[Home]-[以前のひとこと]-[2025年10月後半]

以前の「ひとこと」 : 2025年7月後半


それぞれの日の記事へのリンクです
Sun Mon Tue Wed Thr Fri Sat
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31



10月16日(木) 誕生日プレゼントなど

 本来8月にここに掲載しようと思って写真を準備して、結局果たせなかったのですが、その写真を利用して2カ月遅れで先々月に書こうと思っていたものを書いておきたいと思います。



 8月8日(金)が定年退職の日でした。今年は曜日の巡り合わせで、勤務先のお盆休みは8月9日(土)から8月17日(日)の9日間でした。職場では8月8日に計画的に有給休暇を取得される方が多いということで、私も最終日の8月8日はお休みにさせていただいて、挨拶会とかは8月7日(木)にやっていただきました。再雇用ですぐに職場に復帰するのですけれども、区切りということで夜に激励会という飲み会を企画していただきました。ありがたいことです。

 自宅から勤務先までは高速道路を使って1時間かかる距離です。この日はホテルに宿泊することにしました。

定年退職記念にいただいたお花

 お花をいただいてきました。いろいろとご配慮いただいて感謝しています。なんとなく実感が湧きません。



 妻からはこんなネクタイをもらいました。数学の柄です。とても嬉しいです。

ネクタイ

 以前のように数学のワークショップとかをやる機会があったら使えそうですが、なかなかデビューする機会を思い付きません。でも温存して仕方がないので、気軽に使ってみようかとも思っています。とりあえず12月の展示会に行くときに付けようかな…



 姉から正七角形の革製の小銭入れをもらいました。

パッケージ 正七角形

 美しいです。感動です。これはポケットに押し込んで使うのはためらわれるので、しばらく温存しようと思います。



 勤務先は勤務の締め日が20日なので、定年退職後の再雇用は、誕生日が20日より前の場合は同じ月の21日からか、もしくは翌月の21日からのどちらかを選択することになっています。私の場合は8月8日が退職日なので、同月の8月21日からか翌月の9月21日からのどちらかということになります。ちょうど9月の第1週に参加したい学会があったのですが、それに無職で自腹で参加するのがためらわれたので、8月21日から復帰することにしました。職場にいなかったのは実質3日間だけ、ということになりました。今考えると1カ月くらい休んでもよかったのかもしれないと思わないでもないですが、復帰後も仕事は忙しくて楽しいのでまあいいかと思っています。

 定年退職後から再雇用までのわずか10日間あまりの間の健康保険をどうしようかちょっと悩んだのですが、金額は高いですがそれまで加入していた勤務先の健康保険組合の健保に任意継続させてもらうことにしました。かなり高い費用をお支払いしましたが、ここ数年は内科や皮膚科や歯科にかかる頻度が上がっているので、多少なりともお返しできるかなと思って納得しています。

 ただ、再雇用後の保険証番号などがすぐにわからず、8月下旬に通院した際はちょっと大変でした。年明けには確定申告もしないといけないです。面倒…



 手の模型に「握手」させてみました。

握手

 ついついいろいろなポーズを作ってみたくなります。


<おまけのひとこと>
 冷房も暖房もなくて過ごせる貴重な季節です。






10月17日(金) ネコのテンプレート定規

 軽い話題です。



 8月のお盆休み明けに京都にあそびに行ったのです。京都大学総合博物館の企画展夢幻のかたち ー 数理の生み出す美と不思議 ー(2025年7月30日(水)〜8月31日(日))を見に行くのが主目的でした。そのとき入手したものについてはまたご紹介するつもりですが、帰りに京都駅ビルで買った文房具がその後活躍しているので、今日はそのご紹介です。

 こんな、ネコのテンプレート定規を買ったのです。確か1,000円くらいだったと思います。

ネコのテンプレート定規

 この「ネコのテンプレート」が気に入っています。今、週のほとんどが在宅勤務なので、毎日のリモート会議の予定を書いてリビングに置いています。「この時間は声を掛けないでもらえるとありがたい」ということを伝えるためです。この、毎日書いている予定のところにワンポイントとして今日の気分を表すネコのイラストを描くようにしたのです。シールやステッカーと違って使っても減らないので、どんどん使おうと思っていますが、さすがに使いどころがあまりないのでこうやって毎日の予定のところに書くことにしました。

