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Canon per Augmentationem in Contrario Motu
拡大形による反行カノン、2声部、2/2拍子、109小節


この譜面は出版譜のCanon per Augmentationemの版下原稿になります。
つまり、この譜面を下敷きにして銅版がおこされ、印刷されたのです。
出版譜の版下原稿の中で、今日存在が確認されている唯一のものです。
他の原稿は消失したのか、未発見のままとなっています。

この版下原稿を見ると、曲に当初つけられたタイトルが
×印で消されており、後から変更されたものとわかります。
最初に付けられたタイトルは「8度の2重対位法による拡大カノン」
Canon per Augmentationem in Contrapunto all ottavaであり、
出版譜におけるタイトルは「反行による拡大カノン」
Canon per Augmentationem in Contrario Motuです。

タイトルの変更については、バッハ本人が銅版製作の際に
変更を指示したことが、この版下原稿に書き添えられています。
この書き込みはバッハの息子(Johann Christoph Friedrich Bach)
によるものといわれていますが、定かではありません。

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