以前の「ひとこと」 : 2025年10月後半
それぞれの日の記事へのリンクです
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10月16日(木) 誕生日プレゼントなど
本来8月にここに掲載しようと思って写真を準備して、結局果たせなかったのですが、その写真を利用して2カ月遅れで先々月に書こうと思っていたものを書いておきたいと思います。
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8月8日(金)が定年退職の日でした。今年は曜日の巡り合わせで、勤務先のお盆休みは8月9日(土)から8月17日(日)の9日間でした。職場では8月8日に計画的に有給休暇を取得される方が多いということで、私も最終日の8月8日はお休みにさせていただいて、挨拶会とかは8月7日(木)にやっていただきました。再雇用ですぐに職場に復帰するのですけれども、区切りということで夜に激励会という飲み会を企画していただきました。ありがたいことです。
自宅から勤務先までは高速道路を使って1時間かかる距離です。この日はホテルに宿泊することにしました。
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定年退職記念にいただいたお花 お花をいただいてきました。いろいろとご配慮いただいて感謝しています。なんとなく実感が湧きません。
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妻からはこんなネクタイをもらいました。数学の柄です。とても嬉しいです。
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ネクタイ 以前のように数学のワークショップとかをやる機会があったら使えそうですが、なかなかデビューする機会を思い付きません。でも温存して仕方がないので、気軽に使ってみようかとも思っています。とりあえず12月の展示会に行くときに付けようかな…
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姉から正七角形の革製の小銭入れをもらいました。
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パッケージ 正七角形 美しいです。感動です。これはポケットに押し込んで使うのはためらわれるので、しばらく温存しようと思います。
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勤務先は勤務の締め日が20日なので、定年退職後の再雇用は、誕生日が20日より前の場合は同じ月の21日からか、もしくは翌月の21日からのどちらかを選択することになっています。私の場合は8月8日が退職日なので、同月の8月21日からか翌月の9月21日からのどちらかということになります。ちょうど9月の第1週に参加したい学会があったのですが、それに無職で自腹で参加するのがためらわれたので、8月21日から復帰することにしました。職場にいなかったのは実質3日間だけ、ということになりました。今考えると1カ月くらい休んでもよかったのかもしれないと思わないでもないですが、復帰後も仕事は忙しくて楽しいのでまあいいかと思っています。
定年退職後から再雇用までのわずか10日間あまりの間の健康保険をどうしようかちょっと悩んだのですが、金額は高いですがそれまで加入していた勤務先の健康保険組合の健保に任意継続させてもらうことにしました。かなり高い費用をお支払いしましたが、ここ数年は内科や皮膚科や歯科にかかる頻度が上がっているので、多少なりともお返しできるかなと思って納得しています。
ただ、再雇用後の保険証番号などがすぐにわからず、8月下旬に通院した際はちょっと大変でした。年明けには確定申告もしないといけないです。面倒…
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手の模型に「握手」させてみました。
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握手 ついついいろいろなポーズを作ってみたくなります。
<おまけのひとこと>
冷房も暖房もなくて過ごせる貴重な季節です。
10月17日(金) ネコのテンプレート定規
軽い話題です。
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8月のお盆休み明けに京都にあそびに行ったのです。京都大学総合博物館の企画展夢幻のかたち ー 数理の生み出す美と不思議 ー(2025年7月30日(水)〜8月31日(日))を見に行くのが主目的でした。そのとき入手したものについてはまたご紹介するつもりですが、帰りに京都駅ビルで買った文房具がその後活躍しているので、今日はそのご紹介です。
こんな、ネコのテンプレート定規を買ったのです。確か1,000円くらいだったと思います。
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ネコのテンプレート定規 この「ネコのテンプレート」が気に入っています。今、週のほとんどが在宅勤務なので、毎日のリモート会議の予定を書いてリビングに置いています。「この時間は声を掛けないでもらえるとありがたい」ということを伝えるためです。この、毎日書いている予定のところにワンポイントとして今日の気分を表すネコのイラストを描くようにしたのです。シールやステッカーと違って使っても減らないので、どんどん使おうと思っていますが、さすがに使いどころがあまりないのでこうやって毎日の予定のところに書くことにしました。
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カレンダーパズルとスケジュール 相変わらず毎日楽しんでいる A-Puzzle-A-Day の隣にこうやって表示しています。
この紙は紙工作で立体を作ったりしたときの余った部分を適当に切って保存していて、それを活用しています。
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手の模型、机の上に置いておいて、何かの折にいろいろいじってみています。
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いいね(サムアップ) 指差し確認
<おまけのひとこと>
