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以前の「ひとこと」 : 2016年9月前半



9月1日(木) リスーピアワークショップ

 今年度、6月の第2週にリスーピアでワークショップを担当させていただいたのですが、今年はもう一度、10月にもやらせていただくことになりました。 今回は何をやろうかなあと思ってちょっと考えて、カードを組むシリーズで、定番のものと新しいものを組み合わせた内容にしようと決めました。

 今年の1月に何日かかけてご紹介した、鋭角二等辺三角形を3枚組むモデルをやってみようと思っています。 

図 1

図 2

 図1がCG、図2はスチレンボードを使って作ってみたモデルです。三角形の底辺が14cm、高さが21cmです。A4サイズのボードの短辺を二等辺三角形の高さになるように部品どりしています。無理やり曲げると折れてしまうスチレンボードを使って、ちゃんと組めているところが「売り」なのですが、いかがでしょうか。実際、パーツにはほとんど(?)負荷がかかりません。全くの剛体だとスリットに「あそび」がないと無理ですが、若干のパーツの変形が許されるならばちゃんと組んだり分解したりできます。

 実際のワークショップではいつもと同じように厚紙のパーツを配布して組んでいただきます。今回は有名な長方形3枚のモデルと、この鋭角二等辺三角形3枚のモデル、最後に定番の正三角形4枚のモデルをやろうと思っています。

図 3

 1つのパーツの鋭角の頂点から見下ろしたところです。厚みのあるパーツを使っていると安定して気持ちがいいです。

図 4

 一般的な視点から見たところです。見慣れないと対称性がわかりにくいかもしれません。

<おまけのひとこと>
 珍しくウィークデーの8月31日(水)に更新をしています。今日は定期通院の日で、振替休日がたまっていたので一日お休みをいただくことにしました。

 9月19日に東京でピアノと歌の発表会に妻と出演させていただくのですが、今、妻がそこで弾くブラームスの晩年のインテルメッツォを練習しています。とても良い曲です。私は自分の担当の伴奏(2曲)の練習が滞っていてまずいです。あと3週間を切っています。
 今年の秋は6年に一度の地区の小宮御柱祭がある年なのですが、昨年は春にやったピアノと歌の発表会が9月19日(月)、今年2回目のリスーピアのワークショップが10月15日(土)〜16日(日)、例年やっている古楽コンサートが10月29日(土)、とプライベートが盛りだくさんな秋です。
 リスーピアのワークショップ、10月分はまだ申込受付が始まっていませんが、おそらく9月に入ったら間もなく公開されると思います。参加費は無料で、ワークショップで作ったモデルやパーツは持ち帰れます。よろしければお出かけください。






9月2日(金) スチレンボードカッター

 昨日ご紹介した鋭角二等辺三角形を3枚組むモデルですが、スチレンボードを使っています。これを切り出すのに、最初はカッターナイフを使ってみたのですが、切り口がけば立ってしまってきれいにできませんでした。

 スチレンボードを切るために、電熱線を使った簡単なスチレンボードカッターを以前100円ショップで買ってありました。片手にボードカッターを持って、もう片方の手でスチレンボードを持って空中でカットしようとすると、きれいにまっすぐ切るのはとても難しいです。そこで、スチレンボードのカットするラインが机の外の空中になるようにスチレンボードを机の端に置いて押さえておいて、利き手でボードカッターを操作するという方法でやっていたのですが、それでもなかなかきれいにできません。(昨日の写真のモデルはそうやって作ったものです。)

 今回、ワークショップに持っていくかもしれないので、あまりにも出来が悪いものは恥ずかしいなあと思って、ボードカッターを簡単に固定できる仕組みを手持ちの部材で作ってみました(図1)。

図 1

 いかにも場当たり的な、寄せ集め感たっぷりの構成です。これも100円ショップで買ってあった正三角形の小さな飾り棚2つの間にボードカッターをはさんで全体をPPバンドで締めただけ、です。でもこれでも作業性がとても向上しました。

 楽しくなって、即席で八分音符を切り抜いてみました。

図 2

 スチレンボードの厚みは5mmです。八分音符の細い軸の部分の幅は1.5mmくらいです。

図 3 図 4

 いろいろ作ってみたくなりました。が、材料がありません。週末にでも仕入れてきてやってみようと思っています。

<おまけのひとこと>
 といってもそんな時間があるかどうか…






9月3日(土) スチレンボード工作:四角星3枚を組む(その1)

