ロ ラ ン 博 物 館

撮影:2015/05/23
ジスルベルトゥス、1140年頃
頭巾を被った若い男
(サン・ラザールの蘇生の破片)
石灰石
側面入口の小タンパンの破片か?
サン・ラザール大聖堂、オータン
Inv.M.L.423

撮影:2015/05/23
ジスルベルトゥス、1140年頃
聖母被昇天
石灰石
側面入口の窓間(まどあい)壁の構成部分か?
サン・ラザール大聖堂、オータン
ドゥヴェルヌ神父の寄贈、1907
Inv.M.L.1283

撮影:2015/05/23 
ジスルベルトゥス 1140年頃
イヴの誘惑
石灰岩
側面入口の小タンパンの楣(まぐさ)か?
サン・ラザール大聖堂、オータン
ヴィクトール・テール神父の遺贈、1935年頃
Inv.M.L.1282

その他のロラン博物館所収ジスルベルトゥス作品

特筆すべき作品「ラザロの墓」

撮影:2015/05/23

イヴの誘惑

説明Web Gallery of Artから

12世紀半ばからブルゴーニュはロマネスクとゴチック芸術の中間で独自の地位を占めた。オータンの「聖ラザロの墓」は独創的な作品である。この作品においてはロマネスクの伝統がゴチック規準に強く抵抗している。平面図では翼廊と後陣を有する一つの教会がミニチュアとして再現されている。教会内部にはラザロが石棺のなかに横たわっていて、石棺の覆いが四人の男達によって運ばれている。彼の足下には、キリスト、ペテロ、アンドレの彫像があり、彼の頭部にはマグダラのマリアとマルタが立つ。この作品は多分聖遺物の譲渡の日付として知られている1146-47年頃に作成されたものであろう。

画像:Autun Cathedral, D.Grivot, Delta 2000
(シモン・ペトロの兄弟である)聖アンドレが聖ラザロの墓から帰る。ロラン博物館
ロマネスク彫刻の傑作とされる。
1150-1170 年頃
石灰石

画像:Autun Cathedral, D.Grivot, Delta 2000
(マルタ、ラザロ、マリア三兄弟の最年長)聖マルタが聖ラザロの墓から帰る。ロラン博物館
1150-1170 年頃
石灰石

では皆様、ご機嫌よう。

画像:ロラン博物館にある作品「ラザロの墓」の残骸。この「ラザロの墓」はかつてこの大聖堂の後陣に据えられており、聖遺物を内蔵していた。

注:ニューヨークにオリジナルのレプリカが現存しているようです。

画像
ジスルベルトゥスのアダムとイヴ、雪花石膏、Yuko Nii財団のコレクション、12-18世紀

   12世紀オータン大聖堂のアダムとイヴ楣(まぐさ)YNF雪花石膏像は、多分名作アダムとイヴの現存している唯一のレプリカであり、意義深い。ジスルベルトゥスのアダムについては他の図面や他の複製品が我々の時代のいかなる図書館や美術館にもみあたらない。「イヴは12世紀のいかなる芸術家も匹敵することのできない魅惑的性質をもっている。もしもう一方の作品(アダム)が存続していたら、私たちはこれを偉大な傑作の完成に数えることは確実だ」オータンの彫刻家ジスルベルトゥスの紹介、オリオンプレス、1961