これまで「いつか使おう」「いつか読もう」「いつか遊ぼう」と思ってストックしてきたものを、これから消費してゆきたいと考えています。
10月18日(土) 伝承あやとり作品「垣根」のアレンジ
あやとりの話です。
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いつも『数学セミナー』が発売になると、あやとり協会の吉田さんが「あやとりの楽しみ」で紹介したあやとり作品を取ってメールでコメントを下さるのです。とても感謝しています。今回、11月号(第20回)では伝承あやとり作品「垣根」とそのアレンジをご紹介しました。下の写真のように「垣根」の基本パターンである六角形を減らしたり増やしたりできることを記事に書いたのですが、吉田さんによると、これは江口雅彦氏がすでに発表されているとのことでした。知りませんでした。
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短い「垣根」(アレンジ) 「垣根」(オリジナル)
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長い「垣根」(アレンジ) 長い長い「垣根」(アレンジ) 心をかよわす あやとりあそび(江口雅彦著、ユニコン出版:1976年9月) という本(リンクは国際あやとり協会の「あやとりの本」のページです)に掲載されているのだそうです。50年も前に出版されている本、しかも児童書の分類の本(あやとりの本の多くは児童書だと思います)にこんな凝った手順が紹介されているのは驚きました。江口雅彦先生は1970年代から80年代にかけて雑誌「数理科学」などにあやとりの記事を書かれていて、伝承作品のパターンを増やす手順について解説されています。なので驚くことはないとは思います。でも、当時この作品のアレンジを実際にやってみた方がどのくらいいらっしゃるのだろうか、と思いました。
検索してみたのですが、この本は古書でも見当たらないですし、図書館の蔵書でも国立国会図書館と埼玉県立久喜図書館にしかないようです。久喜の県立図書館の蔵書は貸出可となっていました。久喜まで行くか、国会図書館まで行くか…
公立図書館は、読みたい本が蔵書に無い場合、公立図書館のネットワークに問い合わせて取り寄せてくれるサービスがあるそうです。さっそく市立図書館に行って相談してみました。窓口の端末で調べていただいたのですが、少なくとも県内の図書館には蔵書はないとのことでした。県外から取り寄せが可能か、調べてから連絡をくださるそうです。面倒なお願いをしてしまって申し訳ないと思いましたが、ご連絡いただけるのを待ちたいと思います。
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昨日ご紹介した「ネコのテンプレート定規」のパッケージ写真があったので載せておきます。
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ネコのテンプレート定規 ○
相変わらず手の模型で遊んでいます。
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手の模型で 1, 2, 3 お箸とか鉛筆とか楽器とか、何か道具を持たせてみたいなあと思うのですが、そういうものを持たせるのはまだうまくいっていません。
<おまけのひとこと>
10月15日のひとことで、1/1スケールの可動する手の模型を教えていただきましたが、本日それが届きました。さっそく遊び始めています。
10月19日(日) 実物大の手の模型であやとりを(その1)
手の模型でのあやとりの話です。
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先日教えていただいた実物大の手の模型、さっそく注文したのです。色が白とグレーがあるようだったのですが、グレーを選びました。
昨日(10/18(土))の午前中に無事届きました。
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1/1サイズの手の模型(左手型と右手型) かなり大きな段ボール箱に上の2箱が固定されて届きました。さっそく開封して試してみました。2種類のスタンドが付属しているのですが、それはまだ試していません。机にじかに置いてみています。
まずは立体的な作品を、と思って、「数学セミナー」2025年9月号に掲載した「らせんのあやとり」を自分の手で取って、それを模型の手に移し替えて写真を撮ってみました。
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らせんのあやとり(三角柱タイプ):上から らせんのあやとり(三角柱タイプ):ななめから 予想はしていたのですが、強い張力をかけられないことと、紐の輪を指先に保持するのが難しくて指の根元に落ちてきてしまう、というのが問題になりました。指先に輪を保持するために、輪を1回巻き付けてみたりしたのですが、あまりうまくいきません。それでもこの程度には立体的なかたちを作ることができました。これを何年も前からやってみたかったのです。大満足です。
さらに、長いあやとり紐を使って断面が四角くてらせんの巻き数が多いものも作ってみました。
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らせんのあやとり(四角柱タイプ):上から らせんのあやとり(四角柱タイプ):ななめから まず、この手のかたち(薬指小指を握って、親指人差し指中指を広げたかたち)を安定して作れることに感動します。かっこいいなあと思うのです。
自分の両手を使ってかたちを整えることができるのがすばらしいです。自分の手でこの作品を取った時には、最後にかたちの調整に使えるのは口と足くらいしかありませんでした。(口で糸をつまんで位置を直す作業をしていると、あたかも自分が鳥になったみたいな気分です。) 模型の手は固定していないので簡単に倒れてしまうのですが、それを注意しながら糸のたるみを調節したり、糸がかかる位置をなおしたりすることができるのがとても良いです。
さらに、完成したあやとり作品をいろいろな方向から眺めることができるのがすばらしいです。平面に固定するのが難しかった立体的なあやとり作品をいろいろ試してみようと思います。