 スチレンボードの工作をしたくて、週末に100円ショップで材料を買ってきました。5mm厚で両面の色が違うものがあったので、試しに買ってみました。

 とりあえずボードカッターにかけるために、カッターで必要な大きさに切り分けようと思って切ってみたら、裏面がけば立たずにきれいに切れたのです。なんだ、カッターで切れるのかと思って、いくつか作ってみました。今週の更新ではそれをいくつかご紹介します。

図 1 図 2

 図1、図2は同じモデルです。全8方向のうち色が揃ってみえる方向は2つだけあって、それが図1と図2です。これを組み立てたり分解したりするのはけっこう大変です。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 9月4日(日)の夕方になって、一週間分をあわてて更新しています。
 今日の「四角星」は9月4日(日)の午前3時くらいに作りました。歳のせいか眠いのに寝ていられなくて起きてしまうのです。






9月4日(日) スチレンボード工作:四角星3枚を組む(その2)

 昨日の「四角星3枚を組む」、途中経過の画像を載せておきます。

図 1

 図1のようなパーツを用意します。

 これを、図2のように組み合わせて、

図 2 図 3 図 4

 少しずつパーツの位置関係を変えてゆきます。材料(スチレンボード)の摩擦が大きいので、慎重にやらないとパーツを破損します。図3が少し進んだところ、図4はそれを裏から見たところです。

 分解するのも大変です。

<おまけのひとこと>
 今日9月4日(日)は、朝7時から地域の総合防災訓練がありました。いつもの通りヘルメット(各戸に1つずつ配布されています)をかぶって一時避難場所である公民館の庭に行きました。学校や会社の避難訓練と同じく、単なる参加者は点呼が終わるとやることがないのですが、集計をして報告をする担当の役割の方はとても忙しそうでした。






9月5日(月) スチレンボード工作:板3枚を組むモデル

 スチレンボード工作、余った切れ端を利用して、小さな三枚組木を作ってみました。

図 1 図 2

 これはよく作るモデルです。

図 3

 パーツの厚みが5mmなので、パーツは25mm×15mm×5mmになります。5mm方眼のレポート用紙を利用して、鉛筆で図面をラフに描いて、パーツの上に図面を載せて目打ちでパーツの角の部分に穴をあけて印をつけます。その印を利用してカッターで切り出します。ご覧のとおりあまり精度がよくないですが、それでもそれなりのかたちになりました。

<おまけのひとこと>
 妻が「グリコのおまけみたい」と言っていました。確かにそんな大きさです。
 写真をみると、なんだか台所のスポンジみたいです。スポンジで作っても面白いかも、とちょっと思いましたが、きれいに加工するのが大変そうです。






9月6日(火) スチレンボード工作:鋭角二等辺三角形を3枚組むモデル

 改めて、表裏2色の材料から「鋭角二等辺三角形を3枚組むモデル」を作り直してみました。

図 1 図 2

 今度は赤と青の材料を使ってみました。同じ照明の下で続けて撮影しているのですが、カメラのオートホワイトバランス機能のためでしょうか、背景のカッターマットの色が違って見えます。

図 3

 これも、図3のようにパーツの型紙を作っておいて、図3の上に写っている目打ちでしるしをつけてパーツを切り出しました。右側は一昨日の「四角星3枚」の型紙です。8cm四方の正方形の、各辺の中心を1cmだけ中心側にひっこめたかたちにしました。もっと尖らせることもできますが、そうするとパーツの細い部分がますます細くなるので、いったんこの設計にしたのです。

 パーツがある程度の大きさがあったほうが、相対的に誤差が小さくなるのできれいにできます。

図 4

 写真を撮り終わったので、分解しました。分解するのも気を遣います。これは10月のリスーピアのワークショップに持って行ってサンプルとして利用しようと思っています。分解・組み立てができないとかさばって大変です。

<おまけのひとこと>
 実は図4の2つの模型の分解は、9月4日(日)朝の防災訓練の直前にやったのです。防災訓練については、前日の夜、それから本番の15分前と、何度も予告放送がありました。予告があってからは他のことに手が付かなかったのですが、つい模型の分解を始めてしまいました。途中のパーツに負荷がかかった状態ではやめられないので、始めてからちょっと後悔しました。






