調べて見るとこういう新聞記事があります。

Major Foujita Gift Given to the French City Where He Was Called to Catholicism
by Céline Piettre, ARTINFO France
27/03/13 7:00 AM EDT


 なにが書いてあるかというと、

2013328日、藤田嗣治の遺族が彼の遺言にしたがって、推定総額1.7 million ($2.2 million)におよぶ彼の作品663点をランス市に寄贈した。このなかには絵画15点が含まれ、そのなかには1922年の彼の自画像とかロシア人画家シャイム・スーティンの画室の絵などが含まれている・・・・。

 なぜランス市に寄贈されたのか、について、

 これには宗教的な背景がある。藤田が(1959年の)ある日、ひとりの友人とともにランスのサン・レミ聖堂を訪れたとき、彼はカトリック信仰に引き寄せられる経験をした。そこで彼は直ちに改宗し、ランスの大聖堂で洗礼を受けた。・・・・

 ひょっとすると、上の「ファイター」と題する絵は、寄贈された15点のなかに含まれている作品なのかも知れません。

ラ  ン  ス  (1)

              2014/05/18

 なお、2018年以降は、このランス市美術館(新館)がフランス内で藤田の絵画をもっとも沢山所蔵する美術館になる、ということでした。上の写真に見える二つの作品はパリの国立近代美術館所蔵の絵画ですが、すでにランス市美術館に寄託されているようです。

 このほかにも沢山の藤田嗣治の絵画が展示されていて、たまたま立ち寄っただけなのにラッキー至極だと感じました。

ランス市美術館所蔵のこの絵は、藤田嗣治が19591014日、ランスの大聖堂で洗礼を受けたとき、ランス大聖堂に献納した作品であり、ランス大聖堂はこれをランス美術館に寄託しましたから、私たちはこの絵をランス美術館で拝観することができるのです。

画像:

Tsuguharu Léonard Foujita 1886-1968
Vierge et Enfant, 1959
Huile sur toile, 81.5 x 54.2 cm. Dépôt, 1975.
Inv.D.975
5

"Le Musée des Beaux-Arts, Reims"
David Liot
Fondation BNP PARIBAS
Ville de Reims
Réunion des Musée nationaux
2002

 たまたま同館で開かれていた特別展には、彼が神秘的な啓示を受けた直後に描かれたと思われる「磔刑」(1960年)と「キリスト降架」(1959年)が展示されていました。紺色の背景に精神的な深みが湛えられている素晴らしい作品で驚嘆させられました。

 駅前から歩いてすぐのところにこの町の中心街があります。古いシックな建物が思い出したようにあります。ひょっとしたら戦災にあわなかったのでしょうか?

画像:43 Rue de Talleyrand

 ランスの駅です。小さいですね。

 普通、車台は車両ごとに取付けられているものですが、このTGVは車台が二つの車両の連結部分にあるのです。つまり車台が車両を連結しているのです。これでは連結された二つの車両が簡単には切り離されない結果になりそうですが、いったいどうなっているのでしょう。疑問です。(連接台車

 どうでもよいことかもしれませんが、私の乗ったTGVはちょっと変わっています。

 パリ東駅から出発しました。

 ランスまでのTGVの切符を買ったら、このTGVはルクセンブルク行きの列車であって、途中Champaghe-Ardenneという駅で乗換えでした。切符は次。

 きょうも朝から快晴。ご機嫌です。

画像:美術館に展示されているこの画家の作品の二つ「キリスト降架、1959」と「磔刑、1960」。

 この映像は2012628日付ランス市の告知からとったものです。

この告知が報告するところを簡約すれば、


1. レオナール・藤田先生財団

藤田君代が彼女の夫の作品の著作権を遺贈することに決定したオートゥイユ徒弟財団の後援で、レオナール・藤田先生財団が今週ランスにおいて公式に設立される。


2. 藤田特別室の創設

 ランス市は、ブラングランに2018年に完成することになっている将来の(新しい)美術館に、この日本の芸術家の作品のために一室を完全に捧げることを今からすでに請け合った。だから、(2018年は)この絵描きの死の五十年を記念するだけになおいっそう象徴的な年となる。

画像:ファイターⅡ
1928
油彩、キャンバス
所蔵、藤田家画室、ヴィリエール・ル・バッシュ

 はっきりしない画像で申し訳ありませんがLutteurs (ファイター)Ⅱです。

繁華街を抜けてしばらく歩くと、美術館に到着しました。ですからこの街で一番初めの訪問先は美術館(ランス市美術館)ということになりました。ラッキーですね。藤田嗣治特別展が開かれているではありませんか。



1. ランス市美術館

画像:Google Map 2014から。