派生を考えてみることにしました。
(つづく) ○
あやとりです。人差し指の輪を交換する試みです。
ちょっとごちゃごちゃしてしまいました。
○
二週間ほど前、ゴールデンウィークが終わった直後あたりに東京に宿泊で出張をしました。今はホテルの値段が高くなっていて、出張の規定の予算内で泊ろうとするとちょっと探さなければならないのですが、今回は日暮里に泊ってみたのです。
40年くらい前の学生時代に千葉県の松戸から渋谷の向こうまで通っていた時期があるのですが、日暮里で常磐線から山手線に乗り換えていました。でも当時は日暮里で降りたことはありませんでした。
朝食が7時からということだったので、朝6時くらいから1時間ほど散歩することにしました。日暮里駅、外から見たことがなかったので新鮮でした。
駅名のフォントが良いです。(上の白い大きな表示ではなく、通路のすぐ上のもののほうです。)
こんな昔ながらの作りの建物があります。冬は寒くて夏は暑いのではないかと思ったりしました。ちゃんと手入れされている建物なので、もちろん対策されていると思いますが…
朝倉彫塑館。
早朝なのでもちろん閉まっていました。また中を見学したいなと思いました。
そのままのんびり谷中のあたりを歩いて、東京芸大の前を通って上野公園を散歩して、京成電鉄で京成上野から日暮里まで一駅乗って帰りました。列車の中から久しぶりに旧「博物館動物園」駅のホームを見ました。日暮里に泊って良かったと思いました。
<おまけのひとこと>
昨日入手した本が面白くて、一生懸命読んでいます。
5月26日(金) ポリオミノで正方形を作る(その3)、あやとり
ポリオミノの話の続きとあやとりの話です。
○
今週後半はポリオミノで正方形を作る考察をしていますが、その中で 「Lトロミノだけで作れる正方形は何だろうか?」と思ったのです。
これはトロミノ(単位正方形3つ)なので、n×n の正方形が作れるためには n2 が3の倍数でなければいけないので、n が3の倍数でなければダメです(3の倍数ではない数を二乗しても3の倍数にはならない)。では、nが3の倍数ならかならずLトロミノで作れるでしょうか? 3×3 はダメだ、ということはすでに書きましたが、それ以外の3の倍数の正方形( 6×6, 9×9, 12×12, 15×15, 18×18, 21×21, …)は全て作れるでしょうか?
(つづく) ○
あやとりです。昨日は内側3本指で「ガイアナの星」を作りましたが、そこを「ケルトのタペストリーの輪の交換処理」に変えました。
昨日の手順、説明が間違っていたので修正しました。ごめんなさい。
中央がかなり密度が高いですが、ちょっといいかも、と思っています。
○
【吉祥寺】信州のソウルフードを吉祥寺で!あんかけ焼きそば吉昇亭 という記事を見かけました。なかなか行く機会はなさそうですが、行ってみたい気がします。
<おまけのひとこと>
今日の更新、サーバに転送するのを忘れていました。最近会社でも、メールやchatを書いたのに送信ボタンを押すのを忘れていることがあります。まずい…
5月27日(土) ポリオミノで正方形を作る(その4)、あやとり
ポリオミノの話の続きとあやとりの話です。週末、2日分まとめての更新です。
○
このところ書いてきたポリオミノで正方形を作る話のいったん最終回です。L-トロミノで作る正方形の話です。
L-トロミノは3単位なので、L-トロミノだけで作れる正方形の1辺は3の倍数です。3×3 は作れないですが、結論から言うとそれ以外の1辺が3の倍数の正方形はすべてL-トロミノだけで作ることができます。まず、偶数の場合、つまり1辺が6の倍数の正方形ですが、これは簡単です。L-トロミノ2つで2×3の長方形を作って、それを6つで6×6 の正方形を作ることができます。
あとはこれを並べれば6の倍数の正方形を作ることができます。
では、奇数の3の倍数の正方形の場合はどうでしょうか。まず、9×9 が作れることを示します。これは解を載せてしまいます。
(2×3 の長方形をどこまで増やせるか試してみたのですが、11個が最大のようです。)
あとは、この9x9 に対して1辺を長さを6ずつ増やしてゆく方法を考えます。以下のようにすると、奇数の正方形の外側に1辺の長さを6増やすことができることがわかります。
というわけで、3×3 を除く任意の大きさの3の倍数を1辺とする正方形はL-トロミノだけで作れることが示せました。いったんこれで満足しました。
○