もちろん、この模型の手を使っても固定が難しそうな作品はたくさん思い付くのですけれども(たとえばカロリン展開はきれいにかたちが定まらないだろうな、とか、「嵐の雲」みたいに指に糸がたくさん巻き付く作品はこの模型の手に移し替えることが難しいだろうな、とか、一部の多面体作品のように各指に強い張力をかける必要があるものは無理だろうな、とか)、それでも明らかに今までよりあやとりディスプレイの可能性の世界が広がった感じがして楽しみです。
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古本のチェーン店のブックオフに行くと、ときどき掘り出し物に出会うのが楽しいです。先日、コウペンちゃんとおべんきょうする『幸福論』 アランとおともだちになろう(イラスト るるてあ:文 富増 章成)があったのでありがたく購入してきました。
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アランの「幸福論」は好きですが、本当に深刻な状況の時ではなく、大きな不幸があるわけではない状況での考え方というか心構えとして役に立つ気がします。
<おまけのひとこと>
模型の手のあやとり、こたつ板の上に置いて写真を撮っています。背景に余計なものが写ってしまうのですが、片付けるのが難しいので画像にヒストグラム補正をかけて黒の諧調をつぶしてみました。なので若干色が不自然です。
10月20日(月) 実物大の手の模型であやとりを(その2)
手の模型でのあやとりの話です。
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飾ってみたいあやとりの立体作品ということで、ナバホの伝承作品「鳥の巣」を作ってみました。これはもともと左右に強く引いてはダメな作品なので模型の手で作るにはぴったりなのです。納得できる仕上がりになって嬉しくなっています。
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ナバホの鳥の巣:写真1 ナバホの鳥の巣:写真2 写真1は自分の両手で取ったあやとり作品を見ているような視点からの写真です。自分の両手を使って完成形のかたちを整えることができるのは本当に楽しいです。
写真2、見上げるような視点から見てみました。なんだか巨大な像のように見えます。自分の手で取った場合はこんな風な「巨大な建造物」のような印象を持つことはないのでおもしろいです。
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ナバホの鳥の巣:写真3 ナバホの鳥の巣:写真4 写真3、斜めから見下ろしてみました。写真4、右手の中指の背のところ、第一関節のところの隙間に輪をかけることで輪が指の根元に落ちてきてしまうことを避けることができました。これ、指先に近いところに輪をとどめておくために有効です。この「鳥の巣」のかたちをきれいに整えるために重要な技でした。
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定年退職→再雇用に伴って、椅子を新調しました。ニトリのOC707という製品です。自分で組み立てるのですが、組み立てはけっこう大変でした。
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椅子と丸いラグ 床を保護するために丸いラグも買いました。とても気に入っています。
<おまけのひとこと>
この模型の手、もう一組欲しくなってきました。また、三手のあやとり作品のディスプレイのために同じ側の手が3つあるといいなあとか思い始めました。そうすると少なくともあと3つ、5万円くらいかかります。購入した手は「再生産」と書かれていましたし、いつまでも入手できるとは限らないよなあと思うのです。どうしようか、買おうか…
10月21日(火) 素数ものさし、実物大の手の模型であやとりを(その3)
京都大学で買ってきた雑貨の話とあやとりの話です。
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8月に京都大学総合博物館に行ったとき、前から気になっていた素数ものさしを買ってきました。 値段が601円というところもこだわりを感じます。下の写真のように、18cmの竹のものさしなのですが、2,3,5,7,11,13,17 のところだけに目盛りが刻まれています。実は下側は数字はありませんがmm単位で 2,3,5,7,11,13,17,19… のところに目盛りがあります。
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素数ものさし 上側のcm単位の目盛りを見ながら、ものさしの両端と刻まれた目盛りの間の距離が 1, 2, 3, 4, … , 18 になっている個所を確かめてみてください。
これは不便益システム研究所というところで製品化されたもののようです。こちらの 素数ものさしの考察(神戸大学 情報基盤センター田村直之) というpdfファイルに考察と解説がありました。とても面白い内容です。
このように、目盛りが間引かれた定規というとゴロム定規(Golomb ruler) を連想します。最初「素数ものさしはゴロム定規なのかな?」と思ったのですが違いました。ゴロム定規は目盛り間の距離がすべて異なるというのが定義で、その中でもすべての距離が測れるゴロム定規を特に「完全ゴロム定規」(complete Golomb ruler)と呼ぶようです。「素数ものさし」は同じ距離が複数個所に現れる(たとえば距離2は何か所も存在します)のでゴロム定規ではないです。
こちらのたのしいサイエンス通信(1)「ゴロム定規」というpdfに「素数ものさし」と「ゴロム定規」について解説されています。シンプルでわかりやすいまとめです。
今はこういった情報が入手できるようになってありがたいです。私はこういった無償で公開されている情報をとても好ましく思っていて、情報公開に対して何らかの対価を得ようとする商業主義的なNetの活動を残念に思っているのですが、この流れはもはや変えられないと思います。さらにこういった公開情報はAIモデルの学習に活用され、多くの人は元情報のサイトにアクセスすることも減ってゆくのだろうなとも思います。
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最初に作ってみた1/3スケールの手の模型による「網」のあやとりと、次に作ってみた1/1スケールの手の模型による「らせん」のあやとりのサイズを比べてみました。
