以前の「ひとこと」 : 2008年1月後半
1月16日(水) 錯視(その2)
昨日の錯視の話の別の例です。過去の写真をちょっと見ていたら、こんな写真が出てきたので、これも並べてみました。
例 3 断面が正五角形の箸の写真です。これ自体面白いと思うのですが、これも角度が違って見えるでしょうか。これも昨日の2本の幟棹(のぼりざお)と同じく、ちょっと錯視の効果が少ない気がします。2本あるせいなのか、対象物が「見上げる」ものでなく、水平面に置かれているというのも何か関係があるでしょうか。もうちょっといろいろ実験してみると面白いかな、と思います。
<おまけのひとこと>
この箸の写真、一度掲載したことがあるような気がしたのですが、探してみたのですが見当たりません。
今週はもう一度出張があるのですが、まだチケットの手配をしていません。忙しい…
1月17日(木) 紙の筒:板状6枚捩れ構造(その1)
昨年末にいろいろ作った紙の筒シリーズのうち、まだご紹介していないものが結構残っているので、順次掲載していこうと思います。
今日ご紹介するのはこんな形です。
図 1 図 2 これは、結果的に3D PuzzlesのSolという形とよく似ています。Solのほうは直方体の板ではなくて平行四辺形の板ですが…
このかたちは正四面体に見えると思います。図1はこの構造を一番安定な向きで置いたときの3回回転対称方向(正四面体だとみなしたときの1つの三角形の面の方向)から見たところ、図2は逆に重心が高くなるように置いたときに、床面に接しているのと同じ構造の「頂点」の方向から見たところです。こうしてみるとこれは正四面体なんだなあと思います。
一方、1枚の「板」(筒のパーツ)の一番広い面の法線方向から見てみたのが下の図3です。
図 3 図 4 こうしてみると、一番広い面の法線方向の中心軸を共有する2枚ずつ3組の平行な板状パーツを、その中心軸まわりに回転させた構造になっていることがおわかりいただけるでしょうか?
おまけで、筒を1つ覗き込んだ写真も載せておきます(図4)。
(つづく) <おまけのひとこと>
一昨日に出張に行ったときに、職場の人に渡してくださいと預かってきたものがありました。17日(今日ですね)に渡せばいいのだと思っていて、自宅に置いていってしまったのですが、昨日(16日)中に渡さないといけないということがわかって困ってしまいました。
車で取りに帰ったら、高速道路を利用しても(普段の通勤では高速を利用しています)往復で2時間くらいかかってしまいます。今は忙しくて2時間は貴重です。しかもいろいろ打合せや会議が詰まっていて抜けられません。
仕方なく妻にお願いして会社の最寄り駅まで届けてもらうことにしました。1時間に1本電車があるかないか、という環境で、しかも単線なので特急列車の待ち合わせが頻繁に発生します。何かの拍子に列車が遅れると、その影響がいろいろと波及してダイヤが乱れるということがしばしば起こっているようです。列車に乗っている時間だけで、運がよくても片道30〜40分くらい、待ち合わせが多い列車だと1時間くらいかかってしまいます。
ちょうど最寄り駅で上り列車と下り列車の発車時刻の間隔が1分というのがあって、正確に運転してくれていれば忘れ物を受け渡してぎりぎり折り返せるというのがありました。駅は島型ホームではないので、跨線橋を渡らないといけなくて、正確に運転してくれていても1分の乗り換えだとぎりぎりです。心配したのですが、上り下りとも定刻で運転してくれていたおかげで、なんとか間に合いました。本当に助かりました。
1月18日(金) 紙の筒:板状6枚捩れ構造(その2)
昨日ご紹介した形のパーツの形状と組んでいる途中の写真をご紹介します。
図 1 パーツは6枚、全て合同です。図1の上の3つが折り曲げて筒を作ったところです。このモデルでは幅の広い面を1面重ねています。
図 2 3つを組んだところです。重なった面の側が内側になるように組みます。(完成写真は昨日のページをご覧下さい。)
さて、このかたちは2枚ずつ平行の板を回転させて作った形ですと説明しましたが、それをCGにしてみました。
図 3 図 4 図3が、赤・白・黄3色で2つずつのパーツを立方体の面に貼り付けた状態です。それを、同じ色のパーツの中心同士を結ぶ直線を軸に回転させてみます。図4は15度回転させたところです。
図 5 図 6 図5が30度,図6が45度回転させたところです。45度回転させてしまうと完全に正四面体の稜の構造になりますが、これだとジョイントの設計が大変なので、図5の状態を作ることにしました。それに、この構造の場合は、このように少し捩れているほうが美しいと思うのです。
(つづく) <おまけのひとこと>
今日はまた出張です。
1月19日(土) プリンタ
ここ5年ほど、プリンタは EPSON の PM-730C という機種を使ってきました。印刷速度が遅いのが難点でしたが、ともかく紙模型の型紙を印刷したり、楽譜を印刷したりするのに使ってきました。
最近、ヘッドのメカ制御がうまくいかないことが起こってきて、紙送り方向の線が二重になるという症状が出始めました。文字も二重になってしまうことがあって、よくないです。そろそろ寿命かなあということで、プリンタを買い換えることにしました。
我が家の使い方では、写真の印刷はあまりしないので、今回は同じEPSONの複合機の PX-A740 という機種を買うことにしました。使っているPCが白を基調としたデザインなので、色も雰囲気も合っているのです。まだ印刷機能しか試していませんが、満足しています。
<おまけのひとこと>
ちょっと出費が痛いです。
1月20日(日) いろいろ
寒い一日でした。朝、先週のどんど焼きの幟竿を倒して片付ける「のぼりころばし」がありました。今年は当番で隣組の長をやっているので、終わった後の簡単な慰労の席を用意する係でした。