あやとりです。しばらく前に「デマイブラの開始処理」というのを使ったあやとりをご紹介したことがありました。これは、人差し指の構えの後に全ての指の輪をひねっていました。これをひねらないとどうなろうだろう? と思ったのです。試してみました。
ここからのあやとりも少し試してみることにしました。
(つづく)
<おまけのひとこと>
非常に素晴らしいパズルの情報をメールで頂いたのです。ありがとうございます。29日(月)からご紹介しようと思います。
5月28日(日) 「拡散モデル」、あやとり、他
AI(人工知能)の本の話とあやとりの話です。
○
週末なので最近読んでいる本の話を書こうと思います。
ここ1年くらいの間に、AI(人工知能)の「生成モデル」というのがものすごく進歩しています。昔このあたりを勉強していた身としては、なぜこんなことが実現できているのか、中身や原理がどこまでわかっているのか(わかっていないのか)を知りたいなあと思っていました。今年の2月に出版された「拡散モデル」(岡野原大輔:岩波書店) がとても良さそうだったので、買って読んでみています。この本、すばらしいです。
著者の岡野原氏はプリファードネットワークス(PFN)という会社の創業者なのですが、東京大学の情報科学のご出身で、もともとは自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)がご専門だったようです。PFNはアカデミアの世界でも素晴らしい研究がなされており、一流の国際会議(トップカンファレンス)で最優秀論文賞(ベストアワード)を受賞されたりもしています。大学ではない、しかも東洋の小さなスタートアップ企業であるPFNがベストアワードなんて前代未聞なのです。日本にこんな優秀な若手の研究者チームが存在していて、しかもそれが大学ではなくスタートアップ企業である、というところに新しさや将来性を感じるのです。野球で言ったら大谷選手に勝るとも劣らないくらいすごい存在だと思っています。
さらにこの「拡散モデル」という本、進化が著しい機械学習の世界で、現時点でほぼ最先端と思われる内容を日本語で教科書にして下さったのです。感動的です。現時点ではおそらく英語でもこれだけのテキストはまだ書かれていないと思います。日本の研究者や技術者にとって、本当にありがたいことだと思うのです。上記の岩波書店のサイトには、この本の冒頭の20ページが「試し読み」として公開されています。数理統計学とか機械学習とか情報理論とかに馴染みのない方には読みにくい(ちんぷんかんぷん)かもしれないと思いますが、ある程度このあたりに抵抗がない方でしたら、ここを読むだけでも「ああそうか、問題をこういう風にモデル化しているのか」と腑に落ちるのではないかと思います。
AIの研究の歴史を振り返ってみると、最初は「ルールベース」といって、知的な思考や判断を行うための論理をすべて「規則(ルール)」として書き下すところから始まりました。例えばお医者さんの診断とか、自然言語の翻訳とか、「こういうときはこういう出力になる」というルールを延々と蓄積していって、そのルールを解釈することによってAIを動かしていました。1980年代くらいの頃です。
1990年代に、何度目かのニューラルネットのブームがありました。ニューラルネットは人間の神経細胞の振る舞いを簡単な非線形モデルとして表現し(このアイディアそのものは 1943年のMcCulloch-Pittsの論文 や1957年のRosenblatt のパーセプトロンなどがオリジナルです)、逆誤差伝搬法という学習アルゴリズムによって学習する、というものでした。私も当時、パラメータ数がわずか数十というささやかな規模のニューラルネットをいろいろ工夫して、力学系モデルを作ってそれにいろいろな入力を入れたときの系の振る舞いを調べたりしていました。人間の音声の母音を分類するくらいのことはできましたが、このような低次元の系では応用面でできることは限定的、というかほとんどありませんでした。
当時から自由度(パラメータ数)をもっと増やせば原理的にはどんな複雑なものでも学習できるということは示されていました。ただ、それが汎化能力を持つためにはどうしたらよいのかは全くわかっていませんでした。例えばここ数か月大流行しているChatGPTの無償公開版であるGPT-3はパラメータ数が1750億個です Language Models are Few-Shot Learners 。これは自己回帰型統計モデルと呼ばれるもので、単語A,単語B,単語Cがこの順番で並んでいるとき、次に現れる単語としてもっとも確率が高いものを出力する、というのが動作原理です。膨大なテキストデータでこの連鎖確率を学習すると、いかにももっともらしい文章を生成できる、というところがまず驚きです。さらに驚きなのは、ごく少数の特定カテゴリの文章で追加学習すると、追加学習したカテゴリの内容についてもうまく会話ができるようになる(らしい)のです。ある程度汎化能力を獲得している、ということです。