9月7日(水) スチレンボード工作:Big Knot

 スチレンボード工作が面白くなって、もう少し複雑な組木を作ってみたくなりました。以前から紙の筒モデルで何度もご紹介している“Big Knot”という短冊12枚組を作ってみることにしました。

図 1 図 2

 短冊は45mm×15mm×5mmですが、若干長めになってしまいました。そのため最後のパーツを入れるのに無理がかかってしまい、1箇所弱い部分を破損してしまいました。そのパーツだけ作り直すことはもちろんできるのですが、いったんそのまま組んであります。

 作業を始めてから完成するまでに1時間近くかかりました。なんといってもパーツの切り出しが一番大変です。

<おまけのひとこと>
 週末(9/3)、妻にまた髪を切ってもらいました。だいたい1ヵ月に1度くらい切ってもらっています。
 先週末、妻は美容院に行ったのだそうですが、私は「なにか雰囲気が違うな」と思って顔をまじまじと見た挙句、何もコメントしませんでした。「せめて何か言ってくれればいいのに」と妻に笑われました。






9月8日(木) スチレンボード工作:正八面体骨格

 直交3枚組では一番シンプルな、正方形3枚を対角線を共有するように組むモデルを作りました。

図 1

 これは以前から持っていたスチレンボードの切れ端を使ったので、カッターではきれいに切れなかったためスチレンボードカッター(電熱線で切るもの)を使いました。切り口がまっすぐになっていません。

<おまけのひとこと>
 これも2色の材料で作り直したいと思っています。






9月9日(金) 「本」の折り紙

 雑誌『数学セミナー』2016年9月号の、前川淳さんの折り紙の連載は「本」の折り紙でした。

図 1

 「本」のページ数は多くはないですが、配色が素敵な作品でした。簡単なので試してみることをお勧めします。

<おまけのひとこと>
 先週は会社の人と飲みに行く機会が複数回ありました。(それぞれ別の人とです。)いわゆる「飲み会」ではなくて、少し食べてそれなりに飲んで、たっぷり話をして、で、それほど費用はかからない、という感じでした。こういうのもいいなあと思うようになりました。






9月10日(土) 高橋綾の「あそぶデザイン展」

 八ヶ岳美術館で「あそぶデザイン展」というのをやっているということを知って、見に行ってきました。

 こういった情報はリンクしておいても後から見られなくなってしまうことが多いので、チラシの一部の画像を掲載させていただきます。

図 1

 八ヶ岳美術館は、まず建物がとても面白いです。

図 2

 検索すると最初に出てくる、空から撮影したと思われる画像です。中は意外と広くは感じません。窓は四角ですが、建物全体はドームをつないだようなかたちになっていて、これが半分地下に埋まっていたら、トールキンの指輪物語のホビットの家のようなのかな、と想像しました。

 一部の作品については手を触れて遊んでもよい、写真撮影もOKということでした。

 チラシにも大きく掲載されている「アカリノパズル」、透明なアクリル板に穴が規則正しく格子状にあけられていて、その下に乳白色のバックライトがあって、穴に色とりどりのビー玉を載せられる、という作品が特に楽しくて、いろいろ遊ばせてもらいました。土曜日の朝9時に行ったのですが、1時間近くは他のお客様がいなくて貸切り状態でした。思う存分楽しませていただきました。

図 3

 まずはチラシにもあったピラミッドを積んでみました(図3)。水彩絵の具のように色が透過して重なっていくため、きれいに作るのは簡単ではありません。これは3回目くらいに作ったパターンなのですが、結局気に入ったものは作れませんでした。

 次に、ペントミノ12種類でパズルをやってみようと思いました。8×8マスの中心4マスを除いた60マスに、12種類のペントミノを1種類ずつ使ったパターンを作ろうと思いました。これは別に「アカリノパズル」でやる必要は全くないのですが、マス目とビー玉を使った遊びとして、とても楽しかったです。12種類のペントミノを思い浮かべながら作らないといけないので、普通に遊ぶより大変だと思いますが、一方でピースのかたちを簡単に変えられるというメリットもあり、面白い解き心地でした。