カレンダーパズルとスケジュール

 相変わらず毎日楽しんでいる A-Puzzle-A-Day の隣にこうやって表示しています。

 この紙は紙工作で立体を作ったりしたときの余った部分を適当に切って保存していて、それを活用しています。



 手の模型、机の上に置いておいて、何かの折にいろいろいじってみています。

いいね(サムアップ) 指差し確認


<おまけのひとこと>
 これまで「いつか使おう」「いつか読もう」「いつか遊ぼう」と思ってストックしてきたものを、これから消費してゆきたいと考えています。






10月18日(土) 伝承あやとり作品「垣根」のアレンジ

 あやとりの話です。



 いつも『数学セミナー』が発売になると、あやとり協会の吉田さんが「あやとりの楽しみ」で紹介したあやとり作品を取ってメールでコメントを下さるのです。とても感謝しています。今回、11月号(第20回)では伝承あやとり作品「垣根」とそのアレンジをご紹介しました。下の写真のように「垣根」の基本パターンである六角形を減らしたり増やしたりできることを記事に書いたのですが、吉田さんによると、これは江口雅彦氏がすでに発表されているとのことでした。知りませんでした。

短い「垣根」(アレンジ) 「垣根」(オリジナル)

長い「垣根」(アレンジ) 長い長い「垣根」(アレンジ)

 心をかよわす あやとりあそび(江口雅彦著、ユニコン出版:1976年9月) という本(リンクは国際あやとり協会の「あやとりの本」のページです)に掲載されているのだそうです。50年も前に出版されている本、しかも児童書の分類の本(あやとりの本の多くは児童書だと思います)にこんな凝った手順が紹介されているのは驚きました。江口雅彦先生は1970年代から80年代にかけて雑誌「数理科学」などにあやとりの記事を書かれていて、伝承作品のパターンを増やす手順について解説されています。なので驚くことはないとは思います。でも、当時この作品のアレンジを実際にやってみた方がどのくらいいらっしゃるのだろうか、と思いました。

 検索してみたのですが、この本は古書でも見当たらないですし、図書館の蔵書でも国立国会図書館と埼玉県立久喜図書館にしかないようです。久喜の県立図書館の蔵書は貸出可となっていました。久喜まで行くか、国会図書館まで行くか…

 公立図書館は、読みたい本が蔵書に無い場合、公立図書館のネットワークに問い合わせて取り寄せてくれるサービスがあるそうです。さっそく市立図書館に行って相談してみました。窓口の端末で調べていただいたのですが、少なくとも県内の図書館には蔵書はないとのことでした。県外から取り寄せが可能か、調べてから連絡をくださるそうです。面倒なお願いをしてしまって申し訳ないと思いましたが、ご連絡いただけるのを待ちたいと思います。



 昨日ご紹介した「ネコのテンプレート定規」のパッケージ写真があったので載せておきます。

ネコのテンプレート定規



 相変わらず手の模型で遊んでいます。

手の模型で 1, 2, 3

 お箸とか鉛筆とか楽器とか、何か道具を持たせてみたいなあと思うのですが、そういうものを持たせるのはまだうまくいっていません。


<おまけのひとこと>
 10月15日のひとことで、1/1スケールの可動する手の模型を教えていただきましたが、本日それが届きました。さっそく遊び始めています。






10月19日(日) 実物大の手の模型であやとりを(その1)

 手の模型でのあやとりの話です。



 先日教えていただいた実物大の手の模型、さっそく注文したのです。色が白とグレーがあるようだったのですが、グレーを選びました。

 昨日(10/18(土))の午前中に無事届きました。

1/1サイズの手の模型(左手型と右手型)

 かなり大きな段ボール箱に上の2箱が固定されて届きました。さっそく開封して試してみました。2種類のスタンドが付属しているのですが、それはまだ試していません。机にじかに置いてみています。

 まずは立体的な作品を、と思って、「数学セミナー」2025年9月号に掲載した「らせんのあやとり」を自分の手で取って、それを模型の手に移し替えて写真を撮ってみました。