また、テキスト情報から画像を生成する Stable Diffusion などの技術が話題になりましたが、これが「拡散モデル」に基づく技術なのです。画像を生成するためのキーとなる入力テキストは、いったん言語処理の内部表現である「潜在ベクトル」というかたちの表現に変換され、そこから条件付けされていったん低解像度の画像が生成され、それを高解像度するような工夫が施されているようです。こう説明されると「ふーん、いろいろ考えて工夫しているんだね」と思うのですが、でもなぜそれでうまくいくのか、納得感がないのです。開発している方々もアイディアを出して試して見て、うまくいったらその理由を後から調べている、という感じを受けます。もちろん「結果的にうまくいく方法」を思い付いて試せるというのは非常に高度な技術と経験の蓄積があるためです。
…というようなことを知りたいなあと思って本を読み始めています。難しいですが面白いです。また、現時点での生成モデルを活用した応用例もいろいろ紹介されているのですが、その中に arXiv で誰でも読める論文がいくつも紹介されています。さらに、この本そのものも一部はChatGPTを活用して書かれたのだそうです。
ここ1年くらいの間の生成モデルの進化には本当に驚かされます。その昔、私が初めて触った「プログラムできる計算機」はメモリがわずか256バイトでした。(256キロバイトではありません。)私が初めていじっていたニューラルネットは4素子でした。それでも力学系として複雑な振る舞いが生み出されました。自分が生きている間に、これほど進化したものを見ることができるとは思っていませんでした。10年後、20年後にはどうなっているのだろう?と思います。相変わらず人類は武器で殺し合いをしているのでしょうか。
○
昨日の「ひねらないデマイブラの開始処理」からのあやとりです。
この開始処理は上下の対称性が良くないので、それを補正するような手順を取っています。でも完全に修正し切れていないです。
○
先日、5月10日(水)の朝に上野のあたりを散歩したときの写真を載せておきます。
東京芸大の音楽学校側の正門です。学生のころ、ここのピアノ練習室に遊びに行ったことがあります。
美術学校側の正門です。昔とはすっかり雰囲気が変わっています。
京成電鉄の旧・博物館動物園駅。昔、京成線沿線の町屋のあたりに住んでいて、終点の京成上野までの通学定期券を買っていたのですが、よくここで降りて上野公園を突っ切って通学していました。
奏楽堂。
5月上旬のさわやかな早朝にこのあたりを久しぶりに歩いて楽しかったです。
<おまけのひとこと>
この週末は息子が友達と八ヶ岳に登るというので帰ってきていました。久々に一緒にお酒を飲めました。
5月29日(月) IQ-Perplex(その1)、あやとり、他
パズルの話とあやとりの話です。
○
ちょっと前に2種類のサイズの立方体で空間充填をするという話をご紹介していましたが、ちょっとそれと似たパズルがある、ということを千葉県のJさんから教えていただいたのです。IQ-Perplexというパズルです。Raf Peeters氏のデザインです。
リンク先の情報によると、今SmartGamesから製品化の準備をしているところのようで、今年の夏には発売されるようです。Jさんとはこのパズルについて何往復かメールのやり取りをさせていただきました。なんといっても美しいですし、非常に興味深いパズルです。
感じをつかむために、手元のアーテックブロックで試作してみました。
このパズル、全部で37単位の立方体から成っています。3単位のピースが4つ(3x4=12単位)、4単位のピースが5つ(4×5=20単位)、5単位のピースが1つです。この10ピース、巧みに選ばれていると思いました。自作のピースだとちょっと(かなり)遊びにくいと思うので、製品版が出たら入手したいところですが、それでも実際に試作していじってみるといろいろ気付くことがあります。これ、本当に面白いパズルです。
(つづく) ○
あやとりです。「ひねらないデマイブラの開始処理」からの手順です。
hh230529-1
- ひねらないデマイブラの開始処理
- 人差し指の構え
- 人差し指の向こうの糸を上へ、手前の糸を下へ広げ、その人差し指の輪の中を通して