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1/1スケールと1/3スケールの手の模型の比較 1/1はあやとり紐も普通のサイズのものが使えますし、自分の手で取ったあやとりを移し替えて整えるのも(簡単、とは言いませんが)やりやすいです。でも小さいほうのミニチュア感も捨てがたいなあと思います。
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模型の手に取らせたあやとりは、いろいろな方向からじっくり見ることができるのが嬉しいです。
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「らせん」を見下ろす こんな風にトンネル状になっているのがわかって楽しいです。
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「らせん」の中をのぞく 普通に自分で取ると、こんな角度から「らせん」の筒をのぞき込むことは難しいです。らせんが巻き付いている左右を結ぶ糸、左右の親指どうし、人差し指どうし、中指どうしの間のカーブした糸の反り具合がとても美しいなあと思ってこの写真を眺めています。
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あやとり経験のある多くの方がご存じだと思われる日本の伝承あやとり作品「ほうき」を取ってみました。
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「ほうき」 あやとりというのは本来、音楽や舞踊のように刹那的なものだと思うのです。それをこのように留め置いて鑑賞できるというのは楽しいなあと思います。共感してくださる方は残念ながらあまり多くはないのかもしれません。
<おまけのひとこと>
雑誌「数学セミナー」の記事の感想を書きたいと思っているのですが、手が回りません。
10月22日(水) 実物大の手の模型であやとりを(その4)、企画展
あやとりの話と企画展の話です。
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立体的なあやとり作品、チャマの家を取ってみました。(リンクは石野さんの「あやとりしてみよう」です。) 四角錐のかたちの見事な伝承あやとり作品です。
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「チャマの家」:写真1 写真1は自分の手で取った時に見える姿勢に近い視点です。この写真1枚だけだと立体的なかたちが分かりにくいかもしれません。
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「チャマの家」:写真2 視点を変えて斜めから見てみると四角錐らしく見える気がします(写真2)。
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「チャマの家」:写真3 写真3、上から見下ろしてみました。手のかたちがいいなあと思うのです。
4年前、この「チャマの家」を立体的に飾ってみたくなって、アルミのワイヤーで手のかたちを作ってディスプレイしてみたことがありました(2021年8月24日)。
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今回の手の模型(両手)の費用は100円ショップで買ったアルミワイヤーの240倍くらいかかっていますが、手の模型のほうが圧倒的にかっこいいなあと思います。(アルミフレームの手の模型も、もっと造形センスがある人が作れば素敵なものができるような気もしますが私には無理でした。)
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岡谷市で開催されている コウペンちゃん展 イルフ童画館(2025/10/11(土)〜11/17(月)) に行ってきました。
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巨大なコウペンちゃんがいて、人気の撮影スポットになっていました。
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原画は彩色が美しかったです。見に行ってよかったです。
<おまけのひとこと>
急に寒くなってきました。体調管理が大変です。
10月23日(木) 実物大の手の模型であやとりを(その5)、企画展
あやとりの話と企画展の話、いずれもつづきです。
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昨年6月7日に「天と地」というマプチェ族の伝承あやとり作品をご紹介しました。
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「天と地」伝承作品(マプチェ族) このあやとり作品を立体的にディスプレイしたくて、デュプロブロック(レゴブロックの大きなサイズのもの)を使って立体的に飾ってみました(2024年6月22日)。
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伝承作品:天と地(マプチェ族) これはこれで楽しかったのですけれど、やっぱり手に掛かったかたちで飾りたいです。やってみました。
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「天と地」:写真1
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「天と地」:写真2
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「天と地」:写真3 このほうがずっと素敵です。手の模型の写真、左手側の下の大きな輪は本来は手首に掛かるのですが、右手親指・小指の「地」の面と高さを合わせるために親指の内側に輪を掛けています。また、左手の「天」の面は本来は親指と小指の先端に小さな輪が掛かるのですが、これも高さを稼ぐために人差し指・薬指の先端に輪を移しています。
今日の冒頭に載せた自分の手で取った「天と地」の写真は、かたちの調整が不十分ですし写真の角度ももう少し工夫したかったところです。でも限界がありました。(これでもかなり頑張って撮った写真なのです。)手の模型で飾ると、じっくり調整ができてとても良いです。ただし模型の手の根元は固定されていないので、不用意に糸を引っ張ったりすると手が倒れてしまったりして大変です。注意深くそっと調整します。