図 4

 結局、12種類全部を使ったパターンを作ることができないまま、美術館の入館者がだんだん増えてきたのであきらめて帰ることになりました。写真に撮ったらうすい水色と濃い青のビー玉の区別がほとんどつかないことがわかりました。配色を工夫すればよかったと思っています。

 図4の写真、あんまりビー玉っぽくない写真になってしまいました。12種類のペントミノのうち、使われていないものはどれで、重複しているのがどれだかわかりますか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 9月10日(土)に、一週間分の更新をしています。
 ビー玉とかのマーカーを使ったペントミノ、お勧めです。15個×4色、という組み合わせがお勧めです。四色問題になりますので、必ずすべてのパーツは稜を共有しないで色分けが可能です。






9月11日(日) ビー玉のCG

 ビー玉のペントミノ、完成させられなかったので、自宅に戻ってCGにしてみることにしました。

図 1

 ガラスに色を付けたシミュレーション、なかなか思ったように色が表現できません。

 照明条件を変えてみました。

図 2

 これもなんだか今一つです。

 実は現地に透明なビー玉が1つだけあったのです。それを通して覗いてみると、とてもきれいで面白かったのですが、その写真がどうしてもうまく撮れませんでした。フォーカスをマニュアルで調整できればよかったのですが、今使っているコンパクトカメラで手動フォーカスのやり方がすぐにわからなかったのです。

 そこで、それもCGで再現できないかやってみました。

図 3

 思っていたのとちょっと違います。なかなかむつかしいです。

<おまけのひとこと>
 こういった透過や屈折があるCGの計算には時間がかかります。特に図2は背景に面照明を入れたシミュレーションをしているため、とても時間がかかりました。






9月12日(月) 立方体を平らに畳む(その1)

 先月、四面体を平らに畳む話を何回かに分けてご紹介しました。次は六面体を畳んでみることにしました。

 立方体は、折り紙作品からの類推で、平らに畳む方法はすぐに思い浮かびます。「風船」という素敵な折り紙がありますが、あれがまさに立方体を平らに畳んだかたちになっています。

図 1
図 2

 展開図上ではこんな風に折り線をつけておきます。 

図 3

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今年の1月から使っていたデジタルカメラ用の8GBのSDカードが読めなくなってしまいました。ほとんどバックアップを取っていなかったので、その間に撮った写真は全部なくしてしまいました。とてもがっかりしていたのですが、そのメモリカードを初期化して使ってみたら、また読めなくなりました。諦めてメディアを捨てることにしました。とても残念です。一度データを失ったのに、もう一度そのメディアを使ってしまった自分の間抜けさにもあきれます。






9月13日(火) 立方体を平らに畳む(その2)

 もう1つ、これも折り紙作品からの類推で、「たとう」「ざぶとん」のように立方体を平らに畳む方法があると思われます。

図 1
図 2
図 3

 畳んだり開いたりしやすいように、底の面だけは図3のようにくりぬいています。これはきれいに連続的に変形しないような気がします。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 赴任先の住まいのエアコンが壊れてしまって、交換してもらいました。






9月14日(水) 菱形六面体を平らに畳む(その1)

 立方体を平らに畳むことができるのはやる前から想像ができました。それでは菱形六面体は平らに畳めるでしょうか?

図 1

 昔ワークショップで使った型紙が余っているので、いろいろ実験してみました。まずは立方体を畳んだときと同じことができないか、試してみました。頭の中で考えているとできないような気がしたのですが、やってみることにしたのです。

図 2

 側面の対角線を折ってみたところです。どう考えても無理そうです。どうやら発想を変えないと無理だと思いました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 来月10月15日(土)、16日(日)のリスーピアのワークショップの参加申し込みが始まりました。当日配布する資料の準備を始めています。今回はどんな話をしようか楽しみに考えています。
 今回のワークショップの紙モデルには「平らに畳める」という枕詞をつけないことにしました。






9月15日(木) 誕生日プレゼント

 今年、娘からもらった誕生日プレゼントをまだ掲載していませんでした。

図 1

 全音のピアノの楽譜、に見えますが、そういうデザインのノートと、木製のフルートのストラップです。

図 2

 ストラップはポケットでじゃらじゃらさせたら壊れてしまいそうなので、だいじに飾ってあります。

<おまけのひとこと>
 9月〜10月はプライベートがとても忙しいです。本業のほうも、10月から組織変更があるようで、ちょっと心配しています。






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