午後、仕事上でお付き合いのある、小淵沢の事務所に打合せに行きました。(休日に急遽こんな打合せが入るのはとても珍しいです。)昨年の11月に事務所が小淵沢に移転したのだそうで、元喫茶店というその建物は新しくて雰囲気がよく、感心しました。
日の射さない寒い午後で、夕方からは雪が降り始めました。帰りがちょっと大変でした。
<おまけのひとこと>
夜は家族でラーメンを食べに行きました。
1月21日(月) 円の正方形化問題
ギリシャの三大幾何学問題の1つに、「コンパスと定規のみを使って、与えられた円と同じ面積の正方形を作図せよ」というのがあります。他の2つ同様にこれも不可能だということが証明されていますが、タルスキー(A.Tarski)が、1925年に「円をいくつかに切り分けてそれを並べ替えることで正方形を構成できるか」という問題を提起したそうです。(簡単に“Circe-Squaring Problem”と呼ばれるようです。)
これに対して、1989年にラスコビッチ(Miklos Laczkovich)が、「可能である」という証明に成功したのだそうです。円を切り分けて並べ替えることで、隙間もなく重なりもない完全な正方形が作れるのだそうです。にわかには信じがたい結論です。ただし、切り分けるパーツの個数は10の50乗のオーダーというものすごく大きな数なのだそうです。
ちなみにこの話は、昨年の5月にちょっとご紹介した、“More JOY of MATHEMATICS”という本で見かけた話題です。
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個々のトピックスが1〜3ページくらいにまとめられているので、ちょっと手にとって適当に開いたページを読むことができるので、出張の電車の中などで読むのに都合がよいのです。
この「円の正方形化問題」について、もう少し詳しく解説した情報がないかなと思って調べてみました。日本語だとEichan's HPというページに、円を切り分けて正方形にという話が出ています。(余談ですが、この「面白い話」のシリーズも面白いですね。)
もう少し詳しい情報は…と思って探すと、こちらとかこちらをみつけました。こちらのpdfの29ページから、少し議論がされているようです(が、まだ読んでいません)。
上記の解説記事を斜め読みしてみると、単に切り分けて並べ替えるだけでなく、パーツを回転する必要がないらしいということや、10の50乗というのは、地中海の海水全部に含まれる水分子の数と同じオーダーだというようなことがわかって、さらにびっくりします。
<おまけのひとこと>
今日は雪が積もっています。15cm以上積もると、通学路の雪かきを朝5時半からやることになっていて、その場合は朝5時から放送があることになっているので、用心して5時前に起きました。幸い5cmくらいしか積もっていなかったので、出かけるまでの時間を利用して更新をすることにしました。
1月22日(火) ビッグバン宇宙論(上)・(下)
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12月に、職場の若い同僚から、サイモン・シン(青木薫 訳)の「ビッグバン宇宙論(上)(下)」を借りていました。年末年始休みに読もうと思っていたのですが、やることが多すぎて読んでいませんでした。
先週は日帰りの出張が2回あったのですが、その移動中に上下巻を1冊ずつ読みました。ずっと以前、同じ著者・訳者の「フェルマーの最終定理」を読んだときにもとても感激しましたが、この本も期待通り大変面白い内容でした。
説明はたいへんわかりやすく、自分が断片的にしか知らなかった知識をきれいに整理されてゆくのがとても気持ちがよかったです。お勧めです。
<おまけのひとこと>
ようやく冬らしく寒くなってきました。(まああんまり嬉しくはありませんが…)
1月23日(水) 12本かご型組木を捩る(その1)
先月、12月10日ころから、四角柱のパーツを12本使って、立方体の各面を十字型に囲むような構造を作ってみたものをご紹介しました。
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再掲図(07年12月14日 図1) これを捩ったものを作ってみたいと思いました。まず、CGでイメージを確認します。
⇔ ⇔ 図 1 図 2 図 3 図1が元になるかたち、図2は各パーツを15度ずつ回転させたところ、図3は回転角を30度にしたところです。これを設計して作ってみることにしました。
(つづく) <おまけのひとこと>
最近、また皮膚が痒いのがひどくなっていて困っているのですが、夜中に無意識に背中をかきむしっているようなのですが、身体の硬い私は届かない場所があるのです。無意識にむりやり手を伸ばしているようで、目が覚めると肩とか腕とかがひねったように痛くて、困ったもんだと思っています。
1月24日(木) 12本かご型組木を捩る(その2)
昨日CGでご紹介した形(再掲図)を模型にしてみました。
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再掲図 今日は忙しいので写真だけです。
図 1 図 2
図 3 図 4 (つづく) <おまけのひとこと>
今朝は5時半から地域の雪かきに出ていました。道が圧雪でぴかぴかになっていて、今日は通勤が大変そうなので早く家を出たいと思います。
1月25日(金) 12本かご型組木を捩る(その3)
昨日の15度モデルに続いて、30度モデルも作ってみました。
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再掲図 すみません今日も写真だけです。
図 1 図 2
図 3 図 4 (つづく) <おまけのひとこと>
道路が、人間が歩いても転ぶくらい凍ってぴかぴかです。