らせんのあやとり(三角柱タイプ):上から らせんのあやとり(三角柱タイプ):ななめから

 予想はしていたのですが、強い張力をかけられないことと、紐の輪を指先に保持するのが難しくて指の根元に落ちてきてしまう、というのが問題になりました。指先に輪を保持するために、輪を1回巻き付けてみたりしたのですが、あまりうまくいきません。それでもこの程度には立体的なかたちを作ることができました。これを何年も前からやってみたかったのです。大満足です。

 さらに、長いあやとり紐を使って断面が四角くてらせんの巻き数が多いものも作ってみました。

らせんのあやとり(四角柱タイプ):上から らせんのあやとり(四角柱タイプ):ななめから

 まず、この手のかたち(薬指小指を握って、親指人差し指中指を広げたかたち)を安定して作れることに感動します。かっこいいなあと思うのです。

 自分の両手を使ってかたちを整えることができるのがすばらしいです。自分の手でこの作品を取った時には、最後にかたちの調整に使えるのは口と足くらいしかありませんでした。(口で糸をつまんで位置を直す作業をしていると、あたかも自分が鳥になったみたいな気分です。) 模型の手は固定していないので簡単に倒れてしまうのですが、それを注意しながら糸のたるみを調節したり、糸がかかる位置をなおしたりすることができるのがとても良いです。

 さらに、完成したあやとり作品をいろいろな方向から眺めることができるのがすばらしいです。平面に固定するのが難しかった立体的なあやとり作品をいろいろ試してみようと思います。

 もちろん、この模型の手を使っても固定が難しそうな作品はたくさん思い付くのですけれども(たとえばカロリン展開はきれいにかたちが定まらないだろうな、とか、「嵐の雲」みたいに指に糸がたくさん巻き付く作品はこの模型の手に移し替えることが難しいだろうな、とか、一部の多面体作品のように各指に強い張力をかける必要があるものは無理だろうな、とか)、それでも明らかに今までよりあやとりディスプレイの可能性の世界が広がった感じがして楽しみです。



 古本のチェーン店のブックオフに行くと、ときどき掘り出し物に出会うのが楽しいです。先日、コウペンちゃんとおべんきょうする『幸福論』 アランとおともだちになろう(イラスト るるてあ:文 富増 章成)があったのでありがたく購入してきました。

 アランの「幸福論」は好きですが、本当に深刻な状況の時ではなく、大きな不幸があるわけではない状況での考え方というか心構えとして役に立つ気がします。


<おまけのひとこと>
 模型の手のあやとり、こたつ板の上に置いて写真を撮っています。背景に余計なものが写ってしまうのですが、片付けるのが難しいので画像にヒストグラム補正をかけて黒の諧調をつぶしてみました。なので若干色が不自然です。






10月20日(月) 実物大の手の模型であやとりを(その2)

 手の模型でのあやとりの話です。



 飾ってみたいあやとりの立体作品ということで、ナバホの伝承作品「鳥の巣」を作ってみました。これはもともと左右に強く引いてはダメな作品なので模型の手で作るにはぴったりなのです。納得できる仕上がりになって嬉しくなっています。

ナバホの鳥の巣:写真1 ナバホの鳥の巣:写真2

 写真1は自分の両手で取ったあやとり作品を見ているような視点からの写真です。自分の両手を使って完成形のかたちを整えることができるのは本当に楽しいです。

 写真2、見上げるような視点から見てみました。なんだか巨大な像のように見えます。自分の手で取った場合はこんな風な「巨大な建造物」のような印象を持つことはないのでおもしろいです。

ナバホの鳥の巣:写真3 ナバホの鳥の巣:写真4

 写真3、斜めから見下ろしてみました。写真4、右手の中指の背のところ、第一関節のところの隙間に輪をかけることで輪が指の根元に落ちてきてしまうことを避けることができました。これ、指先に近いところに輪をとどめておくために有効です。この「鳥の巣」のかたちをきれいに整えるために重要な技でした。