(左右を順番にやると良い)
- 親指の輪をつまんで外し、小指の輪に下から上へ通して親指に掛け直す
- 小指の輪をつまんで外し、親指の輪に下から上へ通して小指に掛け直す
- 全ての指を外側に1回転ひねる
- 二重の親指を手前にひねらないアムワンギヨ
最初の構えで前後の対称性が崩れていますが、それが最後まで残ってしまっています。
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オーストリアのピアニスト、アーロン・ピルザンがJ.S.バッハの“平均律クラヴィーア曲集第1巻”を不等分律にこだわって録音!という記事があって、サンプルの1番のハ長調のプレリュードとフーガを聴いてみました(BACH // 'The Well-Tempered Clavier, Book I: Prelude and Fugue in C Major, BWV846' by Aaron Pilsan)。
特に有名なプレリュードの響きがとても美しいです。(フーガのほうは正直プレリュードほどのインパクトは感じませんでした。あっという間に慣れたのかもしれません。)いったいこれはどういう調律法なのでしょうか。どこかに解説があるかな。CDを買えばいいだけの話ですが…
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デイリーポータルZに 地元の人だけが知っている「郷土の偉人」教えてください という記事があったのですが、その最初に紹介されていたのが長野県上田市の山際勝三郎でした。山際勝三郎は知っていたのですが、恥ずかしながら上田市出身だったとは知りませんでした。自分の郷土の偉人だったというのに… 今はちゃんと小学校で教えているのかな。小学校の社会科は、まずは自分の身の回りのところから学習が始まって、地理も歴史も徐々に扱う空間や時間が広がっていた記憶があります。その昔も郷土のことを学ぶ時間は重要だったのですが、習った覚えがありません。
<おまけのひとこと>
昨日は小淵沢の駅まで息子を送ってゆきました。丸政の駅そば(紅ショウガ天)を食べました。駅ピアノで、ゴールドベルク変奏曲を弾いている同年代(おそらく還暦すぎくらい?)の女性がいました。第6変奏を何度も何度も弾いていて、確かに良い曲だけれども他の変奏も弾いてくれるといいなと思いました。欲求不満になったので家に帰って第1変奏から第13変奏まで1時間近くかけてゆっくり弾きました。すっきりしました。
5月30日(火) IQ-Perplex(その2)、あやとり
パズルの話とあやとりの話です。
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Jさんに教えていただいた IQ-Perplex(Raf Peeters) というパズルを調べてみています。このパズルは立方体が半単位ずつずらして並んでいるところが特徴なのですが、仮にユニットが立方体ではなくて球だったら、と思ってパズル解析ソフトの BurrTools を使って調べてみました。ものの数秒でたくさんの解がでてきました。30秒くらいで探索が終了して、719,140解と表示されました。
上の解の右側に、3ユニットの黄色と緑のピースがあります。
ユニットを球にするとこの2つは同じですが、ユニットが立方体の場合、こんなに自由に配置はできないのです。IQ-Perplex の2つの3ユニットが三角になっているピースはこんなかたちをしています。
この2つは鏡像対称で、IQ-Perplex ではこの2つを入れ替えることはできません。
なので、球のモデルで解があったとしても、それが立方体のモデルで組めるとは限りません。ちゃんと立方体を用いたデータを作って解析してみることにしました。
(つづく) ○
ところで、上記の球の連結モデルを BurrTools で解析するとき、用意されているテンプレートを1つずつ開いてみてどれを使えばいいか探してみたのです。球を積み上げて作るパズルの解析用に、面心立方格子の構造のテンプレートがありました。でも三角格子の球配置のものはありませんでした。
立方体の頂点 立方体の面の中心 面心立方格子 私は最初「三角格子の球配置のテンプレートは無いのかぁ、それじゃあ三角格子のテンプレートで三角形6つで単位六角形を作ろうか、でもそれだと巨大になってしまって嫌だなあ」と思ったのです。でもこの格子、斜めに見ると三角格子の配列になっているということを思い出しました。なので、盤面の37個の球は下のアニメーションのように 4-5-6-7-6-5-4 と1段ずつ積んで作りました。
