戦争の爪あとを巡って>広島(92年11月訪問)

人類初の原爆が投下された地

原爆ドーム

平和記念公園とその周辺に、広島の原爆の歴史が凝縮されています。何と言っても、その象徴とされているのが原爆ドームです。世界遺産として、長くその負の歴史を伝えていく使命を担い、原爆投下当時そのままにそびえたつ建物。繁栄を誇る広島の街中に、突如として現れる廃墟のような建物は、私だけでなく初めて広島を訪れる人すべてに衝撃を与えることでしょう。

公園内には、数多くの平和を祈念するモニュメントがあります。そして、原爆の悲劇を伝える平和記念資料館があります。私が訪れた当時はたった50円で見学することができました(今はどうでしょうか?)。当時、修学旅行の生徒たちと一緒になりましたが、入館直後はざわついていた彼ら、彼女らも展示内容に衝撃を受けたのか、言葉を失っていたのが印象深かったです。そんななかで私が最も心に突き刺さったのが、二歳の子供とともに被爆した三輪車の遺品。「この三輪車に乗っていた子は、原爆が破裂するその瞬間まで遊んでいたんだな・・・」。そう思うとあとは何も考えることができず、ただ合掌するのみでした。


2012年12月に平和記念公園を再来訪しました。原爆死没者慰霊碑から見た原爆ドームの写真です

 

爆心地

平和祈念公園から少し離れたところに、爆心地があります。周辺はごくふつうの街並みですが、そのなかにおびただしい数の千羽鶴とともに爆心地の碑が立ってます。この上空で、いまから半世紀前に人類史上最悪の爆弾が破裂した・・・。いろいろな社会問題こそあれ、それなりに平和を保っている現代に生きていることに感謝しなければいけないのかもしれません。(個人敷地内のため、現在のようすは写真とは異なっています=2012年12月)

 

 
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