出来上がったものを短い動画として撮影するともっとかたちが理解しやすくなるような気もします。動画は扱いなれていないのですがいずれ試してみようと思います。
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コウペンちゃん展 イルフ童画館(2025/10/11(土)〜11/17(月)) のミュージアムショップでサイン本を含む3冊の本を買いました。
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購入した本(1)
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購入した本(1):サイン本
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購入した本(2) 購入した本(3) レジで購入するときに「あと200円買っていただくとボールペンが差し上げられますが…」と言われて一瞬迷ったのですが、「これだけで大丈夫です」とお伝えしてこれだけ買ってきました。
この3冊を先日の「コウペンちゃんと学ぶアランの幸福論」と一緒にしてリビングに置いて、ときどき手に取って眺めています。
<おまけのひとこと>
手の模型、追加で発注してしまいました。
10月24日(金) 1/3の手の模型であやとり、あやとりの古い本、他
あやとりの本ほか、です。
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高価な実物大の手の模型で立体的なあやとり作品のディスプレイを作ってみるのがすっかり楽しくなっているのですが、ミニチュア感のあるカプセルトイの1/3の手の模型でもどこまでがんばれるか、試してみています。昨日の「天と地」を小さいサイズのほうでも試してみました。最大の問題はこのサイズのあやとり紐の素材だということがわかりました。
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「天と地」:写真1
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「天と地」:写真2 最初は刺繍糸でやってみたのです。先日の「網」はこれでうまくいったのです(下図)。
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「網」 でも、「天と地」のように、平行な糸にダイヤ型に別の糸が巻き付くかたちのあやとり作品をこの刺繍糸で取ると、糸が絡まったようなかたちになってしまってダイヤ型に広げたかたちで安定してくれないのです。そこで、アクリルの紐でやってみたのが上の「天と地」の写真です。もっと細い紐が良かったのですが、使えそうな紐が手元にありませんでした。
これは飾っておきたいほど気に入った仕上がりにはできませんでした。ちなみにこの1/3の「天と地」は、この手の模型に紐をかけた状態であやとりの手順を進めて完成させました。1ステップごとに糸のたるみを調整して、指から外れないように整えながら進めます。指から糸を外すときは爪楊枝が便利でした。「天と地」以外にもいくつか1/3の模型の上であやとりを取ってみたのですが、納得できる出来栄えのものは作れていません。
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10月18日に書いた、江口雅彦先生の心をかよわす あやとりあそびの取り寄せを図書館で相談した件ですが、昨日図書館からお電話をいただきました。この本を所蔵している埼玉県立久喜図書館には、初版の1976年版と、再販された1980年(?)版があるのだそうです。初版のほうは傷みがひどくてページをめくるだけでページが外れてしまいそうな状況なのだそうですが、再販のほうはそこまでではないとのことです。「初版でなければだめでしょうか?」というご連絡でした。ちなみに久喜図書館の司書さんが2冊の内容の違いをざっと見て下さったそうですが、表紙も同じで内容も明らかな違いはわからなかったとのことでした。
「あやとりあそび」の本の表紙
あやとり協会の吉田さんにいただいた画像ですそもそも私は初版と再版があることも知りませんでしたし(版を重ねることができたというのはとてもめでたいことだと思いました)、もし誤字脱字等の修正があったのであればむしろ再販のほうが好ましい可能性もあると思ったので、「損傷が少ない再販本のほうでお願いします」とお伝えしました。「それではあらためて取り寄せの手続きをしますので、届いたらまたご連絡差し上げます」とのことでした。
蔵書のデータベースを構築して管理して下さっている方々、私の問い合わせに対して蔵書検索をして取り寄せの相談をして下さっている地元の図書館の司書さん、問い合わせを受けて複数の版の蔵書の状態や内容を確認して下さっている埼玉の県立図書館の司書さん、こういった関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ご連絡いただけるのを楽しみに待ちたいと思っています。
こうして(埼玉県としては)県外から貸し出しのリクエストがあったということが実績となって、この本が除籍になるのをまぬがれてくれるといいなあと思いました。届いた貴重な本は絶対に傷めないように大切に見せていただこうと思います。
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最近、車のキーの電池残量の警告が出ていたのです。そのうち交換しないと、と思って先延ばしにしていたら、昨日ついに車のドアロックの解除ができなくなりました。使っているキーには車の鍵穴に挿して使える物理キーが内蔵されているので、それを取り出して車のカギを開けて乗車しました。キーの電池切れのときにはエンジンのスタートボタンにキーを押し付けてスタートすると車側の電力でキーを読み取ってエンジンがかかる、と説明を受けていたのでそうやってエンジンをかけようとしたら、車の盗難防止センサーが作動したようで車が警笛を鳴らし始めて焦りました。
家の中にある予備のキーを持って来て試したのですがこちらも(当然)電池切れでした。電池は CR2032 だったので、2個がパックになっているものを買ってきて交換したらちゃんと普通に使えるようになりました。バッテリー残量低下の警告が出たら早めに対応しないといけなかったな、と反省しています。