同じようなことをやられている パズルソルバーBurrToolsで正四面体パズルを解く というブログがありました。お勧めです。
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あやとりです。「ひねらないデマイブラの開始処理」から、いつもの「内側にガイアナの星」→「タイガーショベルノーズキャットフィッシュ」です。
ちょっとごちゃっとしてしまっています。
<おまけのひとこと>
今日はあまり内容がないですが、図を作るのに手間取ってしまったのでここまでにしました。
5月31日(水) 三角格子の球のパズル(その1)、あやとり
パズルの話とあやとりの話です。
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このところ IQ-Perplex に触発されていろいろ考えてみています。まずは全てのピースが3単位だとしたらどうなるだろう? と思いました。IQ-Perplexは37単位ですので3で割り切れません。1つ取り除けば36単位になって3の倍数になります。1つ取り除くとすれば中心のものを取り除くのが一番対称性が高いです。
この盤面を3単位のピースで埋めつくすことを考えます。まずは問題をシンプルにするために、立方体ではなく球を単位としたパズルを考えてみました。三角格子の上に乗る、連結した3つの球のパターンは以下の3種類あります。仮にI型、V型、D型(DはデルタのDのつもりです) と呼ぶことにします。(すみません定番の名前があるのかもしれません。)
I-type, V-type, D-type まずはこれらをそれぞれ12個使って、中心に穴の空いた正六角形の盤面を埋めるパターンの数を BurrTools で探索してみました。
I型:11解 V型:48解 D型:1解 D型はユニーク解でした。美しいです。ちなみに上記の3種類を4ピースずつ使ったものを調べてみたら、6185解と出力されました。
さてこれをずらした立方体の格子にしたらどうなるでしょう? まず、この格子構造に入れられる立方体3単位の単連結のピースは何種類あるでしょう?
(つづく) ○
あやとりです。昨日は「ひねらないデマイブラの開始処理」から、内側3本指で「ガイアナの星」でしたが、これを試すときには必ずやってみるのが「ケルトのタペストリーの輪の交換処理」です。開始処理と終了処理は昨日と同じで、途中の装飾処理を「ガイアナの星」から「ケルトのタペストリー」に変えてみました。
手順2.の「人差し指のねじれを無くす」を行ったせいか、昨日の「ガイアナの星」バージョンよりも逆にすっきりした感じがします。でも対称性はいまひとつです。まあこれはこんなものかな。
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最近のChatGPTなどのLLM(大規模言語モデル)を用いた言語処理系では、単語や文などを内部では高次元のベクトルとして表現しています。その次元はモデルによって異なりますが、おおむね数百から数千次元だそうです。単語をベクトル表現することによって、単語間の類似度や距離などの関係性が関数として定義できて、数値演算の対象にできます。この考え方は昔から自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)の技術では広く用いられてきたモデリングの手法です。計算機が進歩したおかげで実用的になりました。
この「ベクトル表現」を活用した Tangolf というゲームがある、と言う記事が Gigazine にありました (単語を足し引きしてお題の単語に近づけるブラウザゲーム「Tangolf」をプレイしてみた)。試してみました。
一応4回の入力でクリアしましたが、ちょっと釈然としません。ゲームのコンセプトは面白いと思いますし、言語モデルを感覚的に理解するのに役立つという気もします。ただ「その入力からなぜそのスコア(ホールまでの距離)になったのか」がちょっとわかりにくいと思いました。今回は「マイナス」操作は使いませんでしたが、もう少しやってみると納得感が高まるのかもしれません。
生成モデルのAIは、今のところは入力(プロンプト)はテキストが主流です。言葉の感覚が鋭い人のほうがうまく使いこなせるのかもしれないな、と思いました。それならばそれは良いことのように思えます。
<おまけのひとこと>
気が付いたら5月も最終日です。地下室の除湿機の運転を始めました。