 定年退職→再雇用に伴って、椅子を新調しました。ニトリのOC707という製品です。自分で組み立てるのですが、組み立てはけっこう大変でした。

椅子と丸いラグ

 床を保護するために丸いラグも買いました。とても気に入っています。


<おまけのひとこと>
 この模型の手、もう一組欲しくなってきました。また、三手のあやとり作品のディスプレイのために同じ側の手が3つあるといいなあとか思い始めました。そうすると少なくともあと3つ、5万円くらいかかります。購入した手は「再生産」と書かれていましたし、いつまでも入手できるとは限らないよなあと思うのです。どうしようか、買おうか…






10月21日(火) 素数ものさし、実物大の手の模型であやとりを(その3)

 京都大学で買ってきた雑貨の話とあやとりの話です。



 8月に京都大学総合博物館に行ったとき、前から気になっていた素数ものさしを買ってきました。 値段が601円というところもこだわりを感じます。下の写真のように、18cmの竹のものさしなのですが、2,3,5,7,11,13,17 のところだけに目盛りが刻まれています。実は下側は数字はありませんがmm単位で 2,3,5,7,11,13,17,19… のところに目盛りがあります。

素数ものさし

 上側のcm単位の目盛りを見ながら、ものさしの両端と刻まれた目盛りの間の距離が 1, 2, 3, 4, … , 18 になっている個所を確かめてみてください。

 これは不便益システム研究所というところで製品化されたもののようです。こちらの 素数ものさしの考察(神戸大学 情報基盤センター田村直之) というpdfファイルに考察と解説がありました。とても面白い内容です。

 このように、目盛りが間引かれた定規というとゴロム定規(Golomb ruler) を連想します。最初「素数ものさしはゴロム定規なのかな?」と思ったのですが違いました。ゴロム定規は目盛り間の距離がすべて異なるというのが定義で、その中でもすべての距離が測れるゴロム定規を特に「完全ゴロム定規」(complete Golomb ruler)と呼ぶようです。「素数ものさし」は同じ距離が複数個所に現れる(たとえば距離2は何か所も存在します)のでゴロム定規ではないです。

 こちらのたのしいサイエンス通信(1)「ゴロム定規」というpdfに「素数ものさし」と「ゴロム定規」について解説されています。シンプルでわかりやすいまとめです。

 今はこういった情報が入手できるようになってありがたいです。私はこういった無償で公開されている情報をとても好ましく思っていて、情報公開に対して何らかの対価を得ようとする商業主義的なNetの活動を残念に思っているのですが、この流れはもはや変えられないと思います。さらにこういった公開情報はAIモデルの学習に活用され、多くの人は元情報のサイトにアクセスすることも減ってゆくのだろうなとも思います。



 最初に作ってみた1/3スケールの手の模型による「網」のあやとりと、次に作ってみた1/1スケールの手の模型による「らせん」のあやとりのサイズを比べてみました。

1/1スケールと1/3スケールの手の模型の比較

 1/1はあやとり紐も普通のサイズのものが使えますし、自分の手で取ったあやとりを移し替えて整えるのも(簡単、とは言いませんが)やりやすいです。でも小さいほうのミニチュア感も捨てがたいなあと思います。



 模型の手に取らせたあやとりは、いろいろな方向からじっくり見ることができるのが嬉しいです。

「らせん」を見下ろす

 こんな風にトンネル状になっているのがわかって楽しいです。

「らせん」の中をのぞく

 普通に自分で取ると、こんな角度から「らせん」の筒をのぞき込むことは難しいです。らせんが巻き付いている左右を結ぶ糸、左右の親指どうし、人差し指どうし、中指どうしの間のカーブした糸の反り具合がとても美しいなあと思ってこの写真を眺めています。



 あやとり経験のある多くの方がご存じだと思われる日本の伝承あやとり作品「ほうき」を取ってみました。

「ほうき」

 あやとりというのは本来、音楽や舞踊のように刹那的なものだと思うのです。それをこのように留め置いて鑑賞できるというのは楽しいなあと思います。共感してくださる方は残念ながらあまり多くはないのかもしれません。


<おまけのひとこと>
 雑誌「数学セミナー」の記事の感想を書きたいと思っているのですが、手が回りません。


























[←2025年10月前半]  [↑表紙へ]   [2025年11月前半→]

[Home]-[以前のひとこと]-[2025年10月後半]
mailto:hhase@po10.lcv.ne.jp
2001-2025 hhase