<おまけのひとこと>
コンビニに用事があったので今朝散歩がてら歩いて行ってきました。車ならすぐですが、徒歩だと片道15分程度かかります。最近は徒歩だと熊が心配です。クマに警戒しなければならなくなるとは想像もしていませんでした。帰りに登校途中の中学生とすれ違ったのですが、「おはようございます」とあいさつしてくれました(もちろん私もしました)。中学生が徒歩で投稿しているということは学校やPTAは徒歩通学で大丈夫と判断しているのだなと思いました。
10月25日(土) 多面体のかたちの照明
週末なので軽い話題です。
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8月に京都に行ったときに泊まった宿の廊下にあった照明がデューラーの多面体のかたちをしていたのです。
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さすがに自宅に置きたいとは思いませんが、いいなあと思いました。
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勤務先の企業年金基金が定年の数年前に年金セミナーを開講してくれるのです。配偶者がいる場合は本人と配偶者で参加することができます。2020年まではこのセミナーは京都で開催されて、宿泊費と往復の交通費が年金基金から補助がもらえる仕組みでした。ところがコロナ以降、これが無期限で延期となり、県内の本社の近くにある企業年金会館でセミナーが開催されることになりました。同世代で早めに受講した方は「夫婦で京都までの交通費宿泊費の補助」をもらえていたのに不公平だ、という声が上がったようで、基金が指定する(セミナーを開催していた)ホテルに宿泊した場合、領収書を添付して申請すると年金セミナーとは別に補助金をもらえるという移行措置が設けられました。定年退職から再雇用までの10日あまりのあいだに、この補助金を前提に京都に行くことにしたのでした。
といっても今はインバウンドでたいへん混雑しているときいていました。なのでお盆休み明け直後の平日に行くことにしました。せっかく行くので2泊することにして、1泊目は京都駅の近くのビジネスホテルに宿泊し、2泊目に基金が指定する嵐山のホテルに泊まることにしました。とはいえ、いわゆる観光地には全く立ち寄らない日程にしました。結果的に特に混雑することもなく、行きたいところに行くことができました。おそらく混雑したであろう8月16日の京都五山送り火(大文字焼)の直後にしてよかったです。
初日は最寄り駅を始発で出発して京都に10時過ぎに到着し、まずは1泊目のホテルに荷物をあずけた後、京都駅からバスで百万遍まで行って京都大学総合博物館を見学しました。(ここでいろいろ買い物もしたのですが、それはいずれここに書きたいと思います。先日の「素数ものさし」はここで買いました。)百万遍のあたりでお昼を食べて、午後は楽譜屋さん(十字屋三条本店)と本屋さん(丸善 京都本店)に行って(どちらのお店でも買い物をしました)、夕方にはホテルに戻りました。
2日目は妻が「奈良ホテルに行ってみたい」というので京都駅から近鉄奈良線で奈良に行って奈良ホテルまで歩き、カフェでお茶を飲みました。帰りは奈良ホテルの送迎バス(無料)で近鉄奈良駅まで送ってもらい、近鉄で大阪難波に出ました。目的はササヤ書店で楽譜を探すことです。地下鉄の四つ橋線の「なんば」まで歩いて、終点の西梅田まで地下鉄に乗り、そこから大阪駅前第2ビルのササヤ書店まで行きました。そこで楽譜を買って、早い時間に嵐山に移動してしまおうと思って、阪急の大阪梅田から桂で乗り換えて阪急の嵐山まで乗車し、そこからホテルまであるきました。(上の照明はこのホテルにあったものです。)
最終日は早朝に嵐山を散歩した後、ゆっくりチェックアウトして京福の嵐山本線、嵐電に乗りました。今回は京都地下鉄はまだ乗っていなかったので、嵐電の天神川駅で降りて太秦天神川(うずまさてんじんがわ)駅から地下鉄東西線に乗り、烏丸御池で地下鉄烏丸線に乗り換えて京都駅に移動しました。(先日ご紹介したネコのテンプレート定規はこのときに買ったものです。)
宿泊のある国内出張は年に10回くらいあるのですが、プライベートで旅行はほとんど行きません。あんまり旅行っぽくない日程でしたが、私としてはとても楽しかったのです。収穫もいろいろありました。
<おまけのひとこと>
追加で発注していた「手の模型」が届きました。嬉しい…
10月26日(日) あやとりの本、手の模型
あやとり三昧の日々です。
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昨日は図書館の本の返却期限だったのでお昼に返しに行きました。夕方、4時半過ぎに図書館から電話があって、お願いしていた江口雅彦先生のあやとりの本が埼玉県立久喜図書館から届いたとのことでした。11月8日が返却期限なのでできるだけはやく取りに来てほしいということだったので、「今日の閉館時刻は何時ですか?」と尋ねてみたところ18時とのことでした。「すぐに取りに行きます」と言って、5時過ぎに図書館に行きました。
カウンターで名前と要件を伝えると、すぐに本を出してくれました。注意事項が書かれた紙といっしょにビニール包装されていました。館外貸し出しはOKだけれどもくれぐれも本を傷めないようにということ、返却期限を守ってほしいこと、ブックポストではなくカウンターで直接返却してほしいこと、など注意事項の説明を聞いて、本を受け取ってきました。
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「埼玉県立久喜図書館」のラベルが貼られています。本を汚したり傷めたりしないように、本を開いてみるとき以外はケースに入れておくことにしました。
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表紙をめくってみると、「埼玉県立熊谷図書館」というスタンプが押されていました。
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久喜図書館所蔵になる前は熊谷図書館にあったみたいです。
奥付を見ると、電話で聞いていた通り1980年の第3刷でした。
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冒頭のカラーページには「柵」という名前で、先日私がご紹介した作品がちゃんと載っていました。
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「長い垣根」と名付けて紹介したもの 本を傷めないように気を付けて中身を確認したいと思っています。
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手の模型が届きました。4年前に少しだけ研究を始めた「3つの手のあやとり」をいろいろ試してみたいと思っています。
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3つの左手による「はじめの構え」 マグネットボードで研究するよりよっぽどやりやすいです。手の模型、ありがたいです。でもこの手3つで約5万円です。もちろん私にとって値段以上の価値があると思っているのですけれども。
<おまけのひとこと>
江口雅彦先生の本に江口先生の写真が載っていました。御写真を拝見するのは初めてだったので、こんな感じの方だったのか、と意外に思いました。
10月27日(月) 中央が離れた「垣根」、蝶
あやとりです。
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伝承作品「「垣根」の話を書いたので、その変形のご紹介です。
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「中央が分離した垣根」 「垣根」の手順に1か所変化させることで中央を分離させることができました。
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「垣根」 (つづく) ○
図書館に行って駐車場の自分の車に戻ってきたとき、隣の車のヘッドライトに何か付いているのが見えました。ステッカーかシールのようなものが貼られているのかと思って近くに行って見てみたら、本物の蝶がとまっていました。
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びっくり。
<おまけのひとこと>
取り寄せてもらった古いあやとりの本を調べたり、手の模型でいろいろ研究してみたり、忙しくしています。今週〜来週は本業のほうの仕事の山場で忙しいのです。せっかく再開した更新はできれば途絶えさせたくないのですが…
10月28日(火) 幾何学の作図の話(その1)、あやとり(中央が離れた「長い垣根」)
幾何学の作図の話とあやとりの話です。
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A Hierarchy of Geometric Constructions(MohammadJavad Maarefvand (Sharif University of Technology)) という論文を arXiv.org で見かけました。この論文で言いたいことはこの表なのだと思います。
Table.1 of above paper 一番上、「定木とコンパス」(Ruler and Compass) では平方根や1/3は作図できるし、正十七角形も作図できるけれど2の立方根とか円周率は作図できない。有名なギリシャの三大作図問題(円積問題:円周率の作図、立方体倍積問題:2の立方根の作図、角の三等分の話を思い出します。
2行目、折り紙(Origami)や目盛り(マーク)付き定規(Neusis)を使うと三次方程式の解を作図できるようになるので2の立方根が作図できるが、超越数である円周率は作図できない。(前例にならって目盛りのないものさしを「定木」、目盛りがあるものさしを「定規」、と漢字の表記を変えてみています。)
そこから下は論文をちゃんと読んでいないのでまだ理解できていません。折り紙の技法によって立方根が作図できるというのは非常に面白いですし、何より Origami という日本語由来の単語が学術用語として定着しているのは嬉しいです。
この論文からいろいろ連想しました。まず、「定木とコンパス」で作図できるのは有理数体 ℚ およびその二次拡大です。体(Field)というのは代数構造のことで、群・環・体の定義を一緒に学ぶとわかりやすかったです。体は乱暴に言うと足し算と掛け算が定義されていて、その単位元、逆元が存在していて四則演算が自由にできる(四則演算した結果もまたその集合の中に存在している)代数構造です。整数 ℤ は割り算の結果が整数にならないことがあるので演算が閉じていないので体ではありません(掛け算の逆元が集合に含まれない)。
この二次拡大というのが面白くて、有理数体 ℚ に平方根、例えば√2を加えたℚ(√2) 、つまり { a + √2 | a,b ∈ ℚ} は四則演算で閉じているのですね。(任意の有理数 a, b, c, d を考えたとき、a+b√2 と c+d√2 の加減乗除はすべて p+q√2 のかたちになる、という意味です。)まるで複素数のようです。
では、整数 ℤ は環の構造を持っていますが、同様に整数に√2を加えたℤ(√2) 、つまり { a + √2 | a,b ∈ ℤ}を連想したのです。昔、Sternmosaikという木のタイルのパターン例をCGで描きたいと思ったことがありました(2004年3月13日)。
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[01] ![]()
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このタイルの頂点が存在する可能性がある座標がℤ(√2) : { a + √2 | a,b ∈ ℤ} になっていたなあと思ったのです。
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モザイクタイルのパーツの頂点が位置する可能性のある格子
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[01] [16] タイルを配置したときの座標値に二次拡大が現れる面白い例だなあと思ったのです。本題の幾何学の作図の話とはぜんぜん違う連想をしたのでした。
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昨日に続いて「長い垣根」の中央分離型です。
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「中央が分離した長い垣根」 「垣根」の手順に1か所変化させることで中央を分離させることができました。
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「長い垣根」
<おまけのひとこと>
自然数 ℕ、整数 ℤ、有理数ℚ、実数ℝ、複素数ℂ の集合を表す白抜き太字のブラウザでの表記法がわからなくて調べてみました。手元のブラウザでは表示できているようですが大丈夫でしょうか。
10月29日(水) てずくな、手の模型にモノを持たせてみる
手の模型の話です。
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半ば無意識にあやとり紐をもてあそんでいたらこんなものができていました。「てずくな」してしまいました。
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なんとなくできたもの 「てずくな」というのは長野県の方言です。手で何かする、といった意味です。「ずく」という言葉があって、「やる気」とか「根性」とか「面倒がらずにフットワークが軽くなんでも進んでやる様子」みたいな意味で使われます。「てずくな」と「ずく」は関係がある言葉だと思います。「ずくなし」というと、「面倒くさがり屋」「やる気のない怠惰な人」といったニュアンスで、否定的な意味で使われます。この言葉、すっかり使わなくなりました。
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手の模型でいろいろ道具を持たせてみたいと思ったのですが、意外とうまく持てないのです。はさみを持たせてみました。
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一応持てましたが、あまりしっくりこない感じでした。
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寒いです。我が家のあたり(長野県の山梨県境付近)は氷点下です。
やれやれ。
<おまけのひとこと>
寒さに弱くなってしまって、エアコンで暖房を入れてみています。
10月30日(木) 手の模型にモノを持たせてみる(その2)
30日は更新する時間が取れなそうなので、29日の朝に29日(水)と30日(木)の二日分をいっぺんに書いています。
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うまく持てるものがないかなあと思っていろいろ試してみています。ルービックキューブを持たせてみました。
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5本指のロボットハンドの片手だけでルービックキューブを解くというAI研究が2年くらい前にありました。感心しました。
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定木とコンパスでは作図できない2の立方根を作図する手段として、Neusis作図と呼ばれる、定規に目盛りが2ヶ所しるされている道具を使う方法を調べてみています。AIに尋ねてみたらいい加減な答えを返してきました。
これだとNeusis定規の位置が一意に決まらないんですが… 無償版だとこのレベルなんですね。手順4とか、トートロジーですか? 点 A, B, C の意味は? (実際は点Aから垂線を立てて、垂線と円周上の点の距離が1となり、かつ定規が点Bを通る、ではないかと思います。)
折り紙で3次方程式の根を作図できるのは、点Aと点Bが与えられ、直線m と直線n があったとき、点Aは直線m上に、点Bは直線n上になるように折り紙を折ることができるというのがポイントでした。Neusis定規は、与えられた点Pを通って定規の上の刻印Aと刻印Bをそれぞれ直線もしくは円弧の上にあるように定規の位置と向きを調整することができるのです。折り紙の「2点をそれぞれ与えられた直線状に合わせて折る」というのと似ています。
<おまけのひとこと>
11月、12月は本業の仕事が忙しくて「あやとりの楽しみ」の原稿を書く時間が十分に確保できない可能性があるので、今書き溜めています。
10月31日(金) Guess Who(というゲーム)
すみません今日は簡単な更新です。
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arXiv.org で Optimal play in 'Guess Who?'「Guess Who?」(誰でしょう? というゲーム)における最適なプレイ、という論文を見たのです。そのそもこの Guess Who というゲームを知らなかったのですが、調べてみるとこんなページ英語推理ゲーム Guess who? 自然と生きた英語があふれ出てくるすごいゲームがあって、語学教育の効果も狙ったボードゲームのようなのです。
arXiv.org の過去の論文を調べてみると、Optimal Strategy in "Guess Who?": Beyond Binary Searchのような、上記の論文と同じ方向性の研究(「はい」「いいえ」でしか答えられない質問をするのがルールなのですが、これだと二分法で解を探索することになるので理論的な上限があるのですが、それを超越する戦略を考える、という論文です)のものもあれば、Learning to Play Guess Who? and Inventing a Grounded Language as a Consequenceのような、言語の取得という観点での考察をしているらしい(違っていたらすみません)論文、GuessArena: Guess Who I Am? A Self-Adaptive Framework for Evaluating LLMs in Domain-Specific Knowledge and Reasoningのような、LLM(大規模言語モデル)を使ってこのゲームを題材とした研究とか、面白そうなものが見つかりました。
今はこういった論文をAIに読んでもらって要約してもらったり、対話的に論文の中身について議論して理解を深めたり、ということができるようになってきていて、改めて驚きます。本当はもう少し中身を理解してからご紹介しようと思っていたのですが、時間が取れないので論文のリンクだけご紹介することにしました。
<おまけのひとこと>
身内の不幸があって、今日は告別式に参列します。